2017/06/20(火) - 21:15
130年以上の歴史を持つ、世界最古の自転車メーカーとして知られるイタリアの古豪ブランド・ビアンキが新たなエアロロードを発表。イタリア語で空気の意を持つ”ARIA”と名付けられた新型バイクを紹介しよう。
ビアンキ ARIA (c)Bianchi
長い歴史の中で多くの伝説を生み出してきたイタリアの老舗バイクメーカー、ビアンキ。今シーズンもロット・NLユンボへと供給し、ワールドツアーでも確たる存在感を見せるレーシングバイクブランドが、立て続けに新作を発表中だ。
2018モデルとして先日発表されたOLTRE XR3(詳細記事はこちら)、ワールドチームの活躍を支えるトップモデルのOLTRE XR4をより身近にしたミドルグレードバイクこそが2018年モデルの目玉だと思っていた私たちに、ビアンキはブランニューモデルという隠し玉をぶつけてきた。
TTバイク然としたホリゾンタルトップチューブと薄いダウンチューブ
トップチューブにインテグレートされたシートクランプ
ヘッドチューブからフォーククラウンにかけても一体化されたデザインだ
今回ビアンキが新たにお披露目したARIAは、ビアンキがこれまでのエアロバイクで培ってきたノウハウの集大成ともいえる1台だ。イタリア語で「空気」、そしてオペラやオラトリオのクライマックスとなる「独唱曲」の意を持つモデル名が示すのは、プロトンから一人飛び立ちフィニッシュへと向かうエアロロード。
そのために、ビアンキはタイムトライアルバイクのAquilaの開発で得た多くのテクノロジーをARIAへと注ぎ込んだ。特徴的なのは、ここ数年のビアンキのロードバイクでは久々となるホリゾンタルデザインの復活だ。トップチューブが地面と水平になるホリゾンタルデザインは、前方投影面積の減少によって優れたエアロダイナミクスを発揮する。
他にも、下方へオフセットされたシートステーやヘッドチューブとダウンチューブに流れるように繋がるインテグレーテッドデザインのフォーククラウン、外側にベンドすることでホイールとのクリアランスを広げ乱流の発生を低減するフォークブレード、そしてホイールに沿ってカットオフされたダウン&シートチューブなど、Aquilaから多くのデザインエレメントを受け継いでいる。
シートチューブも同様にカットオフされ、乱流の発生を抑えている
ダウンチューブはフロントホイールに沿ってカットオフされている
シートステーは非常に薄く空気抵抗の発生を最低限に抑えるデザイン
ドロップしたシートチューブのデザインもタイムトライアルバイクからのトリクルダウン
リアエンドは非常にコンパクト 完成車はリンク式のケーブルで組まれており、自然なアールを描く
緻密に計算されたそれらの造形は、AquilaやOLTRE XR4の開発で行ってきた風洞実験やCFD解析による定量的なデータに基づくものであると同時に、ビアンキがサポートする多くのテストライダーたちのフィードバックもまた、開発にあたって大きなウェイトを占めていたという。
特に、空力という面においてはフレーム各部のデザインもさることながら、ライダーが乗車したときのトータルの空気抵抗をいかに削減するかという点にも着目している。つまり、よりエアロダイナミクスに優れたポジションをとりやすい、理想的なレーシングジオメトリーを採用しているということ。
ブルホーンバーをアセンブルするトライアスロンモデルも用意された
BBはプレスフィット86を採用する
ヴィジョンのコックピットが用意される
また、単なるエアロロードとしてではなく、トライアスロンでの使用も視野に入れたバーサタイルバイクとして設計されていることも大きな特徴だ。クリップオンバーを装着し、必要であればサドル位置を少し調整すれば、ロードレースを走っていた仕様そのままにトライアスロンバイクへとコンバートが完了する。
OLTRE XR3がオールラウンド系のミドルグレードとするならば、よりエアロ志向の高いARIAは高速での巡行を主眼に置いていることや、よりアグレッシブな乗り方をするライダーを想定しているため、近年ビアンキが力をいれる振動除去システム、カウンターヴェイルの採用は見送られている。そのこともあり、XR3より価格が抑えられていることも魅力の一つだ。
ビアンキ ARIAとプロダクトマネージャーのアンジェロ氏
ARIAがお披露目された展示会のためにビアンキ本社からプロダクトマネージャーのアンジェロ氏が来日。「リーズナブルな価格ながら、とてもいい走りをするエアロロードに仕上がった。」とARIAの出来に自信を覗かせた。
ヘッド周りの設計について語るアンジェロ氏 「OLTRE XR3との明確な違いはCV(カウンターヴェイル)の有無だね。CVは身体へのダメージは軽減してくれるけれど、お財布へのダメージは大きくなってしまう(笑)。その他の走行性能、例えば剛性や重量といった面では、OLTRE XR3と遜色のない数値を示している。僕ぐらいの年齢になるとCVの効果は大きいけれど、若い人で速く走りたい!レースで勝ちに行きたい!という人にとってはぴったりの一台のはず。もちろんトライアスリートにもオススメだよ」とアンジェロ氏。
