2018/03/04(日) - 15:00
3月3日に開催されたUCIウィメンズ・ワールドツアー初戦ストラーデビアンケで、リオ五輪ロード金メダリストのアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンス)が独走勝利。チームメイトにホイールを差し出した與那嶺恵理は51位、序盤に逃げた萩原麻由子はリタイアに終わった。
レース序盤の逃げに乗った萩原麻由子(アレ・チポッリーニ) photo:LaPresse - Ferrari / Paolone
ミッチェルトン・スコットやサンウェブを先頭に未舗装路を走る photo:LaPresse - Ferrari / Paolone
男子レースに先立って、まだ気温が4度までしか上がらない朝9時12分にスタートが切られた2018年UCIウィメンズ・ワールドツアー初戦のストラーデビアンケ女子レース。コースは男子レースに登場する3つの長い未舗装区間をカットした136kmで、終盤の急勾配未舗装区間やフィニッシュ手前のシエナ石畳坂は男子レースと共通している。
シエナをスタート後すぐ、2km地点で萩原麻由子(アレ・チポッリーニ)を含む3名の逃げグループが形成されたが、第1未舗装区間で萩原は脱落してしまう。その後、39km地点の第3区間で逃げグループはすべて吸収された。
過酷なコンディションにより30名ほどに人数が絞られたまま集団は進み、フィニッシュまで60kmを切るとアンネミエク・ファンフレウテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)、世界王者シャンタル・ブラーク(オランダ、ブールスドルマンス)、エレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ)というエース3名が先行を開始。その一方で、前年度の覇者エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、ウィグル・ハイファイブ)はパンクで止まってしまう。駆けつけた與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)からホイールを受け取ったロンゴボルギーニは集団復帰してことなきを得ている。
ミッチェルトン・スコットやサンウェブを先頭に未舗装路を走る photo:LaPresse - Ferrari / Paolone
雨降るシエナ近郊を走る photo:LaPresse - Ferrari / Paolone
45秒までそのリードを広げたファンフレウテン、ブラーク、ファンダイクだったが、フィニッシュまで20kmを残して集団は再び一つに。最後から2つ目の第7区間(全長2.4km/最大15%)に入ると、イタリアチャンピオンのロンゴボルギーニとアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンス)が飛び出した。
メカトラによってロンゴボルギーニが脱落したため、先頭はファンデルブレッヘン単独に。第11区間(全長1.1km/最大18%)を乗り越えたファンデルブレッヘンを追いかけたのは、ロンゴボルギーニとカタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)の2名。1分のリードで残り10kmサインを駆け抜けたファンデルブレッヘンは、追走2名を引き離す勢いで丘の上の街シエナまで駆け抜けた。
最終的にニエウィアドーマを49秒、ロンゴボルギーニを59秒引き離したファンデルブレッヘンが独走勝利。リオ五輪ロード金メダリストのファンデルブレッヘンは、1分32秒遅れで4位フィニッシュした世界王者ブラークと抱き合って喜んだ。
断続的なアップダウンと未舗装路により集団が縮小していく photo:LaPresse - Ferrari / Paolone
ブラークと勝利を喜ぶアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールス・ドルマンス) photo:LaPresse - Ferrari / Paolone
「今日はレースが進めば進むほど気温が下がっているんじゃないかと思うほど寒かった。心がけたのは身体を冷やさないこと。温かい紅茶に助けられた。終盤は少し天候が回復したけど、ポケットから補給食を取ることもできない状況で、下りでは顔全体に泥を浴びた。まとわりつきやすい泥だったので、一人でラインを選んで走るために急勾配の登りでアタック。早めの仕掛けだったけど、チームメイト(グアルニエとブラーク)が後続グループの中にいたのでそのまま独走した。エピックなレースの勝利でシーズンをスタートさせることができて嬉しい。これはずっと忘れることのない勝利」と、屈強なブールスドルマンスに勝利をもたらしたファンデルブレッヘンは語る。
ロンゴボルギーニを3位に送り込んだウィグル・ハイファイブの與那嶺は51位でフィニッシュに辿りついている。137名の出走者のうち完走者は76名。序盤に逃げた萩原はリタイアに終わっている。
「今の自分のコンディションだと、エリーザ(ロンゴボルギーニ)の近くでフォローするのがやっとでした。後半にかけて身体も徐々に動き始め、残り60km地点で30名ほどに絞られた集団に残ることができたのですが、一番長い未舗装区間でエリーザがパンク。『恵理!』と名前を呼ばれて慌てながら前輪を取り外したのですが、寒さで手が震えてなかなかエリーザのバイクに装着することができず。近くにいたロット・スーダルのメカニックに助けてもらい、再スタートさせることができました。
チームカーは来ず、シマノのニュートラルカーからホイールを受け取って集団復帰を目指したものの追いつかず。遅れた集団でのフィニッシュになりました。レース後にエリーザと監督から『グッジョブ!』と評価を得て、自分の仕事ができたとホッとしました」と、機材トラブルが勝負に大きく影響するレースでアシストに徹した與那嶺は語る。與那嶺は2週間後のトロフェオ・アルフレードビンダ(UCIウィメンズワールドツアー)にも出場する予定だ。
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男子レースに先立って、まだ気温が4度までしか上がらない朝9時12分にスタートが切られた2018年UCIウィメンズ・ワールドツアー初戦のストラーデビアンケ女子レース。コースは男子レースに登場する3つの長い未舗装区間をカットした136kmで、終盤の急勾配未舗装区間やフィニッシュ手前のシエナ石畳坂は男子レースと共通している。
