2016/02/13(土) - 19:39
好天に恵まれたお台場海浜公園で第5回目となるシクロクロス東京が幕を開けた。初日はC1からC4、マスターズなどが開催され、多くのシクロクロッサーがお台場の砂と戯れた。各レースをダイジェストでレポート。
絶好のアウトドア日和に恵まれた2月13日、お台場海浜公園でシクロクロス東京が幕を開けた。この日開催されたのはC4、CM2+CM3、C3+U17、CL2/U15、CM1/CJ、そしてC2とC1の計9レース。エントリーカテゴリーであるC4は3レースが行われるなど、国内でのシクロクロスブームを実感するにふさわしい盛り上がりを見せた。
この日会場を訪れたのは公式発表で6000人。昨年の4000人を大きく上回り、最高峰のC1レースが始まる頃にはコースサイドに人が途切れないほどに。コースサイドにはジェレミー・パワーズら翌日レースを控える招待選手も登場し、ファンとの交流を楽しんでいるようだった。
大きくレイアウトが変更され、従来と逆回りとなった今年のコース。折からの好天によってCX東京の代名詞でもある砂はサラサラで、ホイールが深く埋まりきってしまうほど。踏みしめられた轍をどう処理するかが順位の分かれ目となった。
2日間のキックオフとなったC4のエントリーはなんと184名。女子カテゴリーのCL2は44名がエントリーし、大会に華を添えることに。
会場を大きく盛り上げたのは同時出走したマスターズとジュニアの混走レース。両カテゴリーのトップを走る織田聖(Above Bike Store Cycle Club)と筧五郎(56CYCLE)が激しいデッドヒートを繰り広げることになった。
抜きつ抜かれつを繰り返す2名の戦いに決着をつけたのは織田だった。砂浜区間で筧を数度巧みにブロックすると、遂に両者の間隔が開く。「世界選手権で学んだレース運びを実践しました」という織田が30秒ほどのリードを守り先頭でゴールに飛び込んだ。
C1昇格を賭けたC2レースでは、激しい先頭争いからトップを守り続けた西垣内裕治(日野自動車レーシングチーム)が優勝し、迎えたC1レース。JCXランキングで男子エリート出走権を獲得できたなかったC1ライダーたちによるレースでだが、上位3名にはエリートの出走権が与えられる。強風で時おり砂煙が舞う中、定刻通り15時40分に70名近いライダーが一斉にスタートを切った。
ホールショットを奪ったのは、エントリーリストの中でも随一の成績を持つ重田謙吾(Team
Cuore)。1周めのホームストレートを終えてサンドセクションに入ると、ぐいぐいと後続を引き離しにかかり、そのまま独走する。結局9周回のレース中で一度も先頭を譲ることなく、終始安定した走りで圧勝した。
優勝した重田は「半年前に負った怪我の影響で、今シーズンを棒にが振ってしまい、JCXランキングでエリートの出場権を獲得することができなかった。だから、今日はエリートの出場権獲得を絶対目標に走り、有限実行することができて良かった。序盤は自分のペースで、後半にかけては翌日のことを考えて抑え気味で走った。明日は自分なりの走りをしたい」とコメントした。
2・3位争いは5名が絡む接戦に。序盤はTシャツ+ホットパンツの関西のアイドル「デイブ」の相性で親しまれる平尾浩一(662-496部)が2位、山口雄大(Pinazou TestTeam)が3位でレースを進め、一旦は4位以下に差をつける。しかし、残り5周に差し掛かるタイミングで松木健治(有限会社村上建具工房ハイランダー)が3位に浮上し、その後平尾に追いつく。しばらくすると後方から山本誠一(space)がジョインし、表彰台争いは平尾、松木、山本の3名のパックで終盤に。
しかし、最終周でどんでん返しが。最終周で3名のパックから抜け出した松木2位が獲得。3位は平尾と山本の争いになるかと思われたが、表彰台に滑り込んだのは、2名の後方から追い上げてきた佐藤利英(Team
Chainring)。昨年のCX東京C1レースでも3位表彰台を獲得した佐藤がクレバーな走りで2年連続となる表彰台を獲得してみせた。
翌日はキッズレースやエンデューロを経て、午後からはクライマックスとなる男女エリートカテゴリーレースが開催される。CL1の出走は12時45分、エリート男子の出走は13時40分の予定だ。都合のつく方は是非会場へ、会場に足を運べない方はJ SPORTSオンデマンドでエリート男子レースを観戦しよう。
シクロクロス東京2016 Day-1リザルト
C1(9Lap)
1位 重田兼吾(TeamCUORE/順天堂大学)57:59
2位 松木健治(有限会社村上建具工房ハイランダー) 58:53
3位 佐藤利英(Team Chainring )59:00
4位 山本誠一(space)59:04
5位 平尾浩一(662-496部) 59:04
