2016/09/07(水) - 09:34
9月5日(月)、東京・新宿にてアンカーの2017年モデル発表会が行われた。最注目はプロフォーマットを使い開発されたロングライドモデル「RL9」。リオ五輪に出場した内間康平と使用バイクにもフォーカスしつつ、会場の様子を紹介しよう。
発表会に出席した内間康平と初山翔(ブリヂストンアンカー)の2人
RL9同様にプロフォーマットを使用し開発したアルミ製ロングライドモデル「RL6」
9月5日(月)、東京都新宿区のベルサール西新宿にてアンカーの2017年モデル発表会が開催され、フルラインアップが、メディア関係者にお披露目された。数十台用意されたバイクの中で最も注目を集めていたバイクは、新ロングライドモデル「RL9」とそのアルミフレーム版「RL6」という2つ。展示に加えてプレゼンテーションも行われ、来場者の注目を集めていた。
会場には6月に全日本選手権ロードレースを制した初山翔と、リオ五輪に出場した内間康平が来場し、内間がリオ五輪で使用したスペシャルバイクも展示されており、参加者の注目を集めていた(詳細は以下に紹介でする)。
プロフォーマットを用いて開発されたロングライドモデル「RL9」
アンカーRL9
アンカー2017年モデルの注目バイク「RL9」は、ホビーサイクリストから高い人気を得ているロングライドモデル「RL8」の後継モデルで、さらに快適性と走行性能を向上させたロングライドバイクだ。またRL8は2017年も継続して販売され、RL9に次ぐセカンドモデルとしての位置づけとなる。
RL9の開発コンセプトは「ラグジュアリー」。「長い時間、快適に乗り続けることができる」「より速く、より遠くへ」というテーマを実現するべく、ブリヂストン中央研究所と共同で作り上げた解析システム「プロフォーマット」を用いてフレーム開発を行った。
RS9の高性能化に大きく貢献したプロフォーマットは、素材や形状といったフレーム側の要素と、ペダリングパワーやハンドルへの荷重などライダー側の要素から、バイクの推進力を数値として算出できる解析技術だ。独自のハイテクシステムを使用することで、快適性を確保しつつもRL9はより「進む」バイクを作り出すことが可能となったという。
トップチューブからそのまま繋がるシートステー
扁平形状のトップチューブによって振動吸収性を向上させている
シートチューブの端部を拡大することで、BB周りのねじれ剛性を高めた
ワイヤーはダウンチューブ上部から内装される
ペダリングパワーを推進力に変換するの役目を持つのはフレーム下部だ。ワイドとなったダウンチューブ、BBハンガー付近でボリュームが増すテーパード形状のシートチューブ、ループエンドのリア三角、左右非対称のチェーンステーを採用。その結果RL9は、RL8と比較してBBハンガーの横剛性が20%、リア三角の横剛性が14%向上しており、レーシングモデルに迫る反応性を獲得している。
一方で、レーシングモデルRS9に対してはBBハンガーの横剛性を60%、リア三角の横剛性を48%落とすことで、ロングライドでも疲労が溜まりにくいようコントロールしている。
最大28Cタイヤまで対応するクリアランスが設けられている
薄い扁平形状とすることで快適性の向上を図っている
緩やかなベンドが描かれたフォークは路面からの突き上げを緩和する
快適性に貢献するフレーム上部は扁平形状のチューブが多用され、路面からの衝撃を和らげる設計が採用されている。特にシートステーはRL8よりも扁平したチューブデザインに加え、シートチューブの左右を覆うほど幅広の接合部が採用されており、高い振動吸収性を期待できる。ベンド形状のフロントフォークも快適性を向上させる上で欠かせない部分だ。
加えて、リアセンターとBBハンガー下がりが延長された新ジオメトリーによって、バイクの安定感を向上させている。タイヤは転がり抵抗と振動吸収性に優れる25Cでの使用が想定されているが、28Cタイヤまで使用可能だ。RL9は新しいフレーム形状とカーボンの積層設計によって、RL8から100gの軽量化を果たし、1,390g(フレームセット、480mmサイズ)とした。480mのフレーム単体重量は940gだ。
リアはループエンドとすることで、高い剛性と軽量化を実現している
ワイドなダウンチューブは高い剛性に貢献している
プロフォーマット採用によるRL8比での剛性強化によって、サイクリングだけではなくホビーレースにも向くようになったRL9。新型DURA-ACE完成車、ULTEGRA完成車、105完成車、フレームセットという4種類の販売パッケージが用意される。
フレームサイズは390、420、450、480、510、540という6種類。カラーオーダーシステムにも対応しており、エッジスタイル33色、シンプルスタイル33色×3タイプのロゴ×3タイプの仕上げ=300通り以上の選択が可能となっている。発売は2017年の1月予定だ。
アンカー RL9(DURA-ACE完成車) (c)アンカー
リオ五輪から凱旋した内間康平とアンカー RS9
RL9とあわせて、内間康平がリオ五輪で使用したブリヂストンロゴ仕様のアンカーRS9も注目を集めた。日の丸をイメージさせる特別グラフィックのフレームには、リオ五輪のための工夫が凝らされていた。荒れた石畳に対応するために、タイヤは28CのヴィットリアCorsaを選択。「普段は25Cのタイヤで間に合うのですが、荒れた石畳には28Cが必要でした」と内間。レースでは最大32Tのスプロケットを使用していたという。
