南米アルゼンチンでブエルタ・ア・サンフアン(UCI2.1)が開幕。集団スプリントでボーネンに解き放たれたフェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)が勝利した。



ブエルタ・ア・サンフアン開幕。美女に囲まれるフィリッポ・ポッツァート(イタリア、ウィリエール・セライタリア)ブエルタ・ア・サンフアン開幕。美女に囲まれるフィリッポ・ポッツァート(イタリア、ウィリエール・セライタリア) photo:CorVos


リラックスしてスタートを待つヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)リラックスしてスタートを待つヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) photo:CorVos準備を整えるフェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)準備を整えるフェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) photo:CorVos集団内で走るバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)集団内で走るバウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) photo:CorVosメイン集団のペースを上げるUAEアブダビやクイックステップフロアーズメイン集団のペースを上げるUAEアブダビやクイックステップフロアーズ photo:CorVosスプリントで圧勝したフェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)スプリントで圧勝したフェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) photo:CorVosブエルタ・ア・サンフアン第1ステージは大会名にもなっているサンフアンの街を発着する142.5kmで、前半に3級山岳が用意されてはいるものの、その他はフラットでスプリンター向け。風が強く吹き付ける中、レースは地元アルゼンチン勢の逃げをワールドツアーやプロコンチネンタル勢が追っていく展開で進んだ。

唯一設定された山岳ポイントでは逃げに入ったジャーマン・ロペス(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)が先着し、更に2つの中間スプリントポイントも先着。翌日の山岳賞ジャージ着用を決定させ、ボーナスポイントを得てこの日終了時点での総合順位を3位にジャンプアップさせている。

レース後半になると逃げは吸収され、ここから主導権は強力なスプリント体制を組んできたクイックステップフロアーズが掌握することになる。

残り1500m地点の交差点ではコースミスによって集団が分断されたものの、クイックステップフロアーズにとって影響は無し。まずマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン)が、次いでトム・ボーネン(ベルギー)がフェルナンド・ガビリア(コロンビア)の発射台を務めると、あまりのハイペースにフォローできたのはエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イタリアナショナルチーム)、ニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)とマッテーオ・マルチェッリ(イタリア、アンドローニジョカトリ)の3人のみ。4名のスプリントの末、ヴィヴィアーニの追撃を余裕で抑えたガビリアが勝利した。

「二人のリードアウトは完璧だった。トムが左に避けてからは自分のスプリントをするだけでよかった。シーズン開幕日に勝利し、リーダージャージを着る以上に良い結果はないよ。ここ数週間はハードにトレーニングを積んできて、それが報われる形になった。強力な選手が多いけれど、また明日も2勝目を狙っていく」と語るガビリアにとって、アルゼンチンでの勝利は9つめ。勝ち星を二桁台に乗せるのは時間の問題だ。

また、ゴール前のコースミスを受け、審判団はこの日全員のステージ成績を同タイムフィニッシュ扱いにすると発表。残り5kmで発生した落車で足止めされた窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)を含む全員が救済されている。

窪木は「スタートしてから、前方に位置しチェックし、反応できる場所でアタックを見ていた。30分過ぎたくらいで数名のコンチネンタルチームの逃げが容認され、タイム差が開いていった。ラスト5kmのところで僕は落車に巻き込まれストップ。幸い怪我はなかった。チームはマリーニがスタキオッティのアシストを受けて、初戦にして幸先よく3位に入り込んでくれた。明日もスプリントステージになると思うので、しっかり動いてチームとしての勝利を目指して走りたい」と語っている。



ブエルタ・ア・サンフアン2017第1ステージ結果
1位 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)    3h07’44”
2位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イタリアナショナルチーム)
3位 ニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)
4位 マッテーオ・マルチェッリ(イタリア、アンドローニジョカトリ)
5位 ヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
6位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップフロアーズ)
7位 マティアス・ブランドル(デンマーク、トレック・セガフレード)
8位 アラン・ラミレス(アルゼンチン、ラウソン・ソモストドス)
9位 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)
10位 オスカル・セヴィリャ(スペイン、メデリン・インデル)
125位 窪木一茂(NIPPOヴィーニファンティーニ)

個人総合成績
1位 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)       3h07’34”
2位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、イタリアナショナルチーム)           +04”
3位 ジャーマン・ロペス(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)   
4位 ニコラス・マリーニ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)           +06”
5位 ダニエル・ルーチェロ(アルゼンチン、ラウソン・ソモストドス)           +08”
6位 レオナルド・ロドリゲス(アルゼンチン、アソシアシオン・シヴィルマルダン)
7位 ルーベン・ラモス(アルゼンチン、アルゼンチンナショナルチーム)          +09”
8位 ペドロ・ゴンザレス(アルゼンチン)
9位 マッテーオ・マルチェッリ(イタリア、アンドローニジョカトリ)           +10”
10位 ヴィンツェンツィオ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)

山岳賞
1位 ジャーマン・ロペス(アルゼンチン、アグルパシオン・ヴァージン・デ・ファティーマ)

ヤングライダー賞
1位 
レオナルド・ロドリゲス(アルゼンチン、アソシアシオン・シヴィルマルダン)

チーム総合成績
1位 アンドローニジョカトリ

text:So.Isobe

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