2018/04/14(土) - 13:40
パリ〜ルーベ仕様にカスタマイズされたバイクを紹介する第2弾。ノーマルバイクを選んだニキ・テルプストラや、ディスクブレーキを投入したサンウェブなど、特徴的なバイクの数々を紹介します。
ニキ・テルプストラ(オランダ、クイックステップフロアーズ)
スペシャライズド S-Works Tarmac
ロンド・ルーベ同年制覇こそならなかったものの、終盤にライバルからリードを奪い3位に滑り込んだニキ・テルプストラ(オランダ、クイックステップフロアーズ)。フューチャーショックを搭載したRoubaixではなく、通常レースで使うオールラウンドモデルのS-Works Tarmacを選んだことが特筆される。
ロヴァールのCLX50ホイールにはHell of the Northタイヤを組み合わせ、その幅はパリ〜ルーベ参加選手中最もワイドな30mm。テルプストラもフィリップ・ジルベール(ベルギー)と同じく廃盤となって久しいCHICANEサドルの愛用者だ。
自身2度目のパリ〜ルーベに挑んだジルベールや他選手は、サガンと同じく供給用としてリリースされたリムブレーキ仕様のS-Works Roubaixを選んだ。ハンドル周りのカスタマイズは選手によって差異があるが、ジルベールはDi2サテライトスイッチの追加(一般的な右側ではなく左側にセット)や、前後輪共にサブブレーキを装備するなど手厚い石畳対策が行われていた。なお、フューチャーショックに新規追加されたダイヤルには修正液?で色付けされ、設定状態が分かりやすいように工夫されていた。
グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)
BMC teammachine SLR01
4位に入ったグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)は、昨年までルーベ専用モデルとして3年間使われてきたGranfondo RBXではなく、通常レースと同じくオンループ・ヘットニュースブラッドから投入されたスペシャルカラーのteammachine SLR01に乗った。
主だった石畳用カスタムは、サブブレーキとDi2サテライトスイッチの追加、ヴィットリアのエンデュランスタイヤCORSA CONTROL(28mm)への履き替え、44Tと思われる大きなインナーリングへの換装など。ワイドタイヤとのクリアランスを稼ぐためにブレーキキャリパーの解放レバーはシマノが推奨していない開放状態にセットされていた。
なお、複数台用意されたヴァンアーヴェルマートのスペアバイクのうち、1台はディスクブレーキを装備したSLR01で、更にこれまでメインとして使われてきた赤とゴールドに塗り分けられたバイクの姿も。また、他選手のサブバイクには旧型のデュラエースホイール(主にC50)がセットアップされていた。
エドワード・テウンス(ベルギー、サンウェブ)
ジャイアント DEFY ADVANCED SL
エドワード・テウンス(ベルギー)をエースに挑んだサンウェブは、エンデュランスモデルのDEFY ADVANCED SLを”北の地獄”に投入。市販品とは違いヴィットリアロゴだけが入るCORSA CONTROLを装備して荒れた石畳に臨んだ。
シマノのサポートを受け、コンポーネントはR9170系デュラエースDi2で揃えたものの、テウンスはなぜかゼッケン付きのメインバイクをチームカーに載せ、旧型のSTIレバーとブレーキキャリパーが装着されたサブバイクでスタートラインに並んだ。写真で判断する限りサブバイクは細身のタイヤを装備しているため、フィーリングの好みでスタート前に入れ替えたと思われる。
今期からパワーメーターはシマノに変更したが、ルーベではほとんどのバイクにパイオニアのペダリングモニターを装備したFC-9000が装備されていた。また、ディスクブレーキローターはテウンスのバイクのみR9170系デュラエースで、他は主にシクロクロス用としてラインアップされるSM-RT99。
また、アシストを務めたマキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ)はDEFYではなく、オールラウンドモデルのTCR ADVANCED SLを選択。他メンバーとホイールの共通化を図るためにディスクブレーキモデルが投入された。なおヴァルシャイドは他レースでも新型のPROPEL ADVANCED SLを使うなど、ディスクブレーキを使うことが多い選手だ。
