2016/11/02(水) - 12:24
10月30日に京都府南丹市の「スチールの森京都(旧府民の森ひよし)」で開催された関西シクロクロス第2戦。6週間後の全日本選手権を見据えるエリートライダーがその圧倒的なスピードを披露した。
国内ロードシーズンがフィナーレに近づく10月下旬から盛り上がりを見せるのがシクロクロスシーズン。国内老舗シクロクロスシリーズである関西シクロクロスが京都府南丹市で第2戦を迎えた。
会場は京阪神から1時間強とアクセスの良い「スチールの森京都(旧府民の森ひよし)」。出場者数は右肩上がりで、継続的なシクロクロス人気の上昇を如実に表す。この日の出走者は全カテゴリー合わせて491名(エントリーは641名)。特にC4やCL2〜3、CM2〜3など下位カテゴリーの出場者増加が顕著だ。
コースの大部分を占めるのは草地。シケインや低い連続ステップの他、キャンバーやシングルトラック、砂利道、舗装路の登りと下りが組み合わされている。草地には鋭利な小石や埋没した石が散らばっているため、他の会場と比べるとパンク率が高いのが特徴だ。前々日に降った雨や朝霜の影響で草地の大半が泥に覆われ、パワーを要求する重馬場コースとなった。
前週の関西シクロクロス第1戦で勝利した沢田時(ブリヂストンアンカー)がこの日もスタート直後から先頭に立った。村田憲治(tacurino.net)や木村吉秀(大阪工業大学)、伊澤優大(岩井商会RACING)、松木健治(有 村上建具工房ハイランダー)らがそれぞれ追走したが、先頭沢田とのタイム差は周回を重ねるごとに広がっていく。
出走者44名のうち30名を周回遅れにした沢田が丁寧かつパワフルに走りきり、2位の伊澤を3分20秒、3位の松木を3分41秒引き離す圧倒的な走りで勝利した。
10月16日のMTBクロスカントリーCJ(クップ・ドュ・ジャポン)第7戦で4連勝を飾り、11月中旬まではシクロクロスとMTBクロスカントリーに並行して出場する沢田。「年内の目標は2週間後のMTB最終戦で優勝し、5連勝でシリーズチャンピオンを獲ることと、エリート初年度のシクロクロス全日本選手権で優勝すること」と語る。
沢田は今から4ヶ月前の6月30日、MTB世界選手権(チェコ)の試走中に転倒し、左鎖骨と肘を骨折した。しかしすぐさまトレーニングを再開し、その後のCJ4連勝。前シーズン比で見た目にも絞り込まれており、数字としてパワーウェイトレシオを向上させたと言う。「骨折してからの走りが印象的だとは思いますが、調子が良い段階で骨折して1週間ほどで練習も再開できたので、実際は骨折によるロスは少なかった。体重も落ちて身体が軽いです。登りだけではなく平坦区間のコーナーの立ち上がりなど、去年と同じコースを走るたびに違いを感じます」。
同日、山形県寒河江市ではUCIレース(C2)であるTOHOKU CX Project 2016 さがえラウンドが開催されたが、沢田は地元関西のレースを選択した。その理由を「今はレースよりもトレーニングに重きを置いている時期。UCIレースのマキノや野辺山には行きますが、暖かい関西から気温差の激しい場所に長距離遠征をすることで疲れたり、体調を崩すリスクを避けた」と説明する。
沢田は今後、東海シクロクロス第2戦ワイルドネイチャープラザ(JCX)、MTBクロスカントリーCJ最終戦、関西シクロクロス第4戦マキノ(UCI/JCX)、シクロクロスミーティング第4戦&第5戦野辺山(UCI/JCX)、シクロクロスミーティング第6戦&第7戦飯山を走り、6週間後に迫った全日本選手権に備える。エリート1年目だが、優勝候補の一角だと言えるだろう。
CL1は坂口聖香(パナソニックレディース)の走りが光った。元全日本チャンピオンの宮内佐季子(Club La.sista Offroad Team)が追いすがったが、現全日本チャンピオンの坂口は時間差出走のCM1ライダーをパスして先行。最終的に宮内を2分21秒振り切って勝利した。
