広西一周の開幕ステージでクイックステップのガビリアがスプリント勝利

10月19日に第1回ツアー・オブ・広西（UCIワールドツアー）が開幕。記念すべき初開催レースの初日は大集団スプリントに持ち込まれ、フェルナンド・ガビリア（コロンビア、クイックステップフロアーズ）がステージ優勝を手にした。

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北海市の周回コースを駆け抜けるプロトン photo:TDWsport
ツアー・オブ・広西2017第1ステージ image:GREE-Tour of Guangxi内間康平、伊藤雅和、窪木一茂を含むNIPPOヴィーニファンティーニ photo:TDWsport

新城幸也（バーレーン・メリダ）の他、NIPPOヴィーニファンティーニの内間康平、伊藤雅和、窪木一茂も出場した今大会。初日は南シナ海に面した北海市の周回コースを2周する107.4km。2つの3級山岳を含む平坦コースを122名の選手たちが平均スピード46.023km/hというハイスピードで駆け抜けた。

逃げグループを形成したのはシルヴァン・ディリエ（スイス、BMCレーシング）、アンドレー・グリブコ（ウクライナ、アスタナ）、レミ・カヴァニャ（フランス、クイックステップフロアーズ）、ニコラス・ドゥーガル（南アフリカ、ディメンションデータ）という独走力を備えたUCIワールドチームライダー4名。オリカ・スコットやバーレーン・メリダ、ロットNLユンボといったスプリンターチームがこの脚の揃った逃げグループを警戒したため、タイム差が1分を超えることはなかった。

スプリントポイントを連取したディリエがポイント賞ジャージを、山岳ポイントを連取したカヴァニャが山岳賞ジャージを獲得。やがて先頭ではカヴァニャの独走が始まり、ここにメイン集団からカウンターアタックしたヨナタン・ラストラ（スペイン、カハルーラル）がジョインする。こうして2人となった逃げはタイム差を50秒まで広げたものの、スプリンターチームが位置取りするメイン集団によって残り4kmを切ったところで飲み込まれた。

逃げるシルヴァン・ディリエ（スイス、BMCレーシング）ら4名 photo:TDWsport
北海市の周回コースを走る逃げグループ photo:TDWsport
ナガスクジラとイルカが泳ぐ北海市の周回コース photo:TDWsport
欧米選手よりも早い9月にシーズンを切り上げて休養期間に入り、10月に彼女に求婚してOKをもらい、オーストラリアのハイシーズンである1月に向けて乗り込みを開始したばかりのカレイブ・ユアン（オーストラリア、オリカ・スコット）が後方に沈む中、同じ1994年生まれの23歳ガビリアのスプリントが冴え渡った。コースのど真ん中を突き進んだガビリアがディラン・フルーネウェーヘン（オランダ、ロットNLユンボ）やパスカル・アッカーマン（ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ）を振り切って勝利した。

「今日は100kmという短いステージだったけど、風も強くて常にハイスピードだったのでとてもタフだった。幸いレミ（カヴァニャ）が逃げに乗っていたのでチームは集団内で力を温存できたし、彼は最後まで力強い走りを披露してくれた。スプリントに向けてのチームの動きは申し分なく、勝利で報いることができてよかったよ。UCIワールドツアーレースでの勝利はやはり特別だし、クイックステップフロアーズの大成功のシーズンに力添えすることができて嬉しく思う」と、記念すべきツアー・オブ・広西初のリーダージャージ着用者となったガビリア。

なお、ガビリアは今シーズン出場したすべてのステージレース（サンフアン、アルガルヴェ、ティレーノ、ジロ、ブリテン）で少なくともステージ1勝を飾っている。シーズン勝利数はアレハンドロ・バルベルデ（スペイン、モビスター）に並ぶ世界3位タイの11勝目。6日間のステージレースでまだ勝利のチャンスが残されているため、シーズン勝利数世界1位14勝のマルセル・キッテル（ドイツ、クイックステップフロアーズ）や同2位12勝のペテル・サガン（スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ）を追い抜く可能性も出てきた。

大集団スプリントで先頭に立つフェルナンド・ガビリア（コロンビア、クイックステップフロアーズ） photo:TDWsport
初日のスプリント勝利を制したフェルナンド・ガビリア（コロンビア、クイックステップフロアーズ） photo:TDWsport
リーダージャージを獲得したフェルナンド・ガビリア（コロンビア、クイックステップフロアーズ） photo:TDWsport