2016/05/28(土) - 23:24
ツアー・オブ・ジャパンが5月29日(日)の堺ステージから始まる。昨年の個人総合1位2位のミルサマ・ポルセイェディゴラコール(タブリーズシャハルダリチーム)、ラヒーム・エマミ(ピシュガマンジャイアントチーム)が参戦。立ち向かう海外勢、日本勢の戦いは?
5月29日(日)から8日間8ステージで行われるツアー・オブ・ジャパン(UCI2.1)。今年は京都ステージが入り休息日なしのスケジュール。京都以外は昨年までと全く同じコースであり、富士山ステージが大きく成績に影響することは必至。富士山に強いイラン勢しかも昨年の個人総合1位2位が参戦するが、他チームは前日までの戦いでいかに有利に進めるかが見どころだ。
有力選手5人の記者会見
大会に先立ち、前日の5月28日(土)に有力選手5人による記者会見が行われた。会場は千利休と与謝野晶子をフィーチャーした大阪府堺市の施設、さかい利晶の杜だ。会見は骨折から奇跡的な復活を遂げた新城幸也(ランプレ・メリダ)とUCIワールドチームのエーススプリンター、ダヴィデ・チモライ(同)、プロコンチネンタルチーム所属でリオオリンピックへオムニアムで出場する窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)、同じくリオオリンピックへロードレースで出場する内間康平(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)そして2年連続TOJで日本人最高位を獲得している増田成幸(宇都宮ブリッツェン)の5名。
それぞれ以下のようにコメントしている。
新城幸也(ランプレ・メリダ)
「一か月半の間、自転車の上で生活し骨折箇所も自分のものになってきました。タイで5月に行った合宿では開催中のジロよりも長い距離を走りこみ、このTOJやその後のレースに備えてきました。今回はチモライ選手をアシストすることが目標です」
ダヴィデ・チモライ(ランプレ・メリダ)
「新城選手と一緒にこのTOJに参加できることがうれしいです。レースを走ることで日本のいろいろな街を知ることができるのも楽しみです」
窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)
「今年初めて走る日本のロードレースなので楽しみです。直前までノルウェーのステージレースを走ってきてコンディションはいいです。今回はスプリンター中心の構成なのでうまく連携してステージ優勝を狙いたいです」
内間康平(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
「カギになるのは京都ステージだと思います。試走をして下りなど自分の得意なテクニカルなコースとわかりました。悪天候が予想されているので前で展開したいです」
増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
「ステージレースが好きな自分にとって今年は8日間連続であり、真のロードレースができるのではと期待しています」
個人総合はイラン勢それとも?
個人総合は昨年の総合1位2位のミルサマ・ポルセイェディゴラコール(タブリーズシャハルダリチーム)、ラヒーム・エマミ(ピシュガマンジャイアントチーム)が参戦。今年3月のツール・ド・台湾(UCI2.1)個人総合優勝のロビー・ハッカー(アヴァンティアイソウェイスポーツ)など競合が名を連ねる。日本チームではベンジャミ・プラデス(チーム右京)、トマ・ルバ(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)、中根英登(愛三工業レーシングチーム)、ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、ジャイ・クロフォード(キナンサイクリングチーム)らが上位を狙う。
