2018/05/16(水) - 18:00
ラグナ・セカサーキットにゴールするカリフォルニア第3ステージで逃げが決まる。スプリンターの追い上げを抑えたトームス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)が大会3勝目を飾った。
山岳バトル翌日のツアー・オブ・カリフォルニア(UCIワールドツアー)第3ステージは、逃げ切りの可能性を秘めたアップダウンコースが用意された。キングシティから「乾いた内海」を意味するラグナ・セカサーキット(正式名称ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカ)を目指す197kmのロングコース後半には2級、2級、2級、3級と山岳ポイントが集中しており、最後はサーキットのホームストレートにフィニッシュする。
この日も積極的に動いたのはアメリカのプロコンチームだった。ラリーサイクリングは昨年逃げ切りで2勝を挙げたエヴァン・ホフマン(アメリカ)とロビン・カーペンター(アメリカ)を送り込み、イアン・ガリソン(アメリカ、ハーゲンスベルマン・アクセオン)もジョイン。チームスカイ率いる集団が、最大5分差まで広がった3人のリードを徐々に削りながらレースが進んでいった。
逃げグループ内ではホフマンが山岳ポイント1位通過を重ねたが、ダウンヒル中にチェーンを落とし、復帰に手間取ったことで脱落。カーペンターもペースが合わずに遅れ、メイン集団から単独抜け出したローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)は先頭に残ったガリソンに届かず引き戻されている。
アップダウンが集団からのアタックを誘発し、この日3つ目のKOM「カチャグア・ロードサミット(登坂距離3km、平均勾配7.6%)」ではトームス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)とローガン・オーウェン(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)が抜け出しに成功する。2名はガリソンを捉えたが、この時既に集団が背後に迫っていた。
吸収を嫌い加速したスクインシュが単独となり、メイン集団からはシーン・ベネット(アメリカ、ハーゲンスベルマン・アクセオン)が合流に成功する。2名を見送った集団は状況を落ち着かせるべく瞬間的にペースを緩めた。
こうしてベネットとスクインシュは、追撃したアナス・エイトエルアブディア(モロッコ、UAEチームエミレーツ)とアレックス・ハウズ(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)を振り切って逃げを開始。リードは最大25秒までしか広がらなかったが、協調体制を組む二人は強力だった。
メイン集団はラグナ・セカに進入する登り勾配で一気に人数が減り、スプリンターチームのアシストがほとんど遅れたことも手伝ってペースを上げられない。お見合いでペースを落とすペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)たちを尻目に、スクインシュがやや抜け出す形で15m近くの高低差を下るS字シケイン「コークスクリュー」前のコース最高標高地点をクリアした。
ハンドルに顔を埋めるように下りを飛ばしたスクインシュは、独走で最終コーナーを抜け、ベネットの位置を確認して長い長いガッツポーズを披露。落車による脳震盪で昨年大会をリタイアした26歳が、2015年、2016年に続く3度目の逃げ切りを成功させた。
「残り300mでようやく勝利を確信した。集団から誰かが追いかけてくると思っていたけれど、ハイペースが祟ったんだと思う。過去大会で同じコースを走っていたことが味方になったよ。どう攻略すれば良いのか理解していたんだ」とスクインシュは勝利を喜ぶ。
8秒後にフィニッシュラインにやってきた集団の先頭はカレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が獲り、2年前の同コースで勝ったサガンはユアンに次ぐステージ4位に。エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)やアダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)がその後ろでなだれ込み、総合上位に大きな変動は生まれなかった。
山岳バトル翌日のツアー・オブ・カリフォルニア(UCIワールドツアー)第3ステージは、逃げ切りの可能性を秘めたアップダウンコースが用意された。キングシティから「乾いた内海」を意味するラグナ・セカサーキット(正式名称ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカ)を目指す197kmのロングコース後半には2級、2級、2級、3級と山岳ポイントが集中しており、最後はサーキットのホームストレートにフィニッシュする。
この日も積極的に動いたのはアメリカのプロコンチームだった。ラリーサイクリングは昨年逃げ切りで2勝を挙げたエヴァン・ホフマン(アメリカ)とロビン・カーペンター(アメリカ)を送り込み、イアン・ガリソン(アメリカ、ハーゲンスベルマン・アクセオン)もジョイン。チームスカイ率いる集団が、最大5分差まで広がった3人のリードを徐々に削りながらレースが進んでいった。
逃げグループ内ではホフマンが山岳ポイント1位通過を重ねたが、ダウンヒル中にチェーンを落とし、復帰に手間取ったことで脱落。カーペンターもペースが合わずに遅れ、メイン集団から単独抜け出したローソン・クラドック(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)は先頭に残ったガリソンに届かず引き戻されている。
アップダウンが集団からのアタックを誘発し、この日3つ目のKOM「カチャグア・ロードサミット(登坂距離3km、平均勾配7.6%)」ではトームス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード)とローガン・オーウェン(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)が抜け出しに成功する。2名はガリソンを捉えたが、この時既に集団が背後に迫っていた。
