2018/06/09(土) - 07:57
超級山岳ヴァルモレルにフィニッシュするクリテリウム・デュ・ドーフィネ第5ステージで、強力なアタックを成功させた前日2位のダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)が優勝。マイヨジョーヌは再びチームスカイの中で引き継がれた。
ドーフィネ山岳4連戦の2日目は、2013年にクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)がステージ優勝を飾っている超級山岳ヴァルモレル(全長12.7km/平均7.1%)にフィニッシュ。距離は130kmと短いが獲得標高差は2,700mある。
スタート直後の2連続2級山岳で9名の逃げグループが形成され、山岳賞ジャージを着るダリオ・カタルド(イタリア、アスタナ)がポイントを獲得していく。役目を終えたカタルドが集団に下がり、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)やアレクシ・グジャール(フランス、アージェードゥーゼール)、カルロス・ベローナ(スペイン、ミッチェルトン・スコット)ら8名が逃げを継続した。
逃げグループの中で総合成績が最も良いエドワルド・ラヴァージ(イタリア、UAEチームエミレーツ)は首位ジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ)から9分56秒遅れ。チームスカイはタイム差3分をキープした状態で平坦区間を駆け抜け、後半に入るとボーラ・ハンスグローエがメイン集団を率いて逃げを追いかける。バーレーン・メリダも集団牽引に加わると、残り19km地点で早くもタイム差は1分を切った。
超級山岳ヴァルモレルの登坂が始まった時点で逃げグループのリードはわずか20秒。チームスカイが率いる集団が後方に迫り来る中、ラヴァージ、ニコラ・エデ(フランス、コフィディス)、ローレンス・デプルス(ベルギー、クイックステップフロアーズ)の3名が先頭で逃げ続けた。全長12.7kmの登り中盤で独走に持ち込んだエデも残り4km地点で吸収されている。
残り7kmを切ると、淡々とハイペースを刻んだチームスカイに代わってミッチェルトン・スコットが先頭へ。ダミアン・ホーゾン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)のペースアップによって集団からは脱落者が続出し、マイヨジョーヌのモスコンもポジションを下げてしまう。
均衡を破ったのはマルク・ソレル(スペイン、モビスター)のアタック。すぐさまアダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)がカウンターアタックを仕掛けると、モスコンに続いてミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)も脱落する。そこからフィニッシュまでクウィアトコウスキーはモスコンをサポートしたが、トップから1分以上遅れる結果となった。
先頭では、残り3km地点でダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)が強烈なアタックを成功させた。総合20位/2分40秒遅れのマーティンには誰も反応せず、タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)率いる小集団が10秒程度のタイム差で追走する。残り1km地点でゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)が自ら追走を開始すると、ここにロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)が食らいついた。
先頭マーティンを追ってシッティングでペースを上げるトーマスから、バルデが苦しい表情を浮かべながら遅れていく。トーマスは快調に追走を続けたものの先頭マーティンには4秒届かず。マーティンが前日のステージ2位の悔しさを払拭するステージ優勝を飾った。
UAEチームエミレーツ移籍後に低迷していた31歳がシーズン初勝利。総合順位を20位から14位まで上げたマーティンは「チームTTでタイムを伸ばせず総合成績を落としていたので、自分がアタックしても誰も追ってこないと思っていた。イェーツのアタックで誰もがレッドゾーンを迎えていると判断してアタックしたんだ。自分でもラスト3kmの力強い走りには驚いた。自分にとってもチームにとっても難しいシーズンが続いていたので、今日ようやく成績を残せて本当に嬉しい」と喜ぶ。超級山岳ヴァルモレル(全長12.7km/平均7.1%)のマーティンの登坂タイムは31分50秒で、平均スピードは23.9km/h。2013年のフルームの登坂タイムよりも約1分早かった。
バルデ、イェーツ、エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)らの追走を振り切ってステージ2位に入ったトーマスが総合首位に浮上。チームメイトからマイヨジョーヌを引き継いだトーマスは「最後の登りでは全てがコントロール下にあった。ミッチェルトン・スコットがイェーツのためにペースを上げたけど集団は崩れず、マーティンが飛び出してからはタオ(ゲオゲガンハート)が本当に素晴らしい走りで追走してくれた。そして残り1kmを切ったところで、ライバルたちを引き離すためにアタック。プロローグでの転倒の二の舞は御免なので、最終コーナーはゆっくり曲がったよ」と語る。
7月のツール・ド・フランスでフルームとダブルエースを組むトーマスは「この山岳4連戦は自分が経験したことがないほど厳しい4日間であり、今日よりも厳しい山岳ステージがまだ残っている。明日はマイヨジョーヌを守りたいけど、もちろんスーパーハードな戦いになる。ここまで良い展開だけど、まだ何でも起こり得る」とコメント。翌日は距離110kmという短いコースに4つの難関山岳が詰め込まれた厳しいステージだ。
ドーフィネ山岳4連戦の2日目は、2013年にクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)がステージ優勝を飾っている超級山岳ヴァルモレル(全長12.7km/平均7.1%)にフィニッシュ。距離は130kmと短いが獲得標高差は2,700mある。
スタート直後の2連続2級山岳で9名の逃げグループが形成され、山岳賞ジャージを着るダリオ・カタルド(イタリア、アスタナ)がポイントを獲得していく。役目を終えたカタルドが集団に下がり、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)やアレクシ・グジャール(フランス、アージェードゥーゼール)、カルロス・ベローナ(スペイン、ミッチェルトン・スコット)ら8名が逃げを継続した。
逃げグループの中で総合成績が最も良いエドワルド・ラヴァージ(イタリア、UAEチームエミレーツ)は首位ジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ)から9分56秒遅れ。チームスカイはタイム差3分をキープした状態で平坦区間を駆け抜け、後半に入るとボーラ・ハンスグローエがメイン集団を率いて逃げを追いかける。バーレーン・メリダも集団牽引に加わると、残り19km地点で早くもタイム差は1分を切った。
超級山岳ヴァルモレルの登坂が始まった時点で逃げグループのリードはわずか20秒。チームスカイが率いる集団が後方に迫り来る中、ラヴァージ、ニコラ・エデ(フランス、コフィディス)、ローレンス・デプルス(ベルギー、クイックステップフロアーズ)の3名が先頭で逃げ続けた。全長12.7kmの登り中盤で独走に持ち込んだエデも残り4km地点で吸収されている。
残り7kmを切ると、淡々とハイペースを刻んだチームスカイに代わってミッチェルトン・スコットが先頭へ。ダミアン・ホーゾン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)のペースアップによって集団からは脱落者が続出し、マイヨジョーヌのモスコンもポジションを下げてしまう。
