2017/02/13(月) - 20:36
2月6日(月)~10日(金)までの5日間に渡り、インド・ニューデリーで行われたアジア自転車競技選手権大会トラックレース。18の国と地域が参加した同大会において、日本は合計25個のメダルを獲得し、その数は韓国に次いで2位の成績で終えている。主な成績とともにその模様をダイジェストでお伝えしよう。
1日目 ジュニア男子チームスプリントにて日本新記録。初日から6個のメダル
ジュニア女子チームパーシュートを開幕種目に始まったアジア選手権トラックレース。開催初日とあって会場では電光掲示板のトラブルなど一時リザルトが錯綜するような場面も見られたが、その中でもジュニアの松井優佳(鹿児島、南大隅高校)が3位、エリートの梶原悠未(埼玉、筑波大学)が優勝を決めた女子のポイントレースを皮切りに日本のメダルラッシュが続いた。
ジュニアの松井は集団ラップを決め得点を稼いだカザフスタンと韓国の選手には及ばなかったものの、堅実にポイントを取り最終ゴールをトップで通過し更に加点することで3位を決めた。一方、エリートの梶原はレース終了直後は2位とされたものの、リザルトの変更があり優勝というかたちに。結果的には2位の選手と同ポイントながら最終ゴールにて順位が上だった梶原が勝利を収めている。
団体種目ではジュニア男子の梶原海斗(福岡、祐誠高校)、中野慎詞(岩手、紫波総合高校)、山根慶太(鳥取、倉吉西高校)の3人によるチームスプリントにて46秒936というジュニア日本新記録をマークし見事優勝。エリート男子では雨谷一樹(JPCU栃木)、河端朋之(JPCU岡山)、渡邉一成(JPCU福島)の競輪選手会登録3人組が出場。普段は2走が定位置の渡邉選手が3走を務め、昨年に引き続き3位を獲得している。
また、ジュニア女子オムニアムに出場した細谷夢菜(埼玉、浦和工業高校)はスクラッチ1位、テンポ2位、エリミネーション1位で、暫定トップのまま最終種目のポイントレースを迎えた。だが、僅差で2位に付けていた韓国の選手にゴール時の最終ポイントで大きく離されてしまう。またカザフスタンの選手がラップを決めたことで大きく得点を伸ばしたため、結果的に細谷は順位を落とし3位でレースを終えている。
ジュニア女子ポイントレース
1位 MYRXINA Veronika(カザフスタン)
2位 KOH Haneul(韓国)
3位 松井優佳(鹿児島、南大隅高校)
エリート女子ポイントレース
1位 梶原悠未(埼玉、筑波大学)
2位 HUANG Li(中国)
3位 KIM Youri(韓国)
エリート女子チームスプリント
1位 韓国
2位 ホンコン
3位 日本(前田・太田)
ジュニア男子チームスプリント
1位 日本(中野・山根・梶原)
46.936 ジュニア日本新
2位 韓国
3位 カザフスタン
エリート男子チームスプリント
1位 中国
2位 イラン
3位 日本(渡邉・雨谷・河端)
ジュニア女子オムニアム
1位 PACHSHENKO Svetlana(カザフスタン)
2位 KIM Minhwa(韓国)
3位 細谷夢菜(埼玉、浦和工業高校)
2日目 日本発祥ケイリン種目にて男子がジュニア・エリートともに優勝。団体種目は安定の表彰台
ジュニア男子ケイリンに出場した梶原海斗と中野慎詞は1回戦をともに1着で上がり2回戦へ進出。梶原はそのまま2回戦、そして1-6位決定戦も見事1着を決め金メダルを獲得。7-12位決定戦に回った中野も1着を取り最終順位を7位としている。
エリート男子ケイリンには日本が誇るスプリンター脇本雄太(JPCU福井)と渡邉一成が出場。順調に勝ち上がり、決勝においても力の差を見せつけた2人がワンツーフィニッシュを決め、日本勢で金&銀メダルを獲得した。
チームパーシュートでは男女ともに安定したラップタイムを刻み、ジュニア女子が1-2位決定戦に、予選4位のエリート女子と予選3位のジュニア男子とエリート男子がそれぞれ3-4位決定戦へ進出。エリート女子のみ惜しくもメダルを逃す形となったが、ジュニア女子は銀、ジュニア男子、エリート男子は銅メダルを獲得している。
また、昨年のスクラッチ種目アジア王者の倉林巧和(群馬、日本体育大学)は今年も同種目に出場。フィニッシュ時の順位争いでカザフスタンの選手に先行され4位となり、残念ながら表彰台を逃している。
ジュニア男子ケイリン
1位 梶原海斗(福岡、祐誠高校)