展示会場入り口にはリオ五輪で内間康平が使用したアンカーRS9が展示されていた
記念にと持ち帰ってきたリオ五輪特別ペイントのボトル
シーサーの顔が描かれたバーエンドは特別品だという
ケージに差し込まれていたボトルはリオ五輪公式デザイン。「1本しか持ち帰ることができなかったので、記念品として手元に残しておきたいですね」と内間。シーサーの顔が描かれたバーエンドも、沖縄出身の内間らしい特製品だという。「(地元の)那覇空港ではグランドスタッフの方たちが特製のバナーを出して見送ってくれたんです。この時は感動しましたね」と内間。その時、自身のtwitterでこうつぶやいている。
昨年、RS9の登場と共に発表された解析技術プロフォーマットだが、RS9はデビューイヤーに全日本選手権制覇、オリンピック出場という成績を残した。今回の発表会では試乗車の用意が無かったものの、その乗り味や性能には十分期待できそうだ。
アンカー RL9 スペック
サイズ:390、420、450、480、510、540
カラー:エッジスタイル33色
シンプルスタイル33色×3タイプのロゴ×3タイプの仕上げ
税抜価格:620,000円(DURA-ACEモデル)
385,000円(ULTEGRAモデル)
310,000円(105モデル)
220,000円(フレームセット)
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9月5日(月)、東京都新宿区のベルサール西新宿にてアンカーの2017年モデル発表会が開催され、フルラインアップが、メディア関係者にお披露目された。数十台用意されたバイクの中で最も注目を集めていたバイクは、新ロングライドモデル「RL9」とそのアルミフレーム版「RL6」という2つ。展示に加えてプレゼンテーションも行われ、来場者の注目を集めていた。
会場には6月に全日本選手権ロードレースを制した初山翔と、リオ五輪に出場した内間康平が来場し、内間がリオ五輪で使用したスペシャルバイクも展示されており、参加者の注目を集めていた(詳細は以下に紹介でする)。
プロフォーマットを用いて開発されたロングライドモデル「RL9」
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アンカー2017年モデルの注目バイク「RL9」は、ホビーサイクリストから高い人気を得ているロングライドモデル「RL8」の後継モデルで、さらに快適性と走行性能を向上させたロングライドバイクだ。またRL8は2017年も継続して販売され、RL9に次ぐセカンドモデルとしての位置づけとなる。
RL9の開発コンセプトは「ラグジュアリー」。「長い時間、快適に乗り続けることができる」「より速く、より遠くへ」というテーマを実現するべく、ブリヂストン中央研究所と共同で作り上げた解析システム「プロフォーマット」を用いてフレーム開発を行った。
RS9の高性能化に大きく貢献したプロフォーマットは、素材や形状といったフレーム側の要素と、ペダリングパワーやハンドルへの荷重などライダー側の要素から、バイクの推進力を数値として算出できる解析技術だ。独自のハイテクシステムを使用することで、快適性を確保しつつもRL9はより「進む」バイクを作り出すことが可能となったという。
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一方で、レーシングモデルRS9に対してはBBハンガーの横剛性を60%、リア三角の横剛性を48%落とすことで、ロングライドでも疲労が溜まりにくいようコントロールしている。
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加えて、リアセンターとBBハンガー下がりが延長された新ジオメトリーによって、バイクの安定感を向上させている。タイヤは転がり抵抗と振動吸収性に優れる25Cでの使用が想定されているが、28Cタイヤまで使用可能だ。RL9は新しいフレーム形状とカーボンの積層設計によって、RL8から100gの軽量化を果たし、1,390g(フレームセット、480mmサイズ)とした。480mのフレーム単体重量は940gだ。
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ケージに差し込まれていたボトルはリオ五輪公式デザイン。「1本しか持ち帰ることができなかったので、記念品として手元に残しておきたいですね」と内間。シーサーの顔が描かれたバーエンドも、沖縄出身の内間らしい特製品だという。「(地元の)那覇空港ではグランドスタッフの方たちが特製のバナーを出して見送ってくれたんです。この時は感動しましたね」と内間。その時、自身のtwitterでこうつぶやいている。
昨年、RS9の登場と共に発表された解析技術プロフォーマットだが、RS9はデビューイヤーに全日本選手権制覇、オリンピック出場という成績を残した。今回の発表会では試乗車の用意が無かったものの、その乗り味や性能には十分期待できそうだ。
アンカー RL9 スペック
サイズ:390、420、450、480、510、540
カラー:エッジスタイル33色
シンプルスタイル33色×3タイプのロゴ×3タイプの仕上げ
税抜価格:620,000円(DURA-ACEモデル)
385,000円(ULTEGRAモデル)
310,000円(105モデル)
220,000円(フレームセット)
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