2017/06/15(木) - 07:35
2011年から毎年欠かさずツール・ド・スイスに出場しているペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)がステージ14勝目をマーク。雨も降る今大会最長ステージをフラダンスで締めくくった。
スイス南部のイタリア語圏とイタリア国内を走るツール・ド・スイス第5ステージ。コース全長は今大会最長の222kmで、中盤にかけて標高2,005mの超級山岳シンプロン峠を越える。比較的フラットなフィニッシュ手前のレイアウトはスプリンターたちのモチベーションを上げた。
前日に逃げ切りが決まった影響か、この日は決して逃げ向きではないにも関わらず、スタート直後から激しいアタック合戦が繰り広げられることに。時間にして1時間半におよんだアタック合戦は70km地点でようやく決着。アーマン・カミシェフ(カザフスタン、アスタナ)、ベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ)、イエール・ワライス(ベルギー、ロット・ソウダル)、サム・ビューリー(ニュージーランド、オリカ・スコット)、ジャスパー・アッセルマン(オランダ、ルームポット)、ラーシュペッテル・ノルダーグ(ノルウェー、アクアブルースポート)の6名がメイン集団に対してリードを広げ始めた。
超級山岳シンプロン峠を越えた時点でタイム差は6分。このシンプロン峠の下りで落車したディフェンディングチャンピオンのミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)は右手親指の骨折によってリタイアを余儀なくされている。ロペスは2016年末に負った脛骨(すねの骨)の骨折により長期戦線を離脱。6月8日のGPアルゴヴィエで復帰し、このツール・ド・スイスが今シーズン2戦目だった。
レースがイタリア国内に入ると、中東UAE登録ながら事実上イタリアチームのUAEチームエミレーツがメイン集団を強力に牽引。残り32km地点でタイム差は1分を割り込み、メイン集団が逃げグループの背後に接近する。土砂降りの雨が降り始めたが、気温の高さから多くの選手がレインジャケットを着ることなくレースを続行した。
トレック・セガフレードやボーラ・ハンスグローエのコントロールに切り替わったメイン集団は先頭で最後まで粘ったキングとアッセルマンを残り6km地点で吸収してしまう。引き続きスプリント狙いの2チームによる集団牽引が続き、残り3kmからクイックステップフロアーズもこの位置取りバトルに参戦。登り緩斜面を感じさせないハイスピード巡行が続いた。
残り1kmアーチの時点で集団先頭はクイックステップフロアーズ、トレック・セガフレード、サンウェブの順。サガンがマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)の番手でスプリントのタイミングを伺う。すると、残り400mでマシューズの最終リードアウトマンであるニキアス・アルント(ドイツ、サンウェブ)がアタックさながらの勢いで加速して一気に先頭に立った。
しかし、肝心のマシューズはジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)の番手をキープしたため第3ステージの再現はならず。このサンウェブの連携ミスを利用したのが世界チャンピオンのサガンだった。6番手から加速したサガンが先行するアルントに飛びついて追い抜くと、そのまま後ろを振り返ることなく踏み始めた。慌ててミヒャエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・スコット)が追撃したが、踏み始めてすぐにリードを広げたサガンの背中は遠かった。
サガンはフラダンスを踊りながら悠々とフィニッシュ。2011年から7年連続でこのツール・ド・スイスに出場し、毎年欠かさずステージ優勝を飾っているサガンがステージ通算14勝目を飾った。「この勝利のために自分を犠牲にしたチームメイトたちに感謝だ。序盤のステージはスプリンター向きだったものの混沌としていて、登りで脚を削がれていたので勝利に届かなかった。そして今日こうしてようやく彼らの働きに報いることができたんだ。突然降り始めた雨にも集中力は途切れなかった」と語る今シーズン5勝目のサガンはポイント賞ランキングでも首位に躍り出ている。
翌日の第6ステージは超級山岳サンベルナルディーノ(登坂距離29.1km/平均5.8%)と超級山岳アルブラパス(登坂距離22.6km/平均5.8%)が登場する獲得標高差4,000mの難関山岳ステージ。残り9.3km地点に登場する標高2,315mの超級山岳アルブラパスで再びイエロージャージ争いが繰り広げられる。
スイス南部のイタリア語圏とイタリア国内を走るツール・ド・スイス第5ステージ。コース全長は今大会最長の222kmで、中盤にかけて標高2,005mの超級山岳シンプロン峠を越える。比較的フラットなフィニッシュ手前のレイアウトはスプリンターたちのモチベーションを上げた。
前日に逃げ切りが決まった影響か、この日は決して逃げ向きではないにも関わらず、スタート直後から激しいアタック合戦が繰り広げられることに。時間にして1時間半におよんだアタック合戦は70km地点でようやく決着。アーマン・カミシェフ(カザフスタン、アスタナ)、ベンジャミン・キング(アメリカ、ディメンションデータ)、イエール・ワライス(ベルギー、ロット・ソウダル)、サム・ビューリー(ニュージーランド、オリカ・スコット)、ジャスパー・アッセルマン(オランダ、ルームポット)、ラーシュペッテル・ノルダーグ(ノルウェー、アクアブルースポート)の6名がメイン集団に対してリードを広げ始めた。
超級山岳シンプロン峠を越えた時点でタイム差は6分。このシンプロン峠の下りで落車したディフェンディングチャンピオンのミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)は右手親指の骨折によってリタイアを余儀なくされている。ロペスは2016年末に負った脛骨(すねの骨)の骨折により長期戦線を離脱。6月8日のGPアルゴヴィエで復帰し、このツール・ド・スイスが今シーズン2戦目だった。
レースがイタリア国内に入ると、中東UAE登録ながら事実上イタリアチームのUAEチームエミレーツがメイン集団を強力に牽引。残り32km地点でタイム差は1分を割り込み、メイン集団が逃げグループの背後に接近する。土砂降りの雨が降り始めたが、気温の高さから多くの選手がレインジャケットを着ることなくレースを続行した。
