2015/11/11(水) - 17:24
ベルギーのルッデルフォールデでスーパープレスティージュ第3戦が開催。若手の台頭が目立つ中、2度のUCIワールドカップ年間王者である31歳ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)が勝利した。
ベルギー西部、ブルージュの南方に位置するルッデルフォールデで開催されたスーパープレスティージュ。コースは草地がメインで下り基調の砂区間が組み合わされている。ライン上は下地の土が浮き出た状態で、踏み固められている区間が多いもののコーナーには泥が入り混じる。テクニカルかつハイスピードなコースに全日本チャンピオン竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)を含む49名が挑んだ。
スタートから弾丸のように飛び出したのはラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)。しかしすぐにケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)が先頭を奪い、そのままペースを上げて密集したパックを縦に伸ばした。
パウエルスにはスヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク)とトム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)、ラドミール・シムネク(チェコ、コレンドン・クワドロ)が合流し、4名で先頭パックを形成。ここに飛びついたのは今季絶好調のワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)とベルギーチャンピオンのクラース・ファントルノート(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)。一方でファンデルハールは後方のパックに沈んでしまう。
先頭でパウエルスが淡々とハイペースを刻むとファントルノートとシムネクが脱落し、続いてメーウセンとファンアールトも徐々にポジションを落とす。粘り強く2番手をキープしたネイスがレース中盤に落車すると、パウエルスの独走が始まった。
気温の高さと担ぎ区間の少なさから、ダウンチューブにボトルを装着して走ったパウエルス。フィニッシュライン通過時には毎回気持ちを落ち着けるように水を口に運び、ハイペースを保って後続を突き放す。後方ではファンアールトとネイスが互いに競り合いながら追撃したものの、最終周回突入の時点で先頭パウエルスのリードは20秒。ほぼ1時間先頭を走り続けたパウエルスが独走でフィニッシュした。
今シーズン初勝利を飾ったパウエルスは「ようやく自分のレースを展開することが出来た。1周目からペースを掴み、コーナー毎にペースを上げたんだ。ここまで好調なファンアールトとファンデルハールにようやく一矢報いることが出来たよ」と語る。
パウエルスは2011-2012年シーズンと2014-2015年シーズンのUCIワールドカップで年間チャンピオンに輝いており、UCIワールドカップでは通算11勝、スーパープレスティージュで通算5勝目を飾っている。「1時間にわたって先頭を走り続けることになるとは予想していなかった。ただただ自分のペースを刻み続けた結果だ。ファンアールトがネイスと一緒に追い上げてきていると分かった時は少し焦ったけど、幸い彼らのペースは長続きしなかった」。
この日の結果を受け、スーパープレスティージュのシリーズランキングでは依然としてファンアールトが44ポイントで首位を独走中。パウエルスがネイスと並ぶ7ポイント差の2位に浮上している。第3戦までを終えてスーパープレスティージュは残り5戦だ。
ヨーロッパ転戦中の竹之内悠はレース序盤にリタイア。「体に違和感があったので、無理をせず、シーズンはまだ長いので、レースを降りるチョイスをしました」とコメントしている。スーパープレスティージュ第4戦ガーフェレとUCIワールドカップ第3戦コクサイデに出場予定だったが、竹之内は当初の予定を切り上げて早めに帰国することが決まった。
「恐らく今度は左足、肉離れだと思います。今はとりあえず全日本と世界選手権に向けて、最善を尽くします」と竹之内は締めくくっている。
選手コメントはレース公式サイトならびにFacebookページより。
スーパープレスティージュ2015-2016第3戦結果
1位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス) 1h01’05”
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス) +15”
3位 スヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク) +29”
4位 クラース・ファントルノート(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)+1’07”
5位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +1’17”
6位 ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン) +1’36”
7位 コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア) +2’01”
8位 ディエテル・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート) +2’07”
9位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート) +2’10”
10位 ティム・メルリエ(ベルギー、ファストフートサービス) +2’13”
