2017/06/08(木) - 09:56
シマノのロード用コンポーネント、ULTEGRAがフルモデルチェンジ。R8000系として新世代へと移行した。R9100系DURA-ACEで採用された最先端のテクノロジーを受け継ぎ、全面的に刷新された新型ULTEGRAを紹介しよう。
1987年にデビューしたシマノのロードバイク用上級コンポーネント、ULTEGRA(アルテグラ)。「アルチメイト」と「インテグレーテッド」を組み合わせた名を持つセカンドグレードが、R9100系DURA-ACEのテクノロジーを受け継ぎ、R8000系ULTEGRAへと進化を果たした。
ワールドツアーを頂点とするレースシーンでの勝利を至上命題として開発されるトップグレードがDURA-ACEとするならば、ULTEGRAはその性能をより多くの人に届けるためのコンポーネントである。より多くのサイクリストがメリットを感じることが出来る性能とスペック、そしてラインアップが用意されている。
FD-R8000/FD-R8050、RD-R8000/RD-R8050
全面的に構造が刷新されたフロント/リアディレイラー。より軽い作動力でよりスムースかつ速い変速動作を実現するとともに、空気抵抗の低減にも配慮された設計が行われている。電動コンポーネントの内部構造に着想を得たという新型メカニカルフロントディレイラーはコンパクトながら、ロングアームによる大きなテコ比で作動した6800系を上回るダイレクトかつライトアクションな変速動作を実現する。
ケーブルテンションの調整機構が搭載されることで、ワイヤー途中に設置するアジャスターを不要としたことも大きなメリットだ。電動モデルもモーター部がコンパクトになり、ワイドタイヤを使用する場合でもしっかりとクリアランスを確保することができるようになった。
リアディレイラーはシャドーデザインを採用することで、張り出しを抑えトラブルフリーかつエアロダイナミクスに優れた設計となった。ガイドプーリーとスプロケットの間隔が一定となるような変速動作によって、より安定感のあるシフティングを実現。また、11-25Tから11-30Tへと対応するショートケージと、11-28Tから11-34Tまで対応するロングケージの2モデルが用意され、ギアの選択肢が広がったことも大きな特徴だ。
ST-R8000/ST-R8050、ST-R8020/ST-R8070、ST-R8060、SW-R671
完全新設計となったフロント/リアディレイラーに合わせて、デュアルコントロールレバーも設計変更を施された。より少ない力で変速動作を行えるように、ブラケットやレバーのデザイン、そして内部の変速ユニットに至るまで最適なチューニングを施されている。細身でコンパクトな形状によって、握りやすさも向上している。
同時に、ULTEGRAグレードの油圧ディスク対応STIレバー、ST-R8020とその電動モデルであるST-R8070も登場。より握りやすいブラケットデザインによって、油圧ディスクブレーキの美点であるコントロール性に磨きをかけている。
また、タイムトライアル/トライアスロン用のレバーも用意される。ブレーキレバーと一体になったST-R8060と、DHバー先端に装着するスイッチのSW-R671の2種類となっている。この2モデルは、シフト操作に応じて自動的にフロントとリアのギアの組み合わせを選択するシンクロシフトのみに対応している。
BR-R8000、BR-R8010、BR-R8070、SM-RT800
遂にULTEGRAグレードの油圧キャリパーブレーキBR-R8070が登場。フラットマウントに対応するコンパクトでミニマルなデザインながら、ディスクブレーキらしい高い制動力とリムブレーキのようなコントローラブルなフィーリングを実現している。同時にブレーキローター、SM-RT800も登場。ローター内周に大きなフィンを設けることでブレーキゾーンで発生した熱を効果的に発散させる構造を導入し、長距離のダウンヒルでも安定した制動力を実現している。
リムブレーキも、よりスマートでコンパクトなデザインに。左右のピボットをスタビライザーによって連結することで、キャリパーのたわみを抑制。また、左右のアーム間の距離を縮めることで、フレームからの張り出しを抑え空気抵抗を低減しつつ、よりダイレクトなブレーキフィーリングを実現する。一方で、昨今流行するワイドタイヤにもしっかりと対応しており、28cタイヤまで使用可能なクリアランスを持たせられた。
FC-R8000、CS-R8000、CS-HG800-11、CN-HG701-11、PD-R8000
前作から受け継ぐ4アームデザインはそのままに、より駆動効率を高めるためのデザインを採用した新クランクがFC-R8000だ。デザインコンセプトをR9100系DURA-ACEから受け継ぎ、よりレーシーなイメージを纏って登場した。歯数構成は53-39T、52-36T、50-34T、46-36Tの4種類が用意される。
