2017/08/31(木) - 13:29
1級山岳カラルアルトで再び火がついたマイヨロホ争い。初優勝を飾ったミゲルアンヘル・ロペスやマイヨロホのリードを広げたクリストファー・フルーム、総合順位をあげたヴィンチェンツォ・ニーバリらのコメントを紹介します。
ステージ初優勝を飾ったミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
雨によって想像以上にエネルギーを消費してしまうとても厳しいステージだった。チームとして開幕からずっと勝利を追い求め続けた成果がようやく出たことを嬉しく思う。今日もチームはファビオ(アル)と自分を全力でサポートしてくれたし、彼らの働きに応える力があってよかった。登りはあらかじめチェックしていたので、落ち着いて残り1kmの急勾配区間までタイミングを待ったんだ。
このまま選手として着実に成長を続けたい。昨年のブエルタは落車リタイアに終わったけど、今年はとても落ち着いてレースに挑めている。これから先もファビオと一緒に引き続き総合成績とステージ成績を狙うよ。
マイヨロホのリードを広げたクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)
今日最も重要なのはヴィンチェンツォ・ニーバリに先行させないこと。エステバン・チャベスが脱落し、アルベルト・コンタドールが限界を迎える中、ニーバリだけは前に行かせないように最大限集中した。タイム差を見ると、今日は今大会ここまでで最も重要なステージだったと言える。レース展開には満足しているし、総合優勝に向けて一歩前に進んだことは間違いない。
どちらかと言うと高温の暑い日が好きなので、今日は真逆のコンディションだった。でもその状況に応じた走りが必要であり、今日もライバルたちから遅れるかもしれないという危惧もなかった。
総合2位に浮上したヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
ステージ優勝を逃したけど、新しい総合順位に慰められている。朝から雨降りで、しかも終盤に厳しい山岳が2つ連続する難しい1日を良い形で締めくくることができた。1日を通してフルサポートしてくれたチームに感謝したい。逃げに乗ったヴィスコンティには最後の登りで助けられたし、弟のアントニオとペリツォッティは登りで良いペースを作ってくれた。
残り3kmを切ってからライバルたちの隙をついてアタックしたものの、向かい風が強くて引き戻された。総合成績を上げることができたし、今日の結果を歓迎している。そして今日もフルームの強さが際立った。彼を打ち負かすのは決して簡単なことじゃない。
ステージ4位に入ったウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)
とてもチャレンジングな天候だった。気温が低く、雨が降りしきる厳しい状況だったけど、サンウェブのメンバーは全員がそれぞれの役割をこなしてくれた。彼らのおかげで常に集団前方のポジションをキープできていたし、登りでペースが上がった時も問題なく反応できた。トップライダーたちとの戦いに混じって4位でフィニッシュしたことを嬉しく思う。
逃げに乗り、ステージ敢闘賞を獲得したロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)
今日は自分が好きなコンディションだった。スタート直後からアタックに加わって、50km地点で形成された強力な逃げグループにジョイン。ステージ優勝のためにできるだけタイム差を広げたかったけど、メイン集団は逃げの展開を許さなかった。集団に追いつかれてからも引き続き優勝を狙ったけどもう力は残っていなかった。
とにかく全力を出し尽くしたので悔いはない。厳しい気象条件だったけど楽しみながらレースを走ることができたよ。まだステージ優勝のチャンスは残されている。
積極的な走りで総合9位に浮上したアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)
ビーチリゾート地の近くを走る美しいステージだっただけに、雨が降り続いたのが残念だ。最終的にはヴィンチェンツォ(ニーバリ)に先行されてしまったけど、それ以外の総合ライバルたちからタイムを奪うことに成功した。今日は多くの選手がロープ際に追い込まれた状態だったと思う。その機会を逃さないためにアタックした。フィニッシュまで待つのではなく、早めに仕掛けて集団に揺さぶりをかけたかったんだ。
このブエルタは安定感がものを言う。タイムを失ってしまう日もあったけど、少しずつ少しずつ挽回していきたい。
フルームから2分近く遅れたエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・スコット)
とても寒い雨が降るステージだったけど、チームの動きは素晴らしかった。サイモンのアタックは作戦の一部。昨年の第20ステージのような展開を望んだけど、今日のように作戦通りにレースが進まないこともある。今日重要なことはチーム一丸となって挑戦したこと。寒さの影響か、結果を残せなかった。
最後の1級山岳でバーレーン・メリダがペースを上げ、ニーバリとコンタドールがアタックした時、そのペースに対応できずに千切れてしまった。そこからはジャック(ヘイグ)が常に傍で一定ペースを作ってくれたのでタイムロスを最小限にとどめた。
総合2位から11位まで順位を下げたニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング)
予想通り序盤からハードなステージだった。最初の1級山岳の時点で苦しんでいたものの、何とか集団内で登りをクリア。最後の1級山岳の登りが始まってペースが上がったところで、脚がセメントで固められたように動かなくなった。そこからはタイムロスを抑え込む走りに徹するしかなかった。
当然残念ではあるけどこれもロードレース。2013年のブエルタでも同じような状況が起こっていて、その時の6分遅れと比べると4分遅れは最悪の結果とは言えない。総合上位の成績は僅差で、15名ほどが2分差の中にいる。クイーンステージである今週末の第15ステージで再び総合成績が大きく動くことになると思う。