オランダ籍の女子UCIチーム「マースランドスター・ニッチリビングCCNサイクリングチーム」と契約し、来シーズンからヨーロッパでの活動を開始する坂口。連覇がかかったシクロクロス全日本選手権に向けてその走りに磨きをかけている印象だ。
CM1はベルギー遠征を行う予定の筧五郎(56CYCLE)が競り合う藤井修(きゅうべえsports)と羽鳥和重(cycleclub3UP)を寄せ付けずに圧勝。C2では昨シーズンまでCM1で走っていた水谷拓也(BUCYOCOFFEECLT)が勝利し、C1への昇格を決めている。
C1
1位 沢田時(ブリヂストンアンカー) 1:00:57
2位 伊澤優大(岩井商会RACING) +3:20
3位 松木健治(有 村上建具工房ハイランダー) +3:41
4位 村田憲治(tacurino.net) +4:09
5位 木村吉秀(大阪工業大学) +4:11
6位 伊澤広大(岩井商会RACING) +5:04
7位 川村誠(スクミズマシンワークス) +5:32
8位 大塚航(Ride ronde Kinki CX Club) +5:43
9位 川辺史朗(ボナペティ) +5:45
10位 久保伸次(岩井商会RACING) +6:23
CL1
1位 坂口聖香(パナソニックレディース) 0:39:22
2位 宮内佐季子(Club La.sista Offroad Team) +2:21
3位 上田順子(ダム部) +4:24
4位 平田千枝(まほろばRC) +4:33
5位 加納尚子(ストラーダレーシング) +5:32
6位 江嶋 綾(INTHEWOODS×MAAP) +6:11
CM1
1位 筧五郎(56CYCLE) 0:43:25
2位 藤井修(きゅうべえsports) +2:44
3位 羽鳥和重(cycleclub3UP) +2:45
4位 倉橋孝太郎(ベッキーシクロクロス) +3:22
5位 小田健司(DUVE) +3:24
6位 細川公志(BeeClub) +3:32
C2
1位 水谷拓也(BUCYOCOFFEECLT) 0:38:18
2位 岡拓也 +0:07
3位 呉山友崇(G.S.バンビーノ) +0:08
4位 織田善照(ストラーダレーシング) +0:12
5位 高柴元(MaidservantSubject) +0:39
6位 田平修三(モジュマエリアゼロナナゴ) +0:46
CL2
1位 東陽子(トーヨーRT) 0:30:02
2位 藤江恭子(TeamZepher) +0:44
3位 中里眞由美(ARAYA CX TEAM) +0:48
CM2
1位 佐野光宏(岩井商会RACING) 0:33:55
2位 杉村英太郎(きゅうべえsports) +0:07
3位 紺谷龍生(ZAS Racing) +0:10
C3
1位 渡辺佑樹(team SONIC) 0:32:11
2位 浅井孝文(神戸大学) +0:27
3位 神野悠作 (八ヶ岳CYCLOCROSSCLUB) +0:38
CL3
1位 秋山華奈(ちゃりん娘) 0:17:06
2位 渡辺佳織(team SONIC) +0:13
3位 栗木朋子(MARRONCROSS) +0:16
CM3A
1位 辻潤(Y’s-racingシクロクロス部) 0:35:33
2位 西村宗徳(GSバンビーノ) +0:10
3位 堀雅史(Teamスクアドラ) +0:28
CM3B
1位 河内博行(ZAS Racing) 0:34:35
2位 沖本篤(CWASP Ravitaillement) +0:07
3位 川上吉彦(R2SPORTSCYCLINGTEAM) +0:19
C4A
1位 十一達哉(モジュマエリアゼロナナゴ) 0:33:33
2位 中野智弘(YCC) +0:10
3位 森田涼(TeamRuedaNAGOYA) +0:11
C4B
1位 柏田卓也(SKRK Kyoto) 0:35:06
2位 相川亮太(the whoo CX) +0:19
3位 阿部敏幸(チームメガネ) +0:35
