2018/04/03(火) - 12:06
新城幸也の欧州初戦となるイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)が4月2日に開幕。初日の山岳コースでプリモシュ・ログリッチェ(ロットNLユンボ)と逃げたジュリアン・アラフィリップ(クイックステップフロアーズ)が勝利した。
ベルギーのフランドル地方でクラシック熱がピークを迎える中、スペインのバスク地方で6日間のステージレース「イツリア・バスクカントリー」が開幕した。1924年に第1回大会が開催された歴史あるステージレースであり、1936年から1968年までの中断区間を挟んで今年で開催58回目を迎える。長年スペイン語の「ブエルタ・アル・パイスバスコ」の名称が使用されてきたが、今年からUCI登録名を含めて現地バスク語で「バスク一周レース」を意味する「イツリア・バスクカントリー」に変更されている。
山がちな地形のバスク地方を走るレースはもちろん山がち。海沿いの街サラウツを発着する第1ステージには5つのカテゴリー山岳が設定されており、その獲得標高差は2,600m前後。残り7km地点で頂上を迎える2級山岳エルカノ・ガイナ(全長2.4km/平均9%)は断続的に15%オーバーの急勾配が続く激坂であり、新城幸也(バーレーン・メリダ)が「ギアをフロント36、リア32にしておいてだいぶ助かった(笑)普通に登ったら前輪が浮くほどの勾配でしたので…」と振り返るほどの厳しさ。
ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)やミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)といったロンド・ファン・フラーンデレンとの連戦出場者を含む153名がスタートすると、カハルーラルやブルゴスBH、エウスカディ・バスクカントリーといった地元スペインのUCIプロコンチームが逃げを打つ。レース中盤に「逃げ屋」トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)やダリオ・カタルド(イタリア、アスタナ)が先頭に加わって逃げたが、総合系チームのコントロールによって最後から2つ目の3級山岳アイア(全長9.5km/平均3.4%)の登りで吸収された。
チームスカイやモビスター、ボーラ・ハンスグローエ、ロットNLユンボが率いるメイン集団が2級山岳エルカノ・ガイナに突入。頂上まで2kmを切り、最大勾配が20%に達する激坂区間が始まるとプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)、ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)の3人が抜け出した。
ログリッチェのハイペースによってキンタナが脱落し、アラフィリップと2人で2級山岳エルカノ・ガイナをクリアしていく。キンタナには後続集団が追いつき、ログリッチェとアラフィリップが逃げを続行。23秒差で後続を振り切った2人によるスプリント一騎打ちでアラフィリップが勝利した。
キンタナの他、ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)やロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)、リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)、バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)、ミケル・ランダ(スペイン、モビスター)といった有力選手は23秒差の集団内でフィニッシュ。呼吸器系の疾患によって戦線を離脱していたリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)は7分遅れで復帰戦初日を終えている。
1年前のバスクレース初日にステージ優勝に向けてアタックしながら、残り3km地点でパンクしてチャンスを失っていたアラフィリップがリベンジ達成。クイックステップフロアーズは全チームの中でダントツとなる今シーズン22勝目を飾った。なお、フランス人選手によるリーダージャージ着用は1999年以来19年ぶり。
「ミラノ〜サンレモの後に体調を崩してしばらく休養を強いられていたので、この復帰戦に向けて高いモチベーションがあった。昨日の試走で今日のステージが自分向きだとわかっていたので、休養明けで調子は未知数だったけど、集中してステージ優勝を狙ったんだ」と、新しいマスタッシュルックでリーダージャージを受け取ったアラフィリップ。「この髭には特に意味がないけど、髭を生やしてステージ優勝できたので、しばらく剃らずにいるつもり」。
イサギレ兄弟をアシストした新城は124位でフィニッシュ。「今日のコースはクラシカサンセバスチャンのコースがほとんどで、走ったことのある道だった。久しぶりのヨーロッパでのレースはやっぱり楽しかった。チームには地元のイザギレ兄弟がモチベーションもコンディションも高いので、あと4日間、最高なアシスト目指して頑張ります!」と語っている(チームユキヤ通信より)。
ベルギーのフランドル地方でクラシック熱がピークを迎える中、スペインのバスク地方で6日間のステージレース「イツリア・バスクカントリー」が開幕した。1924年に第1回大会が開催された歴史あるステージレースであり、1936年から1968年までの中断区間を挟んで今年で開催58回目を迎える。長年スペイン語の「ブエルタ・アル・パイスバスコ」の名称が使用されてきたが、今年からUCI登録名を含めて現地バスク語で「バスク一周レース」を意味する「イツリア・バスクカントリー」に変更されている。
山がちな地形のバスク地方を走るレースはもちろん山がち。海沿いの街サラウツを発着する第1ステージには5つのカテゴリー山岳が設定されており、その獲得標高差は2,600m前後。残り7km地点で頂上を迎える2級山岳エルカノ・ガイナ(全長2.4km/平均9%)は断続的に15%オーバーの急勾配が続く激坂であり、新城幸也(バーレーン・メリダ)が「ギアをフロント36、リア32にしておいてだいぶ助かった(笑)普通に登ったら前輪が浮くほどの勾配でしたので…」と振り返るほどの厳しさ。
ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)やミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ)といったロンド・ファン・フラーンデレンとの連戦出場者を含む153名がスタートすると、カハルーラルやブルゴスBH、エウスカディ・バスクカントリーといった地元スペインのUCIプロコンチームが逃げを打つ。レース中盤に「逃げ屋」トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)やダリオ・カタルド(イタリア、アスタナ)が先頭に加わって逃げたが、総合系チームのコントロールによって最後から2つ目の3級山岳アイア(全長9.5km/平均3.4%)の登りで吸収された。
