2016/01/19(火) - 16:04
フランスで開催されたシクロクロスワールドカップで、世界王者のマテュー・ファンデルポールが圧巻の独走勝利。2週間後の世界選手権に向けて弾みを付けた。
UCIシクロクロスワールドカップ第6戦の舞台となったのは、フランス中央部、ブールジュからほど近いリニェール・アン・ベリー。フラットな芝生/砂地区間と緩やかな丘陵区間を細かなコーナーで繋ぎ、キャンバーが何度も登場するコースで、全日本王者の竹之内悠(Toyo-Frame)曰く、「比較的パワーの差が出にくいコースの印象」。
快晴に恵まれたため、一部区間を残してコースはおおよそドライ。2週間後に迫る世界選手権を前に、59名の選手が顔を揃える。12月のUCIワールドカップ第5戦ゾルダーでの負傷から回復途中にある竹之内もスタートラインに並んだ。
誰よりも低い姿勢でホールショットを奪ったのは、青いヨーロッパチャンピオンジャージに身を包むラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)。UCIワールドカップリーダーのワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス)、アメリカ王者のジェレミー・パワーズ(アスパイアーレーシング)らが続く形でレースが幕開けた。
細かいターンを経つつも、1周目の平均スピードは22km/h。ファンデルハールとファンアールトが後続を引き離す場面も見られたが、後続の追走によって集団はまとまり、一列棒状のまま周回をこなしていく。
ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート)が積極的に先頭を牽き続け、後方からはスタートで出遅れた世界王者、マテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPコレンドン)がジワリと順位を上げてきた。
「中盤になってようやく踏めるようになり、先頭グループに復帰できた」と後に語るファンデルポールは残り4周回で先頭に立つと、ファンデルハールを引き連れペースアップを開始する。3番手から追走を試みたファンアールトだったが、肝心な場面でミスを喫し、2名との間隔が開いてしまう。
世界王者の容赦無い加速にたまらずファンデルハールが遅れ、ファンアールトと共に追走体制を組んだものの、怪我から完全復調したファンデルポールの勢いは一向に緩まない。フライオーバーではウィップを披露する余裕を見せ、後続2名に対し25秒差で最終周回の鐘を聞いた。
集中した表情を崩さないファンデルポールはペースを落とすことなく、ウイリーでフィニッシュに飛び込み、ナミュール、ゾルダーに続くワールドカップ3連勝を達成。1月10日のナショナル選手権からの8日間で、4つのレースに連続勝利と力を見せつける格好になった。
2週間後に迫る世界選手権に向け弾みをつけたファンデルポールは「今日はタイミングを待つレースだった。昨日もベルギーでレースをこなしてきたのでタフだったが、しっかりと回復できている。好調だという証明にもなった」とレース後にコメント。
また2位争いは、力で抜け出したファンアールトに軍配。「マテューが加速した時の自分の位置取りが悪かったことに加え、今日はいわゆるバッドデイだった。この一週間はタフなトレーニングに充てたためフレッシュさを欠いてしまった。でも世界選手権までは2週間あるし、心配することではない」と語っている。
竹之内はトップからマイナス2ラップの56位でフィニッシュ。「前レースよりれるようになったけど、毛が生えた程度。必死に攻めるけど、全く力ない。あと2週間、やることしていかないと」と自身のブログに綴った。
次なるUCIワールドカップはシリーズ最終戦のオランダ・ホーヘルハイデ。世界選1週間前だけに日本をはじめとする各国代表が参加するため、否が応でも重要度が増すレースだ。昨年は世界王者に輝いたファンデルポールが優勝しており、各選手の仕上がり具合に注目が集まる。
UCIシクロクロスワールドカップ2015-2016第6戦結果
1位 マテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPコレンドン) 1h00’50”
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス) +13”
3位 ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン) +17”
4位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス) +45”
5位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +56”
6位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート) +1’01”
7位 スヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク) +1’03”
8位 ジャンニ・フェルメールス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス) +1’10”
9位 クレモン・ヴァントゥリーニ(フランス、コフィディス)
10位 マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス)+1’26”
56位 竹之内悠(Toyo-Frame) -2Lap
text:So.Isobe
