女子が正式種目となった岩手国体が始まった。初日は各レースの予選が行われ、団抜きは大分県と群馬県が決勝へ、男子チームスプリントは鳥取県と岩手県がそれぞれ決勝へ。スプリント予選では10秒台の大会新が続出した。
男子チームスプリント予選 1位 鳥取県(佐伯、山根将太・慶太)1分03秒456 大会新 決勝へ photo:Hideaki TAKAGI
岩手県紫波町での国体
10月5日(木)から岩手県で始まった国民体育大会は希望郷いわて国体として、トラックが紫波町営の紫波自転車競技場(333m)で4日間、最終日10月9日(日)は紫波町内公道を使ったロードレースが行われる。昨年まで公開競技だった女子が正式種目としてこの岩手国体から実施される。また4km速度競走がスクラッチに替わった。
国体は選手が所属先の各都道府県単位で参加するもので、男子は少年と成年の区分がある。各々4名または5名で9名までの出場が許される。団体種目のチームスプリントとチームパーシュート(団抜き)はその区分がない。また各種目の成績に応じた得点を合計する総合成績も重要で、団体2種目は個人種目の3倍の配点となっていることもあり、とくにこの2種目は各都道府県が強化に力を入れている。
男子4kmチームパーシュート予選 1位 大分県(一丸、高橋綜一郎、阿部、高橋優斗)4分24秒253 決勝へ photo:Hideaki TAKAGI
女子が正式種目として実施、インターハイも
今年のトピックは昨年まで公開競技として行われてきた女子が、この岩手国体から正式種目として行われることだ。チームスプリント、ケイリン、スクラッチの3種目が行われる。世界選手権や大陸選手権などではすでに男女同数種目で行われているが、国内の大会で国体が実施に踏み切ったことは大きな進歩だ。岩手国体では男子と違い年代による区分はなく女子としての1クラスのみだ。
また高体連によるインターハイでも、早ければ平成30年度東海大会から女子の5種目50名で行われることが9月23日に既に決まっている。種目は500mタイムトライアル、ケイリン、2kmインディヴィデュアルパーシュート、ポイントレース、個人ロードレースで、トラック・ロードともに静岡県で行われる予定だ。
10月5日(水)初日はトラック各種目の予選が行われた。予選の様子をフォトレポートでお届けしよう。
以下すべて予選の結果
男子チームスプリント 予選
上位4チームが大会新記録を出し鳥取県と地元岩手県が決勝へ進出。岩手県チームは1走と2走の間が空いたがその後持ち直して好タイムを出した。鳥取県は山根兄弟が走った。団抜き同様に3-4位決定戦はなく、3位以下は予選の結果で決まった。
1位 鳥取県(佐伯、山根将太・慶太)1分03秒456 大会新 決勝へ
2位 岩手県(藤根、後藤、照井)1分03秒512 大会新 決勝へ
3位 福井県(寺崎、岸田、脇本)1分03秒831 大会新 以下順位確定
4位 岡山県(畝木、野上、野間)1分04秒152 大会新
5位 熊本県(曽我、松本、東矢)1分04秒296
6位 福岡県(小林、梶原大地・海斗)1分04秒331
7位 宮城県(木下、荒井、沢田)1分04秒498
8位 東京都(山本、鈴木、菊山)1分04秒767
男子チームスプリント予選 2位 岩手県(藤根、後藤、照井)1分03秒512 大会新 決勝へ photo:Hideaki TAKAGI
男子チームスプリント予選 3位 福井県(寺崎、岸田、脇本)1分03秒831 大会新 photo:Hideaki TAKAGI
女子チームスプリント 予選