均衡を破ったのはマルク・ソレル(スペイン、モビスター)のアタック。すぐさまアダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)がカウンターアタックを仕掛けると、モスコンに続いてミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)も脱落する。そこからフィニッシュまでクウィアトコウスキーはモスコンをサポートしたが、トップから1分以上遅れる結果となった。
先頭では、残り3km地点でダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ)が強烈なアタックを成功させた。総合20位/2分40秒遅れのマーティンには誰も反応せず、タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)率いる小集団が10秒程度のタイム差で追走する。残り1km地点でゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)が自ら追走を開始すると、ここにロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)が食らいついた。
先頭マーティンを追ってシッティングでペースを上げるトーマスから、バルデが苦しい表情を浮かべながら遅れていく。トーマスは快調に追走を続けたものの先頭マーティンには4秒届かず。マーティンが前日のステージ2位の悔しさを払拭するステージ優勝を飾った。
UAEチームエミレーツ移籍後に低迷していた31歳がシーズン初勝利。総合順位を20位から14位まで上げたマーティンは「チームTTでタイムを伸ばせず総合成績を落としていたので、自分がアタックしても誰も追ってこないと思っていた。イェーツのアタックで誰もがレッドゾーンを迎えていると判断してアタックしたんだ。自分でもラスト3kmの力強い走りには驚いた。自分にとってもチームにとっても難しいシーズンが続いていたので、今日ようやく成績を残せて本当に嬉しい」と喜ぶ。超級山岳ヴァルモレル(全長12.7km/平均7.1%)のマーティンの登坂タイムは31分50秒で、平均スピードは23.9km/h。2013年のフルームの登坂タイムよりも約1分早かった。
バルデ、イェーツ、エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)らの追走を振り切ってステージ2位に入ったトーマスが総合首位に浮上。チームメイトからマイヨジョーヌを引き継いだトーマスは「最後の登りでは全てがコントロール下にあった。ミッチェルトン・スコットがイェーツのためにペースを上げたけど集団は崩れず、マーティンが飛び出してからはタオ(ゲオゲガンハート)が本当に素晴らしい走りで追走してくれた。そして残り1kmを切ったところで、ライバルたちを引き離すためにアタック。プロローグでの転倒の二の舞は御免なので、最終コーナーはゆっくり曲がったよ」と語る。
7月のツール・ド・フランスでフルームとダブルエースを組むトーマスは「この山岳4連戦は自分が経験したことがないほど厳しい4日間であり、今日よりも厳しい山岳ステージがまだ残っている。明日はマイヨジョーヌを守りたいけど、もちろんスーパーハードな戦いになる。ここまで良い展開だけど、まだ何でも起こり得る」とコメント。翌日は距離110kmという短いコースに4つの難関山岳が詰め込まれた厳しいステージだ。
クリテリウム・デュ・ドーフィネ2018第5ステージ結果
1位 | ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ) | 3:21:19 |
2位 | ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) | 0:00:04 |
3位 | アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:15 |
4位 | エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:16 |
5位 | ダニエル・ナバーロ(スペイン、コフィディス) | |
6位 | ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) | |
7位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシング) | 0:00:24 |
8位 | イルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン) | |
9位 | ギヨーム・マルタン(フランス、ワンティ・グループゴベール) | 0:00:26 |
10位 | アントワン・トルホーク(オランダ、ロットNLユンボ) | |
21位 | ジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ) | 0:01:13 |
80位 | 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) | 0:11:48 |
個人総合成績
1位 | ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) | 17:16:53 |
2位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシング) | 0:01:09 |
3位 | ジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ) | |
4位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) | 0:01:10 |
5位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | 0:01:15 |
6位 | アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | 0:01:18 |
7位 | ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) | 0:01:53 |
8位 | ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) | 0:02:03 |
9位 | マルク・ソレル(スペイン、モビスター) | 0:02:10 |
10位 | エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:02:23 |
ポイント賞
1位 | ダリル・インピー(南アフリカ、ミッチェルトン・スコット) | 45pts |
2位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 45pts |
3位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) | 37pts |
山岳賞
1位 | ダリオ・カタルド(イタリア、アスタナ) | 23pts |
2位 | ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ) | 18pts |
3位 | ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) | 15pts |
ヤングライダー賞
1位 | ジャンニ・モスコン(イタリア、チームスカイ) | 17:18:02 |
2位 | マルク・ソレル(スペイン、モビスター) | 0:01:01 |
3位 | ティシュ・ベノート(ベルギー、ロット・スーダル) | 0:01:15 |
チーム総合成績
1位 | チームスカイ | 50:39:00 |
2位 | アージェードゥーゼール | 0:08:56 |
3位 | コフィディス | 0:11:48 |
text:Kei Tsuji
photo:CorVos
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