2010/02/17(水) - 11:17
アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)のオフシーズンのトレーニング成果が試される時が来た。今年3度目のツール・ド・フランス制覇を目指すコンタドールは、2月17日にポルトガルで開幕するヴォルタ・アン・アルガルヴェ(UCI2.1)でシーズンデビューする。
アルガルヴェでアスタナチームを指揮するのは、チームの新監督に就任したイタリア人のジュゼッペ・マルティネッリ。アスタナの監督として初戦を迎える同氏に、イタリア在住のグレゴー・ブラウンが訊いた。
マルティネッリ監督は「我々のチームは強い。トレーニングも順調に積んで来た。シーズン初レースで優勝を狙うのは難しいことだが、これまで2ヶ月に渡って積んで来たトレーニングの成果を発揮して、いい走りを見せたい」と、初レースへの意気込みを語る。
UCI(国際自転車競技連合)クラス1のヴォルタ・アン・アルガルヴェは、今年で開催36回目を迎えるステージレース。ポルトガル最南端のアルガルヴェ地方を舞台に、2月17日から21日まで、5日間の日程で開催される。第3ステージには頂上ゴールも設定されているが、総合成績を決定づけるのは最終日の17.2km個人タイムトライアルだ。
ヴォルタ・アン・アルガルヴェ2010日程
第1ステージ 2月17日(水)アルガルヴェ・スタジアム〜アルブフェイラ 157.5km
第2ステージ 2月18日(木)ヴィラ・ド・ビスポ〜ラゴス 207.5km
第3ステージ 2月19日(金)カストロ・マリン〜ロウレ 173.7km
第4ステージ 2月20日(土)ビジャレアル・サンアントニオ〜タビラ 169km
第5ステージ 2月21日(日)ラゴア〜ポルティマン 17.2km(個人TT)
マルティネッリ監督は「シーズンデビュー戦は良いカタチでスタートさせたいもの。アルベルト(コンタドール)の走りは天気に左右されると思う」と予想する。天気予報によると、現地ポルトガルの今週の気温15〜18度。天候は概ね曇りで、降雨の可能性もある。
マルティネッリ監督が最も警戒しているのは、アスタナからレディオシャックに移籍した強豪オールラウンダーたちだ。「コースはそれなりに厳しいけど、大きなタイム差がつくような山岳は設定されていない。総合争いが決するのは最後の個人タイムトライアル。レディオシャックのリーヴァイ・ライプハイマーやアンドレアス・クレーデンが最大のライバルになるだろう」。
ライプハイマーとクレーデンの他にも、クリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケースデパーニュ)、ホセイバン・グティエレス(スペイン、ケースデパーニュ)、サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)らがコンタドールのライバルになるはずだ。
マルティネッリの言葉通り、今年のコースは難易度が低く、上りを得意とするコンタドールには若干不利と思われる。しかし、このアルガルヴェは、コンタドールにとってパリ〜ニース前の重要な準備レースになるとマルティネッリ監督は予想している。もちろんその先にあるのはツール・ド・フランスだ。
シーズン初戦を前にコンタドールは「ここまで順調に例年通りのトレーニングを積んで来た。2009年より少しトレーニングの距離が伸びているかもしれない」と語る。現在の体重はベスト体重より2kg重い63.5kgだ。
「オフシーズンの間に、ヒルクライムとタイムトライアルの走りを改善した。いくつかテストをした結果、2009年より高い数値が得られたんだ。レースでもトレーニングの成果を示せると思う」。アルガルヴェ連覇を狙うコンタドールは早くも臨戦態勢だ。
生まれ変わったアスタナを指揮するマルティネッリ新監督は、ツール・ド・フランス3勝目を目指すコンタドールに様々なアドバイスを与えて来た。既に多くの時間を共に過ごして来たコンタドールとマルティネッリの新タッグが、いよいよアルガルヴェでデビューする。
マルティネッリ氏はこれまで数々のチームを指揮し、監督として5回グランツール制覇を成し遂げている。1998年にはマルコ・パンターニ(イタリア)がダブルツール(ジロとツールを同年制覇)を達成し、2000年にはステファノ・ガルゼッリ(イタリア)がジロ・デ・イタリア制覇。サエコ時代には2003年にジルベルト・シモーニ(イタリア)、2004年にダミアーノ・クネゴ(イタリア)をジロ制覇に導いている。
アルガルヴェでコンタドールをサポートするのは、ヘスス・エルナンデス(スペイン)、ダビ・デラフエンテ(スペイン)、アンドレー・グリブコ(ウクライナ)、マキシム・ゴウロフ(カザフスタン)、ダニエル・ナバーロ(スペイン)、ベンハミン・ノバル(スペイン)、セルゲイ・レネフ(カザフスタン)の予定。
「大きな責任感を感じているが、チームが高いポテンシャルを秘めているという自信がある。慌てること無く、落ち着いて自分の責務を果たしたい」。マルティネッリ監督はアスタナの活躍に自信をのぞかせる。
