2018/05/30(水) - 11:34
5月27日(日)、東京・富ヶ谷でツアー・オブ・ジャパンを終えたバーレーン・メリダと宇都宮ブリッツェンのアフターパーティーが開催された。両チームの選手とスタッフが参加し、ファンとの交流を楽しんだ。ステージ勝利した雨澤毅明とグレガ・ボーレへのインタビューと併せて紹介する。
今回のアフターパーティーの主催は、メリダを取り扱うミヤタサイクル。ステージ3勝を挙げたメリダだけに、パーティーの雰囲気も華やかだ。会場に向かう選手が渋滞に巻き込まれたことからパーティーの開始時刻が15分遅れたが、そこはMCシンジさんとマルコ・ファヴァロさんのトークでカバー。同じテーブルを囲むファン同士での交流も深まり、和やかな雰囲気にとなった中で選手やスタッフが一人ずつ登場し、パーティーが始まった。
増田成幸、小野寺玲、岡篤志は既に自宅に戻っているため、宇都宮ブリッツェンからは東京ステージまで完走した鈴木譲、鈴木龍、雨澤毅明の3選手がパーティーに参加。いなべステージでの落車の影響でリタイアを迫られた新城幸也(バーレーン・メリダ)は日本のファンと交流できる数少ない機会ということもあり、その後東京ステージまでチームに帯同し、このアフターパーティーにも参加してくれた。
乾杯前の挨拶でミヤタサイクルの高谷社長は、今大会でメリダのバイクを使った両チームがステージ3勝を挙げて、2枚のジャージを獲得したことを祝福。
今回はファンへのプレゼントとして、会場の至るところに選手の写真が。フリータイムに入るとファンはお目当ての選手の写真を手に取り、本人にサインをもらいに行ったり、選手とのトークを楽しんだりと待ちに待った時間を楽しんだ。選手たちもサインや写真撮影に気軽に応じ、束の間の休息を満喫していた様子。
パーティーが中盤に差し掛かると、両チームのジャージを懸けたじゃんけん大会が始まった。じゃんけんとはいえ豪華賞品を懸けた勝負に、会場は和やかなムードから一転して真剣モードに。宇都宮ブリッツェンは鈴木譲が、バーレーン・メリダは新城がファンとじゃんけんし、最後まで勝ち残ったファンに壇上で直接ジャージを手渡していた。
ここでバーレーン・メリダの選手とスタッフへ、ミヤタサイクルからサプライズプレゼントが贈られることに。ツアー・オブ・ジャパンの大会公式サイトにイラストブログを寄稿するがめんださんが描いた、忍者と侍に扮した似顔絵に一同大爆笑!特にウケが良かったのはコワモテマッサーのボルトさんで、ブリッツェンの選手たちも「いいなぁ、欲しいなぁ...」とポツリ(笑)。
そのままパーティーは最後のイベント、抽選会へ。選手が抽選券を引き、同じ番号の抽選券を持つファンに豪華賞品を手渡して記念撮影を行った。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、ついにアフターパーティーも終わりの時間に。最後は宇都宮ブリッツェンを運営するサイクルスポーツマネージメントの砂川幹男会長からの挨拶と参加者全員での記念撮影で、惜しまれつつもアフターパーティーは幕を閉じたのだった。
ここからは、2日目の京都ステージで優勝した雨澤毅明と、ステージ2勝を挙げてポイント賞ジャージを獲得したボーレのインタビューをお届けします。
「日本のレースだから日本人が活躍しないといけない」雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
まずは雨澤のインタビューから。国内チームに所属する日本人選手の優勝は、2014年の東京ステージの西谷泰治(愛三工業レーシングチーム、現同チームテクニカルディレクター)以来4年ぶりの快挙だ。
実際にステージ優勝した感想は?直後に「信じられない」と言っていたが印象的でした。
非常に嬉しかったというのが正直なところですし、取れてよかったというのはありますね。ただ今回のツアー・オブ・ジャパンに関しては、チームとしても個人としても総合を狙いたかったというのがあったので、それがまったくできなかったというのは残念ですね。京都ステージでの優勝は想定外というか。ステージ優勝はもちろん狙ってたんですが、南信州ステージと伊豆ステージが僕に一番向いてるコースだと思ってたので。京都ステージはなんとなく無難に終わるのかなと思ってたらチャンスが巡ってきて。ちゃんと勝てたというのが驚きでした。
日本人のツアー・オブ・ジャパンのステージ優勝は新城選手に続くものですね。
ツアー・オブ・ジャパンは日本のレースですから日本人が活躍しないといけないと思いました。日本人があまり優勝できなかったのは残念だと思っていたので、今年は優勝したかったというのはありましたし、自信に繋がる勝利ですね。ただやはり、今回は増田選手が落車したのが残念でしたね。増田選手がいればステージだけでなく総合でももっといいレースができたのかなって思います。
「引退から救ってくれたNIPPOに感謝している。」グレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・メリダ)
今回のレースを振り返ってみていかがでしたか?
