2015/09/21(月) - 04:33
今年で49回目の東日本ロード。序盤から逃げたベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)が5人での上り勝負を制し、南魚沼大会としては昨年の弟・エドワードに続いて兄弟で連覇達成となった。女子は牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO)が連勝しました。
レースレイティングがAAと高い東日本ロードクラシックは今年で49回目の開催。前日に続いて新潟県南魚沼市郊外の三国川ダム湖を巡るコースでレースが行なわれた。コースはダム下部まで下るもので、コントロールラインへ向けて標高差140mの上りが含まれる。各クラスタともにダム下部からコントロールラインまでの2kmプラス規定周回を走る設定。
女子は牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO)が制する
3周38kmで4回の上りが設定された女子レース。1回目の上りは登坂を得意とする樫木祥子(Neilpryde - Nanshin Subaru Cycling 駒澤大学)がペースを作り5人に絞られるが、平坦区間で9人に戻る。2周目への上りで牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO)がペースを上げると樫木、松田百合子(竹芝サイクルレーシング)の3人に。
さらに3周目への上りでも牧瀬が先頭固定でペースを上げると樫木との2人になりフィニッシュへ向かう。最後の上り区間で牧瀬がペースを上げ樫木を引き離し優勝。インカレロード覇者で上りを得意とする樫木に、登坂勝負で牧瀬が勝利。前日の個人TTに続いて連勝。
序盤から逃げたベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)
男子は10周122kmのレース。11回の上りが設定される。序盤から各チームがアタックを繰り出し、常に数人が先行するが決定的な逃げには至らない。ようやく逃げが決まったのは4周目に入ってから。3周目終盤の上りで前方にいたプラデスが抜け出しこれに吉岡直哉(那須ブラーゼン)が反応、さらにブルーノ・ゲゼ(Neilpryde - Nanshin Subaru Cycling )が加わり3人の逃げができる。プラデスはここからフィニッシュまで84kmを逃げ続けることに。
3人の逃げが決まってもメイン集団は安定せずアタックが終始かかる。5周目終盤、先頭3人にメイン集団の先頭5人が追いつき逃げは8人に。加わったのはジャイ・クロフォード(キナンサイクリングチーム)、リカルド・ガルシア(キナンサイクリングチーム)、サルバドール・グアルディオラ(チーム右京)、井上和郎(ブリヂストンアンカー)、早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)。
7周目には10人の逃げに
6周目にはメイン集団からオスカル・プジョル(チーム右京)が鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)を引きつれ抜け出し、のちに先頭に合流し逃げは10人に。10人には主要チームがほぼすべて乗る。メイン集団はJプロツアー年間総合成績を競う畑中勇介(チーム右京)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、ホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)がお互いをマークして動かない。こう着状態の続く中から西薗良太(ブリヂストンアンカー)と中根英登(愛三工業レーシングチーム)が抜け出す。
7周目には先頭10人、西薗と中根の2人、メイン集団から抜け出したパブロ・ウルタスン(チーム右京)ら8人、そして動かないメイン集団の構図に。先頭からメイン集団までは3分の差が付き、畑中、増田、トリビオらは抜け出せないまま先頭が逃げ切る可能性が高まる。8周目終盤の上り区間で先頭10人からクロフォードがペースを上げ10人が分裂、8周目へ入った時点でクロフォード、ガルシア、グアルディオラ、プジョル、プラデスの5人になる。井上はこの逃げにぎりぎりで乗れずに単独で追走する。
ラスト2周でプラデスら5人が逃げる
キナン2人、右京2人、マトリックス1人の逃げ5人は、キナンのクロフォードを中心にペースを上げて逃げ続ける。続く井上は単独で30秒差を保っていたが差を縮めることができない。そして最終周回、変わらずクロフォードが多く引き続ける先頭5人は大きく牽制することなくフィニッシュまで1.5kmの上り坂へ。ここでクロフォードがアタックしプジョルが脱落、そしてガルシアに託したクロフォードも脱落し先頭はプラデス、グアルディオラ、ガルシアの3人に。ここから抜け出したのはプラデス。昨年の同所大会で優勝した弟のエドワードに続き、兄のベンジャミンも優勝し兄弟で連覇を果たした。