2位 PARK Hyunoh(韓国)
3位 LEUNG Chun Long(ホンコン)
7位 中野慎詞(岩手、紫波総合高校)
エリート男子ケイリン
1位 脇本雄太(JPCU福井)
2位 渡邉一成(JPCU福島)
3位 SAHROM Muhammad Shah Firdaus
(マレーシア)
ジュニア女子チームパーシュート
1位 韓国 4:42.823
2位 日本(細谷・松本・山口・松井)4:52.022
3位 カザフスタン 追抜勝
ジュニア男子チームパーシュート
1位 カザフスタン 4:17.561
2位 韓国 4:17.714
3位 日本(中野・佐藤・清水・河野)4:22.003
エリート男子チームパーシュート
1位 中国 4:01.043
2位 韓国 4:01.835
3位 日本(倉林・近谷・新村・原田)4:06.536
3日目 スクラッチ種目アジア王者の倉林巧和が今年はポイントレースで金メダルに
昨日の雪辱を果たしたい倉林はこの日ポイントレースに出場。序盤にラップを決め得点を伸ばすと、その後も安定して得点を稼いでいく。「途中、自分のポイントが良く把握できていなかったので、とにかくフィニッシュで上位通過しようと努力した」という倉林。最終ゴールを2位でフィニッシュ、獲得ポイントは2位と2ポイント差と僅差ながら優勝を果たした。
タイム系の種目が多かった3日目。3km個人パーシュートにて日本記録を持つ梶原悠未は同種目を予選1位で通過するも、1-2位決定戦ではタイムを落とし銀メダル。2km個人パーシュートに出場した松井優佳は予選3位から3-4位決定戦に進出。入りの1000mでリードを奪い、銅メダルを獲得している。
また、初日のチームスプリントで優勝を決めた山根慶太は1kmタイムトライアルに出場。予選3位で決勝に進むと得意のダッシュ力で銅メダルを手にした。同種目で国体優勝の経験もあるエリート男子の一丸尚伍(大分、ブリヂストン・アンカー)はタイムが伸びず4位に終わっている。
エリート男子ポイントレース
1位 倉林巧和(群馬、日本体育大学)48p
2位 CHEN Chien Chou
(チャイニーズタイペイ) 46p
3位 MIRZA ALHAMMADI Yousif
(アラブ首長国連邦) 44p
ジュニア女子2km個人パーシュート
1位 KIM Hyesu(韓国) 2:28.890
2位 BATRIYA Chaniporn(タイ) 2:36.500
3位 松井優佳(鹿児島、南大隅高校)2:36.624
エリート女子3km個人パーシュート
1位 LEE Jumi(韓国) 3:41.338
2位 梶原悠未(埼玉、筑波大学)3:42.103
3位 HUANG DONG Yan(中国) 3:43.586
ジュニア男子1kmタイムトライアル
1位 PARK Hyunoh(韓国) 1:05.207
2位 ZENG Jhih Hong(チャイニーズタイペイ) 1:06.322
3位 山根慶太(鳥取、倉吉西高校)1:06.786
4日目 総合力で差を見せつけた梶原悠未がエリート女子オムニアム優勝
スクラッチ2位、テンポ2位、エリミネーション1位の暫定トップで最終種目ポイントレースを迎えたオムニアム出場の梶原。レースが始まるとポイント周回にて次々と1着通過を重ね得点を稼ぎ、後続とのポイント差を広げる。最終周回も余裕を見せつつフィニッシュし、見事優勝。初日のポイントレースに続き、自身2つ目の金メダル獲得となった。
「今回、アジア選手権のオムニアムで優勝できたので、次は世界選手権のオムニアムで活躍できるように頑張りたい」と梶原はコメントしている。
この日の日本勢はジュニア女子スクラッチ、エリート男子4km個人パーシュート、ジュニア女子スプリント、エリート女子スプリントの4種目でそれぞれ4位と惜しくもメダルに届かない。そんな中、2日目のチームパーシュートにおいて3位に入ったメンバーの河野翔輝(奈良、榛生昇陽高校)がジュニア男子3km個人パーシュートにおいてタイムを伸ばし、銅メダルを獲得している。
ジュニア男子3km個人パーシュート
1位 SHTEIN Iogan(カザフスタン) 3:23.644
2位 JOO Mideum(韓国) 3:26.251
3位 河野翔輝(奈良、榛生昇陽高校)3:30.083
エリート女子オムニアム
1位 梶原悠未(埼玉、筑波大学)144p
2位 LUO Xiao Ling(中国) 139p