女子競輪や日本代表選手らが活躍。女子競輪の第一人者の石井寛子と日体大で活躍する岡本二菜の東京都がトップタイム。ほか女子競輪選手、競輪学校在校生、日本記録保持者、リオオリンピック出場者など順当に上位へ。
1位 東京都(石井、岡本)48秒651 決勝へ
2位 福岡県(児玉、大久保)48秒693 決勝へ
3位 京都府(前田、山本)49秒153 以下順位確定
4位 鹿児島県(塚越、上野)49秒216
5位 福島県(藤巻、三森)49秒394
6位 福井県(柳原、中村)49秒440
7位 静岡県(鈴木、野寺)49秒622
8位 神奈川県(石上、佐藤)49秒817
女子チームスプリント予選 1位 東京都(石井、岡本)48秒651 決勝へ photo:Hideaki TAKAGI
女子チームスプリント予選 2位 福岡県(児玉、大久保)48秒693 決勝へ photo:Hideaki TAKAGI
男子4kmチームパーシュート 予選
後半ほど風が強くなる条件のもと、中盤に大分県がトップタイムをマークし群馬県も2位タイムで決勝へ。終盤出走のほかチームは苦戦し、福岡県と優勝候補の一角の岐阜県はフライング2回で失格となる波乱があった。
1位 大分県(一丸、高橋綜一郎、阿部、高橋優斗)4分24秒253 決勝へ
2位 群馬県(倉林、小林、篠田、青木)4分24秒312 決勝へ
3位 和歌山県(佐々木、橋本、岡本、森口)4分24秒482 以下順位確定
4位 富山県(近谷、南儀、村田、林)4分24秒885
5位 茨城県(新村、須貝、直井、松崎)4分27秒136
6位 鳥取県(山田、金田優作・聡士、青木)4分28秒166
7位 福井県(碇、竹澤、小松原)4分28秒255
8位 福島県(久保田、緑川、石井、鵜沼)4分30秒143
男子4kmチームパーシュート予選 2位 群馬県(倉林、小林、篠田、青木)4分24秒312 決勝へ photo:Hideaki TAKAGI
男子4kmチームパーシュート予選 3位 和歌山県(佐々木、橋本、岡本、森口)4分24秒482 photo:Hideaki TAKAGI
少年男子スプリント 予選
風も弱まった夕方に行われた200mFTT。少年は8位までが10秒台、そのうち3人が大会新記録となるハイレベルな予選に。上位16名が1/8決勝へ進む。
1位 荒川仁(千葉、千葉経大附属校)10秒751 大会新
2位 安倍大成(岩手、紫波総合高)10秒799 大会新
3位 吉元大生(静岡、静岡北高)10秒815 大会新
4位 山田諒(岐阜、岐阜第一高)10秒865
少年男子スプリント予選 1位 荒川仁(千葉、千葉経大附属校)10秒751 大会新 photo:Hideaki TAKAGI
少年男子スプリント予選 2位 安倍大成(岩手、紫波総合高)10秒799 大会新 photo:Hideaki TAKAGI
成年男子スプリント 予選
少年同様に好タイムが続出。上位11人が10秒台、うち5人が大会新記録。地元岩手の後藤悠がトップタイムで上位16名による1/8決勝へ進む。
1位 後藤悠(岩手、早稲田大)10秒478 大会新
2位 橋本瑠偉(佐賀、明治大)10秒490 大会新
3位 坂井洋(栃木、日本大)10秒614 大会新
4位 宮本隼輔(山口、中央大)10秒615 大会新
成年男子スプリント予選 1位 後藤悠(岩手、早稲田大)10秒478 大会新 photo:Hideaki TAKAGI
成年男子スプリント予選 2位 橋本瑠偉(佐賀、明治大)10秒490 大会新 photo:Hideaki TAKAGI
photo&text:高木秀彰

