2017/12/31(日) - 14:26
日本人選手4名が参加したスーパープレスティージュ第6戦。夜間に行われた男子エリートレースで、泥を高速で駆け抜けたマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)が今季21勝目を飾った。
年末年始に掛けて急加熱する欧州シクロクロスシーズン。その真っ只中で開催されたのがベルギー・ディーゲムの市街地を舞台にしたスーパープレスティージュ第6戦だ。トリを務める男子エリートは20時出走という名物ナイトレースであり、スタートラインに並んだ38名の中には竹之内悠(東洋フレーム)と前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)の姿も。
スリッピーな泥やキャンバー、舗装路登り、砂などが矢継ぎ早に連続するコース上では序盤から落車が多発。最初のキャンバー区間ではマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)が前輪を取られて前転し、多くの選手に埋もれた状態で追走を強いられた。
マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)やローレンス・スウィーク(ベルギー、エラ・サーカス)の後ろに選手達がずらりと連なり、その中からワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)が急加速。ライバルのファンデルポールが遅れている隙にリードを奪いにかかった。
しかしファンデルポールの対応も素早かった。2周目までに10名以上を抜き去り、すぐに単独2位を走っていたスウィークをパス。1周を要してファンアールトに追いつくと、一呼吸置いてから猛烈なペースアップを仕掛けた。
ファンデルポールに食らいついたファンアールトだったが、泥セクションを通過する毎にライバルの背中は遠ざかり、舗装路のヒルクライムでその差は決定的なものに広がる。ファンデルポールが刻むハイペースに、前田や竹之内、過去に野辺山を制しているギャリー・ミルバーン(オーストラリア、MAAP)やジョエーレ・ベルトリーニ(イタリア、グエルチョッティ)らも足切りに追い込まれた。
結局、ファンデルポールはファンアールトとの差を1分近くに広げる圧巻の走りで独走勝利。1月1日からバイクサプライヤーがキャニオンに交代することから、これまで彼の長く走りを支えてきたスティーヴンスをゴールラインで掲げ感謝を表現した。
「スティーヴンスバイクでの最終戦を勝利で飾れて良かった」と、今シーズンの勝利数を21に、ディーゲムの連勝記録を4まで伸ばしたヨーロッパ王者は言う。「落車で手首を痛めたけれど、フルスロットルで追いかけた時にとても調子が良いことに気づいた。ワウトに追いついた時、彼が苦しそうにしているのを見てすぐさまアタックしたよ。ディーゲムのコースは大好きで、ここで勝てれば気分も良い。今回の勝利は今までサポートを続けてくれたスティーブンスのみんなにプレゼントしたい」と加えた。
「今日はただマテューが強かった。調子的にも2日前のローンハウトと同じくらいであまり良くはなかったんだ」とは、再び2位に甘んじた世界王者。「わずか半周で、それも舗装路登りで決定的な差をつけられてしまった。ここ最近の疲れが抜けきれていないことも理由の一つだ」と振り返っている。
3位にスウィークが入り、4位は前ヨーロッパ王者のトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)。ドイツ王者のマルセル・マイセン(ドイツ、ステイラーツ・ベットファースト)は5位に入る好走を見せた。
前田公平はマイナス3ラップの29位で欧州遠征最終戦を終え、「スタート後のかかりは今年一番で、その後のペースダウンも今年一番だった」と振り返る竹之内悠はマイナス4ラップの34位。U23の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)はマイナス2ラップ46位、ジュニアの村上功太郎(松山工業高校)はトップと同一周回の38位だった。
年末年始に掛けて急加熱する欧州シクロクロスシーズン。その真っ只中で開催されたのがベルギー・ディーゲムの市街地を舞台にしたスーパープレスティージュ第6戦だ。トリを務める男子エリートは20時出走という名物ナイトレースであり、スタートラインに並んだ38名の中には竹之内悠(東洋フレーム)と前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)の姿も。
スリッピーな泥やキャンバー、舗装路登り、砂などが矢継ぎ早に連続するコース上では序盤から落車が多発。最初のキャンバー区間ではマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)が前輪を取られて前転し、多くの選手に埋もれた状態で追走を強いられた。
マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)やローレンス・スウィーク(ベルギー、エラ・サーカス)の後ろに選手達がずらりと連なり、その中からワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)が急加速。ライバルのファンデルポールが遅れている隙にリードを奪いにかかった。
しかしファンデルポールの対応も素早かった。2周目までに10名以上を抜き去り、すぐに単独2位を走っていたスウィークをパス。1周を要してファンアールトに追いつくと、一呼吸置いてから猛烈なペースアップを仕掛けた。
ファンデルポールに食らいついたファンアールトだったが、泥セクションを通過する毎にライバルの背中は遠ざかり、舗装路のヒルクライムでその差は決定的なものに広がる。ファンデルポールが刻むハイペースに、前田や竹之内、過去に野辺山を制しているギャリー・ミルバーン(オーストラリア、MAAP)やジョエーレ・ベルトリーニ(イタリア、グエルチョッティ)らも足切りに追い込まれた。
結局、ファンデルポールはファンアールトとの差を1分近くに広げる圧巻の走りで独走勝利。1月1日からバイクサプライヤーがキャニオンに交代することから、これまで彼の長く走りを支えてきたスティーヴンスをゴールラインで掲げ感謝を表現した。
「スティーヴンスバイクでの最終戦を勝利で飾れて良かった」と、今シーズンの勝利数を21に、ディーゲムの連勝記録を4まで伸ばしたヨーロッパ王者は言う。「落車で手首を痛めたけれど、フルスロットルで追いかけた時にとても調子が良いことに気づいた。ワウトに追いついた時、彼が苦しそうにしているのを見てすぐさまアタックしたよ。ディーゲムのコースは大好きで、ここで勝てれば気分も良い。今回の勝利は今までサポートを続けてくれたスティーブンスのみんなにプレゼントしたい」と加えた。
「今日はただマテューが強かった。調子的にも2日前のローンハウトと同じくらいであまり良くはなかったんだ」とは、再び2位に甘んじた世界王者。「わずか半周で、それも舗装路登りで決定的な差をつけられてしまった。ここ最近の疲れが抜けきれていないことも理由の一つだ」と振り返っている。
3位にスウィークが入り、4位は前ヨーロッパ王者のトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)。ドイツ王者のマルセル・マイセン(ドイツ、ステイラーツ・ベットファースト)は5位に入る好走を見せた。
前田公平はマイナス3ラップの29位で欧州遠征最終戦を終え、「スタート後のかかりは今年一番で、その後のペースダウンも今年一番だった」と振り返る竹之内悠はマイナス4ラップの34位。U23の織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)はマイナス2ラップ46位、ジュニアの村上功太郎(松山工業高校)はトップと同一周回の38位だった。
スーパープレスティージュ2017-2018第6戦結果
1位 | マテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) | 1h03’45” |
2位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン) | +55” |
3位 | ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラ・サーカス) | +1’41” |
4位 | トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) | +2’18” |
5位 | マルセル・マイセン(ドイツ、ステイラーツ・ベットファースト) | +2’28” |
6位 | ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) | +2’30” |
7位 | トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) | +2’36” |
8位 | デーヴィッド・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) | +2’51” |
9位 | ミカエル・ボロス(チェコ、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス) | +2’55” |
10位 | クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア) | +3’15” |
29位 | 前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム) | -3Laps |
34位 | 竹之内悠(東洋フレーム) | -4Laps |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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