マシュー・ヘイマン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)
スコット FOIL RC
オーストラリアチームのミッチェルトン・スコットは、ADDICT RCを駆るマッテーオ・トレンティン(イタリア)を除く全メンバーがエアロロードのFOIL RCを選択。一昨年のパリ〜ルーベ覇者であり、最年長(39歳11か月)選手として臨んだマシュー・ヘイマン(オーストラリア)は、例年通りほとんど石畳対策をしない状態でレースを走った。
ヘイマンのフロント歯数は53-44Tで、パワーメーターのサプライヤーがシマノに切り替わっても9000系デュラエースのチェーンリングを装備したSRMを継続使用中。バーテープの二重巻きなども行われていない。
また、トレンティンが駆るADDICT RCの上ハンドルステム両側にはサテライトスイッチではなく、スプリンタースイッチを配置する石畳対策が施されていた。ホイールはデュラエースのC40が基本で、タイヤはコンチネンタルのCOMPETITION PRO LTD RBXや「PRO TEAM EDITION」ロゴ入りFMB製PARIS ROUBAIX(27c)が混用されていた。
ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、バーレーン・メリダ)
メリダ REACTO TEAM-E
バーレーン・メリダはエアロロードのREACTOと軽量オールラウンダーのSCULTURAを選手によって使い分けた。エースナンバーを付けたハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア)ともう一名がSCULTURA、他がREACTOとロンド・ファン・フラーンデレンに対して使用状況が逆転している。SCULTURAは深いブルーを纏う昨年まで使用されていたものだ。
ハウッスラーのバイクは全く石畳対策が行われておらず、チェーンリングの歯数は53-39T、タイヤもCOMPETITION PRO LTD ALX(25mm)とごく一般的。ボトルケージも他選手がCiussi GELであるのに対し、Custom Race PLUSとノーマル仕様だった。
text:So.Isobe
photo:Makoto.Ayano
ニキ・テルプストラ(オランダ、クイックステップフロアーズ)
スペシャライズド S-Works Tarmac
ロンド・ルーベ同年制覇こそならなかったものの、終盤にライバルからリードを奪い3位に滑り込んだニキ・テルプストラ(オランダ、クイックステップフロアーズ)。フューチャーショックを搭載したRoubaixではなく、通常レースで使うオールラウンドモデルのS-Works Tarmacを選んだことが特筆される。
ロヴァールのCLX50ホイールにはHell of the Northタイヤを組み合わせ、その幅はパリ〜ルーベ参加選手中最もワイドな30mm。テルプストラもフィリップ・ジルベール(ベルギー)と同じく廃盤となって久しいCHICANEサドルの愛用者だ。
自身2度目のパリ〜ルーベに挑んだジルベールや他選手は、サガンと同じく供給用としてリリースされたリムブレーキ仕様のS-Works Roubaixを選んだ。ハンドル周りのカスタマイズは選手によって差異があるが、ジルベールはDi2サテライトスイッチの追加(一般的な右側ではなく左側にセット)や、前後輪共にサブブレーキを装備するなど手厚い石畳対策が行われていた。なお、フューチャーショックに新規追加されたダイヤルには修正液?で色付けされ、設定状態が分かりやすいように工夫されていた。
グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)
BMC teammachine SLR01
4位に入ったグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシング)は、昨年までルーベ専用モデルとして3年間使われてきたGranfondo RBXではなく、通常レースと同じくオンループ・ヘットニュースブラッドから投入されたスペシャルカラーのteammachine SLR01に乗った。
主だった石畳用カスタムは、サブブレーキとDi2サテライトスイッチの追加、ヴィットリアのエンデュランスタイヤCORSA CONTROL(28mm)への履き替え、44Tと思われる大きなインナーリングへの換装など。ワイドタイヤとのクリアランスを稼ぐためにブレーキキャリパーの解放レバーはシマノが推奨していない開放状態にセットされていた。
