2015/09/21(月) - 07:17
最終走者BMCレーシングが叩き出したのはエティックス・クイックステップを11秒も上回る42分07秒のトップタイム。アメリカチームがロード世界選手権チームタイムトライアル連覇を達成した。
エリート男子 42分07秒のトップタイムで優勝したBMCレーシング photo:Kei Tsuji
エリート男子 42分07秒のトップタイムで優勝したBMCレーシング photo:Tim de Waeleリッチモンド郊外のルイスギンター植物園から幹線道路を走って一旦ダウンタウンを駆け抜け、緑豊かな住宅エリアを通って再びリッチモンド中心部を目指す38.6km。短い登りが各所に散りばめられているものの、いずれもアウターで勢いよく登ってしまえる程度だ。
エリート男子 2位・11秒差のエティックス・クイックステップ photo:Tim de Waeleしかし決してイージーで単調なコースではなく、ひび割れたコンクリートの路面やタイルが敷かれた大通り、角が立ったマンホール、大きく窪んだマンホール、市街地のコーナーが連続するなど気が抜けない。前日の試走時にはチームスカイがハイスピードで落車している。
エリート男子 3位・30秒差のモビスター photo:Tim de Waele元イタリアTTチャンピオンのマルコ・ピノッティがコーチを務めるBMCレーシングはローハン・デニス(オーストラリア)、テイラー・フィニー(アメリカ)、シルヴァン・ディリエル(スイス)、ステファン・キュング(スイス)、ダニエル・オス(イタリア)、マヌエル・クインツィアート(イタリア)という6名でスタート。前半からハイペースを刻み、6分前にスタートした2012年と2013年の覇者エティックス・クイックステップが第1計測ポイントで記録したトップタイムを4秒更新する。
エリート男子 4位・53秒差のオリカ・グリーンエッジ photo:Kei Tsuji続く第2計測ポイントでタイム差は12秒に広がったが、第3計測ポイントでエティックス・クイックステップが挽回して6秒に。55km/h近い平均スピードを刻んだBMCレーシングがリードしたまま残り1kmの登りに差し掛かり、最終的に11秒差でエティックス・クイックステップを下した。
レース直後のインタビューで、深く息を吸い込んでから「Surreal(非現実的)」という言葉を呟いた地元アメリカのフィニー。軽快な足取りで表彰台に上がり、大きな声援を受けたフィニーは「チームとして勝つのは最高の気分。感激して言葉が出ないよ。こんな素晴らしい経験の中に身を置いたことを誇りに思う」とコメントする。選手生命も危ぶまれた大怪我から復活したフィニーが初めてチームタイムトライアルの世界チャンピオンに輝いた。
2012年のチームタイムトライアル導入以降欠かさず表彰台に上っていたオリカ・グリーンエッジに代わって、アレックス・ダウセット(イギリス)やアドリアーノ・マローリ(イタリア)を揃えたモビスターが30秒差の3位に。オリカ・グリーンエッジは53秒差の4位に終わり、ジャイアント・アルペシンが1分03秒差の5位で続いた。
優勝候補の一角だったティンコフ・サクソは落車によって失速。レース中盤にマイケル・ロジャース(オーストラリア)とミカエル・アンデルセン(デンマーク)が激しく落車した影響でストップを余儀なくされ、8分11秒遅れの最下位でレースを終えている。
エリート男子 42分07秒のトップタイムで優勝したBMCレーシング photo:Tim de Waele
エリート男子 9位・1分41秒差のチームスカイ photo:Tim de Waele
エリート男子 大会連覇を達成したBMCレーシング photo:Kei Tsuji
エリート男子 胸に手を当ててアメリカ国歌を聞くテイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシング) photo:Kei Tsuji
エリート男子 2位エティックス・クイックステップ、優勝BMCレーシング、3位モビスター photo:Kei Tsuji
UCIロード世界選手権2015チームタイムトライアル エリート男子結果
1位 BMCレーシング 42’07”(Ave.54.969km/h)
2位 エティックス・クイックステップ +11”
3位 モビスター +30”
4位 オリカ・グリーンエッジ +53”
