2018/04/29(日) - 08:31
5つのカテゴリー山岳が設定されたツール・ド・ロマンディ第4ステージで、終盤の下りで抜け出したヤコブ・フルサング(アスタナ)が勝利。エガン・ベルナル(チームスカイ)の執拗なアタックを封じたプリモシュ・ログリッチェ(ロットNLユンボ)が首位を堅守した。
ロマンディ地方南部のヴァレー州シオンを発着する獲得標高差3,584mの第4ステージが今大会のクイーンステージ。氷河が削り出した渓谷を上っては下るコースに登場するカテゴリー山岳は5つ(1級、1級、2級、2級、1級)で、残り28km地点で最後の1級山岳レ・コロン(全長13.1km/平均6.5%)をクリア後、ローヌ川沿いのシオンまで実に高低差1,284mを下ってフィニッシュを迎える。
第2ステージで独走勝利を飾ったトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)が再び逃げた。タネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)とミケル・ニエベ(スペイン、ミッチェルトン・スコット)、マティアス・フランク(スイス、アージェードゥーゼール)、ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーションファースト・ドラパック)という強力なメンバーとともに逃げたデヘントは、連続するカテゴリー山岳で順調に山岳ポイントを、中間スプリントでポイントを加算していく。この日の逃げによりデヘントは山岳賞ランキングとポイント賞ランキングの首位に浮上した。
やがて先頭からカンゲルトとフランクが脱落し、逆にアンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)とハーマン・ペーンシュタイナー(オーストリア、バーレーン・メリダ)の2人が先頭にブリッジ成功。ロットNLユンボのコントロールによってタイム差が3分に満たないままレースは進み、最後から2つめの2級山岳でメイン集団から総合9エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)と総合10位ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)、ヤングライダー賞2位のダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)が抜け出して先行を開始した。
そして始まった1級山岳レ・コロン(全長13.1km/平均6.5%)の登り。チームスカイが完全に支配する形でメイン集団はハイペースで進み、ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チームスカイ)に発射される形で総合2位エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)がアタック。総合争いが一気に活性化する。
残り34km地点で仕掛けたベルナルに反応できたのは総合リーダーのプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)だけだった。総合2位リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)やヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ)、ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)らを振るい落としたベルナルとログリッチェは、逃げていたイサギレらを追い抜いて先頭に立つ。
「トーマスやカストロビエホといった名だたる選手たちが自分のために走ってくれていたので、登りで何かを生み出す必要があった。何度アタックしたかわからないほどアタックした」と、ダンシングを多用してぐいぐいと踏んでいくベルナルと、ハイケイデンスのシッティングで回して対応するイエロージャージのログリッチェ。執拗なベルナルの加速に食らいついたログリッチェが逆に頂上手前で加速するシーンも。
競り合いながら頂上をクリアしたベルナルとログリッチェがダウンヒルを開始。下り区間でコスタとポートが追いつき、続いてフルサングも合流する。すると、残り16km地点でタイミングよくフルサングがアタックを仕掛けた。牽制するライバルたちを振り切って、テクニカルなダウンヒルを先頭でこなしたフルサングがフィニッシュまで逃げ切った。
「登りでアタックしたものの決まらず、下りでなんとか先頭に追いついた。下りを半分ぐらいこなしたところで短い登りに差し掛かったので、そこでフォフォノフ監督から『今だ!行け!』という指示が飛んできたけど、リミットぎりぎりだったので動けず。その次の瞬間、互いを牽制するリーダーたちの後ろに追いついたので、チャンスだと思ってアタックした」と、後続に48秒差をつけて逃げ切ったフルサングは語る。アスタナは今大会ステージ2勝目。総合15位から総合4位までジャンプアップしたフルサングは「数週間後に始まるツール・ド・フランスの準備に向けて大きな自信に繋がる勝利だ」と語っている。
追走4名(ログリッチェ、ベルナル、ポート、コスタ)はボーナスタイムをかけたスプリントを繰り広げ、先に仕掛けたベルナルを差し切ったログリッチェがボーナスタイム6秒を獲得。クイーンステージを終えて、ログリッチェはベルナルに8秒差、ポートに35秒差をつけることに成功した。翌日はスプリンター向きの平坦ステージであり、ログリッチェがイツリア・バスクカントリーに続く今シーズン2つめのUCIワールドツアーレース総合優勝に王手をかけた。
ロマンディ地方南部のヴァレー州シオンを発着する獲得標高差3,584mの第4ステージが今大会のクイーンステージ。氷河が削り出した渓谷を上っては下るコースに登場するカテゴリー山岳は5つ(1級、1級、2級、2級、1級)で、残り28km地点で最後の1級山岳レ・コロン(全長13.1km/平均6.5%)をクリア後、ローヌ川沿いのシオンまで実に高低差1,284mを下ってフィニッシュを迎える。
第2ステージで独走勝利を飾ったトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)が再び逃げた。タネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ)とミケル・ニエベ(スペイン、ミッチェルトン・スコット)、マティアス・フランク(スイス、アージェードゥーゼール)、ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーションファースト・ドラパック)という強力なメンバーとともに逃げたデヘントは、連続するカテゴリー山岳で順調に山岳ポイントを、中間スプリントでポイントを加算していく。この日の逃げによりデヘントは山岳賞ランキングとポイント賞ランキングの首位に浮上した。
やがて先頭からカンゲルトとフランクが脱落し、逆にアンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)とハーマン・ペーンシュタイナー(オーストリア、バーレーン・メリダ)の2人が先頭にブリッジ成功。ロットNLユンボのコントロールによってタイム差が3分に満たないままレースは進み、最後から2つめの2級山岳でメイン集団から総合9エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)と総合10位ヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)、ヤングライダー賞2位のダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)が抜け出して先行を開始した。
