2016/04/29(金) - 19:50
前日に続き、集団スプリントで決着したツアー・オブ・ターキー第5ステージ。アンドレ・グライペル(ロット・ソウダル)とサーシャ・モードロ(ランプレ・メリダ)という今大会の2強スプリンターを下したヤコブ・マレツコ(イタリア、サウスイースト)がステージ優勝を飾った。
後半戦に突入した今年のツアー・オブ・ターキー(UCI2.HC)。第5ステージはアランヤをスタートし、ケメルにゴールする189.3kmで争われる。地中海の沿岸部をたどるように線が引かれたコースにはアップダウンがほとんど存在せず、前日同様に集団スプリントでの決着が予想された。
スプリントステージの定石通り、この日もレース序盤に少人数の逃げが形成される。先頭グループに入ったのはリカルド・スタキオッティ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)、エンリコ・サルバドール(ユニユーロ・ウィリエール)、カスパール・セルギス(アルファ・バルティック・マラトーニ)ら6名。
99.8kmと156.4km地点に設定されたスプリントポイントは、スタキオッティ、サルバドール、セルギスの3名のみによって争われ、いずれもスタキオッティが先着している。先頭グループはこのポイント争い以外は協調しながら逃げ続ける。
メイン集団はスプリント勝負を狙うロット・ソウダルとランプレ・メリダ、サウスイースト、リーダーチームのカハルーラルという4チームがコントロール。大集団と逃げグループとの差を2分前後に抑えながら、フィニッシュへの距離を減らしていく。
先頭6名とメイン集団とのタイム差が徐々に縮まっていく中、残り50km地点でミカル・ポドルスキ(ヴェルヴァ・アクティブジェット)がアタックすると先頭グループが活性化。しかし、スプリンターチームの射程圏内から外れることはできず。
メイン集団が逃げグループまで30秒後方まで迫った残り10km地点。逃げ切りを狙ってペーター・シュルティング(パークホテル・ヴァルケンブルグ)とサルバドールがアタック。2人は協調して逃げるが、サルバドールが残り6km地点で脱落。そして、シュルティングの逃げも長くは続かず、4kmを残して集団に吸収される。
全ての逃げを吸収したメイン集団は、各チームが隊列をつくり主導権を握ろうとするが、圧倒的な力を持つチームが現れず。残り1kmを切ってからようやくロット・ソウダルが先頭に踊り出るもスピードを上げきることができず、混沌とした展開でスプリントバトルが開始された。
残り200mで先陣を切ったのはサーシャ・モードロ(イタリア、ランプレ・メリダ)だったが、「風の影響でトップスピードが伸びなかった」と失速。代わってモードロの番手につけていたヤコブ・マレツコ(イタリア、サウスイースト)が残り100mで先頭に立つと、そのまま後続を振り切った。
2位はトレインを組みながらも、フィニッシュ手前のポジション争いで後方に埋もれたアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)。マレツコとは別ラインでスプリントを開始したマヌエル・ベレッティ(イタリア、サウスイースト)が3位に入っている。
今シーズン4勝目を飾ったマレツコは「今日はチームメートに最大級の感謝を贈りたい。ジロ・デ・イタリアでのデビューに向けて、モチベーションがこれ以上ないくらい高まっている」とコメント。5月のジロでは、頭角を現し始めた若手イタリアンスプリンターの活躍に注目が集まりそうだ。
NIPPOヴィーニファンティーニの窪木一茂は50位、石橋学は81位でステージを終えている。総合上位メンバーは先頭集団内でゴールしたため、順位の変動はない。なお、ステージ2位のグライペルは、ジロ参戦のために第5ステージ終了時点でリタイアを決めている。
ツアー・オブ・ターキー2016第5ステージ結果
1位 ヤコブ・マレツコ(イタリア、サウスイースト) 4h20’28”
2位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)
3位 マヌエル・ベレッティ(イタリア、サウスイースト)
4位 マッテーオ・マルチェッリ(イタリア、ユニユーロ・ウィリエール)
5位 ダニエーレ・コッリ(イタリア、 NIPPOヴィーニファンティーニ)
6位 クリストフ・ラボリエ(フランス、デルコ・マルセイユ・プロヴァンスKTM)
7位 グレゴリス・ステプニアック(ポーランド、CCCスプランディポルコウィチェ)
8位 サーシャ・モードロ(イタリア、ランプレ・メリダ)
9位 アルベルト・チェッキン(イタリア、チームロス)
10位 ヴァディム・ガレイェフ(カザフスタン、アスタナシティ)
個人総合成績
山岳賞
1位 レミ・ディグレゴリオ(フランス、デルコ・マルセイユ・プロヴァンスKTM)
スプリント賞
1位 アルベルト・チェッキン(イタリア、チームロス)
ビューティー・オブ・ターキー賞
1位 ルイス・マス(スペイン、カハルーラル)
text:Gakuto.Fujiwara
photo:Tour of Turkey/Brian Hodes
後半戦に突入した今年のツアー・オブ・ターキー(UCI2.HC)。第5ステージはアランヤをスタートし、ケメルにゴールする189.3kmで争われる。地中海の沿岸部をたどるように線が引かれたコースにはアップダウンがほとんど存在せず、前日同様に集団スプリントでの決着が予想された。
スプリントステージの定石通り、この日もレース序盤に少人数の逃げが形成される。先頭グループに入ったのはリカルド・スタキオッティ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ)、エンリコ・サルバドール(ユニユーロ・ウィリエール)、カスパール・セルギス(アルファ・バルティック・マラトーニ)ら6名。