岩手県紫波町での国体
10月5日(木)から岩手県で始まった国民体育大会は希望郷いわて国体として、トラックが紫波町営の紫波自転車競技場(333m)で4日間、最終日10月9日(日)は紫波町内公道を使ったロードレースが行われる。昨年まで公開競技だった女子が正式種目としてこの岩手国体から実施される。また4km速度競走がスクラッチに替わった。
国体は選手が所属先の各都道府県単位で参加するもので、男子は少年と成年の区分がある。各々4名または5名で9名までの出場が許される。団体種目のチームスプリントとチームパーシュート(団抜き)はその区分がない。また各種目の成績に応じた得点を合計する総合成績も重要で、団体2種目は個人種目の3倍の配点となっていることもあり、とくにこの2種目は各都道府県が強化に力を入れている。

女子が正式種目として実施、インターハイも
今年のトピックは昨年まで公開競技として行われてきた女子が、この岩手国体から正式種目として行われることだ。チームスプリント、ケイリン、スクラッチの3種目が行われる。世界選手権や大陸選手権などではすでに男女同数種目で行われているが、国内の大会で国体が実施に踏み切ったことは大きな進歩だ。岩手国体では男子と違い年代による区分はなく女子としての1クラスのみだ。
また高体連によるインターハイでも、早ければ平成30年度東海大会から女子の5種目50名で行われることが9月23日に既に決まっている。種目は500mタイムトライアル、ケイリン、2kmインディヴィデュアルパーシュート、ポイントレース、個人ロードレースで、トラック・ロードともに静岡県で行われる予定だ。
10月5日(水)初日はトラック各種目の予選が行われた。予選の様子をフォトレポートでお届けしよう。
以下すべて予選の結果
男子チームスプリント 予選
上位4チームが大会新記録を出し鳥取県と地元岩手県が決勝へ進出。岩手県チームは1走と2走の間が空いたがその後持ち直して好タイムを出した。鳥取県は山根兄弟が走った。団抜き同様に3-4位決定戦はなく、3位以下は予選の結果で決まった。
1位 鳥取県(佐伯、山根将太・慶太)1分03秒456 大会新 決勝へ
2位 岩手県(藤根、後藤、照井)1分03秒512 大会新 決勝へ
3位 福井県(寺崎、岸田、脇本)1分03秒831 大会新 以下順位確定
4位 岡山県(畝木、野上、野間)1分04秒152 大会新
5位 熊本県(曽我、松本、東矢)1分04秒296
6位 福岡県(小林、梶原大地・海斗)1分04秒331
7位 宮城県(木下、荒井、沢田)1分04秒498
8位 東京都(山本、鈴木、菊山)1分04秒767


女子チームスプリント 予選
女子競輪や日本代表選手らが活躍。女子競輪の第一人者の石井寛子と日体大で活躍する岡本二菜の東京都がトップタイム。ほか女子競輪選手、競輪学校在校生、日本記録保持者、リオオリンピック出場者など順当に上位へ。
1位 東京都(石井、岡本)48秒651 決勝へ
2位 福岡県(児玉、大久保)48秒693 決勝へ
3位 京都府(前田、山本)49秒153 以下順位確定
4位 鹿児島県(塚越、上野)49秒216
5位 福島県(藤巻、三森)49秒394
6位 福井県(柳原、中村)49秒440
7位 静岡県(鈴木、野寺)49秒622
8位 神奈川県(石上、佐藤)49秒817


男子4kmチームパーシュート 予選
後半ほど風が強くなる条件のもと、中盤に大分県がトップタイムをマークし群馬県も2位タイムで決勝へ。終盤出走のほかチームは苦戦し、福岡県と優勝候補の一角の岐阜県はフライング2回で失格となる波乱があった。
1位 大分県(一丸、高橋綜一郎、阿部、高橋優斗)4分24秒253 決勝へ
2位 群馬県(倉林、小林、篠田、青木)4分24秒312 決勝へ
3位 和歌山県(佐々木、橋本、岡本、森口)4分24秒482 以下順位確定
4位 富山県(近谷、南儀、村田、林)4分24秒885
5位 茨城県(新村、須貝、直井、松崎)4分27秒136
6位 鳥取県(山田、金田優作・聡士、青木)4分28秒166
7位 福井県(碇、竹澤、小松原)4分28秒255
8位 福島県(久保田、緑川、石井、鵜沼)4分30秒143


少年男子スプリント 予選
風も弱まった夕方に行われた200mFTT。少年は8位までが10秒台、そのうち3人が大会新記録となるハイレベルな予選に。上位16名が1/8決勝へ進む。
1位 荒川仁(千葉、千葉経大附属校)10秒751 大会新
2位 安倍大成(岩手、紫波総合高)10秒799 大会新
3位 吉元大生(静岡、静岡北高)10秒815 大会新
4位 山田諒(岐阜、岐阜第一高)10秒865


成年男子スプリント 予選
少年同様に好タイムが続出。上位11人が10秒台、うち5人が大会新記録。地元岩手の後藤悠がトップタイムで上位16名による1/8決勝へ進む。
1位 後藤悠(岩手、早稲田大)10秒478 大会新
2位 橋本瑠偉(佐賀、明治大)10秒490 大会新
3位 坂井洋(栃木、日本大)10秒614 大会新
4位 宮本隼輔(山口、中央大)10秒615 大会新


photo&text:高木秀彰
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