2018/08/06(月) - 10:58
再び訪れたスプリンターたちのチャンス。ツール・ド・ポローニュ第2ステージを締めくくる最高速80km/hオーバーの大集団スプリントでパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が2連勝を飾った。
ツール・ド・ポローニュ2日目はポーランド南部タルノフスキェ・グルィからカトヴィツェまでの156km。スタートとフィニッシュに周回コースが設定されているのがポローニュの特徴で、この日はタルノフスキェ・グルィの32km周回コースを周回後にカトヴィツェに移動し、そこから20km周回コースを3周する。獲得標高差が1,000mに満たないスプリンター向きのコースが用意された。
タルノフスキェ・グルィの周回コースで形成されたのはヤン・バークランツ(ベルギー、アージェードゥーゼール)やイエンセ・ビエルマンス(ベルギー、カチューシャ・アルペシン)、エフゲニー・シャルノ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)、カミル・グラデク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)、アダム・スタホヴィアク(ポーランド、ポーランドナショナル)ら5名の逃げグループ。3分弱のタイム差をもって平坦コースを逃げたが、常にスプリンターチームが集団前方で目を光らせた。
やがて先頭からUCIワールドチームの2名(バークランツとビエルマンス)が離れ、シャルノ、グラデク、スタホヴィアクが逃げを継続してカトヴィツェ周回コースへ。1分前後のタイム差でテクニカルな周回コースをこなしていく。
リーダーチームとして、ステージ優勝候補チームとして、ボーラ・ハンスグローエが責任を持って徹底的にメイン集団をコントロール。チームスカイを始めとする総合系チームもエースのポジションキープのために先頭に上がったことでメイン集団はペースが上がり、残り12km地点で逃げを全て吸収した。
市街地の連続直角コーナーを抜けて縦に長く伸びたメイン集団。ボーラ・ハンスグローエが常時先頭をキープしたが、そのままリードアウトに持ち込むには人数が足らない。前日と同様に残り2km地点でクイックステップフロアーズが主導権を奪った。
この日は残り2km地点から勾配2%の緩斜面を駆け上がり、残り1km地点のラウンドアバウトでUターンして同じ勾配2%の緩斜面を駆け下りるフィニッシュレイアウト。この緩い登りを利用してヤン・トラトニク(スロベニア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)らがアタックするとスプリンターチームの隊列が崩れた。
抜け出した状態で残り1kmアーチを通過し、そのままフィニッシュまでの下り緩斜面に入ったトラトニクら。この動きを封じ込めにかかったリードアウト役のミケル・モルコフ(デンマーク、クイックステップフロアーズ)が自ら踏んでロングスパートを開始する。すぐ後ろのメイン集団ではダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ)の加速を合図にスプリントが始まった。
ファンポッペルの番手につけていたアッカーマンの加速は冴え渡っていた。前を走るファンポッペルをかわし、ラインを巧みに変えながらスピード差をつけてモルコフら先行者をパス。パワフルなスプリントを披露したアッカーマンがアルバロホセ・ホッジ(コロンビア、クイックステップフロアーズ)を寄せ付けずに勝利した。
残り1km地点のUターンからフィニッシュラインまでの平均スピードは66.3km/h。アッカーマンは14秒間にわたって1,235Wを出力し、最大出力は1,746Wに達している。スプリント中の最高スピードは83.2km/h(最高ケイデンス130rpm)だった。
「今日は序盤からチェザーレ(ベネデッティ)がずっと集団を牽引してくれた。1日のほとんどを彼が引いていたと言ってもいい。最後はチームメイトたちの力を借りて完璧なポジションをキープして、スプリントに持ち込んだ。最短ラインで加速を開始したものの、(前の選手をかわすために)右にラインを変更。最終的に全員抜かすことができて良かったよ」と、混沌としたスプリントで圧勝したアッカーマンは語る。アッカーマンはボーナスタイムによって首位を独走中。翌日もスプリンター向きのステージが用意されている。
2日連続ステージ2位のホッジは「とてもクレイジーなスプリントだった。飛び出したポーランドの選手2名をミケル(モルコフ)が追いかけたので、自分は集団内でスプリントに向けて待機した。チームメイトたちの走りに勝利でお返ししたかっただけにステージ2位は残念。自分より強い選手に負けてしまったけど、この敗戦は次なるスプリントへのモチベーションにつながるよ」と語っている。
ツール・ド・ポローニュ2日目はポーランド南部タルノフスキェ・グルィからカトヴィツェまでの156km。スタートとフィニッシュに周回コースが設定されているのがポローニュの特徴で、この日はタルノフスキェ・グルィの32km周回コースを周回後にカトヴィツェに移動し、そこから20km周回コースを3周する。獲得標高差が1,000mに満たないスプリンター向きのコースが用意された。
タルノフスキェ・グルィの周回コースで形成されたのはヤン・バークランツ(ベルギー、アージェードゥーゼール)やイエンセ・ビエルマンス(ベルギー、カチューシャ・アルペシン)、エフゲニー・シャルノ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)、カミル・グラデク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)、アダム・スタホヴィアク(ポーランド、ポーランドナショナル)ら5名の逃げグループ。3分弱のタイム差をもって平坦コースを逃げたが、常にスプリンターチームが集団前方で目を光らせた。
やがて先頭からUCIワールドチームの2名(バークランツとビエルマンス)が離れ、シャルノ、グラデク、スタホヴィアクが逃げを継続してカトヴィツェ周回コースへ。1分前後のタイム差でテクニカルな周回コースをこなしていく。
リーダーチームとして、ステージ優勝候補チームとして、ボーラ・ハンスグローエが責任を持って徹底的にメイン集団をコントロール。チームスカイを始めとする総合系チームもエースのポジションキープのために先頭に上がったことでメイン集団はペースが上がり、残り12km地点で逃げを全て吸収した。
