2016/07/22(金) - 09:30
ツール第18ステージの山岳タイムトライアルを走った選手たちのコメント。マイヨジョーヌを守ったクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)は「大きなアドバンテージを築くことができた」と語っています。
ステージ2勝目を飾ったクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
勝利の秘訣は正しい装備で走ったこと。コースを見て最初はノーマルバイクで走ることも考えたけど、チームがコースを分析した結果、フル装備のTTバイクが速いという結論に達したんだ。TTバイクが重いというのは昔の話。
レース中はペーシングのことだけを考えて走っていた。前半に飛ばしてしまうと後半に失速することが目に見えていた。だからワット数を確認しながら前半は抑えめに走り、後半に全てをぶつけた。予定通りの数値を刻んだことが勝利につながった。
(パリを除く)2ステージを残して大きなアドバンテージを築くことができた。マイヨジョーヌを着ているものの、アルプスの2日間はいずれも厳しく、トラブル一つで何が起こるかわからないから慎重に走らないといけない。山頂フィニッシュでステージ優勝を狙うことはしないつもり。
ステージ2位に甘んじたトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
暫定トップに立ってホットシートに長い時間座り続けたけど、いずれ誰かに更新されることになると思っていた。ステージ2位という結果には満足しているものの、今日は最高の走りとは言えなかった。急勾配区間では感触良く走れていたけど、3〜4%の緩斜面が続く中盤にかけてスピードを伸ばせなかった。いずれにしても僅差の勝負になると予想していた。
将来的にグランツールの総合争いに加わるためには体重を落とす必要がある。ヒルクライム能力をもっと伸ばさないといけない。山岳タイムトライアルで2位に入ったことからも分かるように少しずつ総合を戦える身体になっているものの、総合表彰台はまだまだ遠い存在。3週間毎日全力で戦い続けている選手たちと、山岳ステージを休みながら走っている自分の間にはまだまだ大きな差がある。
後半に挽回して3位に食い込んだファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
今日の結果にはとても満足している。3週目に差し掛かった状態でどこまで走ることができるかを知るための重要なテストだった。応援に来てくれている両親と過ごしながらしっかりとリカバリーして、明日からの山岳2連戦に備えたい。
ニーバリをはじめ、チーム力は揃っている。アシストに徹してくれている彼に感謝しながら、今の良い状態を保ってパリまで戦い抜きたい。
総合タイム挽回を果たしたステージ4位のリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)
とても良いタイムトライアルの走りだった。これ以上良いタイムは出せないと思うほどに。総合表彰台の可能性がまだ残っているので、これからも攻撃を継続したい。昨日に続いて今日も登りの感触がとても良く、チームもバックアップしてくれる。自分につきまとった不運は過去のものになり、これからのステージに向けて自信を得ている。
毎日少しずつタイムを挽回できているので、厳しい山岳ステージで総合ライバルたちをさらに引き離したいと思う。総合表彰台は僅差の戦いになるはず。どこで総合タイムを挽回できるのかを見極めて仕掛けたい。
ステージ5位に入ったロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール)
峠を登るような今日のコースは自分向き。30分のヒルクライムという認識で挑んだ。沿道の観客から大きな力をもらったよ。あまりの声援の大きさに鳥肌が立ったけど、追い込みすぎないように気をつけた。今日のタイムと走りの感触にはとても満足している。
今日の目標は総合ジャンプアップだった。ここに来るまでに時間がかかったけど、今は総合表彰台を狙える位置につけている。総合表彰台争い僅差の状態が続いているので、攻撃的にならないといけない。日曜日のパリで後悔したくないので全力で2日間に挑む。フルームの総合リードは揺るぎないけど、総合2位以下は激しいバトルになるはず。
ステージ10位で総合4位を守ったナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
今日も走りの感触は良くなかった。何かの要因がパフォーマンスに影響しているのは明らか。もちろん疲れているけど、疲労が原因ではない。アレルギーか何かが原因で脚に酸素が行き渡っていないのかもしれない。
このあたり特有のアレルギー物質がここ数日の低迷の原因になっている可能性はある。もしそうであれば、明日から天候が悪化することが予想されているので、雨によって症状が緩和されることを望む。コンディションが悪いにもかかわらず総合表彰台を狙えるポジションにいることは悪くない。
苦戦しながらも総合2位を守ったバウク・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)
良いペースを刻めたので上出来だった。とても厳しいタイムトライアルで、全力を出し切った。今日のコースはポートのようなピュアクライマー向き。ライバルたちからタイムを失ってしまったけど、調子の良さをキープしているので、明日以降の山岳ステージへの準備はできている。