スプリントステージではダヴィデ・チモライ(ランプレ・メリダ)、ニコラス・マリーニ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)、ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)、吉田隼人(マトリックスパワータグ)、黒枝士揮(愛三工業レーシングチーム)、大久保陣(宇都宮ブリッツェン)、入部正太朗(シマノレーシング)、黒枝咲哉(日本ナショナルチーム)らが挙げられる。
新城幸也(ランプレ・メリダ)大腿骨骨折から3か月で参戦
ここで注目は新城幸也(ランプレ・メリダ)だろう。今年2月に大腿骨骨折という大けがを負ったが、懸命なリハビリの結果見事に復活した。通常ならば今シーズン走ることができないほどだが、強靭な体力と精神力で乗り越えた。新城は梅丹本舗でTOJに出場していた2008年当時、富士山を狩野智也(当時シマノレーシング)に次ぐ日本人2位で登っていた。
8年経過しグランツールで山岳アシストもこなす新城にステージだけでなく総合成績も期待してしまいがちだが、ここはまずレースに出場すること、それを称えたい。また5月にその新城とともにタイ合宿をこなしてきた土井雪広(マトリックスパワータグ)も好調で、ステージと総合の両方に期待だ。
イラン勢が富士山ステージでタイムを稼ぐことは予想されることであり、他チームはいかに前日の南信州ステージまでにタイム差を稼ぐかがまず注目だ。そして最終決戦はやはり伊豆ステージ。昨年は上位2チームのイラン勢同士が潰しあいをしてぎりぎりのところで耐えてポルセイェディゴラコールが優勝した。イラン勢の牙城は決して堅固なものではない。前年と同じ轍を踏まず正面から立ち向かう各チームの姿が期待できる。
ツアー・オブ・ジャパン2016参加チーム・選手
16チーム計94名
UCIワールドチーム1、プロコンチネンタルチーム2、海外コンチネンタルチーム5、国内コンチネンタルチーム7、ナショナルチーム1
ユナイテッドヘルスケア
カルロス・エドゥアルド・アルサテ
カール・メンジーズ
ジョナサン・クラーク
エイドリアン・ヘギヴァリ
ダニエル・アレクサンデル・ハラミリョ
ルーク・キオー
ピシュガマンジャイアントチーム
アルヴィン・モアゼミ
アミール・コラドゥーズハグ
レザ・ホセイニ
モハンマド・ラジャブルー
ラヒーム・エマミ
アタック・チームガスト
キャメロン・バイリー
ベンジャミン・ヒル
ガイ・カルマ
アルダー・マーツ
テオダー・イエーツ
タブリーズシャハルダリチーム
ガデル・ミズバニ
メディ・ソフラビ
サイード・サファルザデー
アハド・カゼミ・サライ
ベナム・マレキ
ミルサマ・ポルセイェディゴラコール
アヴァンティアイソウェイスポーツ
パトリック・レーン
クリス・ハミルトン
ロビー・ハッカー
サム・クローム
アンソニー・ジャコッポ
マーク・オブリン
ブリヂストンアンカーサイクリングチーム
トマ・ルバ
ダミアン・モニエ
初山翔
内間康平
井上和郎
西薗良太
チーム右京
ベンジャミ・プラデス
サルバドール・グアルディオラ
オスカル・プジョル
中井路雅
中井唯晶
ジョン・アベラストゥリ
愛三工業レーシングチーム
綾部勇成
伊藤雅和
平塚吉光
早川朋宏
中根英登
黒枝士揮
マトリックスパワータグ
ホセ・ビセンテ・トリビオ
アイラン・フェルナンデス
土井雪広
佐野淳哉
吉田隼人
安原大貴
宇都宮ブリッツェン
増田成幸
鈴木譲
小野寺玲
阿部嵩之
大久保陣
堀孝明
シマノレーシング
入部正太朗
木村圭佑
秋丸湧哉
湊諒
横山航太
小橋勇利
キナンサイクリングチーム
ジャイ・クロフォード
リカルド・ガルシア
ウェズリー・サルツバーガー
マルコス・ガルシア
野中竜馬
阿曽圭佑
日本ナショナルチーム
中村龍太郎(イナーメ信濃山形)
孫崎大樹(早稲田大学)
岡本隼(日本大学)
黒枝咲哉(鹿屋体育大学)
間瀬勇毅(京都産業大学)
小玉凌(中京大学)
photo&text:Hideaki TAKAGI
5月29日(日)から8日間8ステージで行われるツアー・オブ・ジャパン(UCI2.1)。今年は京都ステージが入り休息日なしのスケジュール。京都以外は昨年までと全く同じコースであり、富士山ステージが大きく成績に影響することは必至。富士山に強いイラン勢しかも昨年の個人総合1位2位が参戦するが、他チームは前日までの戦いでいかに有利に進めるかが見どころだ。