3位 MENG Zhaojuan(ホンコン) 124P
5日目 ジュニア男子スプリントで日本人対決を制した梶原海斗が短距離種目3冠を達成
最終日となる5日目、アジア選手権では初となる女子のマディソンが行われた。2人1組で行われるポイントレースに初トライとなったのは梶原悠未と古山稀絵(東京、日本体育大学)の大学生コンビ。今回は4チームのみの参加となり、ホンコンが大差で圧勝。不慣れな種目ながら日本の2人も3位でゴールし銅メダルを獲得した。
この日熱かったのは男子スプリント。ジュニアからは梶原海斗と中野慎詞が出場し、それぞれ予選では全体の1、2位となる好タイムを揃って記録した。順調に勝ち進み、準決勝もストレートで勝ち上がった両選手が決勝にて対決。チームスプリント、ケイリンと優勝を飾ってきた梶原がここも制しアジア選手権3冠を達成した。
エリートには河端朋之と脇本雄太が出場。決勝に進んだ河端の相手は、2015年に対決し勝利しているアジズルハスニ・アワン(マレーシア)。今回はアワン選手が接戦を制し、河端は2位に終わった。また3-4位決定戦に進んだ脇本だったが、対戦相手のイム・チェビン(韓国)が棄権し銅メダルを決めた。
エリート女子マディソン
1位 ホンコン 115p
2位 韓国 40p
3位 日本(梶原・古山)28p
エリート女子ケイリン
1位 LEE Wai Sze(ホンコン)
2位 LEE Hyejin(韓国)
3位 前田佳代乃(京都)
8位 太田りゆ(静岡、日本競輪学校)
ジュニア男子スプリント
1位 梶原海斗(福岡、祐誠高校)
2位 中野慎詞(岩手、紫波総合高校)
3位 PARK Hyunoh(韓国)
エリート男子スプリント
1位 AWANG Mohd Azizulhasni(マレーシア)
2位 河端朋之(JPCU岡山)
3位 脇本雄太(JPCU福井)
エリート男子マディソン
1位 韓国 86p
2位 カザフスタン 80p
3位 日本(小林・新村)69p
昨年までトラックとロード、同時開催で行われていたアジア選手権だが、今年から別々での開催となっており、ロード種目に関しては2月27日(月)~3月2日(木)の期間でバーレーンにて行われる予定だ。
text:Yuto.Murata
photo:Kenji NAKAMURA / JCF
1日目 ジュニア男子チームスプリントにて日本新記録。初日から6個のメダル
ジュニア女子チームパーシュートを開幕種目に始まったアジア選手権トラックレース。開催初日とあって会場では電光掲示板のトラブルなど一時リザルトが錯綜するような場面も見られたが、その中でもジュニアの松井優佳(鹿児島、南大隅高校)が3位、エリートの梶原悠未(埼玉、筑波大学)が優勝を決めた女子のポイントレースを皮切りに日本のメダルラッシュが続いた。
ジュニアの松井は集団ラップを決め得点を稼いだカザフスタンと韓国の選手には及ばなかったものの、堅実にポイントを取り最終ゴールをトップで通過し更に加点することで3位を決めた。一方、エリートの梶原はレース終了直後は2位とされたものの、リザルトの変更があり優勝というかたちに。結果的には2位の選手と同ポイントながら最終ゴールにて順位が上だった梶原が勝利を収めている。
団体種目ではジュニア男子の梶原海斗(福岡、祐誠高校)、中野慎詞(岩手、紫波総合高校)、山根慶太(鳥取、倉吉西高校)の3人によるチームスプリントにて46秒936というジュニア日本新記録をマークし見事優勝。エリート男子では雨谷一樹(JPCU栃木)、河端朋之(JPCU岡山)、渡邉一成(JPCU福島)の競輪選手会登録3人組が出場。普段は2走が定位置の渡邉選手が3走を務め、昨年に引き続き3位を獲得している。
また、ジュニア女子オムニアムに出場した細谷夢菜(埼玉、浦和工業高校)はスクラッチ1位、テンポ2位、エリミネーション1位で、暫定トップのまま最終種目のポイントレースを迎えた。だが、僅差で2位に付けていた韓国の選手にゴール時の最終ポイントで大きく離されてしまう。またカザフスタンの選手がラップを決めたことで大きく得点を伸ばしたため、結果的に細谷は順位を落とし3位でレースを終えている。
ジュニア女子ポイントレース
1位 MYRXINA Veronika(カザフスタン)
2位 KOH Haneul(韓国)
3位 松井優佳(鹿児島、南大隅高校)
エリート女子ポイントレース
