2016/08/15(月) - 09:00
ツール・ド・フランスを走った全22チームのロードバイク&TTマシンを、3チームごとに7回にわけて紹介。第5弾ではFDJのラピエール、ジャイアント・アルペシンのジャイアント、ディレクトエネルジーのBHをピックアップします。
FDJ【ラピエール XELIUS SL、AEROSTORM DRS(TTバイク)】
FDJのバイクサプライヤーは、創業70周年を迎えるフレンチブランドであり、長年に渡ってサポートを受けるラピエール。メインバイクは、シートステーを直接トップチューブに接続する独自設計が特徴的なオールラウンドモデル「XELIUS SL」だ。ティボー・ピノ(フランス)や、フランスナショナルチャンピオンのアルテュール・ヴィショはスペシャルペイントのマシンを駆った。
アッセンブルされるパーツはラピエールがシマノ・ヨーロッパと協力関係にあるため、ほとんどがシマノとPROの製品となっている。コンポーネントはもちろんシマノDURA-ACE Di2で統一。パワーメーターはプロ御用達のSRMを主に使用しながらも、R9100系のプロトタイプとなるシマノ製パワーメーターを搭載したバイクも確認されている。
ホイールも同じくDURA-ACEグレードのWH-9000シリーズとされており、50mmをメインに、35mm、24mmと3種類のハイトをコースプロフィールに応じて使い分けた。組み合わせるタイヤは、コンチネンタルCOMPETITION PRO LTD。ハンドル、ステム、シートポスト、バーテープはPROで、VIBEシリーズの新旧モデルが混在。サドルは、フィジークからブルー/ホワイトのチームカラーモデルが供給されている。ボトル&ケージはエリートだ。
TTバイクは新型モデルの「AEROSTORM DRS」。ブレーキカバーの採用やチューブ設計の改良により空力性能を高めた1台だ。加えて、リア三角を30%高剛性化しながらも。完成車はクラス最軽量の8.1kgほどに仕上がっているという。
ジャイアント・アルペシン
【ジャイアント TCR Advanced SL、PROPEL Advanced SL、TRNITY Advanced SL(TTバイク)】
ジャイアント・アルペシンのバイクサプライヤーは、もちろん台湾のジャイアント。メインバイクはオールラウンドモデル「TCR Advanced SL」と、エアロロード「PROPEL Advanced SL」の2車種だ。どちらかと言えばTCRだけを駆るライダーのほうが多いものの、スプリンターのジョン・デゲンコルブ(ドイツ)はコースプロフィールに応じて使い分けている。
パーツアッセンブルは、大多数がシマノとPROで固められている。コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、ペダルもDURA-ACE。なお、PROPEL専用設計のエアロブレーキはジャイアント純正ではなく、フォーリアーズという台湾のパーツメーカーのものに換装されている。パワーメーターはパイオニアのペダリングモニターだ。
ホイールもシマノDURA-ACEのWH-9000シリーズで、35mmと50mmの2種類のハイトをメインに使い分けている。組み合わせるタイヤは、ヴィットリアの新型CORSA。ハンドルとステムはPROのVIBEシリーズ。ただ、デゲンコルブのバイクには、スクエア断面が特徴的なロゴ無しのステムが取り付けられていた。そしてサドルとバーテープもPRO製品とされている。
TTバイクは、スローピングしたトップチューブやエアロ仕様のVブレーキ、専用設計のジャイアント製ハンドルバーなどが特徴的な「TRNITY Advanced SL」。ブレーキはPROPELと同じく、純正品からフォーリアーズ製に換装されている。ヴィットリアのタイヤは新型CORSAではなく、旧型のCORSA SCだ。
ディレクトエネルジー【BH Ultralight Evo、Aerolight(TTバイク)】
ワイルドカードでの出場となったフランスのプロコンチネンタルチーム、ディレクトエネルジー。バイクサプライヤーはスパニッシュブランドのBHが務める。メインバイクは、フレーム重量700g以下の軽量オールラウンドモデル「Ultralight Evo」で、今ツールのためにイエローのスペシャルペイントバイクが投入された。また、シルヴァン・シャヴァネル(フランス)だけは、愛車のシボレー・カマロをモチーフとしたオレンジのUltralight Evoを駆った。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2がメイン。FSAのサポートを受け、クランクには4アーム仕様のK-FORCE LIGHT、ブレーキキャリパーにはSL-Kを組み合わせている。そして、昨年のツールで姿を現したFSAのセミワイヤレスコンポーネント「WE」を再び投入。スプリンターのブライアン・コカール(フランス)がこれを使用した。FSA担当者によれば、前後のディレーラーはシートチューブから伸びるケーブルで接続されるが、シマノのDi2に似たボタンを装備するレバーとはANT+無線で繋がれているという。昨年はプロトタイプ感がむき出しだったが、完成度を高めてきている印象だ。
ホイールはFSAのエアロ系パーツ部門のヴィジョンで、「Metron」の40mmハイトと60mmハイトを使い分ける。組み合わせるタイヤはフレンチブランドのハッチンソンで、トラディショナルな仕様の「PRO TOUR SUPER LIHGT」としている。ハンドル、ステム、シートポストはFSAの最高峰グレード「K-Force」をメインに、コカールはより高い剛性を求めてステム一体型ハンドル「PLASMA」を選択。サドルはプロロゴから供給を受ける。
TTバイクは、エアロ仕様のVブレーキやトップチューブとなめらかに接続するステムなどによって空力性能を高めた「AeroLight」。コンポーネントは、変速レバーと前後ディレーラーにFSAの機械式変速システム「Metron」を採用している。ディスクホイールは、ヴィジョンがラインアップする81mmハイトのエアロホイール「Metron 81」にカーボンパネルを貼り付けた「Metron Disc」だ。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