もはやフルームは手の届かないところにいる。でも総合2位以下の争いは熾烈だ。1分8秒の中に5人がひしめいているので、全く歓迎すべきことじゃないけど、エキサイティングな戦いになっている。体調も崩さずに感触も良いので、今のポジションを守りたい。
text:Kei Tsuji
ステージ2勝目を飾ったクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)
勝利の秘訣は正しい装備で走ったこと。コースを見て最初はノーマルバイクで走ることも考えたけど、チームがコースを分析した結果、フル装備のTTバイクが速いという結論に達したんだ。TTバイクが重いというのは昔の話。
レース中はペーシングのことだけを考えて走っていた。前半に飛ばしてしまうと後半に失速することが目に見えていた。だからワット数を確認しながら前半は抑えめに走り、後半に全てをぶつけた。予定通りの数値を刻んだことが勝利につながった。
(パリを除く)2ステージを残して大きなアドバンテージを築くことができた。マイヨジョーヌを着ているものの、アルプスの2日間はいずれも厳しく、トラブル一つで何が起こるかわからないから慎重に走らないといけない。山頂フィニッシュでステージ優勝を狙うことはしないつもり。
ステージ2位に甘んじたトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
暫定トップに立ってホットシートに長い時間座り続けたけど、いずれ誰かに更新されることになると思っていた。ステージ2位という結果には満足しているものの、今日は最高の走りとは言えなかった。急勾配区間では感触良く走れていたけど、3〜4%の緩斜面が続く中盤にかけてスピードを伸ばせなかった。いずれにしても僅差の勝負になると予想していた。
将来的にグランツールの総合争いに加わるためには体重を落とす必要がある。ヒルクライム能力をもっと伸ばさないといけない。山岳タイムトライアルで2位に入ったことからも分かるように少しずつ総合を戦える身体になっているものの、総合表彰台はまだまだ遠い存在。3週間毎日全力で戦い続けている選手たちと、山岳ステージを休みながら走っている自分の間にはまだまだ大きな差がある。
後半に挽回して3位に食い込んだファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
今日の結果にはとても満足している。3週目に差し掛かった状態でどこまで走ることができるかを知るための重要なテストだった。応援に来てくれている両親と過ごしながらしっかりとリカバリーして、明日からの山岳2連戦に備えたい。
ニーバリをはじめ、チーム力は揃っている。アシストに徹してくれている彼に感謝しながら、今の良い状態を保ってパリまで戦い抜きたい。
総合タイム挽回を果たしたステージ4位のリッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシング)
とても良いタイムトライアルの走りだった。これ以上良いタイムは出せないと思うほどに。総合表彰台の可能性がまだ残っているので、これからも攻撃を継続したい。昨日に続いて今日も登りの感触がとても良く、チームもバックアップしてくれる。自分につきまとった不運は過去のものになり、これからのステージに向けて自信を得ている。
毎日少しずつタイムを挽回できているので、厳しい山岳ステージで総合ライバルたちをさらに引き離したいと思う。総合表彰台は僅差の戦いになるはず。どこで総合タイムを挽回できるのかを見極めて仕掛けたい。
ステージ5位に入ったロメン・バルデ(フランス、AG2Rラモンディアール)
峠を登るような今日のコースは自分向き。30分のヒルクライムという認識で挑んだ。沿道の観客から大きな力をもらったよ。あまりの声援の大きさに鳥肌が立ったけど、追い込みすぎないように気をつけた。今日のタイムと走りの感触にはとても満足している。
今日の目標は総合ジャンプアップだった。ここに来るまでに時間がかかったけど、今は総合表彰台を狙える位置につけている。総合表彰台争い僅差の状態が続いているので、攻撃的にならないといけない。日曜日のパリで後悔したくないので全力で2日間に挑む。フルームの総合リードは揺るぎないけど、総合2位以下は激しいバトルになるはず。
ステージ10位で総合4位を守ったナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
今日も走りの感触は良くなかった。何かの要因がパフォーマンスに影響しているのは明らか。もちろん疲れているけど、疲労が原因ではない。アレルギーか何かが原因で脚に酸素が行き渡っていないのかもしれない。
このあたり特有のアレルギー物質がここ数日の低迷の原因になっている可能性はある。もしそうであれば、明日から天候が悪化することが予想されているので、雨によって症状が緩和されることを望む。コンディションが悪いにもかかわらず総合表彰台を狙えるポジションにいることは悪くない。
苦戦しながらも総合2位を守ったバウク・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード)
良いペースを刻めたので上出来だった。とても厳しいタイムトライアルで、全力を出し切った。今日のコースはポートのようなピュアクライマー向き。ライバルたちからタイムを失ってしまったけど、調子の良さをキープしているので、明日以降の山岳ステージへの準備はできている。
もはやフルームは手の届かないところにいる。でも総合2位以下の争いは熾烈だ。1分8秒の中に5人がひしめいているので、全く歓迎すべきことじゃないけど、エキサイティングな戦いになっている。体調も崩さずに感触も良いので、今のポジションを守りたい。
text:Kei Tsuji