レースはエース格の畑中、増田、トリビオの位置と、彼らのいるメイン集団を抜け出すべきかどうかの判断が大きくレースを左右した。その3チームは彼ら以外にどれだけ先頭へ選手を送り込めるか、そして総合争いに絡まないチームはメイン集団の3人を意識することなく抜け出せるかが上位争いの分かれ道に。また逃げた5人のうちスプリント力が最もあるのがプラデスであり、クロフォードが積極的に走ったがプラデスを引き離すことはできなかった。「ホセで行けない場合はベンジャでと当初から考えていた。序盤から動き、逃げていたことだけが不安材料だった」とマトリックス安原昌弘監督はプラデスの走りを称える。
結果
P1クラスタ 122km
1位 ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)3時間11分58秒
2位 サルバドール・グアルディオラ(チーム右京)+02秒
3位 リカルド・ガルシア(キナンサイクリングチーム)+14秒
4位 ジャイ・クロフォード(キナンサイクリングチーム)+18秒
5位 オスカル・プジョル(チーム右京)+24秒
6位 井上和郎(ブリヂストンアンカー)+2分12秒
7位 早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)+2分24秒
8位 パブロ・ウルタスン(チーム右京)+2分30秒
9位 ロイック・デリアク(キナンサイクリングチーム)+2分32秒
10位 初山翔(ブリヂストンアンカー)+2分34秒
Jプロツアーリーダー 畑中勇介(Team UKYO)
U23リーダー 新城雄大(那須ブラーゼン)
Fクラスタ 38km
1位 牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO)1時間14分07秒
2位 樫木祥子(Neilpryde - Nanshin Subaru Cycling 駒澤大学)+11秒
3位 松田百合子(竹芝サイクルレーシング)+1分14秒
Jフェミニンリーダー 伊藤杏菜(Champion System Japan)
E1クラスタ 50km
1位 松木健治(クラブシルベスト)1時間22分42秒
2位 横塚浩平(チームオーベスト)+01秒
3位 飯野智行(ブラウ・ブリッツェン)+02秒
4位 阿部航大(ブラウ・ブリッツェン)+04秒
5位 米内蒼馬(TOKYO VENTOS)
6位 齋藤翼(ボンシャンス)+05秒
E2クラスタ 38km
1位 武久弘太(VICTOIREしまなみ)1時間03分54秒
2位 鈴木達朗(アクアタマ)
3位 岡理裕(SPADE・ACE)+04秒
4位 舘岡賢弥(エルドラード・エスペランサ)+05秒
5位 高橋峰樹(F(t)麒麟山 Racing)+07秒
6位 中嶋勇貴(バルバレーシングクラブ)+11秒
E3クラスタ 26km
1位 竹内貴紀(湾岸サイクリング・ユナイテッド)42分45秒
2位 風間翔真(郡山サイクルフレンズ)+05秒
3位 目崎才人(チームフィンズ)+07秒
4位 津田悠義(JBCF J-Youth)+17秒
5位 齋藤友一(バルバレーシングクラブ)
6位 橋本貴之(SPADE・ACE)+19秒
photo&text:高木秀彰
レースレイティングがAAと高い東日本ロードクラシックは今年で49回目の開催。前日に続いて新潟県南魚沼市郊外の三国川ダム湖を巡るコースでレースが行なわれた。コースはダム下部まで下るもので、コントロールラインへ向けて標高差140mの上りが含まれる。各クラスタともにダム下部からコントロールラインまでの2kmプラス規定周回を走る設定。
女子は牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO)が制する
3周38kmで4回の上りが設定された女子レース。1回目の上りは登坂を得意とする樫木祥子(Neilpryde - Nanshin Subaru Cycling 駒澤大学)がペースを作り5人に絞られるが、平坦区間で9人に戻る。2周目への上りで牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO)がペースを上げると樫木、松田百合子(竹芝サイクルレーシング)の3人に。
さらに3周目への上りでも牧瀬が先頭固定でペースを上げると樫木との2人になりフィニッシュへ向かう。最後の上り区間で牧瀬がペースを上げ樫木を引き離し優勝。インカレロード覇者で上りを得意とする樫木に、登坂勝負で牧瀬が勝利。前日の個人TTに続いて連勝。
序盤から逃げたベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)
男子は10周122kmのレース。11回の上りが設定される。序盤から各チームがアタックを繰り出し、常に数人が先行するが決定的な逃げには至らない。ようやく逃げが決まったのは4周目に入ってから。3周目終盤の上りで前方にいたプラデスが抜け出しこれに吉岡直哉(那須ブラーゼン)が反応、さらにブルーノ・ゲゼ(Neilpryde - Nanshin Subaru Cycling )が加わり3人の逃げができる。プラデスはここからフィニッシュまで84kmを逃げ続けることに。
3人の逃げが決まってもメイン集団は安定せずアタックが終始かかる。5周目終盤、先頭3人にメイン集団の先頭5人が追いつき逃げは8人に。加わったのはジャイ・クロフォード(キナンサイクリングチーム)、リカルド・ガルシア(キナンサイクリングチーム)、サルバドール・グアルディオラ(チーム右京)、井上和郎(ブリヂストンアンカー)、早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)。