6位 箭内秀平(日本ろう自転車競技協会)59:27
7位 山口雄大(Pinazou Test Team)59:42
8位 佐復真人(WildBoars OTR )1:00:14
9位 渡邊卓人(Circles Racing Club)1:00:37
10位 伊藤知幸 1:00:39
C2 (6Lap)
1位 西垣内裕治(日野自動車レーシングチーム )39:58
2位 小嶋太郎(日本ろう自転車競技協会)40:23
3位 長瀬友暉(K2T2)40:53
C3(4Lap)
1位 古野裕一(TeamOyajiAsaren)27:45
2位 新井正之(れっつばいんみー )28:09
3位 早瀬憲太郎(日本ろう自転車競技協会)28:22
C4-A(4Lap)
1位 那須高志(TEAM辻浦)
2位 佐藤拳人(Bluelug)
3位 石川正道(じて吉)
C4-B(4Lap)
1位 吉田幸司(ニコー製作所)28:28
2位 中前元久(バルバクラブカナザワ)30:02
3位 高山祐次郎(TEAM AGRI)30:04
C4-C(4Lap)
1位 阿部秀昭 28:21
2位 小久保登志貴(TEAM AGRI)28:29
3位 川上徹造(BeX ISOYA)29:03
CL2(4Lap)
1位 西形舞(TRCパナマレッズCX) 33:00
2位 伊藤 圭菜子 33:09
3位 平野美穂(ARI MURACA)33:40
CM1(6Lap)
1位 筧五郎(56CYCLE) 37:34
2位 藤井修(きゅうべいsports)39:02
3位 中野政彦(Tean Speed) 39:48
CM3+CM2(4Lap)
1位 岡田修一 31:04
2位 小菅一弘(WEMO 2005)32:13
3位 上村正彦 32:44
CJ(6Lap)
1位 織田聖(Above Bike Store Cycle)36:57
2位 江越昇也(TEAM ProRide)38:46
3位 江越海玖也(横浜高校自転車競技部)40:57
U17(4Lap)
1位 積田連(Team Chainring)27:57
2位 上野悠佑太(Team MOMO)28:59
3位 後藤大地(Team MOMO) 29:10
U15(4Lap)
1位 高木亮太(Team-K )26:41
2位 中島渉(FELT-mistral )27:10
3位 鈴木皓士(WESTBERG/ProRide)31:30
text:Yuya.Yamamoto&So.Isobe
photo:Kei.Tsuji/CXtokyo
絶好のアウトドア日和に恵まれた2月13日、お台場海浜公園でシクロクロス東京が幕を開けた。この日開催されたのはC4、CM2+CM3、C3+U17、CL2/U15、CM1/CJ、そしてC2とC1の計9レース。エントリーカテゴリーであるC4は3レースが行われるなど、国内でのシクロクロスブームを実感するにふさわしい盛り上がりを見せた。
この日会場を訪れたのは公式発表で6000人。昨年の4000人を大きく上回り、最高峰のC1レースが始まる頃にはコースサイドに人が途切れないほどに。コースサイドにはジェレミー・パワーズら翌日レースを控える招待選手も登場し、ファンとの交流を楽しんでいるようだった。
大きくレイアウトが変更され、従来と逆回りとなった今年のコース。折からの好天によってCX東京の代名詞でもある砂はサラサラで、ホイールが深く埋まりきってしまうほど。踏みしめられた轍をどう処理するかが順位の分かれ目となった。
2日間のキックオフとなったC4のエントリーはなんと184名。女子カテゴリーのCL2は44名がエントリーし、大会に華を添えることに。
会場を大きく盛り上げたのは同時出走したマスターズとジュニアの混走レース。両カテゴリーのトップを走る織田聖(Above Bike Store Cycle Club)と筧五郎(56CYCLE)が激しいデッドヒートを繰り広げることになった。
抜きつ抜かれつを繰り返す2名の戦いに決着をつけたのは織田だった。砂浜区間で筧を数度巧みにブロックすると、遂に両者の間隔が開く。「世界選手権で学んだレース運びを実践しました」という織田が30秒ほどのリードを守り先頭でゴールに飛び込んだ。
C1昇格を賭けたC2レースでは、激しい先頭争いからトップを守り続けた西垣内裕治(日野自動車レーシングチーム)が優勝し、迎えたC1レース。JCXランキングで男子エリート出走権を獲得できたなかったC1ライダーたちによるレースでだが、上位3名にはエリートの出走権が与えられる。強風で時おり砂煙が舞う中、定刻通り15時40分に70名近いライダーが一斉にスタートを切った。
ホールショットを奪ったのは、エントリーリストの中でも随一の成績を持つ重田謙吾(Team