5位 ジャイアント・アルペシン +1’03
6位 ロットNLユンボ +1’17”
7位 ロット・ソウダル +1’26”
8位 アスタナ +1’37”
9位 チームスカイ +1’41”
10位 トレックファクトリーレーシング +1’46”
11位 FDJ +1’48”
12位 キャノンデール・ガーミン +1’49”
13位 IAMサイクリング +1’57”
14位 AG2Rラモンディアール +2’03”
15位 ランプレ・メリダ +2’07”
16位 トップスポートフラーンデレン +2’19”
17位 オプティム・ケリーベネフィット +2’23”
18位 カチューシャ +2’33”
19位 ユナイテッドヘルスケア +2’56”
20位 ジェリーベリー・マキシス +3’41”
21位 ヒンカピーレーシング +3’43”
22位 ジェーミス・ハーゲンスベルマン +4’37”
23位 ヴィノ4エバー +4’43”
24位 チャンピオンシステム +5’14”
25位 ルプスレーシング +5’18”
26位 アステラスサイクリング +5’58”
27位 ティンコフ・サクソ +8’11”
text&photo:Kei Tsuji in Richmond, United States of America
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レース直後のインタビューで、深く息を吸い込んでから「Surreal(非現実的)」という言葉を呟いた地元アメリカのフィニー。軽快な足取りで表彰台に上がり、大きな声援を受けたフィニーは「チームとして勝つのは最高の気分。感激して言葉が出ないよ。こんな素晴らしい経験の中に身を置いたことを誇りに思う」とコメントする。選手生命も危ぶまれた大怪我から復活したフィニーが初めてチームタイムトライアルの世界チャンピオンに輝いた。
2012年のチームタイムトライアル導入以降欠かさず表彰台に上っていたオリカ・グリーンエッジに代わって、アレックス・ダウセット(イギリス)やアドリアーノ・マローリ(イタリア)を揃えたモビスターが30秒差の3位に。オリカ・グリーンエッジは53秒差の4位に終わり、ジャイアント・アルペシンが1分03秒差の5位で続いた。
優勝候補の一角だったティンコフ・サクソは落車によって失速。レース中盤にマイケル・ロジャース(オーストラリア)とミカエル・アンデルセン(デンマーク)が激しく落車した影響でストップを余儀なくされ、8分11秒遅れの最下位でレースを終えている。
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UCIロード世界選手権2015チームタイムトライアル エリート男子結果
1位 BMCレーシング 42’07”(Ave.54.969km/h)
2位 エティックス・クイックステップ +11”
3位 モビスター +30”
4位 オリカ・グリーンエッジ +53”
5位 ジャイアント・アルペシン +1’03
6位 ロットNLユンボ +1’17”
7位 ロット・ソウダル +1’26”
8位 アスタナ +1’37”
9位 チームスカイ +1’41”
10位 トレックファクトリーレーシング +1’46”
11位 FDJ +1’48”
12位 キャノンデール・ガーミン +1’49”
13位 IAMサイクリング +1’57”
14位 AG2Rラモンディアール +2’03”
15位 ランプレ・メリダ +2’07”
16位 トップスポートフラーンデレン +2’19”
17位 オプティム・ケリーベネフィット +2’23”
18位 カチューシャ +2’33”
19位 ユナイテッドヘルスケア +2’56”
20位 ジェリーベリー・マキシス +3’41”
21位 ヒンカピーレーシング +3’43”
22位 ジェーミス・ハーゲンスベルマン +4’37”
23位 ヴィノ4エバー +4’43”
24位 チャンピオンシステム +5’14”
25位 ルプスレーシング +5’18”
26位 アステラスサイクリング +5’58”
27位 ティンコフ・サクソ +8’11”
text&photo:Kei Tsuji in Richmond, United States of America
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