2017/07/19(水) - 13:29
全日本選手権を1週間後に控えるCoupe du Japon田沢湖で、ノートラブルで走り切った平林安里(スペシャライズドレーシング・ジャパン)が男子エリートで優勝。大一番に向けて弾みをつけた。
全日本選手権を1週間後に控える中開催されたCoupe du Japonの会場は、秋田県仙北市の田沢湖スキー場。9年前に全日本選手権が開催されて以来久しぶりにこの地で開催されるMTBレースだ。
コースはフィードゾーンを挟んで前半が九十九折りの登りが設定されたゲレンデセクションで、後半はスキー場の駐車場の周りに設定されたシングルトラック。レース前日は大雨、洪水、落雷、濃霧、竜巻と土砂災害に直結する注意報、警報が発令され、11時過ぎには参加者の安全を考慮された形でコースクローズに。その雨の影響が翌日まで残ったため、泥とゲレンデの芝に対するタイヤ選択を難しくした。
レース当日は朝から重い雲が空を覆い、時折強い雨があったものの、レース進行には大きな影響はない。前日試走ができなかったため、タイムスケジュールに若干の変更が加えられ試走時間が30分延長された。
女子エリートはマスターズクラスと時差スタートで争われ、スタートから小林可奈子(MTBクラブ安曇野)が他を寄せ付けることなく独走のまま優勝を飾った。小林は9年前にこの場所で行われた全日本選手権の時は子育て真最中で、90年代に走って以来の田沢湖でのレース。今週末に迫る全日本選手権では「絶対勝ちます」と力強くコメントした。
1周4.6kmを5周回する23kmで争われた男子エリートは、好ダッシュを切った平林安里(スペシャライズドレーシング・ジャパン)に沢田時(ブリヂストンアンカー)と竹之内悠(東洋フレーム)らが続く形で幕開ける。
しばらくすると平林が若干抜け出す形となり、沢田と出場レース3連勝中の前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)の2人が追走し、その後を平野星矢(ブリヂストンアンカー)を先頭に、竹之内、小坂光(ミヤタ・メリダバイキングチーム)、宮津旭(パックスプロジェクト)、竹内遼(ドゥロワーザレーシング)のパックが続いた。
すると1周目のフィードゾーンを過ぎた後半セクションで早くもレースが動く。沢田とパックで平林を追っていた前田が落車によってハンドルを曲げてペースダウン。「ミス連発で集中を欠いたレースとなってしまいました」と言う前田は、ここで勝負の最前線から姿を消すことになる。
2位から様子を伺っていた沢田はすぐに平林に追いつき、2周目に入るとゲレンデの登りで平林をパスに先頭に立つ。「順調に全日本選手権に向けてのピーキングができている」と言う小坂が追走グループから抜け出し、先頭を追撃しようとしたものの、ここで痛恨のパンク。スローダウンによって順位を落とし、同じく10番手付近を走行していた門田基志(チーム・ジャイアント)もパンクし、ピットにてホイール交換を余儀なくされた。
先頭グループでは、3周目に入るとゲレンデの最上部付近で沢田がアタック。それに平林が反応できずに一気に差が開き、レースが決まったかのように見えたが、その直後のシングルトラックで今度は沢田がパンクを喫してしまう。それにより3位を走行中だった沢田のチームメイトの平野が2位に浮上した。沢田はピットでホイール交換後3位でレースに復帰したものの、すでに平林の背中は見えなくなっていた。
「沢田選手のアタックに反応できなかったものの、我慢しているうちに脚が戻ってきた」と振り返る平林は危なげなく残り周回を消化して勝利。来週の全日本選手権に向けて弾みを付けた。
男子エリート1位 平林安里(スペシャライズドレーシング・ジャパン)
今日は初めてのコースだったので、試走をしっかりこなして楽しみにしていました。前半に沢田選手がアタックして、少し離れてしまったので、自分のペースで走り、脚が回り始めるのを待っていました。下りで沢田選手に追い付いて、登り返しで前に出ることが出来たので、そこから自分のペースに持ち込んで走っていきました。全日本選手権は自分が出来る一番良い走りをすることを第一に考えて、それに向かって備えてたいと思います。
沢田時(ブリヂストンアンカー)
今日は3周目に抜け出したタイミングでパンクしてしまいました。もったいなかったですし、悔しいですが調子は良く今までで一番走れていました。全日本選手権を踏まえれば悪くない仕上がりですね。借りは返します。
平野星矢(ブリヂストンアンカー)
マッドコンディションでコースを全然攻略できませんでした。元々マッドのトラクションコントロールが苦手ですし、溝に嵌めながら下るのも得意じゃないので、まぁこんなものかなと。登りも自分のペースで走り切りました。機材を少し変更したのですが、しっくり来てるので問題はなさそうです。
女子エリート1位 小林可奈子(MTBクラブ安曇野)
久しぶりに楽しくレースが出来ました。前回ここで行われたレースの時は子育て中だったので、90年代ぶりのたざわ湖でした。来週の全日本選手権は絶対勝ちます。
全日本選手権を1週間後に控える中開催されたCoupe du Japonの会場は、秋田県仙北市の田沢湖スキー場。9年前に全日本選手権が開催されて以来久しぶりにこの地で開催されるMTBレースだ。
コースはフィードゾーンを挟んで前半が九十九折りの登りが設定されたゲレンデセクションで、後半はスキー場の駐車場の周りに設定されたシングルトラック。レース前日は大雨、洪水、落雷、濃霧、竜巻と土砂災害に直結する注意報、警報が発令され、11時過ぎには参加者の安全を考慮された形でコースクローズに。その雨の影響が翌日まで残ったため、泥とゲレンデの芝に対するタイヤ選択を難しくした。
