10月、東京・渋谷区恵比寿のアートギャラリーにおいて、自転車をテーマとした美術展覧会が開催される。3年前から始まった始まったシリーズ展覧会の最終回であり、同時に都内のアートスポットを巡るRaphaライドも開催される。会期は10月6日(金)~10月28日(土)。Raphaによるライドは10月8日(日)に行われる。以下、主催者の案内により紹介する。



「ARTxBIKE」 展 出品作品  2016年開催の第2回展示より「ARTxBIKE」 展 出品作品 2016年開催の第2回展示より
ART×BIKE: 自転車、回り続ける車輪⋯

「ARTxBIKE」 展 出品作品  2016年開催の第2回展示より「ARTxBIKE」 展 出品作品 2016年開催の第2回展示より 会期:2017年10月6日(金)~10月28日(土)
場所:ギャラリー 工房親 (東京都渋谷区恵比寿2-21-3)
キュレーター : 深川雅文
アートディレクター : クボタタケオ
企画:工房親 + 深川雅文
協力: Rapha Japan

工房親では、2015年にスタートし、昨年も開催した自転車とアートをテーマにしたシリーズ展「ARTxBIKE」を今年も開催します。ドイツ人、ドライス伯爵の自転車発明200年の記念すべき年にあたる2017年は、自転車と人間のライフをテーマに展示します。つまり、「ART×BIKE×LIFE」 です。なお、今回はシリーズ展「ART×BIKE」のフィナーレとなります。

趣旨

近年、自転車という、19世紀初頭からの長い歴史があり慣れ親しんだ乗り物に世界的な規模で新たに注目が集まっています…人の力で走ることの楽しさ、自然や都市との対話、 スポーツとしての醍醐味 、 環境への優しさ、健康の増進、移動手段としての利便性…自転車の魅力が再発見されつつあります。ヨーロッパでは、たとえば、自転車ハイウェイの構想が実現しつつあるなど、その動きはさらに加速化されています。日本も例外ではありません。スポーツ車の増加、幼児用足蹴り自転車の人気、各自治体による専用レーン設置の推進、レンタルバイクの実験、 自転車を巡るマンガ・アニメの大ヒットなど、街で見かける自転車の風景が変わりつつあります。自転車はいま、ルネサンスというべき時代にあります。それは、自転車文化のあり方にも深く関わっています。

一昨年、2015年、自転車とアートの関わりをテーマにした展覧会「ART×BIKE: 夢走する自転車」を工房親で開催し、アートと自転車の関わりについて、7人の現代のアーティストの自転車を巡る作品を中心に、アートと自転車の深い繋がりを示す歴史的に重要な作品や自転車と共に展示し、自転車文化について親しみ、考える場としました。昨年の2016年、2回目の「ART×BIKE」展では、さらに、「自転車、たおやかに…」というタイトルで、人と街を繋ぐメディアとしての自転車(人-自転車-街)の豊かなあり方を巡って、参加するアーティストや建築家、デザイナー、8人による作品を展示して、ART×BIKEというテーマを深化させました。 各回で、アーティストトークとエンディングトークを開催して、自転車とアートについて話し合いました。各展示は、美術情報サイト、artscapeや自転車情報サイト、cyclowired、自転車雑誌サイクルスポーツなどのメディアに取り上げられました。

3回目となる今回は、いまも、そしてこれからも展開(回転)し続ける自転車と人間のライフの関わりに目を向け、アーティスト、デザイナー、自転車とライフを巡って豊かで新鮮なビジョンを提示し続けている企業ならびに起業家の協力を得て、今日の自転車文化と人間の関わりを多角的に照らし出します。

展示内容

自転車を巡る三人の現代アーティストによる作品の展示(写真、映像、グラフィック、インスタレーション等)
参加アーティスト:安西剛、西田岳史、クボタタケオ

FUKUSHIMA WHEEL プロジェクト(代表:山寺純 by Eyes Japan)の展示(「FUKUSHIMA WHEEL」実車)
「ARTxBIKE」 展 出品作品  2016年開催の第2回展示より「ARTxBIKE」 展 出品作品 2016年開催の第2回展示より 山寺純が起業した福島県会津若松市に拠点を置くベンチャー企業、Eyes, JAPANは、2011年の東日本大震災を経験後、2013年に「FUKUSHIMA Wheel」を開発し、地域や世界とのコミュニケーションを促進する自転車という新たなビジョンを提示し、スマートシティ向けのシェアサイクルを通した震災復興プロジェクトとして国内外で注目されてきた。自転車を走らせると、放射線量をはじめとするさまざまな環境データが収集され、そのデータはiPhoneで情報発信される。LEDを搭載した後輪部分にはさまざまな広告やメッセージが表示されて周囲の人々とのコミュニケーションのメディアとなる。自転車の「再発明」(Reinvent the Wheel)を提案するプロジェクトである。山寺は2015年のTEDxKobeでこのプロジェクトのプレゼンを行った。

