2017/08/02(水) - 10:47
気温40℃にも達する距離238kmの過酷なポローニュ第4ステージで、カレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・スコット)が集団スプリントの末に勝利。ステージ3位に入ったペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が総合首位を守った。
ビエルチェから大きくUの字を描いてザブジェへと至るツール・ド・ポローニュ第4ステージは、今大会最長距離となる238km。序盤こそカテゴリー山岳が用意されているが、それ以降はほぼ平坦路が170kmにもわたって続く。
気温が36〜37℃にもなったこの日、逃げを決めたのは2日連続逃げのレミ・カヴァニャ(フランス、クイックステップフロアーズ)やトム・スクインシュ(ラトビア、キャノンデール・ドラパック)、ベアトヤン・リンデマン(オランダ、ロットNLユンボ)といった6名。快調にメイン集団との間隔を開いたものの、フラットコースでは対抗する術もなく、レース後半にかけてタイム差が削り取られていった。
残り20kmを切ってタイム差が1分まで減少すると協調が崩れ始める。ヤン・トラトニク(スロベニア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)のアタックをきっかけに、カウンターでカヴァニャが僅かな逃げ切りのチャンスに賭けて独走を開始した。
追いかけた逃げグループに対して20秒、その背後に迫るメイン集団に対して50秒ほどのリードを得たカヴァニャだったが、ボーラ・ハンスグローエやアスタナ、オリカ・スコットらが組織立って率いるメイン集団を振り切るには至らず、残り5kmのアーチをくぐって吸収される。
各チームが激しく位置取り争いを繰り広げる中、別府史之(トレック・セガフレード)もボーイ・ファンポッペル(オランダ)のために集団先頭付近をキープ。残り3.6kmから単独アタックしたマルティン・ケイゼル(オランダ、ロットNLユンボ)も60km/h前後で巡航する集団には抗えなかった。
マルコ・コレダーン(イタリア、トレック・セガフレード)先頭で残り1kmの最終コーナーを曲がり、アシストに連れられたダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ)2番手でラスト300m。カレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・スコット)を引き連れたルカ・メズゲッツ(スロベニア)が右側から猛加速を見せ、一気に主導権を奪ってみせる。
その背後にペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)やDファンポッペルが割り込むと同時に、状況を確認したユアンが発進。サガンを振り切り、Dファンポッペルが右側から並びかけるも一際低い姿勢で踏み続けた「ポケット・ロケット」は最後までリードを失わなかった。
「第1ステージで勝てなかったことがとてもフラストレーションになっていた。でも今日はルカがパーフェクトなリードアウトを披露してくれたので、僕のスプリントに何一つとして障害はなかったんだ。今年の自分の課題はスタミナを増やして長距離ステージで勝つことだった。今日は230kmのレースで勝てたし、ジロでもステージ優勝できたので、過酷なレースへの対応力が徐々に増していると思う。とにかく勝ててほっとしている」と胸をなでおろすユアン。
サガンは勝利には届かなかったものの、ステージ3位に入ってボーナスタイムを稼いだため、総合リーダーの座をキープした。第5ステージは終盤にかけて2級山岳を連続して越えるため、逃げ切りもしくは小集団によるスプリントに持ち込まれる見込みで、サガンは「明日はまた勝利を狙っていきたい」とステージ2勝目に意欲を見せている。
ビエルチェから大きくUの字を描いてザブジェへと至るツール・ド・ポローニュ第4ステージは、今大会最長距離となる238km。序盤こそカテゴリー山岳が用意されているが、それ以降はほぼ平坦路が170kmにもわたって続く。
気温が36〜37℃にもなったこの日、逃げを決めたのは2日連続逃げのレミ・カヴァニャ(フランス、クイックステップフロアーズ)やトム・スクインシュ(ラトビア、キャノンデール・ドラパック)、ベアトヤン・リンデマン(オランダ、ロットNLユンボ)といった6名。快調にメイン集団との間隔を開いたものの、フラットコースでは対抗する術もなく、レース後半にかけてタイム差が削り取られていった。
残り20kmを切ってタイム差が1分まで減少すると協調が崩れ始める。ヤン・トラトニク(スロベニア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)のアタックをきっかけに、カウンターでカヴァニャが僅かな逃げ切りのチャンスに賭けて独走を開始した。
追いかけた逃げグループに対して20秒、その背後に迫るメイン集団に対して50秒ほどのリードを得たカヴァニャだったが、ボーラ・ハンスグローエやアスタナ、オリカ・スコットらが組織立って率いるメイン集団を振り切るには至らず、残り5kmのアーチをくぐって吸収される。
各チームが激しく位置取り争いを繰り広げる中、別府史之(トレック・セガフレード)もボーイ・ファンポッペル(オランダ)のために集団先頭付近をキープ。残り3.6kmから単独アタックしたマルティン・ケイゼル(オランダ、ロットNLユンボ)も60km/h前後で巡航する集団には抗えなかった。