有力選手5人の記者会見
大会に先立ち、前日の5月28日(土)に有力選手5人による記者会見が行われた。会場は千利休と与謝野晶子をフィーチャーした大阪府堺市の施設、さかい利晶の杜だ。会見は骨折から奇跡的な復活を遂げた新城幸也(ランプレ・メリダ)とUCIワールドチームのエーススプリンター、ダヴィデ・チモライ(同)、プロコンチネンタルチーム所属でリオオリンピックへオムニアムで出場する窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)、同じくリオオリンピックへロードレースで出場する内間康平(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)そして2年連続TOJで日本人最高位を獲得している増田成幸(宇都宮ブリッツェン)の5名。
それぞれ以下のようにコメントしている。
新城幸也(ランプレ・メリダ)
「一か月半の間、自転車の上で生活し骨折箇所も自分のものになってきました。タイで5月に行った合宿では開催中のジロよりも長い距離を走りこみ、このTOJやその後のレースに備えてきました。今回はチモライ選手をアシストすることが目標です」
ダヴィデ・チモライ(ランプレ・メリダ)
「新城選手と一緒にこのTOJに参加できることがうれしいです。レースを走ることで日本のいろいろな街を知ることができるのも楽しみです」
窪木一茂(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)
「今年初めて走る日本のロードレースなので楽しみです。直前までノルウェーのステージレースを走ってきてコンディションはいいです。今回はスプリンター中心の構成なのでうまく連携してステージ優勝を狙いたいです」
内間康平(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
「カギになるのは京都ステージだと思います。試走をして下りなど自分の得意なテクニカルなコースとわかりました。悪天候が予想されているので前で展開したいです」
増田成幸(宇都宮ブリッツェン)
「ステージレースが好きな自分にとって今年は8日間連続であり、真のロードレースができるのではと期待しています」
個人総合はイラン勢それとも?
個人総合は昨年の総合1位2位のミルサマ・ポルセイェディゴラコール(タブリーズシャハルダリチーム)、ラヒーム・エマミ(ピシュガマンジャイアントチーム)が参戦。今年3月のツール・ド・台湾(UCI2.1)個人総合優勝のロビー・ハッカー(アヴァンティアイソウェイスポーツ)など競合が名を連ねる。日本チームではベンジャミ・プラデス(チーム右京)、トマ・ルバ(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)、中根英登(愛三工業レーシングチーム)、ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、ジャイ・クロフォード(キナンサイクリングチーム)らが上位を狙う。
スプリントステージではダヴィデ・チモライ(ランプレ・メリダ)、ニコラス・マリーニ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)、ジョン・アベラストゥリ(チーム右京)、吉田隼人(マトリックスパワータグ)、黒枝士揮(愛三工業レーシングチーム)、大久保陣(宇都宮ブリッツェン)、入部正太朗(シマノレーシング)、黒枝咲哉(日本ナショナルチーム)らが挙げられる。
新城幸也(ランプレ・メリダ)大腿骨骨折から3か月で参戦
ここで注目は新城幸也(ランプレ・メリダ)だろう。今年2月に大腿骨骨折という大けがを負ったが、懸命なリハビリの結果見事に復活した。通常ならば今シーズン走ることができないほどだが、強靭な体力と精神力で乗り越えた。新城は梅丹本舗でTOJに出場していた2008年当時、富士山を狩野智也(当時シマノレーシング)に次ぐ日本人2位で登っていた。
