2009/12/28(月) - 03:47
序盤から小坂父子が代わる代わる先頭に立ち、後続との差を広げる。途中で息子の光がメカトラで遅れるが、それでもリードを保ってワン・ツーフィニッシュ。女子は福本千佳が圧勝した。
関西クロス年内最後のレースが12月27日(日)、兵庫県神戸市北神戸田園スポーツ公園で行われた。丘陵地帯のため高低差があるコース。今年は下草が多めで雨も少なかったため、例年よりはウェット部分が少ない。それでも深いわだちや溝越えなどもあり、加えてぎりぎり乗車できる坂があってパワーが必要なコースだ。
女子のCL1は男子CM1と同時スタート。注目選手は全日本選手権3位の中村真清と同5位の福本千佳(ReadyGoJAPAN大阪履正社)だ。スタートから男子選手の中で走り、1周目から福本が先行、10秒ほどの差で中村が続く。
その後はしだいに福本が差を広げ1位でゴール。福本の走りは安定していてしなやか。危なげなく崩れることなく走りきる。将来が楽しみな選手だ。
C1には小坂正則(スワコレーシングチーム)と小坂光(UTSUNOMIYA BLITZEN)が参戦。それを迎え撃つは関西クロスポイントリーダーの入江克典(シマノドリンキング)だ。そして1週間前の丹波で入江に8秒差で2位の永良大誠(グランデパール播磨)、阿部良之(シマノレーシング)らが注目どころ。
スタートは入江が先頭。それに小坂正則、小坂光、笹井秀治(MASSA-FOCUS-OUTDOORPRODUCTS)、澤田雄一(チームサイクルマインド)、永良、伊澤優大(岩井商会レーシング)らが続く。阿部は12番手ほどで序盤を経過。さらに小坂光が先頭に立ち、徐々に小坂光と正則の2人が後続を引き離す。
先頭は小坂光の場面が多いが、父・正則が時々先頭に立つ。2人で協力するというよりも、競い合って前へ出ている走りだ。後続は3番手に入江が単独で位置し、さらに永良と、後方から上げてきた阿部が続く。
3周目、先頭の小坂光が止まる。メカトラブルだ。「ペダルを脚でけったときに、リアブレーキに接触してホイール側へ入り込んだ」とのちに悔しがる。代わって小坂正則が先頭に立ち前へ進む。小坂光はメカトラからの復帰後、なかなか差を詰められずに単独2位に。
結局そのままの順位でゴール、小坂正則が優勝。4位争いは永良に軍配が上がった。6位には、5位の阿部から20秒差で稲益拓也(京都大学サイクリング部)が入った。
メカトラが無ければ父子の好勝負だったが、トラブルを起こさないのも実力だし、それがレースだ。先の全日本選手権では父・正則も2度のパンクに見舞われて2位に。「そろそろ光に引導を渡されそうだ」という言葉とはうらはらの力強い走りを息子に見せつけた。
2位の小坂光は「とても悔しいです。序盤はいい調子で走れていたのですが。メカトラ後はペースを上げられなかった。父には勝ちたかった」と語る。
優勝の小坂正則は「今日はアップのときに体が動かなかった。今朝4時に出て450キロ運転してきたので。あいつ(光)は横で寝てましたけど(笑)。今日は2人で競り合うようにペースを上げた。相手がきつくなったときに抜いて前に出るという繰り返し」と語る。
息子の光へは「光の挑戦?受けて立つってところですかね。来月に光は世界選手権へ行きます。暖かい日本で十分に調整して、去年の経験を生かして思いっきりやってくれればと思っています」と愛情こめて語る。
C2、C3も含めた熱戦の模様はフォトギャラリーで。
結果
C1 9周
1位 小坂正則(スワコレーシングチーム)
2位 小坂光(UTSUNOMIYA BLITZEN)+46秒
3位 入江克典(シマノドリンキング)+1分35秒
4位 永良大誠(グランデパール播磨)+2分23秒
5位 阿部良之(シマノレーシング)+3分03秒
6位 稲益拓也(京都大学サイクリング部)+3分23秒
CL1 4周
1位 福本千佳(ReadyGoJAPAN大阪履正社)
2位 中村真清 +1分16秒
3位 宮内佐季子(CLUB viento)+1分56秒
photo:Kei.TSUJI Hideaki.TAKAGI
