2017/07/01(土) - 00:19
デュッセルドルフで行われた新城幸也(バーレーン・メリダ)の記者会見の模様を紹介。疲れなくツールに臨むことができたという新城は笑顔を交えつつ「とても出走が待ち遠しい。ワクワクします」と意気込みを語りました。
日本メディアのジャーナリストを集めた記者会見が行われたのは、滞在中のデュッセルドルフ空港近くのホテルにて。日本語だけでなく英語、フランス語、イタリア語織り交ぜてのインタビューとなり、新城が席を立った後はフィリップ・モデュイ監督に対して質問が飛んだ。
新城幸也(バーレーン・メリダ):「とても出走が待ち遠しい。ワクワクしますね」
ー新チームになって、これまでと違う感覚はありますか?
これまでは(エースが)総合を狙う上で動いていましたが、今回バーレーン・メリダとしてはなるべく多くステージ優勝を達成できるような体制です。チームとして初めてのツール・ド・フランスですし、新しい機材も発表されたので全員の士気は高まっていますね。
今回はスプリンターがメンバーにいるので、平坦ステージで逃げを狙うことはないでしょう。だから逃げるとしたら山岳ステージ。平坦はスプリントのために備えて、山岳では自分のチャンスを狙ったり、アシストを務めることになるので、どんなステージにおいても働き通しになるでしょうね(笑)。ツールではアタック合戦が1時間も2時間も続く日は逃げ切りに繋がりやすいので、そういう日に常に前で展開できるよう準備をして、展開に対応できる心構えで挑みます。
平坦ステージではソニー・コルブレッリ(イタリア)がエースを担います。ソニーとグレガ・ボーレ(スロベニア)とボルト・ボジッチ(スロベニア)、そして僕が平坦ステージ要員でスプリントを狙い、その他のメンバーは山岳。チームとしては半々で枠割が任されています。
ー今年のツールのコースやメンバーを踏まえてコンディショニングは変えたのでしょうか?
昨年は怪我があったので参考にならないのですが、今年はユーロップカー時代と比較すると明らかに走ってきたレース数が少ないですね。現時点で30レース程しか走っていませんし、その分コンディションもレースを走ってみないことには何とも言えません。今年はアルデンヌクラシックを踏まえて体調を上げて、その後1週間休養を取ってドーフィネを走るという、これまで1度も経験したことのないコンディショニングをしてきました。だから明日からどのように身体が動くのかという面でも楽しみです。
スケジュールが変わった理由は、バーレーン・メリダというトップチームに加入したから。ユーロップカーはフランスのUCI1クラスレースを走りながらコンディションを合わせていたのですが、現チームはワールドツアーレースに照準を絞っているので、大きなレースを数戦連続で出場し、休養を取るという流れ。そのために疲れも溜まっていませんし、レースを走るのが楽しみですね。
チームとしては初のツールですが、アルデンヌクラシックから同じメンバーでお互いのことも良く理解していますし、ジロでも成功を収めることができました。新しいチームだけに今大会でも成績を!と意気込んでいますよ。
ー明日のTTはどんな心構えで走るのでしょう?
とりあえず天気が雨予報ですし、滑りやすい要素満点の街中コースですから、あまりリスクを冒さない走りになるでしょう。でもこのツールに合わせて練習を重ねてきましたし、とても出走が待ち遠しいです。ワクワクしますね(笑)。
フィリップ・モデュイ監督:「ユキヤはツール経験が非常に豊富。チームにとって重要な存在」
ー彼をツールメンバーに選んだ理由を教えてください
ユキヤは間違いなく素晴らしい選手だと確信しているからです。今年で7度目のツール出場と経験豊富ですし、チームの中でも最もツール経験を積んでいて、ツールを走る可能性のある選手たちはずっとユキヤに意見を求めているほどでした。例えばソニー(コロブレッリ)もヨン(イザギレ)も、いつ動くべきか、いつが待ちのタイミングなのか見極める”良い目”を持ったユキヤの意見を大切にします。チームにとって重要な選手だからメンバーに選ばれているのです。
例えばヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア)は4度、ボーレやボジッチは3度のツール出場経験がありますが、ユキヤは7度目。ドーフィネでも第2ステージでは最終局面で頭を使いながら集団を牽引し、アタックを防ぐと共に逃げを吸収するなど予想よりもずっと良い走りを見せてくれました。チームのことを考えながら走れる選手であり、我々にとっても貴重な存在となってくれているのです。
ーユキヤがステージ優勝を挙げる可能性をどのように考えていますか?