ツアー・オブ・ジャパンはとても上手くいったよ。かつてNIPPOとして参加した時(2014年)はステージ優勝できなかったので、今年のモチベーションは高かった。特に修禅寺で逃げ切ったのは良い勝ち方だったし、コースをよく知っていたので攻め所も分かっていたんだ。
逃げに乗るとは考えていなかったけれど、集団のメリットがあまり生まれないほどアップダウンの連続だから逃げには完璧なシチュエーションだった。単なるラッキーでは勝てないステージなので余計に嬉しいし、今後のモチベーションに繋がるね。
久しぶりの勝利でしたが、勝った瞬間の気持ちは?今後のレース予定は?
(2016年のツール・ド・コリア以降)2年ほど勝利に見放されてきたので、いなべステージで勝った瞬間はファンタスティックだった。うまく言葉にならなかったよ。
正直言うと2013シーズンに所属していたヴァカンソレイユが解散になった時、現役引退しようと思っていた。チーム解散を伝えられたのがその年の10月で、もはやその時点ではどのチームも契約が埋まっているので諦めるしかないと思っていたんだ。でも2014シーズンが始まってからNIPPOから声が掛かって首の皮が繋がった。そこからCCC、NIPPOと移籍して今はワールドツアーに戻ってきているので、NIPPOに対してはものすごく感謝しているんだ。この先は母国開催のツール・ド・スロベニアからナショナル選手権に出場するつもり。この調子をキープして成績を狙いたい。
text:Akane.Ikeno
photo:So.Isobe
今回のアフターパーティーの主催は、メリダを取り扱うミヤタサイクル。ステージ3勝を挙げたメリダだけに、パーティーの雰囲気も華やかだ。会場に向かう選手が渋滞に巻き込まれたことからパーティーの開始時刻が15分遅れたが、そこはMCシンジさんとマルコ・ファヴァロさんのトークでカバー。同じテーブルを囲むファン同士での交流も深まり、和やかな雰囲気にとなった中で選手やスタッフが一人ずつ登場し、パーティーが始まった。
増田成幸、小野寺玲、岡篤志は既に自宅に戻っているため、宇都宮ブリッツェンからは東京ステージまで完走した鈴木譲、鈴木龍、雨澤毅明の3選手がパーティーに参加。いなべステージでの落車の影響でリタイアを迫られた新城幸也(バーレーン・メリダ)は日本のファンと交流できる数少ない機会ということもあり、その後東京ステージまでチームに帯同し、このアフターパーティーにも参加してくれた。
乾杯前の挨拶でミヤタサイクルの高谷社長は、今大会でメリダのバイクを使った両チームがステージ3勝を挙げて、2枚のジャージを獲得したことを祝福。
今回はファンへのプレゼントとして、会場の至るところに選手の写真が。フリータイムに入るとファンはお目当ての選手の写真を手に取り、本人にサインをもらいに行ったり、選手とのトークを楽しんだりと待ちに待った時間を楽しんだ。選手たちもサインや写真撮影に気軽に応じ、束の間の休息を満喫していた様子。
パーティーが中盤に差し掛かると、両チームのジャージを懸けたじゃんけん大会が始まった。じゃんけんとはいえ豪華賞品を懸けた勝負に、会場は和やかなムードから一転して真剣モードに。宇都宮ブリッツェンは鈴木譲が、バーレーン・メリダは新城がファンとじゃんけんし、最後まで勝ち残ったファンに壇上で直接ジャージを手渡していた。
ここでバーレーン・メリダの選手とスタッフへ、ミヤタサイクルからサプライズプレゼントが贈られることに。ツアー・オブ・ジャパンの大会公式サイトにイラストブログを寄稿するがめんださんが描いた、忍者と侍に扮した似顔絵に一同大爆笑!特にウケが良かったのはコワモテマッサーのボルトさんで、ブリッツェンの選手たちも「いいなぁ、欲しいなぁ...」とポツリ(笑)。