text:Hideaki.TAKAGI
関西クロス年内最後のレースが12月27日(日)、兵庫県神戸市北神戸田園スポーツ公園で行われた。丘陵地帯のため高低差があるコース。今年は下草が多めで雨も少なかったため、例年よりはウェット部分が少ない。それでも深いわだちや溝越えなどもあり、加えてぎりぎり乗車できる坂があってパワーが必要なコースだ。
女子のCL1は男子CM1と同時スタート。注目選手は全日本選手権3位の中村真清と同5位の福本千佳(ReadyGoJAPAN大阪履正社)だ。スタートから男子選手の中で走り、1周目から福本が先行、10秒ほどの差で中村が続く。
その後はしだいに福本が差を広げ1位でゴール。福本の走りは安定していてしなやか。危なげなく崩れることなく走りきる。将来が楽しみな選手だ。
C1には小坂正則(スワコレーシングチーム)と小坂光(UTSUNOMIYA BLITZEN)が参戦。それを迎え撃つは関西クロスポイントリーダーの入江克典(シマノドリンキング)だ。そして1週間前の丹波で入江に8秒差で2位の永良大誠(グランデパール播磨)、阿部良之(シマノレーシング)らが注目どころ。
スタートは入江が先頭。それに小坂正則、小坂光、笹井秀治(MASSA-FOCUS-OUTDOORPRODUCTS)、澤田雄一(チームサイクルマインド)、永良、伊澤優大(岩井商会レーシング)らが続く。阿部は12番手ほどで序盤を経過。さらに小坂光が先頭に立ち、徐々に小坂光と正則の2人が後続を引き離す。
先頭は小坂光の場面が多いが、父・正則が時々先頭に立つ。2人で協力するというよりも、競い合って前へ出ている走りだ。後続は3番手に入江が単独で位置し、さらに永良と、後方から上げてきた阿部が続く。
3周目、先頭の小坂光が止まる。メカトラブルだ。「ペダルを脚でけったときに、リアブレーキに接触してホイール側へ入り込んだ」とのちに悔しがる。代わって小坂正則が先頭に立ち前へ進む。小坂光はメカトラからの復帰後、なかなか差を詰められずに単独2位に。
結局そのままの順位でゴール、小坂正則が優勝。4位争いは永良に軍配が上がった。6位には、5位の阿部から20秒差で稲益拓也(京都大学サイクリング部)が入った。
メカトラが無ければ父子の好勝負だったが、トラブルを起こさないのも実力だし、それがレースだ。先の全日本選手権では父・正則も2度のパンクに見舞われて2位に。「そろそろ光に引導を渡されそうだ」という言葉とはうらはらの力強い走りを息子に見せつけた。
2位の小坂光は「とても悔しいです。序盤はいい調子で走れていたのですが。メカトラ後はペースを上げられなかった。父には勝ちたかった」と語る。
優勝の小坂正則は「今日はアップのときに体が動かなかった。今朝4時に出て450キロ運転してきたので。あいつ(光)は横で寝てましたけど(笑)。今日は2人で競り合うようにペースを上げた。相手がきつくなったときに抜いて前に出るという繰り返し」と語る。
息子の光へは「光の挑戦?受けて立つってところですかね。来月に光は世界選手権へ行きます。暖かい日本で十分に調整して、去年の経験を生かして思いっきりやってくれればと思っています」と愛情こめて語る。
C2、C3も含めた熱戦の模様はフォトギャラリーで。
結果
C1 9周
1位 小坂正則(スワコレーシングチーム)
2位 小坂光(UTSUNOMIYA BLITZEN)+46秒
3位 入江克典(シマノドリンキング)+1分35秒
4位 永良大誠(グランデパール播磨)+2分23秒
5位 阿部良之(シマノレーシング)+3分03秒
6位 稲益拓也(京都大学サイクリング部)+3分23秒
CL1 4周
1位 福本千佳(ReadyGoJAPAN大阪履正社)
2位 中村真清 +1分16秒
3位 宮内佐季子(CLUB viento)+1分56秒
photo:Kei.TSUJI Hideaki.TAKAGI
text:Hideaki.TAKAGI
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