トレック・セガフレードやボーラ・ハンスグローエのコントロールに切り替わったメイン集団は先頭で最後まで粘ったキングとアッセルマンを残り6km地点で吸収してしまう。引き続きスプリント狙いの2チームによる集団牽引が続き、残り3kmからクイックステップフロアーズもこの位置取りバトルに参戦。登り緩斜面を感じさせないハイスピード巡行が続いた。
残り1kmアーチの時点で集団先頭はクイックステップフロアーズ、トレック・セガフレード、サンウェブの順。サガンがマイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)の番手でスプリントのタイミングを伺う。すると、残り400mでマシューズの最終リードアウトマンであるニキアス・アルント(ドイツ、サンウェブ)がアタックさながらの勢いで加速して一気に先頭に立った。
しかし、肝心のマシューズはジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)の番手をキープしたため第3ステージの再現はならず。このサンウェブの連携ミスを利用したのが世界チャンピオンのサガンだった。6番手から加速したサガンが先行するアルントに飛びついて追い抜くと、そのまま後ろを振り返ることなく踏み始めた。慌ててミヒャエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・スコット)が追撃したが、踏み始めてすぐにリードを広げたサガンの背中は遠かった。
サガンはフラダンスを踊りながら悠々とフィニッシュ。2011年から7年連続でこのツール・ド・スイスに出場し、毎年欠かさずステージ優勝を飾っているサガンがステージ通算14勝目を飾った。「この勝利のために自分を犠牲にしたチームメイトたちに感謝だ。序盤のステージはスプリンター向きだったものの混沌としていて、登りで脚を削がれていたので勝利に届かなかった。そして今日こうしてようやく彼らの働きに報いることができたんだ。突然降り始めた雨にも集中力は途切れなかった」と語る今シーズン5勝目のサガンはポイント賞ランキングでも首位に躍り出ている。
翌日の第6ステージは超級山岳サンベルナルディーノ(登坂距離29.1km/平均5.8%)と超級山岳アルブラパス(登坂距離22.6km/平均5.8%)が登場する獲得標高差4,000mの難関山岳ステージ。残り9.3km地点に登場する標高2,315mの超級山岳アルブラパスで再びイエロージャージ争いが繰り広げられる。
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ツール・ド・スイス2017第5ステージ結果
ステージ成績
1位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 5:15:50 |
2位 | ミヒャエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・スコット) | |
3位 | マッテオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ) | |
4位 | パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、キャノンデール・ドラパック) | |
5位 | ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、バーレーン・メリダ) | |
6位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | |
7位 | サーシャ・モードロ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | |
8位 | オスカル・ガット(イタリア、ティンコフ) | |
9位 | アーロン・ゲート(ニュージーランド、アクアブルースポート) | |
10位 | オウェイン・ドゥール(イギリス、チームスカイ) |
個人総合成績
1位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシング) | 17:24:24 |
2位 | ステフェン・クライスヴァイク(オランダ、ロットNLユンボ) | 0:00:16 |
3位 | ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール) | 0:00:25 |
4位 | シモン・スピラク(スロベニア、カチューシャ・アルペシン) | |
5位 | マルク・ソレル(スペイン、モビスター) | 0:00:32 |
6位 | マティアス・フランク(スイス、アージェードゥーゼール) | 0:00:34 |
7位 | ミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ) | 0:01:10 |
8位 | ルイ・コスタ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ) | 0:01:11 |
9位 | ヴァレリオ・コンティ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 0:01:21 |
10位 | タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ) | 0:01:38 |
ポイント賞
1位 | ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) | 18pts |
2位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシング) | 15pts |
3位 | マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ) | 14pts |
山岳賞
1位 | ラーセ・ノーマンハンセン(デンマーク、アクアブルースポート) | 33pts |
2位 | ニック・ファンデルライク(オランダ、ルームポット) | 32pts |
3位 | ラリー・ワーバス(アメリカ、アクアブルースポート) | 26pts |
スイスリアダー賞
1位 | マティアス・フランク(スイス、アージェードゥーゼール) | 17:24:58 |
2位 | スティーヴ・モラビト(スイス、エフデジ) | 0:01:48 |
3位 | ミヒャエル・シェア(スイス、BMCレーシング) | 0:09:09 |
チーム総合成績
1位 | アージェードゥーゼール | 52:16:12 |
2位 | モビスター | 0:06:08 |
3位 | バーレーン・メリダ | 0:09:55 |
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