Cuore)。1周めのホームストレートを終えてサンドセクションに入ると、ぐいぐいと後続を引き離しにかかり、そのまま独走する。結局9周回のレース中で一度も先頭を譲ることなく、終始安定した走りで圧勝した。
優勝した重田は「半年前に負った怪我の影響で、今シーズンを棒にが振ってしまい、JCXランキングでエリートの出場権を獲得することができなかった。だから、今日はエリートの出場権獲得を絶対目標に走り、有限実行することができて良かった。序盤は自分のペースで、後半にかけては翌日のことを考えて抑え気味で走った。明日は自分なりの走りをしたい」とコメントした。
2・3位争いは5名が絡む接戦に。序盤はTシャツ+ホットパンツの関西のアイドル「デイブ」の相性で親しまれる平尾浩一(662-496部)が2位、山口雄大(Pinazou TestTeam)が3位でレースを進め、一旦は4位以下に差をつける。しかし、残り5周に差し掛かるタイミングで松木健治(有限会社村上建具工房ハイランダー)が3位に浮上し、その後平尾に追いつく。しばらくすると後方から山本誠一(space)がジョインし、表彰台争いは平尾、松木、山本の3名のパックで終盤に。
しかし、最終周でどんでん返しが。最終周で3名のパックから抜け出した松木2位が獲得。3位は平尾と山本の争いになるかと思われたが、表彰台に滑り込んだのは、2名の後方から追い上げてきた佐藤利英(Team
Chainring)。昨年のCX東京C1レースでも3位表彰台を獲得した佐藤がクレバーな走りで2年連続となる表彰台を獲得してみせた。
翌日はキッズレースやエンデューロを経て、午後からはクライマックスとなる男女エリートカテゴリーレースが開催される。CL1の出走は12時45分、エリート男子の出走は13時40分の予定だ。都合のつく方は是非会場へ、会場に足を運べない方はJ SPORTSオンデマンドでエリート男子レースを観戦しよう。
シクロクロス東京2016 Day-1リザルト
C1(9Lap)
1位 重田兼吾(TeamCUORE/順天堂大学)57:59
2位 松木健治(有限会社村上建具工房ハイランダー) 58:53
3位 佐藤利英(Team Chainring )59:00
4位 山本誠一(space)59:04
5位 平尾浩一(662-496部) 59:04
6位 箭内秀平(日本ろう自転車競技協会)59:27
7位 山口雄大(Pinazou Test Team)59:42
8位 佐復真人(WildBoars OTR )1:00:14
9位 渡邊卓人(Circles Racing Club)1:00:37
10位 伊藤知幸 1:00:39
C2 (6Lap)
1位 西垣内裕治(日野自動車レーシングチーム )39:58
2位 小嶋太郎(日本ろう自転車競技協会)40:23
3位 長瀬友暉(K2T2)40:53
C3(4Lap)
1位 古野裕一(TeamOyajiAsaren)27:45
2位 新井正之(れっつばいんみー )28:09
3位 早瀬憲太郎(日本ろう自転車競技協会)28:22
C4-A(4Lap)
1位 那須高志(TEAM辻浦)
2位 佐藤拳人(Bluelug)
3位 石川正道(じて吉)
C4-B(4Lap)
1位 吉田幸司(ニコー製作所)28:28
2位 中前元久(バルバクラブカナザワ)30:02
3位 高山祐次郎(TEAM AGRI)30:04
C4-C(4Lap)
1位 阿部秀昭 28:21
2位 小久保登志貴(TEAM AGRI)28:29
3位 川上徹造(BeX ISOYA)29:03
CL2(4Lap)
1位 西形舞(TRCパナマレッズCX) 33:00
2位 伊藤 圭菜子 33:09
3位 平野美穂(ARI MURACA)33:40
CM1(6Lap)
1位 筧五郎(56CYCLE) 37:34
2位 藤井修(きゅうべいsports)39:02
3位 中野政彦(Tean Speed) 39:48
CM3+CM2(4Lap)
1位 岡田修一 31:04
2位 小菅一弘(WEMO 2005)32:13
3位 上村正彦 32:44
CJ(6Lap)
1位 織田聖(Above Bike Store Cycle)36:57
2位 江越昇也(TEAM ProRide)38:46
3位 江越海玖也(横浜高校自転車競技部)40:57
U17(4Lap)
1位 積田連(Team Chainring)27:57
2位 上野悠佑太(Team MOMO)28:59
3位 後藤大地(Team MOMO) 29:10
U15(4Lap)
1位 高木亮太(Team-K )26:41
2位 中島渉(FELT-mistral )27:10
3位 鈴木皓士(WESTBERG/ProRide)31:30
text:Yuya.Yamamoto&So.Isobe
photo:Kei.Tsuji/CXtokyo
フォトギャラリー
リンク
Amazon.co.jp