text&photo:Kei Tsuji
国内ロードシーズンがフィナーレに近づく10月下旬から盛り上がりを見せるのがシクロクロスシーズン。国内老舗シクロクロスシリーズである関西シクロクロスが京都府南丹市で第2戦を迎えた。
会場は京阪神から1時間強とアクセスの良い「スチールの森京都(旧府民の森ひよし)」。出場者数は右肩上がりで、継続的なシクロクロス人気の上昇を如実に表す。この日の出走者は全カテゴリー合わせて491名(エントリーは641名)。特にC4やCL2〜3、CM2〜3など下位カテゴリーの出場者増加が顕著だ。
コースの大部分を占めるのは草地。シケインや低い連続ステップの他、キャンバーやシングルトラック、砂利道、舗装路の登りと下りが組み合わされている。草地には鋭利な小石や埋没した石が散らばっているため、他の会場と比べるとパンク率が高いのが特徴だ。前々日に降った雨や朝霜の影響で草地の大半が泥に覆われ、パワーを要求する重馬場コースとなった。
前週の関西シクロクロス第1戦で勝利した沢田時(ブリヂストンアンカー)がこの日もスタート直後から先頭に立った。村田憲治(tacurino.net)や木村吉秀(大阪工業大学)、伊澤優大(岩井商会RACING)、松木健治(有 村上建具工房ハイランダー)らがそれぞれ追走したが、先頭沢田とのタイム差は周回を重ねるごとに広がっていく。
出走者44名のうち30名を周回遅れにした沢田が丁寧かつパワフルに走りきり、2位の伊澤を3分20秒、3位の松木を3分41秒引き離す圧倒的な走りで勝利した。
10月16日のMTBクロスカントリーCJ(クップ・ドュ・ジャポン)第7戦で4連勝を飾り、11月中旬まではシクロクロスとMTBクロスカントリーに並行して出場する沢田。「年内の目標は2週間後のMTB最終戦で優勝し、5連勝でシリーズチャンピオンを獲ることと、エリート初年度のシクロクロス全日本選手権で優勝すること」と語る。
沢田は今から4ヶ月前の6月30日、MTB世界選手権(チェコ)の試走中に転倒し、左鎖骨と肘を骨折した。しかしすぐさまトレーニングを再開し、その後のCJ4連勝。前シーズン比で見た目にも絞り込まれており、数字としてパワーウェイトレシオを向上させたと言う。「骨折してからの走りが印象的だとは思いますが、調子が良い段階で骨折して1週間ほどで練習も再開できたので、実際は骨折によるロスは少なかった。体重も落ちて身体が軽いです。登りだけではなく平坦区間のコーナーの立ち上がりなど、去年と同じコースを走るたびに違いを感じます」。
同日、山形県寒河江市ではUCIレース(C2)であるTOHOKU CX Project 2016 さがえラウンドが開催されたが、沢田は地元関西のレースを選択した。その理由を「今はレースよりもトレーニングに重きを置いている時期。UCIレースのマキノや野辺山には行きますが、暖かい関西から気温差の激しい場所に長距離遠征をすることで疲れたり、体調を崩すリスクを避けた」と説明する。
沢田は今後、東海シクロクロス第2戦ワイルドネイチャープラザ(JCX)、MTBクロスカントリーCJ最終戦、関西シクロクロス第4戦マキノ(UCI/JCX)、シクロクロスミーティング第4戦&第5戦野辺山(UCI/JCX)、シクロクロスミーティング第6戦&第7戦飯山を走り、6週間後に迫った全日本選手権に備える。エリート1年目だが、優勝候補の一角だと言えるだろう。
CL1は坂口聖香(パナソニックレディース)の走りが光った。元全日本チャンピオンの宮内佐季子(Club La.sista Offroad Team)が追いすがったが、現全日本チャンピオンの坂口は時間差出走のCM1ライダーをパスして先行。最終的に宮内を2分21秒振り切って勝利した。
オランダ籍の女子UCIチーム「マースランドスター・ニッチリビングCCNサイクリングチーム」と契約し、来シーズンからヨーロッパでの活動を開始する坂口。連覇がかかったシクロクロス全日本選手権に向けてその走りに磨きをかけている印象だ。
