2016/10/25(火) - 14:43
ジャパンカップレース翌日の月曜夜、トレック・セガフレードの選手たちと交流できるアフターパーティーが東京・青山で開催された。日本で引退を迎えたカンチェラーラ、そしてフミのクリテリウム連覇に沸くチームのパーティは素晴らしい雰囲気に包まれた。
例年、青山・六本木周辺で開催されるトレックのパーティ。選手たちは日曜のレースを走り終えると宇都宮市街での国内チームのアフターパーティにも出席し、その夜は都内へ移動。朝からセガフレードカフェ広尾でのイベントに出席したりと、かなりのハードスケジュールだ。夜7時、白いリムジンに乗ったチームメンバーたちが会場に登場した。
ルカ・グエルチレーナ監督率いるチーム、スタッフ、そして選手はファビアン・カンチェラーラ、別府史之、バウケ・モレマ)、グレゴリー・ラスト、ヤスパー・ストゥイフェン、エウジェニオ・アラファチの6人が登場。まずは壇上に選手とスタッフが登り、約100人の参加者とともに乾杯した。
さっそくカンチェラーラの挨拶と質問タイムへ。「昨年は選手としてここに居たけど、今年は土曜のクリテが終わってからもう選手じゃない。ポポ(ヴィッチ)がシーズン半ばで監督になったけど、自分の今後も楽しみにしています。またここに来ることが出来て嬉しい。また来年もここに来たいと思っています」と、いきなり会の冒頭で来年もジャパンカップの折に日本に来ることをほぼ約束してくれたカンチェラーラ。
そしてさっそく質問タイムでは、今年のロンド・ファン・フラーンデレンでサガンに逃げられたときの気持ちは?という核心を突く質問も飛び出す。ファビアンは困った顔で「それは良い質問だ(笑)。そのときはいろいろな展開の可能性が考えられて、迷った。他の選手皆が自分がアタックすることを待っていたし、誰かが行ったら自分が行くというのも判断が難しかった。常に色々な判断をしなければいけないので、レースは難しい。あぁ、もう他の質問にして!(笑)」と真摯に答えてくれた。
続いては毎年来ているグエルチレーナ監督が壇上へ。「ジャパンカップは本当に素晴らしく、毎年レベルアップしているし、世界に通用するレースになると思う。また走ることを期待している」と、まずジャパンカップのレースとしての素晴らしさを讃えた。そして来年は大きく変わるチーム体制にも言及。
「ファビアンは居なくなるが、クラシックにはデゲンコルブとストゥイフェンが強いし、コンタドールが加入することでグランツールも狙えるようになる。チームの総合力をアップして、UCIランキングでトップ5に入れるように、将来的にはワールドツアーでトップに立てるように考えています」とチームの勢いを増していくつもりであることを語ってくれた。
クリテではフミをリードアウトして優勝につなげたヤスパー・ストゥイフェンは「初来日だけど本当に楽しめた。来る前から色々な選手に日本は素晴らしいぞと聞いていたけど、想像以上だった。クリテは戦略を立てるのもそれを実行するのも難しいレース。フィニッシュラインまで距離が長いかな?と思ったけど100%出し切ってフミを発射したんだ」と、強力な牽引について話した。
終盤にアタックを試みたが19位に終わったロードレースについては、自身がエースだったことも明かした。「土曜は調子が良かったけど、日曜は思うように脚が動かなかった。それでも沿道のファンの声援を楽しみに走れた。いいレースはできた。チームの戦略では僕がエースだった。バウケ(モレマ)は長くレースを離れていて乗れていなかったから、一週間前の世界選も走って体調の良い僕がエースだったんだ。最後に行けなかったのは悔しいけど、それもレース」。
そして待ちに待った別府史之が登場すると大歓声の「フミ」コールが挙がる。「ファビアン、モレマはじめ世界最高のメンバーにアシストされて、昨年に続いて優勝することができて本当に幸せ。戦略をたてるのも実行するのも難しいクリテだけど、ヤスパーとは最後のライン取りを話していた。ヤスパーに全速力で引かれてあのラインで飛び出せば、あとは自分さえ力があれば誰も追い抜けない。もし負けたらそれまでと諦めもつく」と、クリテの勝利につなげた戦術とその走りを再現してくれた。
やはり人気のカンチェラーラとの記念撮影は、参加者全員が可能になるよう整列制による順番に。そして会の後半はプレゼントの当たる抽選会。選手たちがジャパンカップで着たジャージやアイウェア、写真パネルなどが提供され、大盛り上がりとなった。
会の最後には再びカンチェラーラから挨拶。「日本の皆さんの大きなサポートには本当に感謝しています。日本での滞在を終えて欧州に帰ると、皆は目を大きく見開いてその素晴らしさを人に伝えているんです。日本にはこんなにも自転車レースを愛する環境とファンが存在する。それは自転車レースにとって本当に素晴らしいことです。ぜひ来シーズンも大きな応援をお願いします。来年もきっと来ます」と、感謝の真心がこもったメッセージ。思わず涙ぐむファンも。
カンチェラーラはトレックとの関係は継続させ、チームとも関わりながら来シーズンから新しい人生をスタートさせることが決まっている。これでサヨナラではなく、また日本で会うことができそうだ。
会の最後は来場した参加者全員と選手たちが収まる記念撮影タイム。カンチェラーラは今年もまた自らのiPhoneで手を伸ばしてセルフィー撮影。参加者の皆さんでつくった花道で、選手ひとりひとりを送り出して会はお開きに。トレック・セガフレードのなアフターパーティは今年も特別にプレミアムだった。