text:Gregor Brown
photo:Cor Vos, Gregor Brown
translation:Kei Tsuji
アルガルヴェでアスタナチームを指揮するのは、チームの新監督に就任したイタリア人のジュゼッペ・マルティネッリ。アスタナの監督として初戦を迎える同氏に、イタリア在住のグレゴー・ブラウンが訊いた。
マルティネッリ監督は「我々のチームは強い。トレーニングも順調に積んで来た。シーズン初レースで優勝を狙うのは難しいことだが、これまで2ヶ月に渡って積んで来たトレーニングの成果を発揮して、いい走りを見せたい」と、初レースへの意気込みを語る。
UCI(国際自転車競技連合)クラス1のヴォルタ・アン・アルガルヴェは、今年で開催36回目を迎えるステージレース。ポルトガル最南端のアルガルヴェ地方を舞台に、2月17日から21日まで、5日間の日程で開催される。第3ステージには頂上ゴールも設定されているが、総合成績を決定づけるのは最終日の17.2km個人タイムトライアルだ。
ヴォルタ・アン・アルガルヴェ2010日程
第1ステージ 2月17日(水)アルガルヴェ・スタジアム〜アルブフェイラ 157.5km
第2ステージ 2月18日(木)ヴィラ・ド・ビスポ〜ラゴス 207.5km
第3ステージ 2月19日(金)カストロ・マリン〜ロウレ 173.7km
第4ステージ 2月20日(土)ビジャレアル・サンアントニオ〜タビラ 169km
第5ステージ 2月21日(日)ラゴア〜ポルティマン 17.2km(個人TT)
マルティネッリ監督は「シーズンデビュー戦は良いカタチでスタートさせたいもの。アルベルト(コンタドール)の走りは天気に左右されると思う」と予想する。天気予報によると、現地ポルトガルの今週の気温15〜18度。天候は概ね曇りで、降雨の可能性もある。
マルティネッリ監督が最も警戒しているのは、アスタナからレディオシャックに移籍した強豪オールラウンダーたちだ。「コースはそれなりに厳しいけど、大きなタイム差がつくような山岳は設定されていない。総合争いが決するのは最後の個人タイムトライアル。レディオシャックのリーヴァイ・ライプハイマーやアンドレアス・クレーデンが最大のライバルになるだろう」。
ライプハイマーとクレーデンの他にも、クリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケースデパーニュ)、ホセイバン・グティエレス(スペイン、ケースデパーニュ)、サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル)らがコンタドールのライバルになるはずだ。
マルティネッリの言葉通り、今年のコースは難易度が低く、上りを得意とするコンタドールには若干不利と思われる。しかし、このアルガルヴェは、コンタドールにとってパリ〜ニース前の重要な準備レースになるとマルティネッリ監督は予想している。もちろんその先にあるのはツール・ド・フランスだ。
シーズン初戦を前にコンタドールは「ここまで順調に例年通りのトレーニングを積んで来た。2009年より少しトレーニングの距離が伸びているかもしれない」と語る。現在の体重はベスト体重より2kg重い63.5kgだ。
「オフシーズンの間に、ヒルクライムとタイムトライアルの走りを改善した。いくつかテストをした結果、2009年より高い数値が得られたんだ。レースでもトレーニングの成果を示せると思う」。アルガルヴェ連覇を狙うコンタドールは早くも臨戦態勢だ。
生まれ変わったアスタナを指揮するマルティネッリ新監督は、ツール・ド・フランス3勝目を目指すコンタドールに様々なアドバイスを与えて来た。既に多くの時間を共に過ごして来たコンタドールとマルティネッリの新タッグが、いよいよアルガルヴェでデビューする。
マルティネッリ氏はこれまで数々のチームを指揮し、監督として5回グランツール制覇を成し遂げている。1998年にはマルコ・パンターニ(イタリア)がダブルツール(ジロとツールを同年制覇)を達成し、2000年にはステファノ・ガルゼッリ(イタリア)がジロ・デ・イタリア制覇。サエコ時代には2003年にジルベルト・シモーニ(イタリア)、2004年にダミアーノ・クネゴ(イタリア)をジロ制覇に導いている。
アルガルヴェでコンタドールをサポートするのは、ヘスス・エルナンデス(スペイン)、ダビ・デラフエンテ(スペイン)、アンドレー・グリブコ(ウクライナ)、マキシム・ゴウロフ(カザフスタン)、ダニエル・ナバーロ(スペイン)、ベンハミン・ノバル(スペイン)、セルゲイ・レネフ(カザフスタン)の予定。
「大きな責任感を感じているが、チームが高いポテンシャルを秘めているという自信がある。慌てること無く、落ち着いて自分の責務を果たしたい」。マルティネッリ監督はアスタナの活躍に自信をのぞかせる。
text:Gregor Brown
photo:Cor Vos, Gregor Brown
translation:Kei Tsuji