2016/01/23(土) - 08:13
サンルイス名物の難関山岳チェロ・エル・アマゴで総合争いが勃発。南米勢が躍進し、地元アルゼンチンのエデュアルド・セプルヴェダが並み居る強豪を抑えて優勝。総合首位に浮上した。
大会名称でもあるサンルイスの街を出発し、サンルイス名物の1級山岳チェロ・エル・アマゴへと至るツール・ド・サンルイス(UCI2.1)第4ステージ。
いよいよ本格的な難関山岳が登場し、そのプロフィールは登坂距離10.5km、平均斜度7.2%というもの。残り24km地点から緩やかに高度を上げ、終盤は標高1720mの頂上まで一気に駆け上がる。この登坂では予想通り、激しい勝負が繰り広げられた。
この日の逃げグループを形成したのは南米勢を中心とする12名。多人数の逃げは協調して巡行したものの、山岳に向けて用意を整えるメイン集団は余裕あるリードを与えない。2つの中間スプリントを通過し、チェロ・エル・アマゴの前座に用意された3級山岳に差し掛かる頃には、メイン集団の足音も大きくなっていた。
逃げ集団からの飛び出しも見られたものの、モビスターを筆頭にアスタナやエティックス・クイックステップがペースを上げる集団は、チェロ・エル・アマゴの麓で全ての逃げメンバーを飲み込む。前日に大逃げを決めた総合首位、ペーター・コーニング(オランダ、ドラパックプロサイクリング)も遅れ、メイン集団は人数を絞りながら登坂をこなしていく。
するとナイロ・キンタナの弟であるダイェル・キンタナ(コロンビア、モビスター)が残り8km地点でアタックし、勝負の口火が切られた。キンタナのペースアップにヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)が遅れ、追走したアレクシス・アセヴェド(コロンビア、ジェイミス)がキンタナに合流する。しかしゴールまで5kmを残した地点から、エデュアルド・セプルヴェダ(アルゼンチン、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)が勝負に打って出た。
セプルヴェダはキンタナとアセヴェドを抜き去ると、そのまま独走態勢を築き上げる。風が強く吹きつける頂上付近でもペースを一切落とすこと無く、アセヴェドをおよそ1分振り切ってフィニッシュ。昨年大会で総合4位に入った24歳が、自国最大のレースで栄冠を掴んだ。
「とても風が強かったが、正しいタイミングでアタックを仕掛けることができた」と語るセプルヴェダ。2012年にFDJでプロ入りし、翌年に現チームへと加入。昨年はツール・ド・フランスでグランツアー初出場したものの、第14ステージではメカトラ後に他チームのチームカーに乗車したことで失格となっていた。
またこの日、1位から4位までを南米勢が独占し、ミゲルアンヘル・ロペスモレーノ(コロンビア、アスタナ)はステージ6位、ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ)が7位、ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)は8位と強豪勢もシーズンインを順調に滑り出し。一方ニーバリは5分37秒遅れに終わった。
翌第5ステージは、レンカからファナ・コスライへと至る168.7km。緩やかな登りフィニッシュでは再びスプリンターの共演が見られるはずだ。
ツール・ド・サンルイス2016第4ステージ結果
1位 エデュアルド・セプルヴェダ(アルゼンチン、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)4h00’35”
2位 アレクシス・アセヴェド(コロンビア、ジェイミス) +54”
3位 ロマン・ヴィラロボス(コスタリカ、コスタリカナショナルチーム) +1’31”
4位 ダイェル・キンタナ(コロンビア、モビスター)
5位 イリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ) +1’41”
6位 ミゲルアンヘル・ロペスモレーノ(コロンビア、アスタナ) +2’10”
7位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ)
8位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
9位 ジョナサン・ミラン(コロンビア、ストロングマン・カンパニョーロ) +2’12”
10位 アンダーソン・マルドナルド(ウルグアイ、ウルグアイナショナルチーム) +2’14”
137位 山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ) +21’02”
個人総合成績
1位 エデュアルド・セプルヴェダ(アルゼンチン、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)12h00’16”
2位 ダイェル・キンタナ(コロンビア、モビスター) +03”
3位 ロドリゴ・コントレラス(コロンビア、エティックス・クイックステップ) +38”
4位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) +42”
5位 ミゲルアンヘル・ロペスモレーノ(コロンビア、アスタナ) +51”
6位 ダニエル・モレーノ(スペイン、モビスター) +56”
7位 ロマン・ヴィラロボス(コスタリカ、コスタリカナショナルチーム) +1’06”
8位 アレクシス・アセヴェド(コロンビア、ジェイミス) +1’09”
9位 イリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ) +1’22”
10位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ) +1’37”
山岳賞
エデュアルド・セプルヴェダ(アルゼンチン、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)
ヤングライダー賞
ロドリゴ・コントレラス(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
