2017/09/08(金) - 00:38
ツアー・オブ・ブリテンの総合争いを決定づけると言っても過言ではない16.2kmの個人タイムトライアルでラルス・ボーム(オランダ、ロットNLユンボ)が勝利。トップTTスペシャリストたちを下した2011年大会総合優勝者が総合リーダーの座に就いた。
イングランド東部、ロンドンに近いエセックス州の海沿いの街クラクトン・オン・シーで、個人タイムトライアルが行われた。山岳ステージが設定されていないツアー・オブ・ブリテン2017年大会において総合成績に大きく響く重要な戦いであるのは明白で、さらにロード世界選手権を前に各TTスペシャリストの調子を見る場としても注目を集めた。
カモメが飛ぶ浜辺を発着する16.2kmコースは概ねフラットで、テクニカルなコーナーは多くない。パワーを問うハイスピードコースで、ロットNLユンボとチームスカイの力が光った。
2015年世界TTチャンピオンのヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)が19分09秒の暫定トップタイムを出したが、白地に青ラインと黄色い星を配したヨーロッパチャンピオンジャージを着るヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロットNLユンボ)がタイムを1秒更新。さらにチームメイトのラルス・ボーム(オランダ、ロットNLユンボ)がカンペナールツのタイムを6秒更新して見せた。
ここまで4ステージでスプリント争いを繰り広げてきた総合上位のスプリンターたちはタイムを伸ばすことができず、ロットNLユンボがワンツー勝利を達成。他にもヨス・ファンエムデン(オランダ)がステージ5位、プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)がステージ12位に入るなど、ロットNLユンボが上位に多く選手を送り込んだ。ボームの平均スピードは51.068km/h。
チームスカイはステージ3位のキリエンカの他にもミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド)がステージ7位、ゲラント・トーマス(イギリス)がステージ8位、オウェイン・ドゥール(イギリス)がステージ13位に。地元エセックス州出身のアレックス・ドーセット(イギリス、モビスター)はステージ9位だった。
グリーンジャージを着て走ったエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)は1分23秒遅れのステージステージ46位。総合2位のカレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・スコット)はメカトラによって中盤からノーマルバイクでの走りを強いられ、4分近いタイムを失っている。総合トップ10の中で総合上位に残ったのはステージ16位のエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)だけだった。
中間計測ポイントでトップタイムを更新し、後半もスピードを維持してステージ優勝をつかんだボームは「タイムトライアルで前半から突っ込むのが自分のスタイル。残り4kmは向かい風が吹いていたのでタイムを失うと思ったけど、常に45〜48km/hは出ていたので問題なかった。トップ10に並ぶ(トップ選手の)名前を見ると喜びが倍増だ」と語る。
スプリント向きの3ステージを残してボームが総合首位に浮上。カンペナールツが8秒差、キリエンカが9秒差で続いている。グリーンジャージを手にした2011年大会の総合優勝者ボームは「明日からのステージに向けて作戦を立てなければならない。メンバー6名でレースを完全にコントロールするのは難しく、戦略的にレース運びが必要になる。とにかく20秒以内の選手は全員が危険な存在だ」とコメントする。中間スプリントポイントを合わせると、1ステージ最大13秒のボーナスタイム獲得が可能。スプリンターのボアッソンハーゲンが19秒差の総合8位につけており、僅差の総合争いに持ち込まれる可能性が高い。
現在の世界TTチャンピオンで、昨年大会の個人タイムトライアル覇者であるトニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)はボームに12秒届かずステージ6位。「もちろん目標はステージ優勝だった。コースは自分向きだったのでチャンスはあったし調子も良かった。だから6位という結果に失望している。これからデータを解析して何が足らなかったのかを見極めたい。それに、まだまだ総合のタイム差が小さいので、顔を上げて残るチャンスを狙いたい」とマルティンは語っている。
イングランド東部、ロンドンに近いエセックス州の海沿いの街クラクトン・オン・シーで、個人タイムトライアルが行われた。山岳ステージが設定されていないツアー・オブ・ブリテン2017年大会において総合成績に大きく響く重要な戦いであるのは明白で、さらにロード世界選手権を前に各TTスペシャリストの調子を見る場としても注目を集めた。
カモメが飛ぶ浜辺を発着する16.2kmコースは概ねフラットで、テクニカルなコーナーは多くない。パワーを問うハイスピードコースで、ロットNLユンボとチームスカイの力が光った。
2015年世界TTチャンピオンのヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ)が19分09秒の暫定トップタイムを出したが、白地に青ラインと黄色い星を配したヨーロッパチャンピオンジャージを着るヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロットNLユンボ)がタイムを1秒更新。さらにチームメイトのラルス・ボーム(オランダ、ロットNLユンボ)がカンペナールツのタイムを6秒更新して見せた。
ここまで4ステージでスプリント争いを繰り広げてきた総合上位のスプリンターたちはタイムを伸ばすことができず、ロットNLユンボがワンツー勝利を達成。他にもヨス・ファンエムデン(オランダ)がステージ5位、プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア)がステージ12位に入るなど、ロットNLユンボが上位に多く選手を送り込んだ。ボームの平均スピードは51.068km/h。
チームスカイはステージ3位のキリエンカの他にもミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド)がステージ7位、ゲラント・トーマス(イギリス)がステージ8位、オウェイン・ドゥール(イギリス)がステージ13位に。地元エセックス州出身のアレックス・ドーセット(イギリス、モビスター)はステージ9位だった。
