2017/11/14(火) - 16:05
滑りやすい泥が覆ったガーフェレのアップダウンコース。終盤まで独走したマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)が落車で遅れ、ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)が逆転勝利を飾った。
ベルギー西部、ヘントの南に位置するガーフェレで開催されたスーパープレスティージュ第5戦。ガーフェレの森を走るコースは起伏に富んでおり、その路面の大部分がスリッピーな泥で覆われている。もとより技術を要するコースには多量の雨が降り注いだため、乗車率は著しく低下した。
スーパープレスティージュ全戦出場中の竹之内悠(東洋フレーム)曰く、「エリート男子の頃には少し晴れ間も見えたが、そのおかげで泥の水分が抜けてより粘着質になり、グリップを稼ぐなんて発想すら間違っているようなスリッピーで重い泥になった」。選手たちはホビーレーサーでは不可能なほどの低圧にセットして泥に挑んだ。
濡れた舗装路上でホールショットを獲ったのは、先週のヨーロッパ選手権をキャンセルして調整に充てたワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)。真新しい欧州王者ジャージを着用したマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)はやや出遅れたものの、すぐさま先頭に立ちレースを進めていく。
卓越した泥さばきでレースを率いるファンデルポールと、食らいつくファンアールト。しかし「1分半以上のリードを得て最終周回に入れば確実に勝てると思っていた」と言う欧州王者が加速すると、オーバーペースに陥ったファンアールトは後退。更にトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)の追撃を受け3位にドロップしてしまう。
一人桁違いのダウンヒルを武器にするファンデルポールは、粘るアールツとファンアールトを徐々に引き離していく。猛プッシュが響いたアールツは再びファンアールトに交わされ、先頭ではファンデルポールがパンクしたタイヤを引きずりながら、30秒差を持って最終ラップに入った。
ピットまでの距離が長かったことで、両者の差は15秒ほどにまで減少。すると、レースが熱を帯びてきたこのタイミングで、ファンデルポールが激しく落車した。
すぐさま再乗車したファンデルポールだったが、チェーンが噛み込んだことで再びストップ。「溝に引っかかる落車で自転車を壊してしまった。今日のレースは終わったと直感した」と振り返る欧州王者を、ファンアールトが難なくパス。一躍先頭に立ったファンアールトはそのままフィニッシュラインまで独走した。
ここガーフェレで2年ぶりの勝利を収めたファンアールトは「今日のコースでは、僕が最速だとは全くもって言えなかった。けれど最後に勝利が飛び込んできた。(マテューに)バッドラックが起きたことは残念に思うけれど、シクロクロスとはそういうスポーツだ」とコメントする。「1周目はかなり調子良く感じたけれど、マテューがランニング区間でペースアップした時に対応できなかった。オーバーペースだったので一呼吸置いてリズムを取り戻す必要があったんだ。3位に落ちたけれど、決して諦めることなくプッシュし続けたことで勝機が訪れた」。
2位でフィニッシュラインを割ったのは、中盤まで2位を好走したアールツ。ファンデルポールは引退を表明している元ベルギー王者、クラース・ファントルノート(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)に追いつかれながらもスプリントで下し、表彰台に滑り込んだ。
なおファンデルポールは落車時に膝を路面の石にぶつけ、数針を縫う怪我を負っている。「この美しいジャージを着て臨んだ初戦は思い通りにいかなかった。調子も良く泥レースを楽しめたけれど、最後の最後についてなかった。ドクターに木曜日までは安静にしているように言われたよ」。
また、竹之内はランニングに苦戦し、途中で足切りとなりレースを終えている。「例年の中でも泥の状態がスリッピーで制御に苦しんだ。ラン区間が多く、正確なランを最後まで出来たのは良かったけど速くはなかった。泥によるトラブルなくレースを終えることができて良かったがランの遅さが際立ったレースだった。コースの状況は2、3日前から天候が悪く、レース当日も午前中は時折雹交じりの激しい雨と晴れ間の繰り返し。例年思うが、ガーフェレの泥は他のコースの泥より特に滑りやすく感じる。空気圧も僕自身は1.1barまで落としてレースした。バイクはもちろん一周交代しないと走れない状況だった」と悪コンディション下のレースを振り返っている。
竹之内は今週末にデンマークで行われるUCIワールドカップ(ボーゲンセ)に出場した後、翌週のRaphaスーパークロス野辺山2連戦を経て、シクロクロス全日本選手権に出場する予定だ。
ベルギー西部、ヘントの南に位置するガーフェレで開催されたスーパープレスティージュ第5戦。ガーフェレの森を走るコースは起伏に富んでおり、その路面の大部分がスリッピーな泥で覆われている。もとより技術を要するコースには多量の雨が降り注いだため、乗車率は著しく低下した。
スーパープレスティージュ全戦出場中の竹之内悠(東洋フレーム)曰く、「エリート男子の頃には少し晴れ間も見えたが、そのおかげで泥の水分が抜けてより粘着質になり、グリップを稼ぐなんて発想すら間違っているようなスリッピーで重い泥になった」。選手たちはホビーレーサーでは不可能なほどの低圧にセットして泥に挑んだ。