そのままパーティーは最後のイベント、抽選会へ。選手が抽選券を引き、同じ番号の抽選券を持つファンに豪華賞品を手渡して記念撮影を行った。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、ついにアフターパーティーも終わりの時間に。最後は宇都宮ブリッツェンを運営するサイクルスポーツマネージメントの砂川幹男会長からの挨拶と参加者全員での記念撮影で、惜しまれつつもアフターパーティーは幕を閉じたのだった。
ここからは、2日目の京都ステージで優勝した雨澤毅明と、ステージ2勝を挙げてポイント賞ジャージを獲得したボーレのインタビューをお届けします。
「日本のレースだから日本人が活躍しないといけない」雨澤毅明(宇都宮ブリッツェン)
まずは雨澤のインタビューから。国内チームに所属する日本人選手の優勝は、2014年の東京ステージの西谷泰治(愛三工業レーシングチーム、現同チームテクニカルディレクター)以来4年ぶりの快挙だ。
実際にステージ優勝した感想は?直後に「信じられない」と言っていたが印象的でした。
非常に嬉しかったというのが正直なところですし、取れてよかったというのはありますね。ただ今回のツアー・オブ・ジャパンに関しては、チームとしても個人としても総合を狙いたかったというのがあったので、それがまったくできなかったというのは残念ですね。京都ステージでの優勝は想定外というか。ステージ優勝はもちろん狙ってたんですが、南信州ステージと伊豆ステージが僕に一番向いてるコースだと思ってたので。京都ステージはなんとなく無難に終わるのかなと思ってたらチャンスが巡ってきて。ちゃんと勝てたというのが驚きでした。
日本人のツアー・オブ・ジャパンのステージ優勝は新城選手に続くものですね。
ツアー・オブ・ジャパンは日本のレースですから日本人が活躍しないといけないと思いました。日本人があまり優勝できなかったのは残念だと思っていたので、今年は優勝したかったというのはありましたし、自信に繋がる勝利ですね。ただやはり、今回は増田選手が落車したのが残念でしたね。増田選手がいればステージだけでなく総合でももっといいレースができたのかなって思います。
「引退から救ってくれたNIPPOに感謝している。」グレガ・ボーレ(スロベニア、バーレーン・メリダ)
今回のレースを振り返ってみていかがでしたか?
ツアー・オブ・ジャパンはとても上手くいったよ。かつてNIPPOとして参加した時(2014年)はステージ優勝できなかったので、今年のモチベーションは高かった。特に修禅寺で逃げ切ったのは良い勝ち方だったし、コースをよく知っていたので攻め所も分かっていたんだ。
逃げに乗るとは考えていなかったけれど、集団のメリットがあまり生まれないほどアップダウンの連続だから逃げには完璧なシチュエーションだった。単なるラッキーでは勝てないステージなので余計に嬉しいし、今後のモチベーションに繋がるね。
久しぶりの勝利でしたが、勝った瞬間の気持ちは?今後のレース予定は?
(2016年のツール・ド・コリア以降)2年ほど勝利に見放されてきたので、いなべステージで勝った瞬間はファンタスティックだった。うまく言葉にならなかったよ。
正直言うと2013シーズンに所属していたヴァカンソレイユが解散になった時、現役引退しようと思っていた。チーム解散を伝えられたのがその年の10月で、もはやその時点ではどのチームも契約が埋まっているので諦めるしかないと思っていたんだ。でも2014シーズンが始まってからNIPPOから声が掛かって首の皮が繋がった。そこからCCC、NIPPOと移籍して今はワールドツアーに戻ってきているので、NIPPOに対してはものすごく感謝しているんだ。この先は母国開催のツール・ド・スロベニアからナショナル選手権に出場するつもり。この調子をキープして成績を狙いたい。
text:Akane.Ikeno
photo:So.Isobe
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