そして、リアスプロケットはワイドレシオ化を進めることに。11-25T、11-28T、11-30T、11-32T、12-25T、14-28T、11-34Tという7種類の歯数構成となり、より幅広いレベルのライダー、そしてシクロクロスやグラベルライドといった多様化するライディングスタイルに対応するラインアップを揃えることとなる。なお、11-34Tのみ、モデル名はCS-HG800-11となる。チェーンはシマノが誇る表面処理”SIL-TEC"が施され、駆動ロスを抑えるとともにスムースな変速性能を実現している。
また、カーボンコンポジットボディを採用するSPD-SLペダル、PD-R8000も合わせて用意される。踏み面の面積はワイドでありながら、軽量化を図った設計となっている。
WH-RS700-C30、WH-RS770-C30、WH-RS500
コストパフォーマンスに優れ、初心者のアップグレードホイールとして高い人気を博してきたULTEGRAグレードのホイールもフルモデルチェンジを果たした。ラインアップされるのは、WH-RS700-C30とそのディスクブレーキモデルであるWH-RS770-C30、そしてWH-RS500の2モデルだ。
WH-RS700-C30は、WH-RS81の後継となるカーボンラミネートリム採用モデル。フロント24mm、リア28mmのコンビネーションリムを採用するほか、リアホイールには2:1スポーキングのオプトバルテクノロジーを導入しており、高い反応性を持つホイールに仕上がっている。WH-RS770-C30はその特徴を受け継いだディスクブレーキ専用モデル。ブレーキゾーンを廃したリムと、12mmスルーアクスルとセンターロック対応のハブによってディスクブレーキへと最適化されたホイールだ。
一方のWH-RS500は、定番ホイールとして名高いWH-6800の後継となるアルミリムホイール。どのようなバイクにも合わせやすいユニバーサルなデザインを獲得して生まれ変わった。どのモデルもチューブレスタイヤに対応しており、将来的なタイヤのグレードアップの際にも悩まない拡張性を持っていることも特徴だ。
1987年にデビューしたシマノのロードバイク用上級コンポーネント、ULTEGRA(アルテグラ)。「アルチメイト」と「インテグレーテッド」を組み合わせた名を持つセカンドグレードが、R9100系DURA-ACEのテクノロジーを受け継ぎ、R8000系ULTEGRAへと進化を果たした。
ワールドツアーを頂点とするレースシーンでの勝利を至上命題として開発されるトップグレードがDURA-ACEとするならば、ULTEGRAはその性能をより多くの人に届けるためのコンポーネントである。より多くのサイクリストがメリットを感じることが出来る性能とスペック、そしてラインアップが用意されている。
FD-R8000/FD-R8050、RD-R8000/RD-R8050
全面的に構造が刷新されたフロント/リアディレイラー。より軽い作動力でよりスムースかつ速い変速動作を実現するとともに、空気抵抗の低減にも配慮された設計が行われている。電動コンポーネントの内部構造に着想を得たという新型メカニカルフロントディレイラーはコンパクトながら、ロングアームによる大きなテコ比で作動した6800系を上回るダイレクトかつライトアクションな変速動作を実現する。
ケーブルテンションの調整機構が搭載されることで、ワイヤー途中に設置するアジャスターを不要としたことも大きなメリットだ。電動モデルもモーター部がコンパクトになり、ワイドタイヤを使用する場合でもしっかりとクリアランスを確保することができるようになった。
リアディレイラーはシャドーデザインを採用することで、張り出しを抑えトラブルフリーかつエアロダイナミクスに優れた設計となった。ガイドプーリーとスプロケットの間隔が一定となるような変速動作によって、より安定感のあるシフティングを実現。また、11-25Tから11-30Tへと対応するショートケージと、11-28Tから11-34Tまで対応するロングケージの2モデルが用意され、ギアの選択肢が広がったことも大きな特徴だ。
ST-R8000/ST-R8050、ST-R8020/ST-R8070、ST-R8060、SW-R671
完全新設計となったフロント/リアディレイラーに合わせて、デュアルコントロールレバーも設計変更を施された。より少ない力で変速動作を行えるように、ブラケットやレバーのデザイン、そして内部の変速ユニットに至るまで最適なチューニングを施されている。細身でコンパクトな形状によって、握りやすさも向上している。
同時に、ULTEGRAグレードの油圧ディスク対応STIレバー、ST-R8020とその電動モデルであるST-R8070も登場。より握りやすいブラケットデザインによって、油圧ディスクブレーキの美点であるコントロール性に磨きをかけている。
また、タイムトライアル/トライアスロン用のレバーも用意される。ブレーキレバーと一体になったST-R8060と、DHバー先端に装着するスイッチのSW-R671の2種類となっている。この2モデルは、シフト操作に応じて自動的にフロントとリアのギアの組み合わせを選択するシンクロシフトのみに対応している。
BR-R8000、BR-R8010、BR-R8070、SM-RT800
