2015/09/18(金) - 04:26
9月16日、アメリカ・ネバダ州ラスベガスでUCIシクロクロスワールドカップが開幕した。初戦を制したのは21歳ワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)。日本から唯一参戦した濱由嵩(スピードヴァーゲンシクロクロスチーム)は62位だった。
主催者発表で12000人の観客を集めたクロスベガス。インターバイクに付随するイベントとして年々規模を増すシクロクロスレースが、UCIシクロクロスワールドカップ初戦の舞台となった。同シリーズ戦がヨーロッパ以外の国で開催されるのはこれが初めて。
レーススタートは夜9時半。ラスベガスのデザートブリーズ・サッカーコンプレックスのコースは草に覆われ、部分的に人工的な砂セクションも。ファンアールト曰く「全くもってイージーなコースではなかった。路面はとても重く、完全なるパワーコース。ペダルの一踏み一踏みに力を込めないと前に進まない」という重馬場だ。
年間シリーズの重要な開幕戦だけに、ベルギーやオランダをはじめシクロクロス伝統国のトップレーサーがアメリカに集結した。日本からは2014-2015年全日本選手権4位の濱由嵩(スピードヴァーゲンシクロクロスチーム)もエントリー。北米レース転戦中の濱が初めてのトップレースに挑んだ。
照明に照らされた草地コースに飛び出した70名の中からまず先行したのはトム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)。ここに続々とベルギー&オランダ勢が追いつき、先頭パックを形成しながら重馬場コースを巡航する。
少しの牽制の中から抜け出したU23世界チャンピオンのマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)が単独で一時的に30秒のリードを築き上げることに成功。21歳のファントーレンハウトを追撃したのは、同じく21歳のファンアールトと、クロスベガスで過去2度優勝している39歳のスヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク)だった。
追走しながら周回を重ねたファンアールトとネイスはついに先頭ファントーレンハウトをキャッチ。3名で先頭パックを形成したが、やがてフィニッシュまで3周を残してファントーレンハウトが脱落する。
その後方ではカナダのツアー・オブ・アルベルタに出場して調整を続けたラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)やケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)らがパックを形成。この追走を積極的にリードしたのは全米チャンピオンのジェレミー・パワーズ(アメリカ、アスパイアーレーシング)だった。
先頭ではファンアールトが勢いあるアタックを仕掛け、ネイスは距離を広げられながらも粘り続ける。しかしファンアールトのハイペースは最終周回に入っても衰えず、ネイスを23秒振り切ってフィニッシュ。
「ファントーレンハウトが30秒リードした時は、彼のチームメイトが集団内に控えていたし、少し焦ったよ」。UCIワールドカップ初戦を勝ち星でスタートさせたファンアールトは語る。「ネイスのアタックには迷わず反応。2人で追走すると予想よりも早くタイム差が縮まった。終盤、登りが三段連続する最も苦しい箇所で(ネイスに対して)アタックした。調子が良ければ必ずネイスを振り切れると信じていた」。
単独走を続けたファントーレンハウトが3位に入り、4位争いのスプリントはファンデルハールが先着。トップ10を占めたヨーロッパに割って入ったパワーズが自身最高の6位。濱由嵩は2周遅れの62位でレースを終えている。
優勝したファンアールトは今大会を欠場した世界チャンピオンの20歳マテュー・ファンデルポール(オランダ)とともに今シーズンもエリートレースの台風の目になるだろう。若手の躍進が目立つが、今シーズン限りで引退するネイスの走りにも注目。UCIシクロクロスワールドカップ第2戦は10月18日にオランダ・ファルケンブルフで開催される。
選手コメントはクロスベガス公式サイトならびにSporzaより。
UCIシクロクロスワールドカップ2015-2016第1戦結果
エリート男子
1位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス) 1h07’00”
2位 スヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク) +23”
3位 マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス) +44”
4位 ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン) +52”
5位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)
6位 ジェレミー・パワーズ(アメリカ、アスパイアーレーシング) +54”
7位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート) +1’30”
8位 イェンス・アダムス(ベルギー、ファストフートサービス) +1’40”
9位 コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア) +1’48”
10位 ジャンニ・フェルメールス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)
62位 濱由嵩(日本、スピードヴァーゲンシクロクロスチーム) -2Laps
エリート女子
1位 カテリーナ・ナッシュ(チェコ、ルナプロチーム) 49'17"
2位 エヴァ・レクネル(イタリア、コルナゴ・スッドチロル) +15"
3位 サンヌ・カント(ベルギー、BKCP) +38"