Raphaの映像作品とバイク哲学の紹介(映像、出版物)
Raphaは、自転車を巡る独自の哲学の下に、バイクウエアの世界的な展開と様々なライドイベントのプロデュースやサポートによって、バイクと人間の豊かな関わり方を提案している英国のバイクファッションブランドである。世界中の自社ショップ内で流され、また、YouTubeでRapha Filmsとしてストリーミングしている創造性溢れるさまざまな映像は、同社のバイクビジョンを伝える優れた作品となっている。本展では、さまざまなライダーたちがロードバイクで世界各地の豊かな自然とシティの中を走ってライドを楽しむ姿を捉えた映像、並びに、東日本大震災直後から現地に目を向けてきたRaphaが支援活動の一環として行ってきたライドの映像を紹介する。また、Raphaのバイク哲学を生き生きと伝える『Kings of Pain』『Rapha Mondial』などRaphaの出版物も紹介する。

「自転車の車輪」(デュシャンに習いて)美術史上、自転車と深く関わった作品(本シリーズ展のシンボル)
自転車とアートの幸福な出会いを象徴する、マルセル・デュシャンの「自転車の車輪」(1913年)に習って制作した車輪の作品を、第一回目、第二回目に引き続き今回も展示する。

時代を彩る自転車 歴史的ロードバイク(クロモリ)Fondriest(1990年代後半)二台(黄色、青色)
カーボン製ロードバイク全盛の昨今、あらためて、鉄(クロームモリブデン鋼)製の歴史的なモデルを展示し、当時のライダーたちと自転車との関わりを想い起こす。

関連イベント

会期中、自転車とアート、自転車とライフ、来るべき自転車の未来などを巡るトークを行います。

・オープニングトークとレセプション 10月6日(金)
参加作家とキュレーターによるトーク:15時半〜17時半
終了後 レセプション:18時〜19時半

・クロージングトーク:10月28日(土)15時半〜17時

※会場および企画についての問い合わせ先
ギャラリー工房親(こうぼう・ちか)
所在地: 〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿2丁目21−3
電話: 03-3449-9271
担当: 上野さえ加

Rapha “ART x BIKE” ride 都内のアートスポットを巡るポタリング

(Raphaの案内より)自転車の楽しみを、乗ることとは異なった側面から再発見させてくれるこの展覧会にRaphaは協力。もちろんライドイベントを開催致します。アートディレクター、クボタタケオさんのおすすめするパワースポットを巡り開催地の工房親にゴールするシティライドを開催します。

展覧会と連動したポタリング(ライド)を10月8日に行います。最終目的地は展覧会の会場の工房親(ちか)。軽いサイクリング(ポタリング)で、中目黒周辺のアート&パワースポットを巡るライドとなります。ライドプランは、ARTxBIKEの作家でもあり全体のアートディレクションを行うクボタタケオさんによるもの。千駄ヶ谷のカフェ Rapha Tokyo→中目黒駅→周辺のパフースポット&アートのビジット→工房親というルートとなります。定員は20名。申し込み詳細は以下となります。

ライドイベント概要
日時:2017年10月8日(日)
出発:Rapha Tokyo 午前10時30分 雨天中止
定員:20名 
車種:ロード、クロス、MTB、ランドナー、その他
装備:ヘルメット、前後ライト、ポンプ、チューブ、パンク修理キット、ドリ­ンク、食事代
自転車保険、個人賠償責任保険等への加入は必須です。メンバー同士のサポートはします­が、怪我、事故、
メカトラ等のトラブルには個人の責任において対応してください。
会費:無料
ルート:https://ridewithgps.com/routes/25401822
申込み:リンクよりお名前とEメールアドレスをご登録ください。
https://ti.to/raphatokyo/saturday-club-ride/with/tbvbacgc9bi

尚、2015年に開催された第1回展示の様子は以下のリンクより記事を参照してください。