8年経過しグランツールで山岳アシストもこなす新城にステージだけでなく総合成績も期待してしまいがちだが、ここはまずレースに出場すること、それを称えたい。また5月にその新城とともにタイ合宿をこなしてきた土井雪広(マトリックスパワータグ)も好調で、ステージと総合の両方に期待だ。
イラン勢が富士山ステージでタイムを稼ぐことは予想されることであり、他チームはいかに前日の南信州ステージまでにタイム差を稼ぐかがまず注目だ。そして最終決戦はやはり伊豆ステージ。昨年は上位2チームのイラン勢同士が潰しあいをしてぎりぎりのところで耐えてポルセイェディゴラコールが優勝した。イラン勢の牙城は決して堅固なものではない。前年と同じ轍を踏まず正面から立ち向かう各チームの姿が期待できる。
ツアー・オブ・ジャパン2016参加チーム・選手
16チーム計94名
UCIワールドチーム1、プロコンチネンタルチーム2、海外コンチネンタルチーム5、国内コンチネンタルチーム7、ナショナルチーム1
ランプレ・メリダ
新城幸也
ダヴィデ・チモライ
フェン・チュンカイ
マルコ・クンプ
シュー・ガン
新城幸也
ダヴィデ・チモライ
フェン・チュンカイ
マルコ・クンプ
シュー・ガン
NIPPO・ヴィーニファンティーニ
窪木一茂
小石祐馬
ピエールパオロ・デネグリ
アントニオ・ニーバリ
ニコラス・マリーニ
ダニエーレ・コッリ
窪木一茂
小石祐馬
ピエールパオロ・デネグリ
アントニオ・ニーバリ
ニコラス・マリーニ
ダニエーレ・コッリ
ユナイテッドヘルスケア
カルロス・エドゥアルド・アルサテ
カール・メンジーズ
ジョナサン・クラーク
エイドリアン・ヘギヴァリ
ダニエル・アレクサンデル・ハラミリョ
ルーク・キオー
ピシュガマンジャイアントチーム
アルヴィン・モアゼミ
アミール・コラドゥーズハグ
レザ・ホセイニ
モハンマド・ラジャブルー
ラヒーム・エマミ
アタック・チームガスト
キャメロン・バイリー
ベンジャミン・ヒル
ガイ・カルマ
アルダー・マーツ
テオダー・イエーツ
タブリーズシャハルダリチーム
ガデル・ミズバニ
メディ・ソフラビ
サイード・サファルザデー
アハド・カゼミ・サライ
ベナム・マレキ
ミルサマ・ポルセイェディゴラコール
アヴァンティアイソウェイスポーツ
パトリック・レーン
クリス・ハミルトン
ロビー・ハッカー
サム・クローム
アンソニー・ジャコッポ
マーク・オブリン
トレンガヌサイクリングチーム
アディク・オスマン
ダニエル・ホワイトハウス
ダディ・サリャディ
アミルル・マルズキ
マラル・エルデネ・バトムンフ
ノリムラン・ノリン
アディク・オスマン
ダニエル・ホワイトハウス
ダディ・サリャディ
アミルル・マルズキ
マラル・エルデネ・バトムンフ
ノリムラン・ノリン
ブリヂストンアンカーサイクリングチーム
トマ・ルバ
ダミアン・モニエ
初山翔
内間康平
井上和郎
西薗良太
チーム右京
ベンジャミ・プラデス
サルバドール・グアルディオラ
オスカル・プジョル
中井路雅
中井唯晶
ジョン・アベラストゥリ
愛三工業レーシングチーム
綾部勇成
伊藤雅和
平塚吉光
早川朋宏
中根英登
黒枝士揮
マトリックスパワータグ
ホセ・ビセンテ・トリビオ
アイラン・フェルナンデス
土井雪広
佐野淳哉
吉田隼人
安原大貴
宇都宮ブリッツェン
増田成幸
鈴木譲
小野寺玲
阿部嵩之
大久保陣
堀孝明
シマノレーシング
入部正太朗
木村圭佑
秋丸湧哉
湊諒
横山航太
小橋勇利
キナンサイクリングチーム
ジャイ・クロフォード
リカルド・ガルシア
ウェズリー・サルツバーガー
マルコス・ガルシア
野中竜馬
阿曽圭佑
日本ナショナルチーム
中村龍太郎(イナーメ信濃山形)
孫崎大樹(早稲田大学)
岡本隼(日本大学)
黒枝咲哉(鹿屋体育大学)
間瀬勇毅(京都産業大学)
小玉凌(中京大学)
photo&text:Hideaki TAKAGI
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