DNF 竹之内悠(日本、ベランクラシック・エコイ)
text:Kei Tsuji
ベルギー西部、ブルージュの南方に位置するルッデルフォールデで開催されたスーパープレスティージュ。コースは草地がメインで下り基調の砂区間が組み合わされている。ライン上は下地の土が浮き出た状態で、踏み固められている区間が多いもののコーナーには泥が入り混じる。テクニカルかつハイスピードなコースに全日本チャンピオン竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)を含む49名が挑んだ。
スタートから弾丸のように飛び出したのはラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)。しかしすぐにケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)が先頭を奪い、そのままペースを上げて密集したパックを縦に伸ばした。
パウエルスにはスヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク)とトム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)、ラドミール・シムネク(チェコ、コレンドン・クワドロ)が合流し、4名で先頭パックを形成。ここに飛びついたのは今季絶好調のワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)とベルギーチャンピオンのクラース・ファントルノート(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)。一方でファンデルハールは後方のパックに沈んでしまう。
先頭でパウエルスが淡々とハイペースを刻むとファントルノートとシムネクが脱落し、続いてメーウセンとファンアールトも徐々にポジションを落とす。粘り強く2番手をキープしたネイスがレース中盤に落車すると、パウエルスの独走が始まった。
気温の高さと担ぎ区間の少なさから、ダウンチューブにボトルを装着して走ったパウエルス。フィニッシュライン通過時には毎回気持ちを落ち着けるように水を口に運び、ハイペースを保って後続を突き放す。後方ではファンアールトとネイスが互いに競り合いながら追撃したものの、最終周回突入の時点で先頭パウエルスのリードは20秒。ほぼ1時間先頭を走り続けたパウエルスが独走でフィニッシュした。
今シーズン初勝利を飾ったパウエルスは「ようやく自分のレースを展開することが出来た。1周目からペースを掴み、コーナー毎にペースを上げたんだ。ここまで好調なファンアールトとファンデルハールにようやく一矢報いることが出来たよ」と語る。
パウエルスは2011-2012年シーズンと2014-2015年シーズンのUCIワールドカップで年間チャンピオンに輝いており、UCIワールドカップでは通算11勝、スーパープレスティージュで通算5勝目を飾っている。「1時間にわたって先頭を走り続けることになるとは予想していなかった。ただただ自分のペースを刻み続けた結果だ。ファンアールトがネイスと一緒に追い上げてきていると分かった時は少し焦ったけど、幸い彼らのペースは長続きしなかった」。
この日の結果を受け、スーパープレスティージュのシリーズランキングでは依然としてファンアールトが44ポイントで首位を独走中。パウエルスがネイスと並ぶ7ポイント差の2位に浮上している。第3戦までを終えてスーパープレスティージュは残り5戦だ。
ヨーロッパ転戦中の竹之内悠はレース序盤にリタイア。「体に違和感があったので、無理をせず、シーズンはまだ長いので、レースを降りるチョイスをしました」とコメントしている。スーパープレスティージュ第4戦ガーフェレとUCIワールドカップ第3戦コクサイデに出場予定だったが、竹之内は当初の予定を切り上げて早めに帰国することが決まった。
「恐らく今度は左足、肉離れだと思います。今はとりあえず全日本と世界選手権に向けて、最善を尽くします」と竹之内は締めくくっている。
選手コメントはレース公式サイトならびにFacebookページより。
スーパープレスティージュ2015-2016第3戦結果
1位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス) 1h01’05”
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス) +15”
3位 スヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク) +29”
4位 クラース・ファントルノート(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)+1’07”
5位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +1’17”
6位 ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン) +1’36”
7位 コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア) +2’01”
8位 ディエテル・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート) +2’07”
9位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート) +2’10”
10位 ティム・メルリエ(ベルギー、ファストフートサービス) +2’13”
DNF 竹之内悠(日本、ベランクラシック・エコイ)
text:Kei Tsuji
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