photo:Tim de Waele
UCIシクロクロスワールドカップ第6戦の舞台となったのは、フランス中央部、ブールジュからほど近いリニェール・アン・ベリー。フラットな芝生/砂地区間と緩やかな丘陵区間を細かなコーナーで繋ぎ、キャンバーが何度も登場するコースで、全日本王者の竹之内悠(Toyo-Frame)曰く、「比較的パワーの差が出にくいコースの印象」。
快晴に恵まれたため、一部区間を残してコースはおおよそドライ。2週間後に迫る世界選手権を前に、59名の選手が顔を揃える。12月のUCIワールドカップ第5戦ゾルダーでの負傷から回復途中にある竹之内もスタートラインに並んだ。
誰よりも低い姿勢でホールショットを奪ったのは、青いヨーロッパチャンピオンジャージに身を包むラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)。UCIワールドカップリーダーのワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス)、アメリカ王者のジェレミー・パワーズ(アスパイアーレーシング)らが続く形でレースが幕開けた。
細かいターンを経つつも、1周目の平均スピードは22km/h。ファンデルハールとファンアールトが後続を引き離す場面も見られたが、後続の追走によって集団はまとまり、一列棒状のまま周回をこなしていく。
ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート)が積極的に先頭を牽き続け、後方からはスタートで出遅れた世界王者、マテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPコレンドン)がジワリと順位を上げてきた。
「中盤になってようやく踏めるようになり、先頭グループに復帰できた」と後に語るファンデルポールは残り4周回で先頭に立つと、ファンデルハールを引き連れペースアップを開始する。3番手から追走を試みたファンアールトだったが、肝心な場面でミスを喫し、2名との間隔が開いてしまう。
世界王者の容赦無い加速にたまらずファンデルハールが遅れ、ファンアールトと共に追走体制を組んだものの、怪我から完全復調したファンデルポールの勢いは一向に緩まない。フライオーバーではウィップを披露する余裕を見せ、後続2名に対し25秒差で最終周回の鐘を聞いた。
集中した表情を崩さないファンデルポールはペースを落とすことなく、ウイリーでフィニッシュに飛び込み、ナミュール、ゾルダーに続くワールドカップ3連勝を達成。1月10日のナショナル選手権からの8日間で、4つのレースに連続勝利と力を見せつける格好になった。
2週間後に迫る世界選手権に向け弾みをつけたファンデルポールは「今日はタイミングを待つレースだった。昨日もベルギーでレースをこなしてきたのでタフだったが、しっかりと回復できている。好調だという証明にもなった」とレース後にコメント。
また2位争いは、力で抜け出したファンアールトに軍配。「マテューが加速した時の自分の位置取りが悪かったことに加え、今日はいわゆるバッドデイだった。この一週間はタフなトレーニングに充てたためフレッシュさを欠いてしまった。でも世界選手権までは2週間あるし、心配することではない」と語っている。
竹之内はトップからマイナス2ラップの56位でフィニッシュ。「前レースよりれるようになったけど、毛が生えた程度。必死に攻めるけど、全く力ない。あと2週間、やることしていかないと」と自身のブログに綴った。
次なるUCIワールドカップはシリーズ最終戦のオランダ・ホーヘルハイデ。世界選1週間前だけに日本をはじめとする各国代表が参加するため、否が応でも重要度が増すレースだ。昨年は世界王者に輝いたファンデルポールが優勝しており、各選手の仕上がり具合に注目が集まる。
UCIシクロクロスワールドカップ2015-2016第6戦結果
1位 マテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPコレンドン) 1h00’50”
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス) +13”
3位 ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン) +17”
4位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス) +45”
5位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +56”
6位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート) +1’01”
7位 スヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク) +1’03”
8位 ジャンニ・フェルメールス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス) +1’10”
9位 クレモン・ヴァントゥリーニ(フランス、コフィディス)
10位 マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス)+1’26”
56位 竹之内悠(Toyo-Frame) -2Lap
text:So.Isobe
photo:Tim de Waele
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