1位 梶原悠未(埼玉、筑波大学)
2位 HUANG Li(中国)
3位 KIM Youri(韓国)
エリート女子チームスプリント
1位 韓国
2位 ホンコン
3位 日本(前田・太田)
ジュニア男子チームスプリント
1位 日本(中野・山根・梶原)
46.936 ジュニア日本新
2位 韓国
3位 カザフスタン
エリート男子チームスプリント
1位 中国
2位 イラン
3位 日本(渡邉・雨谷・河端)
ジュニア女子オムニアム
1位 PACHSHENKO Svetlana(カザフスタン)
2位 KIM Minhwa(韓国)
3位 細谷夢菜(埼玉、浦和工業高校)
2日目 日本発祥ケイリン種目にて男子がジュニア・エリートともに優勝。団体種目は安定の表彰台
ジュニア男子ケイリンに出場した梶原海斗と中野慎詞は1回戦をともに1着で上がり2回戦へ進出。梶原はそのまま2回戦、そして1-6位決定戦も見事1着を決め金メダルを獲得。7-12位決定戦に回った中野も1着を取り最終順位を7位としている。
エリート男子ケイリンには日本が誇るスプリンター脇本雄太(JPCU福井)と渡邉一成が出場。順調に勝ち上がり、決勝においても力の差を見せつけた2人がワンツーフィニッシュを決め、日本勢で金&銀メダルを獲得した。
チームパーシュートでは男女ともに安定したラップタイムを刻み、ジュニア女子が1-2位決定戦に、予選4位のエリート女子と予選3位のジュニア男子とエリート男子がそれぞれ3-4位決定戦へ進出。エリート女子のみ惜しくもメダルを逃す形となったが、ジュニア女子は銀、ジュニア男子、エリート男子は銅メダルを獲得している。
また、昨年のスクラッチ種目アジア王者の倉林巧和(群馬、日本体育大学)は今年も同種目に出場。フィニッシュ時の順位争いでカザフスタンの選手に先行され4位となり、残念ながら表彰台を逃している。
ジュニア男子ケイリン
1位 梶原海斗(福岡、祐誠高校)
2位 PARK Hyunoh(韓国)
3位 LEUNG Chun Long(ホンコン)
7位 中野慎詞(岩手、紫波総合高校)
エリート男子ケイリン
1位 脇本雄太(JPCU福井)
2位 渡邉一成(JPCU福島)
3位 SAHROM Muhammad Shah Firdaus
(マレーシア)
ジュニア女子チームパーシュート
1位 韓国 4:42.823
2位 日本(細谷・松本・山口・松井)4:52.022
3位 カザフスタン 追抜勝
ジュニア男子チームパーシュート
1位 カザフスタン 4:17.561
2位 韓国 4:17.714
3位 日本(中野・佐藤・清水・河野)4:22.003
エリート男子チームパーシュート
1位 中国 4:01.043
2位 韓国 4:01.835
3位 日本(倉林・近谷・新村・原田)4:06.536
3日目 スクラッチ種目アジア王者の倉林巧和が今年はポイントレースで金メダルに
昨日の雪辱を果たしたい倉林はこの日ポイントレースに出場。序盤にラップを決め得点を伸ばすと、その後も安定して得点を稼いでいく。「途中、自分のポイントが良く把握できていなかったので、とにかくフィニッシュで上位通過しようと努力した」という倉林。最終ゴールを2位でフィニッシュ、獲得ポイントは2位と2ポイント差と僅差ながら優勝を果たした。
タイム系の種目が多かった3日目。3km個人パーシュートにて日本記録を持つ梶原悠未は同種目を予選1位で通過するも、1-2位決定戦ではタイムを落とし銀メダル。2km個人パーシュートに出場した松井優佳は予選3位から3-4位決定戦に進出。入りの1000mでリードを奪い、銅メダルを獲得している。
また、初日のチームスプリントで優勝を決めた山根慶太は1kmタイムトライアルに出場。予選3位で決勝に進むと得意のダッシュ力で銅メダルを手にした。同種目で国体優勝の経験もあるエリート男子の一丸尚伍(大分、ブリヂストン・アンカー)はタイムが伸びず4位に終わっている。
エリート男子ポイントレース
1位 倉林巧和(群馬、日本体育大学)48p
2位 CHEN Chien Chou
(チャイニーズタイペイ) 46p
3位 MIRZA ALHAMMADI Yousif
(アラブ首長国連邦) 44p
ジュニア女子2km個人パーシュート
1位 KIM Hyesu(韓国) 2:28.890
2位 BATRIYA Chaniporn(タイ) 2:36.500