吸収を嫌い加速したスクインシュが単独となり、メイン集団からはシーン・ベネット(アメリカ、ハーゲンスベルマン・アクセオン)が合流に成功する。2名を見送った集団は状況を落ち着かせるべく瞬間的にペースを緩めた。
こうしてベネットとスクインシュは、追撃したアナス・エイトエルアブディア(モロッコ、UAEチームエミレーツ)とアレックス・ハウズ(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック)を振り切って逃げを開始。リードは最大25秒までしか広がらなかったが、協調体制を組む二人は強力だった。
メイン集団はラグナ・セカに進入する登り勾配で一気に人数が減り、スプリンターチームのアシストがほとんど遅れたことも手伝ってペースを上げられない。お見合いでペースを落とすペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)たちを尻目に、スクインシュがやや抜け出す形で15m近くの高低差を下るS字シケイン「コークスクリュー」前のコース最高標高地点をクリアした。
ハンドルに顔を埋めるように下りを飛ばしたスクインシュは、独走で最終コーナーを抜け、ベネットの位置を確認して長い長いガッツポーズを披露。落車による脳震盪で昨年大会をリタイアした26歳が、2015年、2016年に続く3度目の逃げ切りを成功させた。
「残り300mでようやく勝利を確信した。集団から誰かが追いかけてくると思っていたけれど、ハイペースが祟ったんだと思う。過去大会で同じコースを走っていたことが味方になったよ。どう攻略すれば良いのか理解していたんだ」とスクインシュは勝利を喜ぶ。
8秒後にフィニッシュラインにやってきた集団の先頭はカレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が獲り、2年前の同コースで勝ったサガンはユアンに次ぐステージ4位に。エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)やアダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)がその後ろでなだれ込み、総合上位に大きな変動は生まれなかった。
ステージ結果
1位 | トームス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード) | 4h52’47” |
2位 | シーン・ベネット(アメリカ、ハーゲンスベルマン・アクセオン) | +03” |
3位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | +08” |
4位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | |
6位 | アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | |
7位 | アレックス・ハウズ(アメリカ、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | |
8位 | トムイェルト・スラフテル(オランダ、ディメンションデータ) | |
9位 | ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング) | |
10位 | ウィリアム・バルタ(アメリカ、ハーゲンスベルマン・アクセオン) |
個人総合成績
1位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 12h09’08” |
2位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | +25” |
3位 | アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット) | +31” |
4位 | アントワン・トルホーク(オランダ、ロットNLユンボ) | +40” |
5位 | クリスティアン・デュラセク(クロアチア、UAEチームエミレーツ) | |
6位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | |
7位 | マティアス・フランク(スイス、アージェードゥーゼル) | +50” |
8位 | ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシング) | +1’00” |
9位 | ルーベン・ゲレイロ(ポルトガル、トレック・セガフレード) | +1’11” |
10位 | ローレンス・デプルス(ベルギー、クイックステップフロアーズ) | +1’14” |
ポイント賞
1位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 21pts |
2位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 21pts |
3位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 16pts |
山岳賞
1位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 15pts |
2位 | トームス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード) | 13pts |
3位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 13pts |
ヤングライダー賞
1位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 12h09’08” |
2位 | アントワン・トルホーク(オランダ、ロットNLユンボ) | +40” |
3位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) |
チーム総合成績
1位 | トレック・セガフレード | 36h32’66” |
2位 | チームスカイ | +2’21” |
3位 | BMCレーシング | +2’26” |
text:So.Isobe
photo:Amgen Tour of California
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