2017/07/12(水) - 04:44
休息日を経てフランス西部のヌーヴェル=アキテーヌ地域圏で再始動したツール・ド・フランス。平坦基調な第10ステージを締めくくる大集団スプリントでマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)が今大会4勝目をマークした。
ひと時の休息をとったプロトンはペリグーで第2週目をスタートさせた。4級山岳が2つ設定されただけの178kmコースで再びスポットライトはスプリンターに。道幅のある平坦路でリードアウトトレインが主導権争いを繰り広げ、フラムルージュ通過後に登場する2つの左直角コーナーを抜けてエーススプリンターを解き放つ。
第9ステージの完走者のうち、ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)を欠いた180名が曇り空(最高気温27度)のペリグーの街をスタート。フラッグが振られるとすぐヨアン・オフルド(フランス、ワンティ・グループゴベール)がファーストアタックを仕掛け、3km地点でエリー・ジェスベール(フランス、フォルトゥネオ・オスカロ)が追いついた。
クイックステップフロアーズのジュリアン・ヴェルモート(ベルギー)とロット・ソウダルのラルスイティング・バク(デンマーク)の2人が集団先頭でローテーションし、逃げる2人を追走する今大会お馴染みの展開となる。44km/h前後で巡行を続けたエスケープデュオに許されたリードは最大5分35秒。逃げは常にメイン集団の射程圏内に置かれた。
最年少ジェスベールは2つの4級山岳を、オフルドはスプリントポイントを先頭で通過。メイン集団はアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)、マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン)の順でスプリントポイントを通過し、逃げを泳がせた状態を長時間キープする。クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)の言葉を借りると「リラックスした平穏なステージ」を選手たちは過ごした。
向かい風に苦しむオフルドとジェスベールを残り7km地点で飲み込んだメイン集団はベルジュラックのフィニッシュ地点に向けてペースアップ。ピレネー山脈突入前に結果を残しておきたいスプリンターチームが集団先頭を陣取って、残り5kmから連続して登場するコーナーを抜けていく。
力尽きたアシスト選手たちが集団先頭から次々に離脱し、カチューシャ・アルペシンとロット・ソウダルを先頭にフラムルージュを通過。しかし完全に主導権を奪うには人数が足りず、まだ先頭に出るのが早いとして少し牽制気味となる。残り500mの最終コーナーを抜けると、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン)の最終リードアウト役であるマルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)が一気に先頭に出た。
残り300mでハラーがクリストフの発射すると同時に、後方からダニエル・マクレー(イギリス、フォルトゥネオ・オスカロ)が勢いよく加速。そのマクレーの番手に巧く入ったキッテルが残り200mから踏み始めると、もう誰にもその勢いを止めることができなかった。
追いすがるジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)やディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)を振り切って、フィニッシュラインまで20mほどを残してハンドルから両手を離したマイヨヴェールのキッテル。後続を3mほど離す圧倒的なスピードで今大会ステージ4勝目を飾った。
「10ステージのうち4勝なんてインプレッシブ。繰り返しになるけどこれはチームワークの成果であり、今日もジュリアン・ヴェルモートが何時間も集団先頭を引き続けてくれた。逃げグループのスピードに合わせて集団を率いるのは誰にでもできることじゃない」。ステージ通算13勝目を飾ったキッテルは遅れてフィニッシュしたチームメイトたちを探し出して抱き寄せた。
合計63ポイント(フィニッシュ50ポイント&スプリントポイント13ポイント)を稼いだキッテルは、ポイント賞ランキングにおいてこの日ステージ13位に終わったマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)との差を102ポイントまで拡大することに成功。ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が去った今、キッテルが最終的なマイヨヴェール獲得に向けて順調にポイントを伸ばしている。「マイヨヴェールが確定したとは思えない。好調だったアルノー・デマールが突然崩れてレースを去ったように、最終日まで何が起こるかわからない。とにかく今まで経験したことがないほど好調なのは間違いない」。
マイヨジョーヌのフルームを含めて総合上位陣は同タイムでフィニッシュしており、総合順位に変動はない。ワレン・バルギル(フランス、サンウェブ)がマイヨアポワを、サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)がマイヨブランをそれぞれ守っている。
ひと時の休息をとったプロトンはペリグーで第2週目をスタートさせた。4級山岳が2つ設定されただけの178kmコースで再びスポットライトはスプリンターに。道幅のある平坦路でリードアウトトレインが主導権争いを繰り広げ、フラムルージュ通過後に登場する2つの左直角コーナーを抜けてエーススプリンターを解き放つ。
第9ステージの完走者のうち、ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)を欠いた180名が曇り空(最高気温27度)のペリグーの街をスタート。フラッグが振られるとすぐヨアン・オフルド(フランス、ワンティ・グループゴベール)がファーストアタックを仕掛け、3km地点でエリー・ジェスベール(フランス、フォルトゥネオ・オスカロ)が追いついた。
クイックステップフロアーズのジュリアン・ヴェルモート(ベルギー)とロット・ソウダルのラルスイティング・バク(デンマーク)の2人が集団先頭でローテーションし、逃げる2人を追走する今大会お馴染みの展開となる。44km/h前後で巡行を続けたエスケープデュオに許されたリードは最大5分35秒。逃げは常にメイン集団の射程圏内に置かれた。
最年少ジェスベールは2つの4級山岳を、オフルドはスプリントポイントを先頭で通過。メイン集団はアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)、マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン)の順でスプリントポイントを通過し、逃げを泳がせた状態を長時間キープする。クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)の言葉を借りると「リラックスした平穏なステージ」を選手たちは過ごした。
向かい風に苦しむオフルドとジェスベールを残り7km地点で飲み込んだメイン集団はベルジュラックのフィニッシュ地点に向けてペースアップ。ピレネー山脈突入前に結果を残しておきたいスプリンターチームが集団先頭を陣取って、残り5kmから連続して登場するコーナーを抜けていく。