7〜9ステージは集団スプリントになると予想されているため、今回のツールでは難しいように感じています。チームとしては2人のスプリンターを抱えているので、勝利の確率を考えれば集団スプリントに繋げる方が得策。山岳ステージで逃げが決まる可能性もありますが、厳しいステージでは登れるクライマーが勝利を狙って逃げてくる。もちろんユキヤが勝ってくれれば非常に喜ばしいですし、チャンスが訪れれば良いとは考えています。でもチームとしては現実的に戦略を考える必要があるのです。なぜなら今ここはツール・ド・フランスなのですから。
photo:Makoto.AYANO
日本メディアのジャーナリストを集めた記者会見が行われたのは、滞在中のデュッセルドルフ空港近くのホテルにて。日本語だけでなく英語、フランス語、イタリア語織り交ぜてのインタビューとなり、新城が席を立った後はフィリップ・モデュイ監督に対して質問が飛んだ。
新城幸也(バーレーン・メリダ):「とても出走が待ち遠しい。ワクワクしますね」
ー新チームになって、これまでと違う感覚はありますか?
これまでは(エースが)総合を狙う上で動いていましたが、今回バーレーン・メリダとしてはなるべく多くステージ優勝を達成できるような体制です。チームとして初めてのツール・ド・フランスですし、新しい機材も発表されたので全員の士気は高まっていますね。
今回はスプリンターがメンバーにいるので、平坦ステージで逃げを狙うことはないでしょう。だから逃げるとしたら山岳ステージ。平坦はスプリントのために備えて、山岳では自分のチャンスを狙ったり、アシストを務めることになるので、どんなステージにおいても働き通しになるでしょうね(笑)。ツールではアタック合戦が1時間も2時間も続く日は逃げ切りに繋がりやすいので、そういう日に常に前で展開できるよう準備をして、展開に対応できる心構えで挑みます。
平坦ステージではソニー・コルブレッリ(イタリア)がエースを担います。ソニーとグレガ・ボーレ(スロベニア)とボルト・ボジッチ(スロベニア)、そして僕が平坦ステージ要員でスプリントを狙い、その他のメンバーは山岳。チームとしては半々で枠割が任されています。
ー今年のツールのコースやメンバーを踏まえてコンディショニングは変えたのでしょうか?
昨年は怪我があったので参考にならないのですが、今年はユーロップカー時代と比較すると明らかに走ってきたレース数が少ないですね。現時点で30レース程しか走っていませんし、その分コンディションもレースを走ってみないことには何とも言えません。今年はアルデンヌクラシックを踏まえて体調を上げて、その後1週間休養を取ってドーフィネを走るという、これまで1度も経験したことのないコンディショニングをしてきました。だから明日からどのように身体が動くのかという面でも楽しみです。
スケジュールが変わった理由は、バーレーン・メリダというトップチームに加入したから。ユーロップカーはフランスのUCI1クラスレースを走りながらコンディションを合わせていたのですが、現チームはワールドツアーレースに照準を絞っているので、大きなレースを数戦連続で出場し、休養を取るという流れ。そのために疲れも溜まっていませんし、レースを走るのが楽しみですね。
チームとしては初のツールですが、アルデンヌクラシックから同じメンバーでお互いのことも良く理解していますし、ジロでも成功を収めることができました。新しいチームだけに今大会でも成績を!と意気込んでいますよ。
ー明日のTTはどんな心構えで走るのでしょう?
とりあえず天気が雨予報ですし、滑りやすい要素満点の街中コースですから、あまりリスクを冒さない走りになるでしょう。でもこのツールに合わせて練習を重ねてきましたし、とても出走が待ち遠しいです。ワクワクしますね(笑)。
フィリップ・モデュイ監督:「ユキヤはツール経験が非常に豊富。チームにとって重要な存在」
ー彼をツールメンバーに選んだ理由を教えてください
ユキヤは間違いなく素晴らしい選手だと確信しているからです。今年で7度目のツール出場と経験豊富ですし、チームの中でも最もツール経験を積んでいて、ツールを走る可能性のある選手たちはずっとユキヤに意見を求めているほどでした。例えばソニー(コロブレッリ)もヨン(イザギレ)も、いつ動くべきか、いつが待ちのタイミングなのか見極める”良い目”を持ったユキヤの意見を大切にします。チームにとって重要な選手だからメンバーに選ばれているのです。
例えばヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア)は4度、ボーレやボジッチは3度のツール出場経験がありますが、ユキヤは7度目。ドーフィネでも第2ステージでは最終局面で頭を使いながら集団を牽引し、アタックを防ぐと共に逃げを吸収するなど予想よりもずっと良い走りを見せてくれました。チームのことを考えながら走れる選手であり、我々にとっても貴重な存在となってくれているのです。
ーユキヤがステージ優勝を挙げる可能性をどのように考えていますか?
7〜9ステージは集団スプリントになると予想されているため、今回のツールでは難しいように感じています。チームとしては2人のスプリンターを抱えているので、勝利の確率を考えれば集団スプリントに繋げる方が得策。山岳ステージで逃げが決まる可能性もありますが、厳しいステージでは登れるクライマーが勝利を狙って逃げてくる。もちろんユキヤが勝ってくれれば非常に喜ばしいですし、チャンスが訪れれば良いとは考えています。でもチームとしては現実的に戦略を考える必要があるのです。なぜなら今ここはツール・ド・フランスなのですから。
photo:Makoto.AYANO