7周目には10人の逃げに
6周目にはメイン集団からオスカル・プジョル(チーム右京)が鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)を引きつれ抜け出し、のちに先頭に合流し逃げは10人に。10人には主要チームがほぼすべて乗る。メイン集団はJプロツアー年間総合成績を競う畑中勇介(チーム右京)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、ホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)がお互いをマークして動かない。こう着状態の続く中から西薗良太(ブリヂストンアンカー)と中根英登(愛三工業レーシングチーム)が抜け出す。
7周目には先頭10人、西薗と中根の2人、メイン集団から抜け出したパブロ・ウルタスン(チーム右京)ら8人、そして動かないメイン集団の構図に。先頭からメイン集団までは3分の差が付き、畑中、増田、トリビオらは抜け出せないまま先頭が逃げ切る可能性が高まる。8周目終盤の上り区間で先頭10人からクロフォードがペースを上げ10人が分裂、8周目へ入った時点でクロフォード、ガルシア、グアルディオラ、プジョル、プラデスの5人になる。井上はこの逃げにぎりぎりで乗れずに単独で追走する。
ラスト2周でプラデスら5人が逃げる
キナン2人、右京2人、マトリックス1人の逃げ5人は、キナンのクロフォードを中心にペースを上げて逃げ続ける。続く井上は単独で30秒差を保っていたが差を縮めることができない。そして最終周回、変わらずクロフォードが多く引き続ける先頭5人は大きく牽制することなくフィニッシュまで1.5kmの上り坂へ。ここでクロフォードがアタックしプジョルが脱落、そしてガルシアに託したクロフォードも脱落し先頭はプラデス、グアルディオラ、ガルシアの3人に。ここから抜け出したのはプラデス。昨年の同所大会で優勝した弟のエドワードに続き、兄のベンジャミンも優勝し兄弟で連覇を果たした。
レースはエース格の畑中、増田、トリビオの位置と、彼らのいるメイン集団を抜け出すべきかどうかの判断が大きくレースを左右した。その3チームは彼ら以外にどれだけ先頭へ選手を送り込めるか、そして総合争いに絡まないチームはメイン集団の3人を意識することなく抜け出せるかが上位争いの分かれ道に。また逃げた5人のうちスプリント力が最もあるのがプラデスであり、クロフォードが積極的に走ったがプラデスを引き離すことはできなかった。「ホセで行けない場合はベンジャでと当初から考えていた。序盤から動き、逃げていたことだけが不安材料だった」とマトリックス安原昌弘監督はプラデスの走りを称える。
結果
P1クラスタ 122km
1位 ベンジャミン・プラデス(マトリックスパワータグ)3時間11分58秒
2位 サルバドール・グアルディオラ(チーム右京)+02秒
3位 リカルド・ガルシア(キナンサイクリングチーム)+14秒
4位 ジャイ・クロフォード(キナンサイクリングチーム)+18秒
5位 オスカル・プジョル(チーム右京)+24秒
6位 井上和郎(ブリヂストンアンカー)+2分12秒
7位 早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)+2分24秒
8位 パブロ・ウルタスン(チーム右京)+2分30秒
9位 ロイック・デリアク(キナンサイクリングチーム)+2分32秒
10位 初山翔(ブリヂストンアンカー)+2分34秒
Jプロツアーリーダー 畑中勇介(Team UKYO)
U23リーダー 新城雄大(那須ブラーゼン)
Fクラスタ 38km
1位 牧瀬翼(ASAHI MUUR ZERO)1時間14分07秒
2位 樫木祥子(Neilpryde - Nanshin Subaru Cycling 駒澤大学)+11秒
3位 松田百合子(竹芝サイクルレーシング)+1分14秒
Jフェミニンリーダー 伊藤杏菜(Champion System Japan)
E1クラスタ 50km
1位 松木健治(クラブシルベスト)1時間22分42秒
2位 横塚浩平(チームオーベスト)+01秒
3位 飯野智行(ブラウ・ブリッツェン)+02秒
4位 阿部航大(ブラウ・ブリッツェン)+04秒
5位 米内蒼馬(TOKYO VENTOS)
6位 齋藤翼(ボンシャンス)+05秒
E2クラスタ 38km
1位 武久弘太(VICTOIREしまなみ)1時間03分54秒
2位 鈴木達朗(アクアタマ)
3位 岡理裕(SPADE・ACE)+04秒
4位 舘岡賢弥(エルドラード・エスペランサ)+05秒
5位 高橋峰樹(F(t)麒麟山 Racing)+07秒
6位 中嶋勇貴(バルバレーシングクラブ)+11秒
E3クラスタ 26km
1位 竹内貴紀(湾岸サイクリング・ユナイテッド)42分45秒
2位 風間翔真(郡山サイクルフレンズ)+05秒
3位 目崎才人(チームフィンズ)+07秒
4位 津田悠義(JBCF J-Youth)+17秒
5位 齋藤友一(バルバレーシングクラブ)
6位 橋本貴之(SPADE・ACE)+19秒
photo&text:高木秀彰
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