3位 松井優佳(鹿児島、南大隅高校)2:36.624
エリート女子3km個人パーシュート
1位 LEE Jumi(韓国) 3:41.338
2位 梶原悠未(埼玉、筑波大学)3:42.103
3位 HUANG DONG Yan(中国) 3:43.586
ジュニア男子1kmタイムトライアル
1位 PARK Hyunoh(韓国) 1:05.207
2位 ZENG Jhih Hong(チャイニーズタイペイ) 1:06.322
3位 山根慶太(鳥取、倉吉西高校)1:06.786
4日目 総合力で差を見せつけた梶原悠未がエリート女子オムニアム優勝
スクラッチ2位、テンポ2位、エリミネーション1位の暫定トップで最終種目ポイントレースを迎えたオムニアム出場の梶原。レースが始まるとポイント周回にて次々と1着通過を重ね得点を稼ぎ、後続とのポイント差を広げる。最終周回も余裕を見せつつフィニッシュし、見事優勝。初日のポイントレースに続き、自身2つ目の金メダル獲得となった。
「今回、アジア選手権のオムニアムで優勝できたので、次は世界選手権のオムニアムで活躍できるように頑張りたい」と梶原はコメントしている。
この日の日本勢はジュニア女子スクラッチ、エリート男子4km個人パーシュート、ジュニア女子スプリント、エリート女子スプリントの4種目でそれぞれ4位と惜しくもメダルに届かない。そんな中、2日目のチームパーシュートにおいて3位に入ったメンバーの河野翔輝(奈良、榛生昇陽高校)がジュニア男子3km個人パーシュートにおいてタイムを伸ばし、銅メダルを獲得している。
ジュニア男子3km個人パーシュート
1位 SHTEIN Iogan(カザフスタン) 3:23.644
2位 JOO Mideum(韓国) 3:26.251
3位 河野翔輝(奈良、榛生昇陽高校)3:30.083
エリート女子オムニアム
1位 梶原悠未(埼玉、筑波大学)144p
2位 LUO Xiao Ling(中国) 139p
3位 MENG Zhaojuan(ホンコン) 124P
5日目 ジュニア男子スプリントで日本人対決を制した梶原海斗が短距離種目3冠を達成
最終日となる5日目、アジア選手権では初となる女子のマディソンが行われた。2人1組で行われるポイントレースに初トライとなったのは梶原悠未と古山稀絵(東京、日本体育大学)の大学生コンビ。今回は4チームのみの参加となり、ホンコンが大差で圧勝。不慣れな種目ながら日本の2人も3位でゴールし銅メダルを獲得した。
この日熱かったのは男子スプリント。ジュニアからは梶原海斗と中野慎詞が出場し、それぞれ予選では全体の1、2位となる好タイムを揃って記録した。順調に勝ち進み、準決勝もストレートで勝ち上がった両選手が決勝にて対決。チームスプリント、ケイリンと優勝を飾ってきた梶原がここも制しアジア選手権3冠を達成した。
エリートには河端朋之と脇本雄太が出場。決勝に進んだ河端の相手は、2015年に対決し勝利しているアジズルハスニ・アワン(マレーシア)。今回はアワン選手が接戦を制し、河端は2位に終わった。また3-4位決定戦に進んだ脇本だったが、対戦相手のイム・チェビン(韓国)が棄権し銅メダルを決めた。
エリート女子マディソン
1位 ホンコン 115p
2位 韓国 40p
3位 日本(梶原・古山)28p
エリート女子ケイリン
1位 LEE Wai Sze(ホンコン)
2位 LEE Hyejin(韓国)
3位 前田佳代乃(京都)
8位 太田りゆ(静岡、日本競輪学校)
ジュニア男子スプリント
1位 梶原海斗(福岡、祐誠高校)
2位 中野慎詞(岩手、紫波総合高校)
3位 PARK Hyunoh(韓国)
エリート男子スプリント
1位 AWANG Mohd Azizulhasni(マレーシア)
2位 河端朋之(JPCU岡山)
3位 脇本雄太(JPCU福井)
エリート男子マディソン
1位 韓国 86p
2位 カザフスタン 80p
3位 日本(小林・新村)69p
昨年までトラックとロード、同時開催で行われていたアジア選手権だが、今年から別々での開催となっており、ロード種目に関しては2月27日(月)~3月2日(木)の期間でバーレーンにて行われる予定だ。
text:Yuto.Murata
photo:Kenji NAKAMURA / JCF
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