2015/12/21(月) - 11:16
大阪府泉佐野市のりんくうタウンの新会場で開催された関西シクロクロス第7戦。パンクトラブルが続出する中、U23全日本チャンピオンの沢田時(チームブリヂストンアンカー)がC1レースで勝利を収めた。
大阪湾に浮かぶ関西国際空港の玄関口であるりんくうタウンに、シクロクロスバイクを積んだ車が続々と到着した。阪神高速湾岸線と阪和自動車道、関西空港自動車道を接続する泉佐野ジャンクションの真下が関西シクロクロス第7戦のレースの舞台だ。
JR西日本と南海鉄道が乗り入れるりんくうタウン駅からすぐの立地で、関西国際空港や大阪市内からのアクセスは抜群。すぐ隣にはりんくうプレミアムアウトレットがあり、高さ256.1m(日本第3位)のりんくうゲートタワービルが会場を見下ろしている。
「昨シーズンは大阪府岬町(せんなん里海公園)でレースを行なったんですが、公園がダメージを受けて怒られてしまった。そこで『ここなら使えますよ』ということで、この敷地を管理している大阪府の職員の方に紹介していただきました」と、大会オーガナイザーの矢野淳さんは開催の経緯を説明する。会場は一般に開放されていない敷地で、今後施設の建設などの予定がない限り使用可能だと言う。
「草が多く茂っていたことと、思ってもみない大きな石が埋まっていたり、杭を打ってみたら地盤が固くて入らないなどのトラブルがありましたが、アクセスも良いので今後もここで開催したいです。空港からすぐなので、東京から1時間、ヨーロッパから11時間のアクセスの良さですからね」と矢野さんは笑う。話している最中も、すぐ横のJR関西空港線/南海空港線を関空特急はるかやスターウォーズカラーのラピートが引っ切りなしに往来する。
埋立地を覆う鬱蒼とした草はコースに沿って刈り取られているものの、路面は基本的に凸凹でスピードが乗らない。高さ3mほどのキャンバーを細かく上下するセクションに泥、砂、砂利が組み合わされ、レースの進行とともに石がライン上に浮いてくる。乗車率は高いが平均スピードは低め。パンクに泣かされる選手が続出した。なお、同日、日本各地ではJCXレースを含めてAJOCCレースが5会場(今シーズン最多)が開催されたものの、関西シクロクロス第7戦には全カテゴリー合わせて502名が出走している。
前週の12月13日(日)にオーストラリア・キャンベラで開催されたオーストラリアMTBナショナルシリーズ第2戦(UCI C1)で15位に入り、15日(火)に帰国したU23シクロクロス全日本チャンピオンの沢田時(チームブリヂストンアンカー)がスタートからレースをリードする。沢田には木村吉秀(JPSTMASSAANDEX)と島田真琴(シマノドリンキング)、松木健治(有 村上建具)が食らいついた。
やがて松木が脱落し、木村もワンミスで沢田と島田に先行を許してしまう。レースは後半に差し掛かっても沢田と島田の一騎打ち状態のまま。「スパーンとアタックして引き離したかったんですが、踏みどころが少なく、登りも石があって攻めきれなかった。でも逆に抜かれる場所もなかったので、そのまま前を走り続けました」と振り返る沢田。すると残り1周を残して島田がパンクし、沢田の独走となる。最終的に37秒差で沢田が逃げ切った。
「(1週間前の)MTBレースでは、やはりシクロクロスとは違うなと思いつつ、良い感触を掴みました。年内は好きなようにレースに出場して、年明けからシクロクロス世界選手権に向けて調整していきたい」と語る沢田は、23日(水)のくろんどクロスと27日(日)の関西シクロクロス第8戦に出場する予定だ。
CL1は地元が近い豊岡英子(パナソニックレディース)の独壇場に。CM1は羽鳥和重(cycleclub3UP)の追撃を振り切った石田純之(美山CC)が勝利している。
関西シクロクロス2015-2016第7戦 りんくう結果
C1
1位 沢田時(チームブリヂストンアンカー)59:26
2位 島田真琴(シマノドリンキング)+0:37
3位 木村吉秀(JPSTMASSAANDEX)+1:09
4位 伊澤優大(岩井商会RACING)+1:55
5位 大渕宏紀(DECOJARACINGTEAM)+2:21
6位 松木健治(有 村上建具)+2:51
7位 辻善光(TeamZenkoSunvolt)+3:03
8位 村田憲治(tacurino.net)+3:05
9位 久保伸次(岩井商会RACING)+3:07
10位 伊澤広大(岩井商会RACING)+3:12
CL1
1位 豊岡英子(パナソニックレディース)41:48
2位 平田千枝(まほろばRC)+2:05
3位 島袋陽子(エキップリオン)+3:24
4位 藤野直美(Teamまんま)+6:49
5位 三井由香(ベロチスタアヴェル)-1Lap
CM1
1位 石田純之(美山CC)38:00