なお、複数台用意されたヴァンアーヴェルマートのスペアバイクのうち、1台はディスクブレーキを装備したSLR01で、更にこれまでメインとして使われてきた赤とゴールドに塗り分けられたバイクの姿も。また、他選手のサブバイクには旧型のデュラエースホイール(主にC50)がセットアップされていた。
エドワード・テウンス(ベルギー、サンウェブ)
ジャイアント DEFY ADVANCED SL
エドワード・テウンス(ベルギー)をエースに挑んだサンウェブは、エンデュランスモデルのDEFY ADVANCED SLを”北の地獄”に投入。市販品とは違いヴィットリアロゴだけが入るCORSA CONTROLを装備して荒れた石畳に臨んだ。
シマノのサポートを受け、コンポーネントはR9170系デュラエースDi2で揃えたものの、テウンスはなぜかゼッケン付きのメインバイクをチームカーに載せ、旧型のSTIレバーとブレーキキャリパーが装着されたサブバイクでスタートラインに並んだ。写真で判断する限りサブバイクは細身のタイヤを装備しているため、フィーリングの好みでスタート前に入れ替えたと思われる。
今期からパワーメーターはシマノに変更したが、ルーベではほとんどのバイクにパイオニアのペダリングモニターを装備したFC-9000が装備されていた。また、ディスクブレーキローターはテウンスのバイクのみR9170系デュラエースで、他は主にシクロクロス用としてラインアップされるSM-RT99。
また、アシストを務めたマキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ)はDEFYではなく、オールラウンドモデルのTCR ADVANCED SLを選択。他メンバーとホイールの共通化を図るためにディスクブレーキモデルが投入された。なおヴァルシャイドは他レースでも新型のPROPEL ADVANCED SLを使うなど、ディスクブレーキを使うことが多い選手だ。
マシュー・ヘイマン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)
スコット FOIL RC
オーストラリアチームのミッチェルトン・スコットは、ADDICT RCを駆るマッテーオ・トレンティン(イタリア)を除く全メンバーがエアロロードのFOIL RCを選択。一昨年のパリ〜ルーベ覇者であり、最年長(39歳11か月)選手として臨んだマシュー・ヘイマン(オーストラリア)は、例年通りほとんど石畳対策をしない状態でレースを走った。
ヘイマンのフロント歯数は53-44Tで、パワーメーターのサプライヤーがシマノに切り替わっても9000系デュラエースのチェーンリングを装備したSRMを継続使用中。バーテープの二重巻きなども行われていない。
また、トレンティンが駆るADDICT RCの上ハンドルステム両側にはサテライトスイッチではなく、スプリンタースイッチを配置する石畳対策が施されていた。ホイールはデュラエースのC40が基本で、タイヤはコンチネンタルのCOMPETITION PRO LTD RBXや「PRO TEAM EDITION」ロゴ入りFMB製PARIS ROUBAIX(27c)が混用されていた。
ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、バーレーン・メリダ)
メリダ REACTO TEAM-E
バーレーン・メリダはエアロロードのREACTOと軽量オールラウンダーのSCULTURAを選手によって使い分けた。エースナンバーを付けたハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア)ともう一名がSCULTURA、他がREACTOとロンド・ファン・フラーンデレンに対して使用状況が逆転している。SCULTURAは深いブルーを纏う昨年まで使用されていたものだ。
ハウッスラーのバイクは全く石畳対策が行われておらず、チェーンリングの歯数は53-39T、タイヤもCOMPETITION PRO LTD ALX(25mm)とごく一般的。ボトルケージも他選手がCiussi GELであるのに対し、Custom Race PLUSとノーマル仕様だった。
text:So.Isobe
photo:Makoto.Ayano
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