アップダウンが連続したチャレンジマヨルカ第2戦で、後半を独走したティム・ウェレンス(ベルギー)が逃げ切り勝利。ロット・ソウダルにとっては開幕2連勝だ。



マヨルカ北部の山岳地域を走るトロフェオ・セッラデトラムンターナマヨルカ北部の山岳地域を走るトロフェオ・セッラデトラムンターナ photo:CorVos


プイグマヨール峠に向けてペースを上げるメイン集団プイグマヨール峠に向けてペースを上げるメイン集団 photo:CorVosハイペースでアップダウンを飛ばすティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ソウダル)ハイペースでアップダウンを飛ばすティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ソウダル) photo:CorVos独走でゴールに飛び込むティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ソウダル)独走でゴールに飛び込むティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ソウダル) photo:CorVosティム・ウェレンスとルイ・ヴルヴァークでワンツー勝利を挙げたロット・ソウダルティム・ウェレンスとルイ・ヴルヴァークでワンツー勝利を挙げたロット・ソウダル photo:CorVosチャレンジマヨルカ第2戦のトロフェオ・セッラデトラムンターナは、マヨルカ島北部に広がる山岳地帯を走る154.4kmの周回コースで、標高は200〜600mの範囲で常に推移するアップダウンコースだ。コース後半には最大勾配15%、標高880mのプイグマヨールが登場し、頂上から15kmを下りわずかなアップダウンを経てゴールする、山岳系アタッカー向きのコースだ。

マヨルカ4日間の中でも難易度が高いトロフェオ・セッラデトラムンターナには、グランツアーを目指すアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)やナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)、ラファル・マイカ(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ)らもエントリー。

レースはステファン・ロゼット(フランス、コフィディス・ソルシオンクレディ)らプロコン勢を中心とした4名の逃げが最大4分差で逃げる展開で進む。レース中盤にはメイン集団にてモビスターやロット・ソウダルがペースアップを行ったことで逃げは吸収され、ここから激しいアタック合戦が勃発した。

途中形成された15名の逃げにはバルベルデやキンタナも入ったものの、協調が噛み合わずに集団に引き戻される。と、その寸前、チームメイトのアシストを受けたティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ソウダル)がアタック。プイグマヨールの登坂で後続を引き離し独走態勢に持ち込んだ。

2013年にマトリックス・パワータグに所属していたヴィセンテ・ガルシア(スペイン、スペインナショナルチーム)やタオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)、アンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)らが追走したものの、ウェレンスの勢いは止まらない。

ダウンヒル後のアップダウン区間でもウェレンスは追走を許さず、昨年大会のカンチェラーラを思わせる走りで独走勝利。チームメイトのルイ・ヴルヴァーク(ベルギー)が2位に入り、ロット・ソウダルにとっては嬉しいワンツー&2日連続勝利を達成した。

ウェレンスは「今日はチームでの勝利。ヴルヴァークと一緒に表彰台に立てたことが何よりも嬉しい」と自身のTwiterにコメント。翌日のチャレンジマヨルカ第3戦も同山岳地帯を走り抜けるもので、最後は3級山岳ミラドール・コロメルの頂上フィニッシュが控えている。



チャレンジマヨルカ2017トロフェオ・セッラデトラムンターナ結果
1位 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ソウダル)           4h06’42”
2位 ルイ・ヴルヴァーク(ベルギー、ロット・ソウダル)             +24”
3位 ヴィセンテ・ガルシア(スペイン、スペインナショナルチーム)        +29”
4位 タオ・ゲオゲガンハート(イギリス、チームスカイ)             +58”
5位 アンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター)             +2’15”
6位 エマヌエル・ブッフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)         +2’32”
7位 ダヴィド・ベルダ(スペイン、ブルゴス・BH)                +2’56”
8位 ティエシー・ブノート(ベルギー、ロット・ソウダル)            +3’48”
9位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)           
10位 エルマール・レインダース(オランダ、ルームポット・ネダランセロテリ)   +4’18”

text:So.Isobe
photo:CorVos