2位 羽鳥和重(cycleclub3UP)+0:16
3位 國分圭二(Mt.HASE321)+0:18
4位 浅野直也(水曜夜練)+0:19
5位 倉橋孝太郎(チーム泥んこプロレス)+0:21
CJ
1位 梶鉄輝(sonicracing/市立伊丹高校)36:08
2位 島添優真(瀬田工業高校)+2:51
3位 十河大我 +5:33
C2
1位 岡野樹(TEAMRINGOROAD)37:53
2位 斉藤和哉(チームシルクロード)+0:20
3位 奥村英示(662-496部)+0:32
4位 中西重智(KINANCyclingTeam)+0:33
5位 木村是(salatabiancakobe)+0:54
CL2
1位 石田唯(美山CC)32:17
2位 原田悦子(チームインコ)+0:16
3位 鵜飼知春 +0:49
CM2
1位 窪田武士(ニッタ自転車部)28:32
2位 前田義範(TRAP)+0:08
3位 清水勝也(大垣ピストンズ)+0:09
C3
1位 和田山尚史(侵略!!!)27:19
2位 金森透(バルバクラブタカオカ)+0:01
3位 仲川整(シュタイグビューゲル吹田)+0:21
U17
1位 細田悠太(宇陀サイクルレーシング)27:18
2位 妻木祥太郎(RIOGOROAD)+0:27
3位 犬塚貴之(早稲田摂陵中学校)+0:28
CL3
1位 宮永侑香 20:42
2位 久木田紗代子(Teamスクアドラ)+0:20
3位 保崎実智子(美山サイクリングクラブ)+1:16
CM3A
1位 川上雄二(チームミニットマン)29:25
2位 高尾佳孝(ヴィルベルヴィント)+0:20
3位 松並俊雄(水曜夜練)+0:44
CM3B
1位 堀口忠男(モリCC)29:21
2位 山脇勇政(チームてるぞう)+0:32
3位 島添雅浩(FUKADAまじりんぐ)+0:34
C4A
1位 岡本康太郎(TEAMSANREMO)28:22
2位 竹本将人 +0:04
3位 森田正徳(ナカガワAS.K’デザイン)+0:06
C4B
1位 渡辺淳一 28:11
2位 呉山友崇(G.S.バンビーノ)+0:20
3位 池上徹 +0:40
CM4
1位 熊本彰廣 20:48
2位 盛岡豊 +1:03
3位 岡田巧(チーム爆走)+4:19
U15
1位 白川隆太(SakataniRacing)18:01
2位 二唐基(WGAracing)+0:22
3位 岩田祥眞(回転木馬)+0:26
text:Kei Tsuji
大阪湾に浮かぶ関西国際空港の玄関口であるりんくうタウンに、シクロクロスバイクを積んだ車が続々と到着した。阪神高速湾岸線と阪和自動車道、関西空港自動車道を接続する泉佐野ジャンクションの真下が関西シクロクロス第7戦のレースの舞台だ。
JR西日本と南海鉄道が乗り入れるりんくうタウン駅からすぐの立地で、関西国際空港や大阪市内からのアクセスは抜群。すぐ隣にはりんくうプレミアムアウトレットがあり、高さ256.1m(日本第3位)のりんくうゲートタワービルが会場を見下ろしている。
「昨シーズンは大阪府岬町(せんなん里海公園)でレースを行なったんですが、公園がダメージを受けて怒られてしまった。そこで『ここなら使えますよ』ということで、この敷地を管理している大阪府の職員の方に紹介していただきました」と、大会オーガナイザーの矢野淳さんは開催の経緯を説明する。会場は一般に開放されていない敷地で、今後施設の建設などの予定がない限り使用可能だと言う。
「草が多く茂っていたことと、思ってもみない大きな石が埋まっていたり、杭を打ってみたら地盤が固くて入らないなどのトラブルがありましたが、アクセスも良いので今後もここで開催したいです。空港からすぐなので、東京から1時間、ヨーロッパから11時間のアクセスの良さですからね」と矢野さんは笑う。話している最中も、すぐ横のJR関西空港線/南海空港線を関空特急はるかやスターウォーズカラーのラピートが引っ切りなしに往来する。
埋立地を覆う鬱蒼とした草はコースに沿って刈り取られているものの、路面は基本的に凸凹でスピードが乗らない。高さ3mほどのキャンバーを細かく上下するセクションに泥、砂、砂利が組み合わされ、レースの進行とともに石がライン上に浮いてくる。乗車率は高いが平均スピードは低め。パンクに泣かされる選手が続出した。なお、同日、日本各地ではJCXレースを含めてAJOCCレースが5会場(今シーズン最多)が開催されたものの、関西シクロクロス第7戦には全カテゴリー合わせて502名が出走している。
前週の12月13日(日)にオーストラリア・キャンベラで開催されたオーストラリアMTBナショナルシリーズ第2戦(UCI C1)で15位に入り、15日(火)に帰国したU23シクロクロス全日本チャンピオンの沢田時(チームブリヂストンアンカー)がスタートからレースをリードする。沢田には木村吉秀(JPSTMASSAANDEX)と島田真琴(シマノドリンキング)、松木健治(有 村上建具)が食らいついた。