力尽きたアシスト選手たちが集団先頭から次々に離脱し、カチューシャ・アルペシンとロット・ソウダルを先頭にフラムルージュを通過。しかし完全に主導権を奪うには人数が足りず、まだ先頭に出るのが早いとして少し牽制気味となる。残り500mの最終コーナーを抜けると、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン)の最終リードアウト役であるマルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)が一気に先頭に出た。
残り300mでハラーがクリストフの発射すると同時に、後方からダニエル・マクレー(イギリス、フォルトゥネオ・オスカロ)が勢いよく加速。そのマクレーの番手に巧く入ったキッテルが残り200mから踏み始めると、もう誰にもその勢いを止めることができなかった。
追いすがるジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)やディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ)を振り切って、フィニッシュラインまで20mほどを残してハンドルから両手を離したマイヨヴェールのキッテル。後続を3mほど離す圧倒的なスピードで今大会ステージ4勝目を飾った。
「10ステージのうち4勝なんてインプレッシブ。繰り返しになるけどこれはチームワークの成果であり、今日もジュリアン・ヴェルモートが何時間も集団先頭を引き続けてくれた。逃げグループのスピードに合わせて集団を率いるのは誰にでもできることじゃない」。ステージ通算13勝目を飾ったキッテルは遅れてフィニッシュしたチームメイトたちを探し出して抱き寄せた。
合計63ポイント(フィニッシュ50ポイント&スプリントポイント13ポイント)を稼いだキッテルは、ポイント賞ランキングにおいてこの日ステージ13位に終わったマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)との差を102ポイントまで拡大することに成功。ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)が去った今、キッテルが最終的なマイヨヴェール獲得に向けて順調にポイントを伸ばしている。「マイヨヴェールが確定したとは思えない。好調だったアルノー・デマールが突然崩れてレースを去ったように、最終日まで何が起こるかわからない。とにかく今まで経験したことがないほど好調なのは間違いない」。
マイヨジョーヌのフルームを含めて総合上位陣は同タイムでフィニッシュしており、総合順位に変動はない。ワレン・バルギル(フランス、サンウェブ)がマイヨアポワを、サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット)がマイヨブランをそれぞれ守っている。
H3
ツール・ド・フランス2017第10ステージ結果
ステージ成績
1位 | マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ) | 4:01:00 |
2位 | ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード) | |
3位 | ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ロットNLユンボ) | |
4位 | リュディガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ・アルペシン) | |
6位 | ナセル・ブアニ(フランス、コフィディス) | |
7位 | ダニエル・マクレー(イギリス、フォルトゥネオ・オスカロ) | |
8位 | ピーター・ヴァンスペイブロック(ベルギー、ワンティ・グループゴベール) | |
9位 | ソニー・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ) | |
10位 | エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ) | |
24位 | 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) | |
DNS | ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) | |
敢闘賞 | エリー・ジェスベール(フランス、フォルトゥネオ・オスカロ) |
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
1位 | クリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) | 42:27:28 |
2位 | ファビオ・アル(イタリア、アスタナ) | 0:18 |
3位 | ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼール) | 0:51 |
4位 | リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) | 0:55 |
5位 | ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ) | 1:37 |
6位 | ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) | 1:44 |
7位 | サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) | 2:02 |
8位 | ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) | 2:13 |
9位 | ミケル・ランダ(スペイン、チームスカイ) | 3:06 |
10位 | ジョージ・ベネット(ニュージーランド、ロットNLユンボ) | 3:53 |
マイヨヴェール(ポイント賞)
1位 | マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ) | 275pts |
2位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 173pts |
3位 | アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) | 150pts |
マイヨアポワ(山岳賞)
1位 | ワレン・バルギル(フランス、サンウェブ) | 60pts |
2位 | プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNLユンボ) | 30pts |
3位 | アレクシ・ヴィエルモーズ(フランス、アージェードゥーゼール) | 27pts |
マイヨブラン(ヤングライダー賞)
1位 | サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) | 42:29:30 |
2位 | ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAEチームエミレーツ) | 2:58 |
3位 | ピエール・ラトゥール(フランス、アージェードゥーゼール) | 3:28 |
チーム総合成績
1位 | チームスカイ | 127:28:25 |
2位 | アージェードゥーゼール | 7:12 |
3位 | アスタナ | 26:17 |
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