FDJ【ラピエール XELIUS SL、AEROSTORM DRS(TTバイク)】
FDJのバイクサプライヤーは、創業70周年を迎えるフレンチブランドであり、長年に渡ってサポートを受けるラピエール。メインバイクは、シートステーを直接トップチューブに接続する独自設計が特徴的なオールラウンドモデル「XELIUS SL」だ。ティボー・ピノ(フランス)や、フランスナショナルチャンピオンのアルテュール・ヴィショはスペシャルペイントのマシンを駆った。
アッセンブルされるパーツはラピエールがシマノ・ヨーロッパと協力関係にあるため、ほとんどがシマノとPROの製品となっている。コンポーネントはもちろんシマノDURA-ACE Di2で統一。パワーメーターはプロ御用達のSRMを主に使用しながらも、R9100系のプロトタイプとなるシマノ製パワーメーターを搭載したバイクも確認されている。
ホイールも同じくDURA-ACEグレードのWH-9000シリーズとされており、50mmをメインに、35mm、24mmと3種類のハイトをコースプロフィールに応じて使い分けた。組み合わせるタイヤは、コンチネンタルCOMPETITION PRO LTD。ハンドル、ステム、シートポスト、バーテープはPROで、VIBEシリーズの新旧モデルが混在。サドルは、フィジークからブルー/ホワイトのチームカラーモデルが供給されている。ボトル&ケージはエリートだ。
TTバイクは新型モデルの「AEROSTORM DRS」。ブレーキカバーの採用やチューブ設計の改良により空力性能を高めた1台だ。加えて、リア三角を30%高剛性化しながらも。完成車はクラス最軽量の8.1kgほどに仕上がっているという。
ジャイアント・アルペシン
【ジャイアント TCR Advanced SL、PROPEL Advanced SL、TRNITY Advanced SL(TTバイク)】
ジャイアント・アルペシンのバイクサプライヤーは、もちろん台湾のジャイアント。メインバイクはオールラウンドモデル「TCR Advanced SL」と、エアロロード「PROPEL Advanced SL」の2車種だ。どちらかと言えばTCRだけを駆るライダーのほうが多いものの、スプリンターのジョン・デゲンコルブ(ドイツ)はコースプロフィールに応じて使い分けている。
パーツアッセンブルは、大多数がシマノとPROで固められている。コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2で、ペダルもDURA-ACE。なお、PROPEL専用設計のエアロブレーキはジャイアント純正ではなく、フォーリアーズという台湾のパーツメーカーのものに換装されている。パワーメーターはパイオニアのペダリングモニターだ。
ホイールもシマノDURA-ACEのWH-9000シリーズで、35mmと50mmの2種類のハイトをメインに使い分けている。組み合わせるタイヤは、ヴィットリアの新型CORSA。ハンドルとステムはPROのVIBEシリーズ。ただ、デゲンコルブのバイクには、スクエア断面が特徴的なロゴ無しのステムが取り付けられていた。そしてサドルとバーテープもPRO製品とされている。
TTバイクは、スローピングしたトップチューブやエアロ仕様のVブレーキ、専用設計のジャイアント製ハンドルバーなどが特徴的な「TRNITY Advanced SL」。ブレーキはPROPELと同じく、純正品からフォーリアーズ製に換装されている。ヴィットリアのタイヤは新型CORSAではなく、旧型のCORSA SCだ。
ディレクトエネルジー【BH Ultralight Evo、Aerolight(TTバイク)】
ワイルドカードでの出場となったフランスのプロコンチネンタルチーム、ディレクトエネルジー。バイクサプライヤーはスパニッシュブランドのBHが務める。メインバイクは、フレーム重量700g以下の軽量オールラウンドモデル「Ultralight Evo」で、今ツールのためにイエローのスペシャルペイントバイクが投入された。また、シルヴァン・シャヴァネル(フランス)だけは、愛車のシボレー・カマロをモチーフとしたオレンジのUltralight Evoを駆った。
コンポーネントはシマノDURA-ACE Di2がメイン。FSAのサポートを受け、クランクには4アーム仕様のK-FORCE LIGHT、ブレーキキャリパーにはSL-Kを組み合わせている。そして、昨年のツールで姿を現したFSAのセミワイヤレスコンポーネント「WE」を再び投入。スプリンターのブライアン・コカール(フランス)がこれを使用した。FSA担当者によれば、前後のディレーラーはシートチューブから伸びるケーブルで接続されるが、シマノのDi2に似たボタンを装備するレバーとはANT+無線で繋がれているという。昨年はプロトタイプ感がむき出しだったが、完成度を高めてきている印象だ。
ホイールはFSAのエアロ系パーツ部門のヴィジョンで、「Metron」の40mmハイトと60mmハイトを使い分ける。組み合わせるタイヤはフレンチブランドのハッチンソンで、トラディショナルな仕様の「PRO TOUR SUPER LIHGT」としている。ハンドル、ステム、シートポストはFSAの最高峰グレード「K-Force」をメインに、コカールはより高い剛性を求めてステム一体型ハンドル「PLASMA」を選択。サドルはプロロゴから供給を受ける。
TTバイクは、エアロ仕様のVブレーキやトップチューブとなめらかに接続するステムなどによって空力性能を高めた「AeroLight」。コンポーネントは、変速レバーと前後ディレーラーにFSAの機械式変速システム「Metron」を採用している。ディスクホイールは、ヴィジョンがラインアップする81mmハイトのエアロホイール「Metron 81」にカーボンパネルを貼り付けた「Metron Disc」だ。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
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