用意されるパッケージはR8000系アルテグラ完成車、105完成車、そしてブルホーンバーを装着したトライアスロン仕様の105完成車という3種類。それぞれ価格は、アルテグラ仕様が348,000円(税抜)、105仕様(ロード・トライスロン共)が278,000円(税抜)となっている。サイズは44から57までの6種類が用意され、小柄な方もカバーする設定だ。
ビアンキ ARIA
サイズ:44/47/50/53/55/57
カラー:CK16(チェレステ)、BLACK、RED
ホイール:ヴィジョン Trimax 35(アルテグラ完成車)、ヴィジョン Team 30 Comp(105完成車&105トライアスロンMIX完成車)
価格/パッケージ:
348,000円(税抜)/アルテグラ完成車
278,000円(税抜)/105完成車&105トライアスロンMIX完成車
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長い歴史の中で多くの伝説を生み出してきたイタリアの老舗バイクメーカー、ビアンキ。今シーズンもロット・NLユンボへと供給し、ワールドツアーでも確たる存在感を見せるレーシングバイクブランドが、立て続けに新作を発表中だ。
2018モデルとして先日発表されたOLTRE XR3(詳細記事はこちら)、ワールドチームの活躍を支えるトップモデルのOLTRE XR4をより身近にしたミドルグレードバイクこそが2018年モデルの目玉だと思っていた私たちに、ビアンキはブランニューモデルという隠し玉をぶつけてきた。
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今回ビアンキが新たにお披露目したARIAは、ビアンキがこれまでのエアロバイクで培ってきたノウハウの集大成ともいえる1台だ。イタリア語で「空気」、そしてオペラやオラトリオのクライマックスとなる「独唱曲」の意を持つモデル名が示すのは、プロトンから一人飛び立ちフィニッシュへと向かうエアロロード。
そのために、ビアンキはタイムトライアルバイクのAquilaの開発で得た多くのテクノロジーをARIAへと注ぎ込んだ。特徴的なのは、ここ数年のビアンキのロードバイクでは久々となるホリゾンタルデザインの復活だ。トップチューブが地面と水平になるホリゾンタルデザインは、前方投影面積の減少によって優れたエアロダイナミクスを発揮する。
他にも、下方へオフセットされたシートステーやヘッドチューブとダウンチューブに流れるように繋がるインテグレーテッドデザインのフォーククラウン、外側にベンドすることでホイールとのクリアランスを広げ乱流の発生を低減するフォークブレード、そしてホイールに沿ってカットオフされたダウン&シートチューブなど、Aquilaから多くのデザインエレメントを受け継いでいる。
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特に、空力という面においてはフレーム各部のデザインもさることながら、ライダーが乗車したときのトータルの空気抵抗をいかに削減するかという点にも着目している。つまり、よりエアロダイナミクスに優れたポジションをとりやすい、理想的なレーシングジオメトリーを採用しているということ。
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OLTRE XR3がオールラウンド系のミドルグレードとするならば、よりエアロ志向の高いARIAは高速での巡行を主眼に置いていることや、よりアグレッシブな乗り方をするライダーを想定しているため、近年ビアンキが力をいれる振動除去システム、カウンターヴェイルの採用は見送られている。そのこともあり、XR3より価格が抑えられていることも魅力の一つだ。
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ARIAがお披露目された展示会のためにビアンキ本社からプロダクトマネージャーのアンジェロ氏が来日。「リーズナブルな価格ながら、とてもいい走りをするエアロロードに仕上がった。」とARIAの出来に自信を覗かせた。
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用意されるパッケージはR8000系アルテグラ完成車、105完成車、そしてブルホーンバーを装着したトライアスロン仕様の105完成車という3種類。それぞれ価格は、アルテグラ仕様が348,000円(税抜)、105仕様(ロード・トライスロン共)が278,000円(税抜)となっている。サイズは44から57までの6種類が用意され、小柄な方もカバーする設定だ。
ビアンキ ARIA
サイズ:44/47/50/53/55/57
カラー:CK16(チェレステ)、BLACK、RED
ホイール:ヴィジョン Trimax 35(アルテグラ完成車)、ヴィジョン Team 30 Comp(105完成車&105トライアスロンMIX完成車)
価格/パッケージ:
348,000円(税抜)/アルテグラ完成車
278,000円(税抜)/105完成車&105トライアスロンMIX完成車
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