遂にULTEGRAグレードの油圧キャリパーブレーキBR-R8070が登場。フラットマウントに対応するコンパクトでミニマルなデザインながら、ディスクブレーキらしい高い制動力とリムブレーキのようなコントローラブルなフィーリングを実現している。同時にブレーキローター、SM-RT800も登場。ローター内周に大きなフィンを設けることでブレーキゾーンで発生した熱を効果的に発散させる構造を導入し、長距離のダウンヒルでも安定した制動力を実現している。
リムブレーキも、よりスマートでコンパクトなデザインに。左右のピボットをスタビライザーによって連結することで、キャリパーのたわみを抑制。また、左右のアーム間の距離を縮めることで、フレームからの張り出しを抑え空気抵抗を低減しつつ、よりダイレクトなブレーキフィーリングを実現する。一方で、昨今流行するワイドタイヤにもしっかりと対応しており、28cタイヤまで使用可能なクリアランスを持たせられた。
FC-R8000、CS-R8000、CS-HG800-11、CN-HG701-11、PD-R8000
前作から受け継ぐ4アームデザインはそのままに、より駆動効率を高めるためのデザインを採用した新クランクがFC-R8000だ。デザインコンセプトをR9100系DURA-ACEから受け継ぎ、よりレーシーなイメージを纏って登場した。歯数構成は53-39T、52-36T、50-34T、46-36Tの4種類が用意される。
そして、リアスプロケットはワイドレシオ化を進めることに。11-25T、11-28T、11-30T、11-32T、12-25T、14-28T、11-34Tという7種類の歯数構成となり、より幅広いレベルのライダー、そしてシクロクロスやグラベルライドといった多様化するライディングスタイルに対応するラインアップを揃えることとなる。なお、11-34Tのみ、モデル名はCS-HG800-11となる。チェーンはシマノが誇る表面処理”SIL-TEC"が施され、駆動ロスを抑えるとともにスムースな変速性能を実現している。
また、カーボンコンポジットボディを採用するSPD-SLペダル、PD-R8000も合わせて用意される。踏み面の面積はワイドでありながら、軽量化を図った設計となっている。
WH-RS700-C30、WH-RS770-C30、WH-RS500
コストパフォーマンスに優れ、初心者のアップグレードホイールとして高い人気を博してきたULTEGRAグレードのホイールもフルモデルチェンジを果たした。ラインアップされるのは、WH-RS700-C30とそのディスクブレーキモデルであるWH-RS770-C30、そしてWH-RS500の2モデルだ。
WH-RS700-C30は、WH-RS81の後継となるカーボンラミネートリム採用モデル。フロント24mm、リア28mmのコンビネーションリムを採用するほか、リアホイールには2:1スポーキングのオプトバルテクノロジーを導入しており、高い反応性を持つホイールに仕上がっている。WH-RS770-C30はその特徴を受け継いだディスクブレーキ専用モデル。ブレーキゾーンを廃したリムと、12mmスルーアクスルとセンターロック対応のハブによってディスクブレーキへと最適化されたホイールだ。
一方のWH-RS500は、定番ホイールとして名高いWH-6800の後継となるアルミリムホイール。どのようなバイクにも合わせやすいユニバーサルなデザインを獲得して生まれ変わった。どのモデルもチューブレスタイヤに対応しており、将来的なタイヤのグレードアップの際にも悩まない拡張性を持っていることも特徴だ。
シマノ R8000 ULTEGRAスペック(価格表)
電動コンポーネント | ||
---|---|---|
ST-R8050 | 電動STIレバー(キャリパーブレーキ) | 31,697円 |
ST-R8060 | デュアルコントロールレバー(TT/トライアスロン用) | 32,579円 |
FD-R8050 | 電動フロントディレイラー | 21,256円 |
RD-R8050-SS | 電動リアディレイラー(ショートケージ) | 25,561円 |
RD-R8050-GS | 電動リアディレイラー(ロングケージ) | 24,996円 |
SW-R610 | リモートスプリンタースイッチ | 12,031円 |
ディスクブレーキ用 | ||
---|---|---|
ST-R8070 | 電動STIレバー(ディスクブレーキ) | 52,318円 |
ST-R8020 | 機械式STIレバー(ディスクブレーキ) | 52,687円 |
BR-R8070 | ディスクブレーキ・キャリパー(前) | 6,549円 |
BR-R8070 | ディスクブレーキ・キャリパー(後) | 6,323円 |
SM-RT800 | ディスクブレーキ・ローター(160mm、140mm) | 4,754円 |
なお、機械式のR8000は6月下旬発売予定。その他電動式とディスクブレーキタイプに関しては11月発売予定となっている。
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