2016/10/01(土) - 15:16
世界最大の自転車ショー「ユーロバイク」。次期新製品が明らかになると同時にバイク界の潮流がつかめる展示会でホットなニューモデルを探した。Part.3では3T、アルゴン18、AX-ライトネス、アブソリュートブラック、アディダス、アスチュート、ビオレーサーの7ブランドをピックアップします(記事インデックスはこちらから)。
3T(イタリア)
3Tの注目は、ブランド初のバイクフレームとなるグラベルロード「EXPLORO(エクスプローロ)」だ。ドロップハンドル、ディスクブレーキ、MTBライクなハイボリュームタイヤの組み合わせは、今年のユーロバイクにおけるトレンドを象徴する1台であり、栄えあるアワードを獲得した。
EXPLOROの開発を指揮したのは、サーヴェロやオープンサイクルの共同創業者の1人であるエンジニアのジェラルド・ブルーメン氏。遊び方の幅を広げるために700Cと650Bという2サイズのホイールに対応した点や、少しでも走行距離/時間が伸びるようにと空力性能を高めて体力消耗を抑えた点など、鬼才エンジニアの考えるグラベルロードは一味も二味も違う。また、EXPLOROにピッタリなホイール「DISCUS PLUS C25 PRO」なども合わせて展示された。
アルゴン18(カナダ)
アルゴン18のトピックは、コンセプトバイク「FWD α」を公開したことだ。FSAが正式発表したセミワイヤレスコンポーネント「WE」とコラボレーションすることで、ブレーキレバーとハンドルを一体化したり、ディスクブレーキのキャリパーをフレームに埋め込むなど、インテグレーテッドデザインを推進。そして、ヘッドチューブからはピトー管の様なもの生やし、F1のテレメトリーシステムさながらにリアルタイムの空気抵抗値を測定するなど、未来を感じさせる1台となっている。
市販モデルとしては、ボーラ・アルゴン18も使用する軽量フラッグシップ「Galium Pro(ガリウム プロ)」にディスクブレーキ仕様が登場。独自のスルーアクスルシステムや、最大30mm幅のタイヤを装着可能なクリアランスなどを採用しつつ、リムブレーキモデルよりも僅かに軽量化しているという。
AX-ライトネス(ドイツ)
ドイツを拠点とする軽量バイク&パーツブランドのAX-ライトネスからも、グラベルロードが登場。プロトタイプとして展示された「VIAL evo Gravel」は、例外なく軽量化が追求されており、フレーム単体重量は1,000gを下回る見込みだという。タイヤクリアランスは、最大で700x40cもしくは 27.5"x2.1"に対応。フロントフォークには、3TのLuteus II LTDを組み合わせる。
ロードは昨年よりほぼ継続となるものの、昨今のタイヤ/ホイールトレンドに合わせてクリアランスを拡大。軽量バイクには極細タイヤという方程式も今は昔のようだ。この他、ホイールも順調にラインアップを拡大しており、UDカーボン仕上げのモデルも登場している。
アブソリュートブラック(ポーランド)
このほど国内展開が開始されたポーランドの新興パーツブランド「Absolute Black(アブソリュートブラック)」。トライアスロン向けのフロントシングル用楕円エアロモデルや、スラム、キャノンデール、レースフェイスのクランクに対応したダイレクトマウントタイプといったニッチなチェーンリングを続々発表。一時期はメーカー純正品を前に、風前の灯火となったサードパーティのチェーンリングだが、ここに来て活況を呈している。
アスチュート(イタリア)
イタリアの新興サドルブランドであるアスチュートからは、ブランド初となる女性専用モデル「MISS LITE」が登場。昨年登場したショートデザインの「TIMELITE」をベースに、女性の骨格に合わせて拡幅し、ジュエリーに見立てたドットプリントでブランドロゴを描いている。また、ラウンド形状を持つ「STARLINE」シリーズには快適性を高めた幅広仕様の「PILARGA」が追加された。
アディダス(ドイツ)
アディダスは、ブエルタ・ア・エスパーニャの覇者ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)が使用していた新型アイウェア「ZONYK」が話題を集めた。レンズは一眼式、フレームはフルリム仕様と
なっており、見た目はカジュアルで普段使いにも良さげ。ロングセラーモデル「Evil Eye」シリーズ同様に額部には汗や風をシャットアウトするパッドを配すなど、プロテクション性能も高そうだ。
復活したウェア部門は、ラインアップを拡充。他ブランドとは一線を画すデザインで、サッカーウェアに共通する雰囲気があり、各アイテムとも、ブランドのシンボルとも言うべき3本線のストライプがあしらわれている。アディダスは、先日のリオ五輪でイギリス代表チームにウェアを供給しており、機能面でも期待が持てる。また、RedHookクリテリウムチーム「8Bar」のウェアの展示も。
ビオレーサー(ベルギー)
ビオレーサーのブースは、リオ五輪でサポートしたグレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー)とアンナ・ファンデルブレゲン(オランダ)がそれぞれ男女ロードレースで金メダルを獲得したとあって、お祝いムードに。両名が五輪で使用したモデルや、タイムトライアル用に供給したスキンスーツが展示された。