やがて松木が脱落し、木村もワンミスで沢田と島田に先行を許してしまう。レースは後半に差し掛かっても沢田と島田の一騎打ち状態のまま。「スパーンとアタックして引き離したかったんですが、踏みどころが少なく、登りも石があって攻めきれなかった。でも逆に抜かれる場所もなかったので、そのまま前を走り続けました」と振り返る沢田。すると残り1周を残して島田がパンクし、沢田の独走となる。最終的に37秒差で沢田が逃げ切った。
「(1週間前の)MTBレースでは、やはりシクロクロスとは違うなと思いつつ、良い感触を掴みました。年内は好きなようにレースに出場して、年明けからシクロクロス世界選手権に向けて調整していきたい」と語る沢田は、23日(水)のくろんどクロスと27日(日)の関西シクロクロス第8戦に出場する予定だ。
CL1は地元が近い豊岡英子(パナソニックレディース)の独壇場に。CM1は羽鳥和重(cycleclub3UP)の追撃を振り切った石田純之(美山CC)が勝利している。
関西シクロクロス2015-2016第7戦 りんくう結果
C1
1位 沢田時(チームブリヂストンアンカー)59:26
2位 島田真琴(シマノドリンキング)+0:37
3位 木村吉秀(JPSTMASSAANDEX)+1:09
4位 伊澤優大(岩井商会RACING)+1:55
5位 大渕宏紀(DECOJARACINGTEAM)+2:21
6位 松木健治(有 村上建具)+2:51
7位 辻善光(TeamZenkoSunvolt)+3:03
8位 村田憲治(tacurino.net)+3:05
9位 久保伸次(岩井商会RACING)+3:07
10位 伊澤広大(岩井商会RACING)+3:12
CL1
1位 豊岡英子(パナソニックレディース)41:48
2位 平田千枝(まほろばRC)+2:05
3位 島袋陽子(エキップリオン)+3:24
4位 藤野直美(Teamまんま)+6:49
5位 三井由香(ベロチスタアヴェル)-1Lap
CM1
1位 石田純之(美山CC)38:00
2位 羽鳥和重(cycleclub3UP)+0:16
3位 國分圭二(Mt.HASE321)+0:18
4位 浅野直也(水曜夜練)+0:19
5位 倉橋孝太郎(チーム泥んこプロレス)+0:21
CJ
1位 梶鉄輝(sonicracing/市立伊丹高校)36:08
2位 島添優真(瀬田工業高校)+2:51
3位 十河大我 +5:33
C2
1位 岡野樹(TEAMRINGOROAD)37:53
2位 斉藤和哉(チームシルクロード)+0:20
3位 奥村英示(662-496部)+0:32
4位 中西重智(KINANCyclingTeam)+0:33
5位 木村是(salatabiancakobe)+0:54
CL2
1位 石田唯(美山CC)32:17
2位 原田悦子(チームインコ)+0:16
3位 鵜飼知春 +0:49
CM2
1位 窪田武士(ニッタ自転車部)28:32
2位 前田義範(TRAP)+0:08
3位 清水勝也(大垣ピストンズ)+0:09
C3
1位 和田山尚史(侵略!!!)27:19
2位 金森透(バルバクラブタカオカ)+0:01
3位 仲川整(シュタイグビューゲル吹田)+0:21
U17
1位 細田悠太(宇陀サイクルレーシング)27:18
2位 妻木祥太郎(RIOGOROAD)+0:27
3位 犬塚貴之(早稲田摂陵中学校)+0:28
CL3
1位 宮永侑香 20:42
2位 久木田紗代子(Teamスクアドラ)+0:20
3位 保崎実智子(美山サイクリングクラブ)+1:16
CM3A
1位 川上雄二(チームミニットマン)29:25
2位 高尾佳孝(ヴィルベルヴィント)+0:20
3位 松並俊雄(水曜夜練)+0:44
CM3B
1位 堀口忠男(モリCC)29:21
2位 山脇勇政(チームてるぞう)+0:32
3位 島添雅浩(FUKADAまじりんぐ)+0:34
C4A
1位 岡本康太郎(TEAMSANREMO)28:22
2位 竹本将人 +0:04
3位 森田正徳(ナカガワAS.K’デザイン)+0:06
C4B
1位 渡辺淳一 28:11
2位 呉山友崇(G.S.バンビーノ)+0:20
3位 池上徹 +0:40
CM4
1位 熊本彰廣 20:48
2位 盛岡豊 +1:03
3位 岡田巧(チーム爆走)+4:19
U15
1位 白川隆太(SakataniRacing)18:01
2位 二唐基(WGAracing)+0:22
3位 岩田祥眞(回転木馬)+0:26
text:Kei Tsuji
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