レース当日は朝から重い雲が空を覆い、時折強い雨があったものの、レース進行には大きな影響はない。前日試走ができなかったため、タイムスケジュールに若干の変更が加えられ試走時間が30分延長された。
女子エリートはマスターズクラスと時差スタートで争われ、スタートから小林可奈子(MTBクラブ安曇野)が他を寄せ付けることなく独走のまま優勝を飾った。小林は9年前にこの場所で行われた全日本選手権の時は子育て真最中で、90年代に走って以来の田沢湖でのレース。今週末に迫る全日本選手権では「絶対勝ちます」と力強くコメントした。
1周4.6kmを5周回する23kmで争われた男子エリートは、好ダッシュを切った平林安里(スペシャライズドレーシング・ジャパン)に沢田時(ブリヂストンアンカー)と竹之内悠(東洋フレーム)らが続く形で幕開ける。
しばらくすると平林が若干抜け出す形となり、沢田と出場レース3連勝中の前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)の2人が追走し、その後を平野星矢(ブリヂストンアンカー)を先頭に、竹之内、小坂光(ミヤタ・メリダバイキングチーム)、宮津旭(パックスプロジェクト)、竹内遼(ドゥロワーザレーシング)のパックが続いた。
すると1周目のフィードゾーンを過ぎた後半セクションで早くもレースが動く。沢田とパックで平林を追っていた前田が落車によってハンドルを曲げてペースダウン。「ミス連発で集中を欠いたレースとなってしまいました」と言う前田は、ここで勝負の最前線から姿を消すことになる。
2位から様子を伺っていた沢田はすぐに平林に追いつき、2周目に入るとゲレンデの登りで平林をパスに先頭に立つ。「順調に全日本選手権に向けてのピーキングができている」と言う小坂が追走グループから抜け出し、先頭を追撃しようとしたものの、ここで痛恨のパンク。スローダウンによって順位を落とし、同じく10番手付近を走行していた門田基志(チーム・ジャイアント)もパンクし、ピットにてホイール交換を余儀なくされた。
先頭グループでは、3周目に入るとゲレンデの最上部付近で沢田がアタック。それに平林が反応できずに一気に差が開き、レースが決まったかのように見えたが、その直後のシングルトラックで今度は沢田がパンクを喫してしまう。それにより3位を走行中だった沢田のチームメイトの平野が2位に浮上した。沢田はピットでホイール交換後3位でレースに復帰したものの、すでに平林の背中は見えなくなっていた。
「沢田選手のアタックに反応できなかったものの、我慢しているうちに脚が戻ってきた」と振り返る平林は危なげなく残り周回を消化して勝利。来週の全日本選手権に向けて弾みを付けた。
男子エリート1位 平林安里(スペシャライズドレーシング・ジャパン)
今日は初めてのコースだったので、試走をしっかりこなして楽しみにしていました。前半に沢田選手がアタックして、少し離れてしまったので、自分のペースで走り、脚が回り始めるのを待っていました。下りで沢田選手に追い付いて、登り返しで前に出ることが出来たので、そこから自分のペースに持ち込んで走っていきました。全日本選手権は自分が出来る一番良い走りをすることを第一に考えて、それに向かって備えてたいと思います。
沢田時(ブリヂストンアンカー)
今日は3周目に抜け出したタイミングでパンクしてしまいました。もったいなかったですし、悔しいですが調子は良く今までで一番走れていました。全日本選手権を踏まえれば悪くない仕上がりですね。借りは返します。
平野星矢(ブリヂストンアンカー)
マッドコンディションでコースを全然攻略できませんでした。元々マッドのトラクションコントロールが苦手ですし、溝に嵌めながら下るのも得意じゃないので、まぁこんなものかなと。登りも自分のペースで走り切りました。機材を少し変更したのですが、しっくり来てるので問題はなさそうです。
女子エリート1位 小林可奈子(MTBクラブ安曇野)
久しぶりに楽しくレースが出来ました。前回ここで行われたレースの時は子育て中だったので、90年代ぶりのたざわ湖でした。来週の全日本選手権は絶対勝ちます。
H3
Coupe du Japon 第6戦 たざわ湖 結果
男子エリート
1位 | 平林安里(スペシャライズドレーシング・ジャパン) | 1h18'09" |
2位 | 平野星矢(ブリヂストンアンカー) | +1'05" |
3位 | 沢田時(ブリヂストンアンカー) | +2'52" |
4位 | 竹之内悠(東洋フレーム) | +3'22" |
5位 | 前田公平 (弱虫ペダルサイクリングチーム) | +4'55" |
6位 | 小坂光(ミヤタ・メリダバイキングチーム) | +4'56" |
7位 | 宮津旭(パックスプロジェクト) | +5'33" |
8位 | 竹内遼(ドゥロワーザレーシング) | +8'26" |
9位 | 門田基志(チーム・ジャイアント) | +9'22" |
10位 | 佐藤誠示(SAGE'S STYLE) | +9'28" |
女子エリート
1位 | 小林可奈子(MTBクラブ安曇野) | 1h00'47" |
2位 | 樋口陽子(チーム轍屋) | +5'46" |
3位 | 加納尚子(京都 岩井商会レーシング) | +15'21" |
4位 | 真川好美(Team Nipopo) | +18'59" |
5位 | 中島崚歩(WIAWIS) | -1Lap |
6位 | 鈴木美香子(Cyclery KINRIN) | -1Lap |
text&photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz
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