シエナをスタート後すぐ、2km地点で萩原麻由子(アレ・チポッリーニ)を含む3名の逃げグループが形成されたが、第1未舗装区間で萩原は脱落してしまう。その後、39km地点の第3区間で逃げグループはすべて吸収された。
過酷なコンディションにより30名ほどに人数が絞られたまま集団は進み、フィニッシュまで60kmを切るとアンネミエク・ファンフレウテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)、世界王者シャンタル・ブラーク(オランダ、ブールスドルマンス)、エレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ)というエース3名が先行を開始。その一方で、前年度の覇者エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、ウィグル・ハイファイブ)はパンクで止まってしまう。駆けつけた與那嶺恵理(ウィグル・ハイファイブ)からホイールを受け取ったロンゴボルギーニは集団復帰してことなきを得ている。
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45秒までそのリードを広げたファンフレウテン、ブラーク、ファンダイクだったが、フィニッシュまで20kmを残して集団は再び一つに。最後から2つ目の第7区間(全長2.4km/最大15%)に入ると、イタリアチャンピオンのロンゴボルギーニとアンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンス)が飛び出した。
メカトラによってロンゴボルギーニが脱落したため、先頭はファンデルブレッヘン単独に。第11区間(全長1.1km/最大18%)を乗り越えたファンデルブレッヘンを追いかけたのは、ロンゴボルギーニとカタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)の2名。1分のリードで残り10kmサインを駆け抜けたファンデルブレッヘンは、追走2名を引き離す勢いで丘の上の街シエナまで駆け抜けた。
最終的にニエウィアドーマを49秒、ロンゴボルギーニを59秒引き離したファンデルブレッヘンが独走勝利。リオ五輪ロード金メダリストのファンデルブレッヘンは、1分32秒遅れで4位フィニッシュした世界王者ブラークと抱き合って喜んだ。
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「今日はレースが進めば進むほど気温が下がっているんじゃないかと思うほど寒かった。心がけたのは身体を冷やさないこと。温かい紅茶に助けられた。終盤は少し天候が回復したけど、ポケットから補給食を取ることもできない状況で、下りでは顔全体に泥を浴びた。まとわりつきやすい泥だったので、一人でラインを選んで走るために急勾配の登りでアタック。早めの仕掛けだったけど、チームメイト(グアルニエとブラーク)が後続グループの中にいたのでそのまま独走した。エピックなレースの勝利でシーズンをスタートさせることができて嬉しい。これはずっと忘れることのない勝利」と、屈強なブールスドルマンスに勝利をもたらしたファンデルブレッヘンは語る。
ロンゴボルギーニを3位に送り込んだウィグル・ハイファイブの與那嶺は51位でフィニッシュに辿りついている。137名の出走者のうち完走者は76名。序盤に逃げた萩原はリタイアに終わっている。
「今の自分のコンディションだと、エリーザ(ロンゴボルギーニ)の近くでフォローするのがやっとでした。後半にかけて身体も徐々に動き始め、残り60km地点で30名ほどに絞られた集団に残ることができたのですが、一番長い未舗装区間でエリーザがパンク。『恵理!』と名前を呼ばれて慌てながら前輪を取り外したのですが、寒さで手が震えてなかなかエリーザのバイクに装着することができず。近くにいたロット・スーダルのメカニックに助けてもらい、再スタートさせることができました。
チームカーは来ず、シマノのニュートラルカーからホイールを受け取って集団復帰を目指したものの追いつかず。遅れた集団でのフィニッシュになりました。レース後にエリーザと監督から『グッジョブ!』と評価を得て、自分の仕事ができたとホッとしました」と、機材トラブルが勝負に大きく影響するレースでアシストに徹した與那嶺は語る。與那嶺は2週間後のトロフェオ・アルフレードビンダ(UCIウィメンズワールドツアー)にも出場する予定だ。
ストラーデビアンケ女子レース結果
1位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、ブールスドルマンス) | 4:10:48 |
2位 | カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | 0:00:49 |
3位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、ウィグル・ハイファイブ) | 0:00:59 |
4位 | シャンタル・ブラーク(オランダ、ブールスドルマンス) | 0:01:32 |
5位 | ルーシー・ケネディ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
6位 | ヤネク・エンシング(オランダ、アレ・チポッリーニ) | 0:01:37 |
7位 | アマンダ・スプラット(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:01:41 |
8位 | アシュリー・モールマンパシオ(南アフリカ、サーヴェロ・ビグラ) | 0:02:25 |
9位 | エレン・ファンダイク(オランダ、サンウェブ) | 0:02:36 |
10位 | セシル・ルドウィグ(デンマーク、サーヴェロ・ビグラ) | 0:02:50 |
45位 | 與那嶺恵理(日本、ウィグル・ハイファイブ) | 0:13:01 |
DNF | 萩原麻由子(日本、アレ・チポッリーニ) |
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