CM1はベルギー遠征を行う予定の筧五郎(56CYCLE)が競り合う藤井修(きゅうべえsports)と羽鳥和重(cycleclub3UP)を寄せ付けずに圧勝。C2では昨シーズンまでCM1で走っていた水谷拓也(BUCYOCOFFEECLT)が勝利し、C1への昇格を決めている。
C1
1位 沢田時(ブリヂストンアンカー) 1:00:57
2位 伊澤優大(岩井商会RACING) +3:20
3位 松木健治(有 村上建具工房ハイランダー) +3:41
4位 村田憲治(tacurino.net) +4:09
5位 木村吉秀(大阪工業大学) +4:11
6位 伊澤広大(岩井商会RACING) +5:04
7位 川村誠(スクミズマシンワークス) +5:32
8位 大塚航(Ride ronde Kinki CX Club) +5:43
9位 川辺史朗(ボナペティ) +5:45
10位 久保伸次(岩井商会RACING) +6:23
CL1
1位 坂口聖香(パナソニックレディース) 0:39:22
2位 宮内佐季子(Club La.sista Offroad Team) +2:21
3位 上田順子(ダム部) +4:24
4位 平田千枝(まほろばRC) +4:33
5位 加納尚子(ストラーダレーシング) +5:32
6位 江嶋 綾(INTHEWOODS×MAAP) +6:11
CM1
1位 筧五郎(56CYCLE) 0:43:25
2位 藤井修(きゅうべえsports) +2:44
3位 羽鳥和重(cycleclub3UP) +2:45
4位 倉橋孝太郎(ベッキーシクロクロス) +3:22
5位 小田健司(DUVE) +3:24
6位 細川公志(BeeClub) +3:32
C2
1位 水谷拓也(BUCYOCOFFEECLT) 0:38:18
2位 岡拓也 +0:07
3位 呉山友崇(G.S.バンビーノ) +0:08
4位 織田善照(ストラーダレーシング) +0:12
5位 高柴元(MaidservantSubject) +0:39
6位 田平修三(モジュマエリアゼロナナゴ) +0:46
CL2
1位 東陽子(トーヨーRT) 0:30:02
2位 藤江恭子(TeamZepher) +0:44
3位 中里眞由美(ARAYA CX TEAM) +0:48
CM2
1位 佐野光宏(岩井商会RACING) 0:33:55
2位 杉村英太郎(きゅうべえsports) +0:07
3位 紺谷龍生(ZAS Racing) +0:10
C3
1位 渡辺佑樹(team SONIC) 0:32:11
2位 浅井孝文(神戸大学) +0:27
3位 神野悠作 (八ヶ岳CYCLOCROSSCLUB) +0:38
CL3
1位 秋山華奈(ちゃりん娘) 0:17:06
2位 渡辺佳織(team SONIC) +0:13
3位 栗木朋子(MARRONCROSS) +0:16
CM3A
1位 辻潤(Y’s-racingシクロクロス部) 0:35:33
2位 西村宗徳(GSバンビーノ) +0:10
3位 堀雅史(Teamスクアドラ) +0:28
CM3B
1位 河内博行(ZAS Racing) 0:34:35
2位 沖本篤(CWASP Ravitaillement) +0:07
3位 川上吉彦(R2SPORTSCYCLINGTEAM) +0:19
C4A
1位 十一達哉(モジュマエリアゼロナナゴ) 0:33:33
2位 中野智弘(YCC) +0:10
3位 森田涼(TeamRuedaNAGOYA) +0:11
C4B
1位 柏田卓也(SKRK Kyoto) 0:35:06
2位 相川亮太(the whoo CX) +0:19
3位 阿部敏幸(チームメガネ) +0:35
text&photo:Kei Tsuji
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