photo&text:Makoto.AYANO
例年、青山・六本木周辺で開催されるトレックのパーティ。選手たちは日曜のレースを走り終えると宇都宮市街での国内チームのアフターパーティにも出席し、その夜は都内へ移動。朝からセガフレードカフェ広尾でのイベントに出席したりと、かなりのハードスケジュールだ。夜7時、白いリムジンに乗ったチームメンバーたちが会場に登場した。
ルカ・グエルチレーナ監督率いるチーム、スタッフ、そして選手はファビアン・カンチェラーラ、別府史之、バウケ・モレマ)、グレゴリー・ラスト、ヤスパー・ストゥイフェン、エウジェニオ・アラファチの6人が登場。まずは壇上に選手とスタッフが登り、約100人の参加者とともに乾杯した。
さっそくカンチェラーラの挨拶と質問タイムへ。「昨年は選手としてここに居たけど、今年は土曜のクリテが終わってからもう選手じゃない。ポポ(ヴィッチ)がシーズン半ばで監督になったけど、自分の今後も楽しみにしています。またここに来ることが出来て嬉しい。また来年もここに来たいと思っています」と、いきなり会の冒頭で来年もジャパンカップの折に日本に来ることをほぼ約束してくれたカンチェラーラ。
そしてさっそく質問タイムでは、今年のロンド・ファン・フラーンデレンでサガンに逃げられたときの気持ちは?という核心を突く質問も飛び出す。ファビアンは困った顔で「それは良い質問だ(笑)。そのときはいろいろな展開の可能性が考えられて、迷った。他の選手皆が自分がアタックすることを待っていたし、誰かが行ったら自分が行くというのも判断が難しかった。常に色々な判断をしなければいけないので、レースは難しい。あぁ、もう他の質問にして!(笑)」と真摯に答えてくれた。
続いては毎年来ているグエルチレーナ監督が壇上へ。「ジャパンカップは本当に素晴らしく、毎年レベルアップしているし、世界に通用するレースになると思う。また走ることを期待している」と、まずジャパンカップのレースとしての素晴らしさを讃えた。そして来年は大きく変わるチーム体制にも言及。
「ファビアンは居なくなるが、クラシックにはデゲンコルブとストゥイフェンが強いし、コンタドールが加入することでグランツールも狙えるようになる。チームの総合力をアップして、UCIランキングでトップ5に入れるように、将来的にはワールドツアーでトップに立てるように考えています」とチームの勢いを増していくつもりであることを語ってくれた。
クリテではフミをリードアウトして優勝につなげたヤスパー・ストゥイフェンは「初来日だけど本当に楽しめた。来る前から色々な選手に日本は素晴らしいぞと聞いていたけど、想像以上だった。クリテは戦略を立てるのもそれを実行するのも難しいレース。フィニッシュラインまで距離が長いかな?と思ったけど100%出し切ってフミを発射したんだ」と、強力な牽引について話した。
終盤にアタックを試みたが19位に終わったロードレースについては、自身がエースだったことも明かした。「土曜は調子が良かったけど、日曜は思うように脚が動かなかった。それでも沿道のファンの声援を楽しみに走れた。いいレースはできた。チームの戦略では僕がエースだった。バウケ(モレマ)は長くレースを離れていて乗れていなかったから、一週間前の世界選も走って体調の良い僕がエースだったんだ。最後に行けなかったのは悔しいけど、それもレース」。
そして待ちに待った別府史之が登場すると大歓声の「フミ」コールが挙がる。「ファビアン、モレマはじめ世界最高のメンバーにアシストされて、昨年に続いて優勝することができて本当に幸せ。戦略をたてるのも実行するのも難しいクリテだけど、ヤスパーとは最後のライン取りを話していた。ヤスパーに全速力で引かれてあのラインで飛び出せば、あとは自分さえ力があれば誰も追い抜けない。もし負けたらそれまでと諦めもつく」と、クリテの勝利につなげた戦術とその走りを再現してくれた。
やはり人気のカンチェラーラとの記念撮影は、参加者全員が可能になるよう整列制による順番に。そして会の後半はプレゼントの当たる抽選会。選手たちがジャパンカップで着たジャージやアイウェア、写真パネルなどが提供され、大盛り上がりとなった。
会の最後には再びカンチェラーラから挨拶。「日本の皆さんの大きなサポートには本当に感謝しています。日本での滞在を終えて欧州に帰ると、皆は目を大きく見開いてその素晴らしさを人に伝えているんです。日本にはこんなにも自転車レースを愛する環境とファンが存在する。それは自転車レースにとって本当に素晴らしいことです。ぜひ来シーズンも大きな応援をお願いします。来年もきっと来ます」と、感謝の真心がこもったメッセージ。思わず涙ぐむファンも。
カンチェラーラはトレックとの関係は継続させ、チームとも関わりながら来シーズンから新しい人生をスタートさせることが決まっている。これでサヨナラではなく、また日本で会うことができそうだ。
会の最後は来場した参加者全員と選手たちが収まる記念撮影タイム。カンチェラーラは今年もまた自らのiPhoneで手を伸ばしてセルフィー撮影。参加者の皆さんでつくった花道で、選手ひとりひとりを送り出して会はお開きに。トレック・セガフレードのなアフターパーティは今年も特別にプレミアムだった。
photo&text:Makoto.AYANO
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