99.8kmと156.4km地点に設定されたスプリントポイントは、スタキオッティ、サルバドール、セルギスの3名のみによって争われ、いずれもスタキオッティが先着している。先頭グループはこのポイント争い以外は協調しながら逃げ続ける。
メイン集団はスプリント勝負を狙うロット・ソウダルとランプレ・メリダ、サウスイースト、リーダーチームのカハルーラルという4チームがコントロール。大集団と逃げグループとの差を2分前後に抑えながら、フィニッシュへの距離を減らしていく。
先頭6名とメイン集団とのタイム差が徐々に縮まっていく中、残り50km地点でミカル・ポドルスキ(ヴェルヴァ・アクティブジェット)がアタックすると先頭グループが活性化。しかし、スプリンターチームの射程圏内から外れることはできず。
メイン集団が逃げグループまで30秒後方まで迫った残り10km地点。逃げ切りを狙ってペーター・シュルティング(パークホテル・ヴァルケンブルグ)とサルバドールがアタック。2人は協調して逃げるが、サルバドールが残り6km地点で脱落。そして、シュルティングの逃げも長くは続かず、4kmを残して集団に吸収される。
全ての逃げを吸収したメイン集団は、各チームが隊列をつくり主導権を握ろうとするが、圧倒的な力を持つチームが現れず。残り1kmを切ってからようやくロット・ソウダルが先頭に踊り出るもスピードを上げきることができず、混沌とした展開でスプリントバトルが開始された。
残り200mで先陣を切ったのはサーシャ・モードロ(イタリア、ランプレ・メリダ)だったが、「風の影響でトップスピードが伸びなかった」と失速。代わってモードロの番手につけていたヤコブ・マレツコ(イタリア、サウスイースト)が残り100mで先頭に立つと、そのまま後続を振り切った。
2位はトレインを組みながらも、フィニッシュ手前のポジション争いで後方に埋もれたアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)。マレツコとは別ラインでスプリントを開始したマヌエル・ベレッティ(イタリア、サウスイースト)が3位に入っている。
今シーズン4勝目を飾ったマレツコは「今日はチームメートに最大級の感謝を贈りたい。ジロ・デ・イタリアでのデビューに向けて、モチベーションがこれ以上ないくらい高まっている」とコメント。5月のジロでは、頭角を現し始めた若手イタリアンスプリンターの活躍に注目が集まりそうだ。
NIPPOヴィーニファンティーニの窪木一茂は50位、石橋学は81位でステージを終えている。総合上位メンバーは先頭集団内でゴールしたため、順位の変動はない。なお、ステージ2位のグライペルは、ジロ参戦のために第5ステージ終了時点でリタイアを決めている。
ツアー・オブ・ターキー2016第5ステージ結果
1位 ヤコブ・マレツコ(イタリア、サウスイースト) 4h20’28”
2位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)
3位 マヌエル・ベレッティ(イタリア、サウスイースト)
4位 マッテーオ・マルチェッリ(イタリア、ユニユーロ・ウィリエール)
5位 ダニエーレ・コッリ(イタリア、 NIPPOヴィーニファンティーニ)
6位 クリストフ・ラボリエ(フランス、デルコ・マルセイユ・プロヴァンスKTM)
7位 グレゴリス・ステプニアック(ポーランド、CCCスプランディポルコウィチェ)
8位 サーシャ・モードロ(イタリア、ランプレ・メリダ)
9位 アルベルト・チェッキン(イタリア、チームロス)
10位 ヴァディム・ガレイェフ(カザフスタン、アスタナシティ)
個人総合成績
1位 ペッロ・ビルバオ(スペイン、カハルーラル)
2位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
3位 ダヴィ・アローヨ(スペイン、カハルーラル)
4位 ニキータ・スタルノフ(カザフスタン、アスタナシティ)
5位 ルイス・マス(スペイン、カハルーラル)
6位 アダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ソウダル)
7位 グレゴリー・ヘンダーソン(ニュージランド、ロット・ソウダル)
8位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)
9位 スティグ・ブロックス(ベルギー、ロット・ソウダル)
10位 ヘルト・ドックス(ベルギー、ロット・ソウダル)
2位 ホセ・ゴンサルべ(ポルトガル、カハルーラル)
3位 ダヴィ・アローヨ(スペイン、カハルーラル)
4位 ニキータ・スタルノフ(カザフスタン、アスタナシティ)
5位 ルイス・マス(スペイン、カハルーラル)
6位 アダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ソウダル)
7位 グレゴリー・ヘンダーソン(ニュージランド、ロット・ソウダル)
8位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)
9位 スティグ・ブロックス(ベルギー、ロット・ソウダル)
10位 ヘルト・ドックス(ベルギー、ロット・ソウダル)
20h07’06”
+05”
+13”
+22”
+1’14”
+2’22”
+3’46”
+5’41”
+8’01”
+9’38”
+05”
+13”
+22”
+1’14”
+2’22”
+3’46”
+5’41”
+8’01”
+9’38”
山岳賞
1位 レミ・ディグレゴリオ(フランス、デルコ・マルセイユ・プロヴァンスKTM)
スプリント賞
1位 アルベルト・チェッキン(イタリア、チームロス)
ビューティー・オブ・ターキー賞
1位 ルイス・マス(スペイン、カハルーラル)
text:Gakuto.Fujiwara
photo:Tour of Turkey/Brian Hodes
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