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
主催者発表で12000人の観客を集めたクロスベガス。インターバイクに付随するイベントとして年々規模を増すシクロクロスレースが、UCIシクロクロスワールドカップ初戦の舞台となった。同シリーズ戦がヨーロッパ以外の国で開催されるのはこれが初めて。
レーススタートは夜9時半。ラスベガスのデザートブリーズ・サッカーコンプレックスのコースは草に覆われ、部分的に人工的な砂セクションも。ファンアールト曰く「全くもってイージーなコースではなかった。路面はとても重く、完全なるパワーコース。ペダルの一踏み一踏みに力を込めないと前に進まない」という重馬場だ。
年間シリーズの重要な開幕戦だけに、ベルギーやオランダをはじめシクロクロス伝統国のトップレーサーがアメリカに集結した。日本からは2014-2015年全日本選手権4位の濱由嵩(スピードヴァーゲンシクロクロスチーム)もエントリー。北米レース転戦中の濱が初めてのトップレースに挑んだ。
照明に照らされた草地コースに飛び出した70名の中からまず先行したのはトム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)。ここに続々とベルギー&オランダ勢が追いつき、先頭パックを形成しながら重馬場コースを巡航する。
少しの牽制の中から抜け出したU23世界チャンピオンのマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)が単独で一時的に30秒のリードを築き上げることに成功。21歳のファントーレンハウトを追撃したのは、同じく21歳のファンアールトと、クロスベガスで過去2度優勝している39歳のスヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク)だった。
追走しながら周回を重ねたファンアールトとネイスはついに先頭ファントーレンハウトをキャッチ。3名で先頭パックを形成したが、やがてフィニッシュまで3周を残してファントーレンハウトが脱落する。
その後方ではカナダのツアー・オブ・アルベルタに出場して調整を続けたラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)やケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)らがパックを形成。この追走を積極的にリードしたのは全米チャンピオンのジェレミー・パワーズ(アメリカ、アスパイアーレーシング)だった。
先頭ではファンアールトが勢いあるアタックを仕掛け、ネイスは距離を広げられながらも粘り続ける。しかしファンアールトのハイペースは最終周回に入っても衰えず、ネイスを23秒振り切ってフィニッシュ。
「ファントーレンハウトが30秒リードした時は、彼のチームメイトが集団内に控えていたし、少し焦ったよ」。UCIワールドカップ初戦を勝ち星でスタートさせたファンアールトは語る。「ネイスのアタックには迷わず反応。2人で追走すると予想よりも早くタイム差が縮まった。終盤、登りが三段連続する最も苦しい箇所で(ネイスに対して)アタックした。調子が良ければ必ずネイスを振り切れると信じていた」。
単独走を続けたファントーレンハウトが3位に入り、4位争いのスプリントはファンデルハールが先着。トップ10を占めたヨーロッパに割って入ったパワーズが自身最高の6位。濱由嵩は2周遅れの62位でレースを終えている。
優勝したファンアールトは今大会を欠場した世界チャンピオンの20歳マテュー・ファンデルポール(オランダ)とともに今シーズンもエリートレースの台風の目になるだろう。若手の躍進が目立つが、今シーズン限りで引退するネイスの走りにも注目。UCIシクロクロスワールドカップ第2戦は10月18日にオランダ・ファルケンブルフで開催される。
選手コメントはクロスベガス公式サイトならびにSporzaより。
UCIシクロクロスワールドカップ2015-2016第1戦結果
エリート男子
1位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス) 1h07’00”
2位 スヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク) +23”
3位 マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス) +44”
4位 ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン) +52”
5位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)
6位 ジェレミー・パワーズ(アメリカ、アスパイアーレーシング) +54”
7位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート) +1’30”
8位 イェンス・アダムス(ベルギー、ファストフートサービス) +1’40”
9位 コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア) +1’48”
10位 ジャンニ・フェルメールス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)
62位 濱由嵩(日本、スピードヴァーゲンシクロクロスチーム) -2Laps
エリート女子
1位 カテリーナ・ナッシュ(チェコ、ルナプロチーム) 49'17"
2位 エヴァ・レクネル(イタリア、コルナゴ・スッドチロル) +15"
3位 サンヌ・カント(ベルギー、BKCP) +38"
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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