2017/10/21(土) - 21:55
雨が降るウェットな宇都宮大通りを平均スピード46.1km/hで駆け抜けた74名の選手たち。最終コーナーを曲がり、ロングスプリントを仕掛けたマルコ・カノラ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)が落車によってばらけた集団を振り切った。
宇都宮大通り西側のUターンが本町交差点から池上町交差点まで約350m延長され、2016年に誕生した全長2.25kmの周回コースを合計15周する38.25kmで行われたジャパンカップクリテリウム。4周、8周、12周目のフィニッシュ地点にスプリントポイントが設定されているため、中だるみなくアタックがかかり続けるのが特長だ。
宇都宮中央小学校をスタートした一行は、宇都宮市の佐藤栄一市長や「弱虫ペダル」作者の渡辺航さんを先頭に周回をぐるっと2周パレード走行。現役引退後久々のレース出場となるアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)の引退セレモニーを経て、雨降り&気温18度ほどの悪天候の中でスタートが切られた。
朝から雨が降り続いたにもかかわらず公式発表4万8000人もの観客に見守られたレースは、このクリテリウムのために結成されたクリテリウムスペシャルライダーズのネイサン・ハース(オーストラリア)らのアタックによって幕開ける。「スピードが遅かったので飛び出してみた」というハースにクリストファー・ウィリアムズ(オーストラリア、ノボノルディスク)が合流する形で早速2人が飛び出したものの、すぐさまトレック・セガフレードが人数を揃えて集団コントロールを開始した。
1周目から縦に伸びたメイン集団の先頭を走ったのはコンタドールだった。ハースが「ここまでトレック・セガフレードがコントロールするとは想像していなかった」と面食らうほど、別府史之のクリテリウム3連覇を狙うトレック・セガフレードが序盤から徹底的にレースを支配する。コンタドールやグレゴリー・ダニエル(アメリカ)らの献身的な集団牽引によって逃げという逃げの試みは潰えた。
4周目に設定されたスプリントポイントを鈴木龍(ブリヂストンアンカー)が獲得すると、その後全日本チャンピオンの畑中勇介(チーム右京)らが飛び出したがこちらも決まらない。レースも後半に入るとUCIワールドチームも積極的にアタックを繰り出す展開となり、アレックス・ハウズ(アメリカ、キャノンデール・ドラパック)らも加速するがこれも決まらない。8周目のスプリントポイントを先頭通過したダニーロ・ヴィス(スイス、BMCレーシング)はそのまましばらく独走したものの、結局はトレック・セガフレード率いるメイン集団に飲み込まれる運命に。レースは完全にトレック・セガフレードの手中にあった。
12周目のスプリントポイントが近づくと、このクリテリウムを最後に宇都宮ブリッツェンを退団する鈴木真理が飛び出す。別府史之(トレック・セガフレード)のハンドサインとともに抜け出した鈴木が最後のスプリントポイントを先頭通過した。その後、メイン集団先頭のトレック・セガフレードにロットNLユンボが加わる形でレースは最終周回に突入する。
マトリックス・パワータグやチーム右京、宇都宮ブリッツェンがトレック・セガフレードに被せる形で残り700mの最終コーナーを曲がると、4番手に位置していたカノラが残り300m付近からロングスパートを開始。機材トラブルによってスペアバイクに乗り換えていたカノラが加速してリードを広げると、これを追う集団の前方では落車が発生する。落車も影響してばらけた集団を振り切って、先頭で登り基調の最終ストレートに現れたカノラが余裕を持ってハンドルから手を離した。
「最終コーナーを抜けてから外側からアタックを仕掛けた。最初はタイミングが少し早すぎたとも思ったが、結果的に先着する十分な脚があって本当に良かった」と、イタリアのヴィチェンツァ出身の28歳は喜ぶ。カノラはバルディアーニCSF所属時代の2014年にジロ・デ・イタリアでステージ優勝を飾っており、2017年のツアー・オブ・ジャパンでは京都ステージといなべステージ、南信州ステージで3勝(ポイント賞獲得)。10月上旬のイタリア連戦でもコンスタントに上位入賞している。
カノラが照準を合わせていたのは土曜日のクリテリウムではなく日曜日のロードレース。「自分にはスピードがあるのでトライしてみた。明日に向けて準備はできているよ」と、2日連続優勝に向けて意気込んだ。
カノラの優勝タイムは43分57秒で平均スピードは46.1km/h。同じコースでドライな状態で行われた2016年大会は優勝タイムが43分04秒で平均スピードが47.0km/hだった。2位にはフアンホセ・ロバト(スペイン、ロットNLユンボ)、3位にはスタジエール(研修生)として走るブラム・ヴェルテン(オランダ、BMCレーシング)が入り、雨乞竜己(キナンサイクリングチーム)が日本人最高位の4位に。そのほかにも下島将輝(那須ブラーゼン)、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)、小坂光(クリテリウムスペシャルライダーズ)がトップ10入りを果たした。
宇都宮大通り西側のUターンが本町交差点から池上町交差点まで約350m延長され、2016年に誕生した全長2.25kmの周回コースを合計15周する38.25kmで行われたジャパンカップクリテリウム。4周、8周、12周目のフィニッシュ地点にスプリントポイントが設定されているため、中だるみなくアタックがかかり続けるのが特長だ。