グリーンジャージを着て走ったエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)は1分23秒遅れのステージステージ46位。総合2位のカレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・スコット)はメカトラによって中盤からノーマルバイクでの走りを強いられ、4分近いタイムを失っている。総合トップ10の中で総合上位に残ったのはステージ16位のエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)だけだった。
中間計測ポイントでトップタイムを更新し、後半もスピードを維持してステージ優勝をつかんだボームは「タイムトライアルで前半から突っ込むのが自分のスタイル。残り4kmは向かい風が吹いていたのでタイムを失うと思ったけど、常に45〜48km/hは出ていたので問題なかった。トップ10に並ぶ(トップ選手の)名前を見ると喜びが倍増だ」と語る。
スプリント向きの3ステージを残してボームが総合首位に浮上。カンペナールツが8秒差、キリエンカが9秒差で続いている。グリーンジャージを手にした2011年大会の総合優勝者ボームは「明日からのステージに向けて作戦を立てなければならない。メンバー6名でレースを完全にコントロールするのは難しく、戦略的にレース運びが必要になる。とにかく20秒以内の選手は全員が危険な存在だ」とコメントする。中間スプリントポイントを合わせると、1ステージ最大13秒のボーナスタイム獲得が可能。スプリンターのボアッソンハーゲンが19秒差の総合8位につけており、僅差の総合争いに持ち込まれる可能性が高い。
現在の世界TTチャンピオンで、昨年大会の個人タイムトライアル覇者であるトニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)はボームに12秒届かずステージ6位。「もちろん目標はステージ優勝だった。コースは自分向きだったのでチャンスはあったし調子も良かった。だから6位という結果に失望している。これからデータを解析して何が足らなかったのかを見極めたい。それに、まだまだ総合のタイム差が小さいので、顔を上げて残るチャンスを狙いたい」とマルティンは語っている。
ステージ成績
1位 | ラルス・ボーム(オランダ、ロットNLユンボ) | 19:02 |
2位 | ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロットNLユンボ) | 0:06 |
3位 | ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ) | 0:07 |
4位 | シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング) | 0:08 |
5位 | ヨス・ファンエムデン(オランダ、ロットNLユンボ) | 0:11 |
6位 | トニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) | 0:12 |
7位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | 0:17 |
8位 | ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) | |
9位 | アレックス・ドーセット(イギリス、モビスター) | 0:21 |
10位 | ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、オリカ・スコット) |
個人総合成績
1位 | ラルス・ボーム(オランダ、ロットNLユンボ) | 17:57:25 |
2位 | ヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロットNLユンボ) | 0:08 |
3位 | ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チームスカイ) | 0:09 |
4位 | シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシング) | 0:10 |
5位 | ヨス・ファンエムデン(オランダ、ロットNLユンボ) | 0:13 |
6位 | トニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) | 0:14 |
7位 | ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チームスカイ) | 0:19 |
8位 | エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ) | |
9位 | ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ) | |
10位 | アレックス・ドーセット(イギリス、モビスター) | 0:23 |
ポイント賞
1位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) | 51pts |
2位 | アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン) | 49pts |
3位 | カレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・スコット) | 43pts |
山岳賞
1位 | ジェイコブ・スコット(イギリス、アンポスト・チェーンリアクション) | 26pts |
2位 | グラハム・ブリッグス(イギリス、JLTコンドル) | 25pts |
3位 | ルーカス・オウシアン(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) | 21pts |
チーム総合成績
1位 | ロットNLユンボ | 53:52:38 |
2位 | チームスカイ | 0:24 |
3位 | カチューシャ・アルペシン | 1:19 |
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