チームスカイやモビスター、ボーラ・ハンスグローエ、ロットNLユンボが率いるメイン集団が2級山岳エルカノ・ガイナに突入。頂上まで2kmを切り、最大勾配が20%に達する激坂区間が始まるとプリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ)、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)、ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)の3人が抜け出した。
ログリッチェのハイペースによってキンタナが脱落し、アラフィリップと2人で2級山岳エルカノ・ガイナをクリアしていく。キンタナには後続集団が追いつき、ログリッチェとアラフィリップが逃げを続行。23秒差で後続を振り切った2人によるスプリント一騎打ちでアラフィリップが勝利した。
キンタナの他、ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)やロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)、リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト・ドラパック)、バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)、ミケル・ランダ(スペイン、モビスター)といった有力選手は23秒差の集団内でフィニッシュ。呼吸器系の疾患によって戦線を離脱していたリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)は7分遅れで復帰戦初日を終えている。
1年前のバスクレース初日にステージ優勝に向けてアタックしながら、残り3km地点でパンクしてチャンスを失っていたアラフィリップがリベンジ達成。クイックステップフロアーズは全チームの中でダントツとなる今シーズン22勝目を飾った。なお、フランス人選手によるリーダージャージ着用は1999年以来19年ぶり。
「ミラノ〜サンレモの後に体調を崩してしばらく休養を強いられていたので、この復帰戦に向けて高いモチベーションがあった。昨日の試走で今日のステージが自分向きだとわかっていたので、休養明けで調子は未知数だったけど、集中してステージ優勝を狙ったんだ」と、新しいマスタッシュルックでリーダージャージを受け取ったアラフィリップ。「この髭には特に意味がないけど、髭を生やしてステージ優勝できたので、しばらく剃らずにいるつもり」。
イサギレ兄弟をアシストした新城は124位でフィニッシュ。「今日のコースはクラシカサンセバスチャンのコースがほとんどで、走ったことのある道だった。久しぶりのヨーロッパでのレースはやっぱり楽しかった。チームには地元のイザギレ兄弟がモチベーションもコンディションも高いので、あと4日間、最高なアシスト目指して頑張ります!」と語っている(チームユキヤ通信より)。
イツリア・バスクカントリー2018第1ステージ結果
1位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) | 4:17:46 |
2位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | |
3位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ) | 0:00:23 |
4位 | エンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ) | |
5位 | ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) | |
6位 | エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
7位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
8位 | イエール・ヴァネンデル(ベルギー、ロット・スーダル) | |
9位 | ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) | |
10位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) |
個人総合成績
1位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) | 4:17:36 |
2位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | 0:00:04 |
3位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ) | 0:00:29 |
4位 | エンリク・マス(スペイン、クイックステップフロアーズ) | 0:00:33 |
5位 | ゴルカ・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ) | |
6位 | エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
7位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
8位 | イエール・ヴァネンデル(ベルギー、ロット・スーダル) | |
9位 | ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) | |
10位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) |
ポイント賞
1位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) | 25pts |
2位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | 20pts |
3位 | ペリョ・ビルバオ(スペイン、アスタナ) | 16pts |
山岳賞
1位 | ヨナタン・ラストラ(スペイン、カハルーラル・セグロスRGA) | 11pts |
2位 | ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ) | 6pts |
3位 | アマヌエル・ゲブレイグザブハイアー(エリトリア、ディメンションデータ) | 5pts |
チーム総合成績
1位 | クイックステップフロアーズ | 12:54:32 |
2位 | バーレーン・メリダ | 0:00:51 |
3位 | EFエデュケーションファースト・ドラパック | 0:01:12 |
text:Kei.Tsuji
photo:CorVos
photo:CorVos
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