宇都宮中央小学校をスタートした一行は、宇都宮市の佐藤栄一市長や「弱虫ペダル」作者の渡辺航さんを先頭に周回をぐるっと2周パレード走行。現役引退後久々のレース出場となるアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)の引退セレモニーを経て、雨降り&気温18度ほどの悪天候の中でスタートが切られた。
朝から雨が降り続いたにもかかわらず公式発表4万8000人もの観客に見守られたレースは、このクリテリウムのために結成されたクリテリウムスペシャルライダーズのネイサン・ハース(オーストラリア)らのアタックによって幕開ける。「スピードが遅かったので飛び出してみた」というハースにクリストファー・ウィリアムズ(オーストラリア、ノボノルディスク)が合流する形で早速2人が飛び出したものの、すぐさまトレック・セガフレードが人数を揃えて集団コントロールを開始した。
1周目から縦に伸びたメイン集団の先頭を走ったのはコンタドールだった。ハースが「ここまでトレック・セガフレードがコントロールするとは想像していなかった」と面食らうほど、別府史之のクリテリウム3連覇を狙うトレック・セガフレードが序盤から徹底的にレースを支配する。コンタドールやグレゴリー・ダニエル(アメリカ)らの献身的な集団牽引によって逃げという逃げの試みは潰えた。
4周目に設定されたスプリントポイントを鈴木龍(ブリヂストンアンカー)が獲得すると、その後全日本チャンピオンの畑中勇介(チーム右京)らが飛び出したがこちらも決まらない。レースも後半に入るとUCIワールドチームも積極的にアタックを繰り出す展開となり、アレックス・ハウズ(アメリカ、キャノンデール・ドラパック)らも加速するがこれも決まらない。8周目のスプリントポイントを先頭通過したダニーロ・ヴィス(スイス、BMCレーシング)はそのまましばらく独走したものの、結局はトレック・セガフレード率いるメイン集団に飲み込まれる運命に。レースは完全にトレック・セガフレードの手中にあった。
12周目のスプリントポイントが近づくと、このクリテリウムを最後に宇都宮ブリッツェンを退団する鈴木真理が飛び出す。別府史之(トレック・セガフレード)のハンドサインとともに抜け出した鈴木が最後のスプリントポイントを先頭通過した。その後、メイン集団先頭のトレック・セガフレードにロットNLユンボが加わる形でレースは最終周回に突入する。
マトリックス・パワータグやチーム右京、宇都宮ブリッツェンがトレック・セガフレードに被せる形で残り700mの最終コーナーを曲がると、4番手に位置していたカノラが残り300m付近からロングスパートを開始。機材トラブルによってスペアバイクに乗り換えていたカノラが加速してリードを広げると、これを追う集団の前方では落車が発生する。落車も影響してばらけた集団を振り切って、先頭で登り基調の最終ストレートに現れたカノラが余裕を持ってハンドルから手を離した。
「最終コーナーを抜けてから外側からアタックを仕掛けた。最初はタイミングが少し早すぎたとも思ったが、結果的に先着する十分な脚があって本当に良かった」と、イタリアのヴィチェンツァ出身の28歳は喜ぶ。カノラはバルディアーニCSF所属時代の2014年にジロ・デ・イタリアでステージ優勝を飾っており、2017年のツアー・オブ・ジャパンでは京都ステージといなべステージ、南信州ステージで3勝(ポイント賞獲得)。10月上旬のイタリア連戦でもコンスタントに上位入賞している。
カノラが照準を合わせていたのは土曜日のクリテリウムではなく日曜日のロードレース。「自分にはスピードがあるのでトライしてみた。明日に向けて準備はできているよ」と、2日連続優勝に向けて意気込んだ。
カノラの優勝タイムは43分57秒で平均スピードは46.1km/h。同じコースでドライな状態で行われた2016年大会は優勝タイムが43分04秒で平均スピードが47.0km/hだった。2位にはフアンホセ・ロバト(スペイン、ロットNLユンボ)、3位にはスタジエール(研修生)として走るブラム・ヴェルテン(オランダ、BMCレーシング)が入り、雨乞竜己(キナンサイクリングチーム)が日本人最高位の4位に。そのほかにも下島将輝(那須ブラーゼン)、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)、小坂光(クリテリウムスペシャルライダーズ)がトップ10入りを果たした。
ジャパンカップ2017クリテリウム結果
1位 | マルコ・カノラ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ) | 0:43:57 |
2位 | フアンホセ・ロバト(スペイン、ロットNLユンボ) | |
3位 | ブラム・ヴェルテン(オランダ、BMCレーシング) | |
4位 | 雨乞竜己(キナンサイクリングチーム) | |
5位 | ベンジャミン・ヒル(オーストラリア、アタッキ・チームグスト) | |
6位 | ジョン・アベラストゥリ(スペイン、チーム右京) | |
7位 | 下島将輝(那須ブラーゼン) | |
8位 | 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン) | |
9位 | 小坂光(クリテリウムスペシャルライダーズ) | |
10位 | アレックス・ハウズ(アメリカ、キャノンデール・ドラパック) |
スプリント賞
4周回 | 鈴木龍(ブリヂストンアンカー) |
8周回 | ダニーロ・ヴィス(スイス、BMCレーシング) |
12周回 | 鈴木真理(宇都宮ブリッツェン) |
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