そして始まった1級山岳レ・コロン(全長13.1km/平均6.5%)の登り。チームスカイが完全に支配する形でメイン集団はハイペースで進み、ヨナタン・カストロビエホ(スペイン、チームスカイ)に発射される形で総合2位エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ)がアタック。総合争いが一気に活性化する。
残り34km地点で仕掛けたベルナルに反応できたのは総合リーダーのプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)だけだった。総合2位リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)やヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ)、ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)らを振るい落としたベルナルとログリッチェは、逃げていたイサギレらを追い抜いて先頭に立つ。
「トーマスやカストロビエホといった名だたる選手たちが自分のために走ってくれていたので、登りで何かを生み出す必要があった。何度アタックしたかわからないほどアタックした」と、ダンシングを多用してぐいぐいと踏んでいくベルナルと、ハイケイデンスのシッティングで回して対応するイエロージャージのログリッチェ。執拗なベルナルの加速に食らいついたログリッチェが逆に頂上手前で加速するシーンも。
競り合いながら頂上をクリアしたベルナルとログリッチェがダウンヒルを開始。下り区間でコスタとポートが追いつき、続いてフルサングも合流する。すると、残り16km地点でタイミングよくフルサングがアタックを仕掛けた。牽制するライバルたちを振り切って、テクニカルなダウンヒルを先頭でこなしたフルサングがフィニッシュまで逃げ切った。
「登りでアタックしたものの決まらず、下りでなんとか先頭に追いついた。下りを半分ぐらいこなしたところで短い登りに差し掛かったので、そこでフォフォノフ監督から『今だ!行け!』という指示が飛んできたけど、リミットぎりぎりだったので動けず。その次の瞬間、互いを牽制するリーダーたちの後ろに追いついたので、チャンスだと思ってアタックした」と、後続に48秒差をつけて逃げ切ったフルサングは語る。アスタナは今大会ステージ2勝目。総合15位から総合4位までジャンプアップしたフルサングは「数週間後に始まるツール・ド・フランスの準備に向けて大きな自信に繋がる勝利だ」と語っている。
追走4名(ログリッチェ、ベルナル、ポート、コスタ)はボーナスタイムをかけたスプリントを繰り広げ、先に仕掛けたベルナルを差し切ったログリッチェがボーナスタイム6秒を獲得。クイーンステージを終えて、ログリッチェはベルナルに8秒差、ポートに35秒差をつけることに成功した。翌日はスプリンター向きの平坦ステージであり、ログリッチェがイツリア・バスクカントリーに続く今シーズン2つめのUCIワールドツアーレース総合優勝に王手をかけた。
ツール・ド・ロマンディ2018第4ステージ
1位 | ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ) | 4:14:48 |
2位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | 0:00:48 |
3位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | |
4位 | ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | |
5位 | リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング) | 0:00:50 |
6位 | ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) | 0:02:09 |
7位 | ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール) | |
8位 | ハイメ・ロソン(スペイン、モビスター) | |
9位 | エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
10位 | メルハウィ・クドゥス(エリトリア、ディメンションデータ) | |
DNF | 別府史之(日本、トレック・セガフレード) |
個人総合成績
1位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | 12:59:09 |
2位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 0:00:08 |
3位 | リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング) | 0:00:35 |
4位 | ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ) | 0:01:16 |
5位 | ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | 0:01:23 |
6位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ) | 0:02:32 |
7位 | ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) | 0:02:49 |
8位 | ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール) | |
9位 | エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:03:09 |
10位 | ダニエル・マーティン(アイルランド、UAEチームエミレーツ) | 0:03:12 |
ポイント賞
1位 | トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) | 112pts |
2位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | 81pts |
3位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 80pts |
山岳賞
1位 | トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) | 43pts |
2位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 36pts |
3位 | ヒュー・カーシー(イギリス、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | 33pts |
ヤングライダー賞
1位 | エガン・ベルナル(コロンビア、チームスカイ) | 12:59:17 |
2位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック) | 0:03:26 |
3位 | ダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) | 0:04:28 |
チーム総合成績
1位 | UAEチームエミレーツ | 39:06:06 |
2位 | アスタナ | 0:01:17 |
3位 | チームスカイ | 0:02:12 |
Amazon.co.jp