濡れた舗装路上でホールショットを獲ったのは、先週のヨーロッパ選手権をキャンセルして調整に充てたワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)。真新しい欧州王者ジャージを着用したマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)はやや出遅れたものの、すぐさま先頭に立ちレースを進めていく。
卓越した泥さばきでレースを率いるファンデルポールと、食らいつくファンアールト。しかし「1分半以上のリードを得て最終周回に入れば確実に勝てると思っていた」と言う欧州王者が加速すると、オーバーペースに陥ったファンアールトは後退。更にトーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)の追撃を受け3位にドロップしてしまう。
一人桁違いのダウンヒルを武器にするファンデルポールは、粘るアールツとファンアールトを徐々に引き離していく。猛プッシュが響いたアールツは再びファンアールトに交わされ、先頭ではファンデルポールがパンクしたタイヤを引きずりながら、30秒差を持って最終ラップに入った。
ピットまでの距離が長かったことで、両者の差は15秒ほどにまで減少。すると、レースが熱を帯びてきたこのタイミングで、ファンデルポールが激しく落車した。
すぐさま再乗車したファンデルポールだったが、チェーンが噛み込んだことで再びストップ。「溝に引っかかる落車で自転車を壊してしまった。今日のレースは終わったと直感した」と振り返る欧州王者を、ファンアールトが難なくパス。一躍先頭に立ったファンアールトはそのままフィニッシュラインまで独走した。
ここガーフェレで2年ぶりの勝利を収めたファンアールトは「今日のコースでは、僕が最速だとは全くもって言えなかった。けれど最後に勝利が飛び込んできた。(マテューに)バッドラックが起きたことは残念に思うけれど、シクロクロスとはそういうスポーツだ」とコメントする。「1周目はかなり調子良く感じたけれど、マテューがランニング区間でペースアップした時に対応できなかった。オーバーペースだったので一呼吸置いてリズムを取り戻す必要があったんだ。3位に落ちたけれど、決して諦めることなくプッシュし続けたことで勝機が訪れた」。
2位でフィニッシュラインを割ったのは、中盤まで2位を好走したアールツ。ファンデルポールは引退を表明している元ベルギー王者、クラース・ファントルノート(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)に追いつかれながらもスプリントで下し、表彰台に滑り込んだ。
なおファンデルポールは落車時に膝を路面の石にぶつけ、数針を縫う怪我を負っている。「この美しいジャージを着て臨んだ初戦は思い通りにいかなかった。調子も良く泥レースを楽しめたけれど、最後の最後についてなかった。ドクターに木曜日までは安静にしているように言われたよ」。
また、竹之内はランニングに苦戦し、途中で足切りとなりレースを終えている。「例年の中でも泥の状態がスリッピーで制御に苦しんだ。ラン区間が多く、正確なランを最後まで出来たのは良かったけど速くはなかった。泥によるトラブルなくレースを終えることができて良かったがランの遅さが際立ったレースだった。コースの状況は2、3日前から天候が悪く、レース当日も午前中は時折雹交じりの激しい雨と晴れ間の繰り返し。例年思うが、ガーフェレの泥は他のコースの泥より特に滑りやすく感じる。空気圧も僕自身は1.1barまで落としてレースした。バイクはもちろん一周交代しないと走れない状況だった」と悪コンディション下のレースを振り返っている。
竹之内は今週末にデンマークで行われるUCIワールドカップ(ボーゲンセ)に出場した後、翌週のRaphaスーパークロス野辺山2連戦を経て、シクロクロス全日本選手権に出場する予定だ。
スーパープレスティージュ2017-2018第5戦
1位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン) | 58’30” |
2位 | トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) | +55” |
3位 | マテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) | +1’17” |
4位 | クラース・ファントルノート(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) | +1’22” |
5位 | トム・メーウセン(ベルギー、ベオバンク・コレンドン) | +1’33” |
6位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア) | +1’36” |
7位 | クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア) | +2’00” |
8位 | ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス) | +2’49” |
9位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) | +3’09” |
10位 | ヴィンセント・バエスタンス(ベルギー) | +3’27” |
26位 | 竹之内悠(東洋フレーム) | Lap |
Amazon.co.jp
シマノ BR-R9170 フロント用 レジンパッド(L02A)フィン付 フラットマウント 付属/φ140/160mmローター用 マウントブラケット IBRR9170F1RF
シマノ(SHIMANO)
¥ 16,618