市街地の連続直角コーナーを抜けて縦に長く伸びたメイン集団。ボーラ・ハンスグローエが常時先頭をキープしたが、そのままリードアウトに持ち込むには人数が足らない。前日と同様に残り2km地点でクイックステップフロアーズが主導権を奪った。
この日は残り2km地点から勾配2%の緩斜面を駆け上がり、残り1km地点のラウンドアバウトでUターンして同じ勾配2%の緩斜面を駆け下りるフィニッシュレイアウト。この緩い登りを利用してヤン・トラトニク(スロベニア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)らがアタックするとスプリンターチームの隊列が崩れた。
抜け出した状態で残り1kmアーチを通過し、そのままフィニッシュまでの下り緩斜面に入ったトラトニクら。この動きを封じ込めにかかったリードアウト役のミケル・モルコフ(デンマーク、クイックステップフロアーズ)が自ら踏んでロングスパートを開始する。すぐ後ろのメイン集団ではダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ)の加速を合図にスプリントが始まった。
ファンポッペルの番手につけていたアッカーマンの加速は冴え渡っていた。前を走るファンポッペルをかわし、ラインを巧みに変えながらスピード差をつけてモルコフら先行者をパス。パワフルなスプリントを披露したアッカーマンがアルバロホセ・ホッジ(コロンビア、クイックステップフロアーズ)を寄せ付けずに勝利した。
残り1km地点のUターンからフィニッシュラインまでの平均スピードは66.3km/h。アッカーマンは14秒間にわたって1,235Wを出力し、最大出力は1,746Wに達している。スプリント中の最高スピードは83.2km/h(最高ケイデンス130rpm)だった。
「今日は序盤からチェザーレ(ベネデッティ)がずっと集団を牽引してくれた。1日のほとんどを彼が引いていたと言ってもいい。最後はチームメイトたちの力を借りて完璧なポジションをキープして、スプリントに持ち込んだ。最短ラインで加速を開始したものの、(前の選手をかわすために)右にラインを変更。最終的に全員抜かすことができて良かったよ」と、混沌としたスプリントで圧勝したアッカーマンは語る。アッカーマンはボーナスタイムによって首位を独走中。翌日もスプリンター向きのステージが用意されている。
2日連続ステージ2位のホッジは「とてもクレイジーなスプリントだった。飛び出したポーランドの選手2名をミケル(モルコフ)が追いかけたので、自分は集団内でスプリントに向けて待機した。チームメイトたちの走りに勝利でお返ししたかっただけにステージ2位は残念。自分より強い選手に負けてしまったけど、この敗戦は次なるスプリントへのモチベーションにつながるよ」と語っている。
ツール・ド・ポローニュ2018第2ステージ結果
1位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 3:16:39 |
2位 | アルバロホセ・ホッジ(コロンビア、クイックステップフロアーズ) | |
3位 | ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード) | |
4位 | ルカ・メズゲッツ(スロベニア、ミッチェルトン・スコット) | |
5位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
6位 | ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、バーレーン・メリダ) | |
7位 | マルク・サロー(フランス、グルパマFDJ) | |
8位 | マイク・テウニッセン(オランダ、サンウェブ) | |
9位 | クレマン・ヴァントゥリーニ(フランス、アージェードゥーゼール) | |
10位 | カミル・ジリンスキー(ポーランド、ポーランドナショナル) | |
98位 | 別府史之(日本、トレック・セガフレード) |
個人総合成績
1位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 6:15:30 |
2位 | アルバロホセ・ホッジ(コロンビア、クイックステップフロアーズ) | 0:00:08 |
3位 | イエンセ・ビエルマンス(ベルギー、カチューシャ・アルペシン) | 0:00:11 |
4位 | ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード) | 0:00:16 |
5位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、ミッチェルトン・スコット) | |
6位 | ヤン・バークランツ(ベルギー、アージェードゥーゼール) | |
7位 | アレッサンドロ・デマルキ(イタリア、BMCレーシング) | 0:00:17 |
8位 | ミカル・パルタ(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) | 0:00:18 |
9位 | ステファヌ・ロゼット(フランス、コフィディス) | 0:00:19 |
10位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:00:20 |
ポイント賞
1位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 40pts |
2位 | アルバロホセ・ホッジ(コロンビア、クイックステップフロアーズ) | 38pts |
3位 | ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、トレック・セガフレード) | 35pts |
山岳賞
1位 | ミカル・パルタ(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) | 2pts |
2位 | アダム・スタホヴィアク(ポーランド、ポーランドナショナル) | 1pt |
3位 | カミル・グラデク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) | 1pt |
チーム総合成績
1位 | トレック・セガフレード | 18:47:30 |
2位 | ミッチェルトン・スコット | |
3位 | サンウェブ |
text:Kei Tsuji
photo:Tour de Pologne
photo:Tour de Pologne
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