text:Kei.Tsuji
ステージ初優勝を飾ったミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
雨によって想像以上にエネルギーを消費してしまうとても厳しいステージだった。チームとして開幕からずっと勝利を追い求め続けた成果がようやく出たことを嬉しく思う。今日もチームはファビオ(アル)と自分を全力でサポートしてくれたし、彼らの働きに応える力があってよかった。登りはあらかじめチェックしていたので、落ち着いて残り1kmの急勾配区間までタイミングを待ったんだ。
このまま選手として着実に成長を続けたい。昨年のブエルタは落車リタイアに終わったけど、今年はとても落ち着いてレースに挑めている。これから先もファビオと一緒に引き続き総合成績とステージ成績を狙うよ。
マイヨロホのリードを広げたクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)
今日最も重要なのはヴィンチェンツォ・ニーバリに先行させないこと。エステバン・チャベスが脱落し、アルベルト・コンタドールが限界を迎える中、ニーバリだけは前に行かせないように最大限集中した。タイム差を見ると、今日は今大会ここまでで最も重要なステージだったと言える。レース展開には満足しているし、総合優勝に向けて一歩前に進んだことは間違いない。
どちらかと言うと高温の暑い日が好きなので、今日は真逆のコンディションだった。でもその状況に応じた走りが必要であり、今日もライバルたちから遅れるかもしれないという危惧もなかった。
総合2位に浮上したヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
ステージ優勝を逃したけど、新しい総合順位に慰められている。朝から雨降りで、しかも終盤に厳しい山岳が2つ連続する難しい1日を良い形で締めくくることができた。1日を通してフルサポートしてくれたチームに感謝したい。逃げに乗ったヴィスコンティには最後の登りで助けられたし、弟のアントニオとペリツォッティは登りで良いペースを作ってくれた。
残り3kmを切ってからライバルたちの隙をついてアタックしたものの、向かい風が強くて引き戻された。総合成績を上げることができたし、今日の結果を歓迎している。そして今日もフルームの強さが際立った。彼を打ち負かすのは決して簡単なことじゃない。
ステージ4位に入ったウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)
とてもチャレンジングな天候だった。気温が低く、雨が降りしきる厳しい状況だったけど、サンウェブのメンバーは全員がそれぞれの役割をこなしてくれた。彼らのおかげで常に集団前方のポジションをキープできていたし、登りでペースが上がった時も問題なく反応できた。トップライダーたちとの戦いに混じって4位でフィニッシュしたことを嬉しく思う。
逃げに乗り、ステージ敢闘賞を獲得したロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール)
今日は自分が好きなコンディションだった。スタート直後からアタックに加わって、50km地点で形成された強力な逃げグループにジョイン。ステージ優勝のためにできるだけタイム差を広げたかったけど、メイン集団は逃げの展開を許さなかった。集団に追いつかれてからも引き続き優勝を狙ったけどもう力は残っていなかった。
とにかく全力を出し尽くしたので悔いはない。厳しい気象条件だったけど楽しみながらレースを走ることができたよ。まだステージ優勝のチャンスは残されている。
積極的な走りで総合9位に浮上したアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)
ビーチリゾート地の近くを走る美しいステージだっただけに、雨が降り続いたのが残念だ。最終的にはヴィンチェンツォ(ニーバリ)に先行されてしまったけど、それ以外の総合ライバルたちからタイムを奪うことに成功した。今日は多くの選手がロープ際に追い込まれた状態だったと思う。その機会を逃さないためにアタックした。フィニッシュまで待つのではなく、早めに仕掛けて集団に揺さぶりをかけたかったんだ。
このブエルタは安定感がものを言う。タイムを失ってしまう日もあったけど、少しずつ少しずつ挽回していきたい。
フルームから2分近く遅れたエステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・スコット)
とても寒い雨が降るステージだったけど、チームの動きは素晴らしかった。サイモンのアタックは作戦の一部。昨年の第20ステージのような展開を望んだけど、今日のように作戦通りにレースが進まないこともある。今日重要なことはチーム一丸となって挑戦したこと。寒さの影響か、結果を残せなかった。
最後の1級山岳でバーレーン・メリダがペースを上げ、ニーバリとコンタドールがアタックした時、そのペースに対応できずに千切れてしまった。そこからはジャック(ヘイグ)が常に傍で一定ペースを作ってくれたのでタイムロスを最小限にとどめた。
総合2位から11位まで順位を下げたニコラス・ロッシュ(アイルランド、BMCレーシング)
予想通り序盤からハードなステージだった。最初の1級山岳の時点で苦しんでいたものの、何とか集団内で登りをクリア。最後の1級山岳の登りが始まってペースが上がったところで、脚がセメントで固められたように動かなくなった。そこからはタイムロスを抑え込む走りに徹するしかなかった。
当然残念ではあるけどこれもロードレース。2013年のブエルタでも同じような状況が起こっていて、その時の6分遅れと比べると4分遅れは最悪の結果とは言えない。総合上位の成績は僅差で、15名ほどが2分差の中にいる。クイーンステージである今週末の第15ステージで再び総合成績が大きく動くことになると思う。
text:Kei.Tsuji
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