2017/10/16(月) - 15:34
ダイナミックな砂のアップダウンを繰り返すスーパープレスティージュ第2戦で、絶好調に戻したマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)が圧勝。左脚を負傷している竹之内悠(東洋フレーム)は途中リタイアを選択した。
スーパープレスティージュ第2戦の舞台となるのは、オランダ国境に近いベルギー北部の街、ゾンフォーデンの名物サーキットコース。海岸線から100km以上離れている内陸にもかかわらずコースの大半が砂に覆われており、1周回のうちにダイナミックな直登と直滑降を何度も繰り返す。
砂に深く刻まれた轍をいかに処理するかがコース攻略の鍵。ワンミスで大きな差が生じるコースで好スタートしたのは、徐々に調子を上げつつあるローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート・サーカス)だった。
スウィークにはクィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア)と、勝利にあと一歩手が届いていない、世界王者のワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)が続く。するとすぐさま、「ここまでマテュー(ファンデルポール)をマークする作戦が上手くはまらなかったので、今日は序盤から自ら攻める作戦にした」と言う世界王者が加速した。
ピット直前でメカトラに見舞われたスウィークが遅れ、数秒のリードを得て独走態勢に持ち込んだファンアールト。しかし暑さによってスロースタートを選んだと言う絶好調マテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)が待ったを掛けた。
ファンアールト、ファンデルポール、ヘルマンス、スウィークの4名が先頭集団を形作ったところで、一際砂の処理に長けるファンデルポールが砂の直滑降セクションでアタック。3名も必死に食らいつこうとしたものの、砂区間を通過するたびに、スムーズに走るオランダ王者の背中は遠くなっていく。
その後方では、スーパープレスティージュ全戦出場中の竹之内悠(東洋フレーム)が、前日のレースで痛めていた左脚に違和感を感じたため途中リタイアを選択。「今日は3周目ほどでレースを降りました。痛めた左脚の疲労が極端だったので今回は潔くレースを中止しました。良い流れに変えたい」と語る竹之内は、今後1週間で3レース(今週末はスーパープレスティージュとワールドカップを連戦)という過密スケジュールをこなす予定だ。
砂の下りであわや前転という瞬間を切り抜けたファンデルポールの勢いは、この日もフィニッシュまで潰えることがなかった。DVVフェルゼクリンゲン・トロフェーで勝利したラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア)がファンアールトに追いつき2位グループを組んだものの、互いに砂区間のミスを出したため先頭ファンデルポールには届かない。
1発のアタックを成功させ、圧巻のフィジカルとテクニックで先頭をひた走ったファンデルポールがスーパープレスティージュ2連勝。「自分のペースに持ち込んでからは極めてスムーズに走ることができた。それに暑さ対策が完璧だったことも勝因の一つ。コース脇からチームスタッフに水をかけてもらい、スタートまではアイスベストを使ったんだ。ゾンホーフェンは特別なレースであり、そこで勝利できて良かった」と、ファンデルポールは67分間の戦いを振り返っている。
最終回までもつれ込んだ2位争いは、平坦区間でダッシュしたファンアールトがリードを14秒までに広げて勝負あり。再びファンデルポールの後塵を拝したものの、徐々に調子を戻しつつある世界王者は「今日は一発のアタックで20秒の差をつけられてしまった。徐々に感触が良くなってマテューと同じラップタイムを刻めたけれど、時すでに遅かった。今日は彼がベストだったと認めるしかない。自分にできること全てを尽くしたものの不十分だったようだ」とライバルを讃えている。
4位には後半追い上げたマテューの兄デーヴィッド・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)が入り、5位はローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート・サーカス)。この日マーラックス・ナポレオンゲームス勢はケヴィン・パウエルス(ベルギー)の12位が最高位と砂に沈んだ。
スーパープレスティージュ第2戦の舞台となるのは、オランダ国境に近いベルギー北部の街、ゾンフォーデンの名物サーキットコース。海岸線から100km以上離れている内陸にもかかわらずコースの大半が砂に覆われており、1周回のうちにダイナミックな直登と直滑降を何度も繰り返す。
砂に深く刻まれた轍をいかに処理するかがコース攻略の鍵。ワンミスで大きな差が生じるコースで好スタートしたのは、徐々に調子を上げつつあるローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート・サーカス)だった。
スウィークにはクィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア)と、勝利にあと一歩手が届いていない、世界王者のワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)が続く。するとすぐさま、「ここまでマテュー(ファンデルポール)をマークする作戦が上手くはまらなかったので、今日は序盤から自ら攻める作戦にした」と言う世界王者が加速した。
ピット直前でメカトラに見舞われたスウィークが遅れ、数秒のリードを得て独走態勢に持ち込んだファンアールト。しかし暑さによってスロースタートを選んだと言う絶好調マテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)が待ったを掛けた。
ファンアールト、ファンデルポール、ヘルマンス、スウィークの4名が先頭集団を形作ったところで、一際砂の処理に長けるファンデルポールが砂の直滑降セクションでアタック。3名も必死に食らいつこうとしたものの、砂区間を通過するたびに、スムーズに走るオランダ王者の背中は遠くなっていく。
その後方では、スーパープレスティージュ全戦出場中の竹之内悠(東洋フレーム)が、前日のレースで痛めていた左脚に違和感を感じたため途中リタイアを選択。「今日は3周目ほどでレースを降りました。痛めた左脚の疲労が極端だったので今回は潔くレースを中止しました。良い流れに変えたい」と語る竹之内は、今後1週間で3レース(今週末はスーパープレスティージュとワールドカップを連戦)という過密スケジュールをこなす予定だ。
砂の下りであわや前転という瞬間を切り抜けたファンデルポールの勢いは、この日もフィニッシュまで潰えることがなかった。DVVフェルゼクリンゲン・トロフェーで勝利したラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア)がファンアールトに追いつき2位グループを組んだものの、互いに砂区間のミスを出したため先頭ファンデルポールには届かない。
1発のアタックを成功させ、圧巻のフィジカルとテクニックで先頭をひた走ったファンデルポールがスーパープレスティージュ2連勝。「自分のペースに持ち込んでからは極めてスムーズに走ることができた。それに暑さ対策が完璧だったことも勝因の一つ。コース脇からチームスタッフに水をかけてもらい、スタートまではアイスベストを使ったんだ。ゾンホーフェンは特別なレースであり、そこで勝利できて良かった」と、ファンデルポールは67分間の戦いを振り返っている。
最終回までもつれ込んだ2位争いは、平坦区間でダッシュしたファンアールトがリードを14秒までに広げて勝負あり。再びファンデルポールの後塵を拝したものの、徐々に調子を戻しつつある世界王者は「今日は一発のアタックで20秒の差をつけられてしまった。徐々に感触が良くなってマテューと同じラップタイムを刻めたけれど、時すでに遅かった。今日は彼がベストだったと認めるしかない。自分にできること全てを尽くしたものの不十分だったようだ」とライバルを讃えている。
4位には後半追い上げたマテューの兄デーヴィッド・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)が入り、5位はローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート・サーカス)。この日マーラックス・ナポレオンゲームス勢はケヴィン・パウエルス(ベルギー)の12位が最高位と砂に沈んだ。
スーパープレスティージュ2017-2018第2戦
1位 | マテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) | 1h07’07” |
2位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン) | +22” |
3位 | ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア) | +36” |
4位 | デーヴィッド・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) | +1’16” |
5位 | ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート・サーカス) | +1’44” |
6位 | クィンティン・ヘルマンス(ベルギー、テレネット・フィデア) | +1’55” |
7位 | ミカエル・ボロス(チェコ、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス) | +2’17” |
8位 | トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) | +2’41” |
9位 | イェンス・アダムス(ベルギー、パウエルスサウゼン・ファストフートサービス) | |
10位 | ディエテル・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート・サーカス) | +2’43” |
DNF | 竹之内悠(東洋フレーム) |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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