マルコ・コレダーン(イタリア、トレック・セガフレード)先頭で残り1kmの最終コーナーを曲がり、アシストに連れられたダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ)2番手でラスト300m。カレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・スコット)を引き連れたルカ・メズゲッツ(スロベニア)が右側から猛加速を見せ、一気に主導権を奪ってみせる。
その背後にペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)やDファンポッペルが割り込むと同時に、状況を確認したユアンが発進。サガンを振り切り、Dファンポッペルが右側から並びかけるも一際低い姿勢で踏み続けた「ポケット・ロケット」は最後までリードを失わなかった。
「第1ステージで勝てなかったことがとてもフラストレーションになっていた。でも今日はルカがパーフェクトなリードアウトを披露してくれたので、僕のスプリントに何一つとして障害はなかったんだ。今年の自分の課題はスタミナを増やして長距離ステージで勝つことだった。今日は230kmのレースで勝てたし、ジロでもステージ優勝できたので、過酷なレースへの対応力が徐々に増していると思う。とにかく勝ててほっとしている」と胸をなでおろすユアン。
サガンは勝利には届かなかったものの、ステージ3位に入ってボーナスタイムを稼いだため、総合リーダーの座をキープした。第5ステージは終盤にかけて2級山岳を連続して越えるため、逃げ切りもしくは小集団によるスプリントに持ち込まれる見込みで、サガンは「明日はまた勝利を狙っていきたい」とステージ2勝目に意欲を見せている。
H3
ツール・ド・ポローニュ2017第4ステージ
結果
1位 | カレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・スコット) | 5h38'49" |
2位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ) | |
3位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | ボーイ・ファンポッペル(オランダ、トレック・セガフレード) | |
5位 | サーシャ・モードロ(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | |
6位 | ロレンゾ・マンザン(フランス、エフデジ) | |
7位 | トム・ヴァンアスブロック(ベルギー、キャノンデール・ドラパック) | |
8位 | エンリーコ・バッタリーン(イタリア、ロットNLユンボ) | |
9位 | アラン・バナセク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) | |
10位 | ロベルト・フェラーリ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
84位 | 別府史之(トレック・セガフレード) |
個人総合成績
1位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 10h03'02" |
2位 | ディラン・トゥーンス(ベルギー、BMCレーシング) | +10" |
3位 | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | +16" |
4位 | ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ) | +20" |
5位 | トムイェルト・スラフトール(オランダ、キャノンデール・ドラパック) | +25" |
6位 | オドクリスティアン・エイキング(ノルウェー、エフデジ) | +27" |
7位 | ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル) | +28" |
8位 | ワウト・プールス(オランダ、チームスカイ) | +29" |
9位 | アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) | |
10位 | ネイサン・ハース(オーストラリア、ディメンションデータ) | +34" |
ポイント賞
1位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 70pts |
2位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、チームスカイ) | 56pts |
3位 | ボーイ・ファンポッペル(オランダ、トレック・セガフレード) | 46pts |
山岳賞
1位 | マチェイ・パテルスキー(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ) | 17pts |
2位 | セバスティアン・ライヒェンバッハ(スイス、エフデジ) | 15pts |
3位 | ディエゴ・ローザ(イタリア、チームスカイ) | 12pts |
チーム総合成績
1位 | ボーラ・ハンスグローエ | 47h09'18" |
2位 | クイックステップフロアーズ | +17" |
3位 | モビスター | +24" |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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