チーム総合成績
モビスター
text:So.Isobe
photo:Tim de Waele
大会名称でもあるサンルイスの街を出発し、サンルイス名物の1級山岳チェロ・エル・アマゴへと至るツール・ド・サンルイス(UCI2.1)第4ステージ。
いよいよ本格的な難関山岳が登場し、そのプロフィールは登坂距離10.5km、平均斜度7.2%というもの。残り24km地点から緩やかに高度を上げ、終盤は標高1720mの頂上まで一気に駆け上がる。この登坂では予想通り、激しい勝負が繰り広げられた。
この日の逃げグループを形成したのは南米勢を中心とする12名。多人数の逃げは協調して巡行したものの、山岳に向けて用意を整えるメイン集団は余裕あるリードを与えない。2つの中間スプリントを通過し、チェロ・エル・アマゴの前座に用意された3級山岳に差し掛かる頃には、メイン集団の足音も大きくなっていた。
逃げ集団からの飛び出しも見られたものの、モビスターを筆頭にアスタナやエティックス・クイックステップがペースを上げる集団は、チェロ・エル・アマゴの麓で全ての逃げメンバーを飲み込む。前日に大逃げを決めた総合首位、ペーター・コーニング(オランダ、ドラパックプロサイクリング)も遅れ、メイン集団は人数を絞りながら登坂をこなしていく。
するとナイロ・キンタナの弟であるダイェル・キンタナ(コロンビア、モビスター)が残り8km地点でアタックし、勝負の口火が切られた。キンタナのペースアップにヴィンツェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)が遅れ、追走したアレクシス・アセヴェド(コロンビア、ジェイミス)がキンタナに合流する。しかしゴールまで5kmを残した地点から、エデュアルド・セプルヴェダ(アルゼンチン、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)が勝負に打って出た。
セプルヴェダはキンタナとアセヴェドを抜き去ると、そのまま独走態勢を築き上げる。風が強く吹きつける頂上付近でもペースを一切落とすこと無く、アセヴェドをおよそ1分振り切ってフィニッシュ。昨年大会で総合4位に入った24歳が、自国最大のレースで栄冠を掴んだ。
「とても風が強かったが、正しいタイミングでアタックを仕掛けることができた」と語るセプルヴェダ。2012年にFDJでプロ入りし、翌年に現チームへと加入。昨年はツール・ド・フランスでグランツアー初出場したものの、第14ステージではメカトラ後に他チームのチームカーに乗車したことで失格となっていた。
またこの日、1位から4位までを南米勢が独占し、ミゲルアンヘル・ロペスモレーノ(コロンビア、アスタナ)はステージ6位、ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ)が7位、ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)は8位と強豪勢もシーズンインを順調に滑り出し。一方ニーバリは5分37秒遅れに終わった。
翌第5ステージは、レンカからファナ・コスライへと至る168.7km。緩やかな登りフィニッシュでは再びスプリンターの共演が見られるはずだ。
ツール・ド・サンルイス2016第4ステージ結果
1位 エデュアルド・セプルヴェダ(アルゼンチン、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)4h00’35”
2位 アレクシス・アセヴェド(コロンビア、ジェイミス) +54”
3位 ロマン・ヴィラロボス(コスタリカ、コスタリカナショナルチーム) +1’31”
4位 ダイェル・キンタナ(コロンビア、モビスター)
5位 イリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ) +1’41”
6位 ミゲルアンヘル・ロペスモレーノ(コロンビア、アスタナ) +2’10”
7位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ)
8位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
9位 ジョナサン・ミラン(コロンビア、ストロングマン・カンパニョーロ) +2’12”
10位 アンダーソン・マルドナルド(ウルグアイ、ウルグアイナショナルチーム) +2’14”
137位 山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ) +21’02”
個人総合成績
1位 エデュアルド・セプルヴェダ(アルゼンチン、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)12h00’16”
2位 ダイェル・キンタナ(コロンビア、モビスター) +03”
3位 ロドリゴ・コントレラス(コロンビア、エティックス・クイックステップ) +38”
4位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) +42”
5位 ミゲルアンヘル・ロペスモレーノ(コロンビア、アスタナ) +51”
6位 ダニエル・モレーノ(スペイン、モビスター) +56”
7位 ロマン・ヴィラロボス(コスタリカ、コスタリカナショナルチーム) +1’06”
8位 アレクシス・アセヴェド(コロンビア、ジェイミス) +1’09”
9位 イリア・コシェヴォイ(ベラルーシ、ランプレ・メリダ) +1’22”
10位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ) +1’37”
山岳賞
エデュアルド・セプルヴェダ(アルゼンチン、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)
ヤングライダー賞
ロドリゴ・コントレラス(コロンビア、エティックス・クイックステップ)
チーム総合成績
モビスター
text:So.Isobe
photo:Tim de Waele
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