ロードレースに挑戦する女子選手のサポートや発掘に注力してきたReady Go JAPANが、シクロクロスにチーム活動の軸を移すことを発表。設立9年目にして転機を迎えることになる。



2000年の全日本選手権覇者である須藤むつみ2000年の全日本選手権覇者である須藤むつみ photo:Masakazu.Abe2016-2017シーズンは所属選手がシクロクロスに参戦した2016-2017シーズンは所属選手がシクロクロスに参戦した (c)Okamoto日本国内に女子ロードレースチームが皆無だった状況を受けて、女子選手だけを集めたロードレース中心チームとして、そしてそのパイオニアとして2009年にスタートしたReady Go JAPAN。

設立9年目を迎える2017年、チームは活動の主軸をこれまでのロードレースから、近年人気を急上昇させてきたシクロクロスへと移す。その理由はシクロクロス練習で得られるスキルやノウハウはロードなど他種目への競技力向上につながる自転車を安全に走らせる基礎となり、自転車文化発展への貢献を掲げる当チームの存立主旨にも合致したためだという。

代表としてチームを率いてきた須藤むつみ氏は2000年のシクロクロス全日本王者であり、引き続き現役レーサーとして勝利を目指しつつ、プロ化など長期的な課題、 商業レース開催による地域振興など、新たな取り組みにも挑戦していくという。チーム監督の須藤大輔氏も選手として走りながら、「ちちフェス」と親しまれたレースを13年間運営してきた実績を持っており、夫妻は現在でもMCやコースオーガナイザーとして関東圏の各レースを支えてきた。例年開催されているトライアウトもシクロクロス競技の適性を計るものに変化する。

過去にReady Go JAPANは全日本選手権を2連覇中の坂口聖香や、同2016年大会2位の武田和佳(Liv)、そして2012年の世界選手権女子ジュニア代表となった福本千佳(Live GARDEN BICI STELLE)など、シクロクロスで実績を上げている選手を何人も輩出してきた。

また、活動サポートだけではなく、「コントロールしやすいブレーキやハンドルなどのデバイスやパーツ、フェイスガードなど安全のためのウエアなど、女性ならではの視点による新商品開発の可能性も含め業界への貢献も見据えていく」方針で、2017年のメンバーはトライアウト後に正式発表するという。トライアウトについては記事下部を参照のこと。

須藤むつみ氏コメント:「チームの変化は時代の要請から」

日本国内、特に関東地方でのシクロクロスの盛り上がりに平行して、男子選手だけでなく女子選手の参加も増加。現状は他種目で活躍する選手も「シクロクロスにチャレンジしたい!」と希望し、私たちの企画するシクロクロス練習に参加するようになりました。「女子選手を専門に支援できるチーム」がないのです。じつに、私たちが9年前にロードレースチームとして「Ready Go JAPAN」を設立した時と同じような状況が、現在のシクロクロス界で起こっていたのです。

何よりも私たちには昨年まで8年間、女子だけのチームを運営してきたノウハウがあります。既に2016-2017シーズンにおいては試験的に「Ready Go JAPAN チーム・シクロクロス班」として、須藤むつみ、伊藤千紘、吉岡梨沙、高橋吹歌の4選手が活動しました。

元々、チーム代表の須藤むつみとチーム監督の須藤大輔が、関東地方のシクロクロスの空白期間を埋めるために、埼玉県秩父市において通称「ちちフェス」として13年間にわたりシクロクロスレースを企画・開催していた経緯もあります。シクロクロスの黎明期からレース活動を行っているチームスタッフもいます。そう、Ready Go JAPAN の変化は時代の要請であり、我々はそれができるチームなのです!



2017RGJ チームトライアウト(選考会)について
募集内容:今年・秋(9月)より国内外の自転車競技「シクロクロス」に参戦する「Ready Go JAPAN 女子シクロクロスチーム」選手の選考
募集人数:若干名
応募資格:1.体力に自信のある心身ともに健康な、関東在住・在勤の1997年生まれ以前の女性
※目安として 20歳以上の方(年齢の上限は設けません)
2.自転車走行の経験があり、自身のレース用自転車を所持していること。
※受験の際に使用する自転車はシクロクロスレース出走に耐えられるものをご用意ください。 (車種や装備など、ご不明な点がございましたらお気軽にお問合せください)
なお所属条件については以下の2つを選べます。

通年契約の条件
1月1日から12月31日まで1年契約の選手

・シクロクロスメインのチーム員として募集(ロード他の出場でもRGJ)
・JCXシリーズ8レース以上、AJOCCレース4レース以上、およびUCIレース参戦が条件
・L2からスタートする場合は、2017-2018シーズン終了までにL1に昇格すること

CXのみ契約の条件
※9月1日から3月31日まで7か月契約の選手

・シクロクロスのみのチーム員として募集(カテゴリーL1選手のみ募集)
・ロードなど契約期間以外での出場の場合は、他チームの所属を認める
・JCXシリーズ8レース以上、AJOCCレース4レース以上、およびUCIレース参戦が条件

受験当日の用意などについて
シクロクロス走行のできる自転車及びヘルメット等のレース参加時同等の用意をお願いします。
応募方法:応募用紙を事務局から取り寄せ、必要事項を記入して事務局に郵送ください。 応募締切:3 月 20 日(月)までに事務局到着
受験費用:500円(トライアウト当日にお支払ください)
問合せ先:Ready Go JAPAN チーム事務局(トライアウト担当:須藤)
メール m-sudou@jbrain.or.jp

トライアウト実施要項
実施日時:2017年3月25日(土)
実施場所:茨城県取手市近郊(受験申込をした選手には詳細な場所や集合時間を追って連絡します)
実施種目:シクロクロス模擬レース、およびスキルテスト

text:So.Isobe

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