また写真にはないが、パッドを外側に設置し、サイズごとにパッド位置を最適化するなど、多数の新アイデアにより快適性を高めたビブショート「Epic」がアワードを受賞。女性用モデルは背中にジッパーが設けることで、お手洗いの際の煩わしさを軽減している。
photo:Makoto.AYANO
3T(イタリア)
3Tの注目は、ブランド初のバイクフレームとなるグラベルロード「EXPLORO(エクスプローロ)」だ。ドロップハンドル、ディスクブレーキ、MTBライクなハイボリュームタイヤの組み合わせは、今年のユーロバイクにおけるトレンドを象徴する1台であり、栄えあるアワードを獲得した。
EXPLOROの開発を指揮したのは、サーヴェロやオープンサイクルの共同創業者の1人であるエンジニアのジェラルド・ブルーメン氏。遊び方の幅を広げるために700Cと650Bという2サイズのホイールに対応した点や、少しでも走行距離/時間が伸びるようにと空力性能を高めて体力消耗を抑えた点など、鬼才エンジニアの考えるグラベルロードは一味も二味も違う。また、EXPLOROにピッタリなホイール「DISCUS PLUS C25 PRO」なども合わせて展示された。
アルゴン18(カナダ)
アルゴン18のトピックは、コンセプトバイク「FWD α」を公開したことだ。FSAが正式発表したセミワイヤレスコンポーネント「WE」とコラボレーションすることで、ブレーキレバーとハンドルを一体化したり、ディスクブレーキのキャリパーをフレームに埋め込むなど、インテグレーテッドデザインを推進。そして、ヘッドチューブからはピトー管の様なもの生やし、F1のテレメトリーシステムさながらにリアルタイムの空気抵抗値を測定するなど、未来を感じさせる1台となっている。
市販モデルとしては、ボーラ・アルゴン18も使用する軽量フラッグシップ「Galium Pro(ガリウム プロ)」にディスクブレーキ仕様が登場。独自のスルーアクスルシステムや、最大30mm幅のタイヤを装着可能なクリアランスなどを採用しつつ、リムブレーキモデルよりも僅かに軽量化しているという。
AX-ライトネス(ドイツ)
ドイツを拠点とする軽量バイク&パーツブランドのAX-ライトネスからも、グラベルロードが登場。プロトタイプとして展示された「VIAL evo Gravel」は、例外なく軽量化が追求されており、フレーム単体重量は1,000gを下回る見込みだという。タイヤクリアランスは、最大で700x40cもしくは 27.5"x2.1"に対応。フロントフォークには、3TのLuteus II LTDを組み合わせる。
ロードは昨年よりほぼ継続となるものの、昨今のタイヤ/ホイールトレンドに合わせてクリアランスを拡大。軽量バイクには極細タイヤという方程式も今は昔のようだ。この他、ホイールも順調にラインアップを拡大しており、UDカーボン仕上げのモデルも登場している。
アブソリュートブラック(ポーランド)
このほど国内展開が開始されたポーランドの新興パーツブランド「Absolute Black(アブソリュートブラック)」。トライアスロン向けのフロントシングル用楕円エアロモデルや、スラム、キャノンデール、レースフェイスのクランクに対応したダイレクトマウントタイプといったニッチなチェーンリングを続々発表。一時期はメーカー純正品を前に、風前の灯火となったサードパーティのチェーンリングだが、ここに来て活況を呈している。
アスチュート(イタリア)
イタリアの新興サドルブランドであるアスチュートからは、ブランド初となる女性専用モデル「MISS LITE」が登場。昨年登場したショートデザインの「TIMELITE」をベースに、女性の骨格に合わせて拡幅し、ジュエリーに見立てたドットプリントでブランドロゴを描いている。また、ラウンド形状を持つ「STARLINE」シリーズには快適性を高めた幅広仕様の「PILARGA」が追加された。
アディダス(ドイツ)
アディダスは、ブエルタ・ア・エスパーニャの覇者ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)が使用していた新型アイウェア「ZONYK」が話題を集めた。レンズは一眼式、フレームはフルリム仕様と
なっており、見た目はカジュアルで普段使いにも良さげ。ロングセラーモデル「Evil Eye」シリーズ同様に額部には汗や風をシャットアウトするパッドを配すなど、プロテクション性能も高そうだ。
復活したウェア部門は、ラインアップを拡充。他ブランドとは一線を画すデザインで、サッカーウェアに共通する雰囲気があり、各アイテムとも、ブランドのシンボルとも言うべき3本線のストライプがあしらわれている。アディダスは、先日のリオ五輪でイギリス代表チームにウェアを供給しており、機能面でも期待が持てる。また、RedHookクリテリウムチーム「8Bar」のウェアの展示も。
ビオレーサー(ベルギー)
ビオレーサーのブースは、リオ五輪でサポートしたグレッグ・ファンアフェルマート(ベルギー)とアンナ・ファンデルブレゲン(オランダ)がそれぞれ男女ロードレースで金メダルを獲得したとあって、お祝いムードに。両名が五輪で使用したモデルや、タイムトライアル用に供給したスキンスーツが展示された。
また写真にはないが、パッドを外側に設置し、サイズごとにパッド位置を最適化するなど、多数の新アイデアにより快適性を高めたビブショート「Epic」がアワードを受賞。女性用モデルは背中にジッパーが設けることで、お手洗いの際の煩わしさを軽減している。
photo:Makoto.AYANO