2015/08/20(木) - 23:24
スペイン北部に移動したブエルタ・ア・エスパーニャはピレネー山脈とカンタブリア山脈に突入。連続する山頂フィニッシュを経て首都マドリードに至る後半戦のコースをチェックしておこう。
9月2日(水)第11ステージ
アンドラ・ラ・ベリャ〜コルタルス・デンカム 138km →コースマップ
リズムを崩して失速する選手が出やすい休息日明けに、ブエルタのクイーンステージ(最難関ステージ)が登場。ピレネー山脈のアンドラ公国を縦横無尽に駆け巡る138kmコースには6つの難関山岳が詰め込まれており、そこには登りと下りしか存在しない。
1級山岳コリャーダ・デ・ベイクサリス、1級山岳コル・ドルディーニョ、1級山岳コル・デラ・リバッサ、超級山岳コリャーダ・デラ・ガリーニャ、2級山岳アルト・デ・コメーリャが断続的に登場。いずれも登坂距離が10km前後の本格山岳であり、最大の難所である超級山岳コリャーダ・デラ・ガリーニャは平均勾配8%、最大勾配13%という難易度。獲得標高差が4950mに達する難関コースの最後に、10%前後の勾配がコンスタントに続く1級山岳コルタルス・デンカムを駆け上がる。マイヨロホを懸けたサバイバルレースが繰り広げられるだろう。
9月3日(木)第12ステージ
エスカルデス〜エンゴルダニ・アンドラ/リェイダ 173km →コースマップ
クイーンステージをグルペットで乗り切ったスプリンターたちに再びチャンスが巡ってくる。ピレネー山脈を離れてカタルーニャ州のリェイダを目指す第12ステージの難易度は低い。前半に2級山岳コル・デ・ボイソルスを越えてしまうと残りは平坦基調だ。
リェイダ市内の緩斜面最終ストレートでは大集団によるスプリントが繰り広げられるはず。しかしレース後半の平野を吹き抜ける強風には要注意。前日に山岳バトルを繰り広げて疲弊している総合上位陣にとっては安全に終えたいステージ。なお、レース後には300km近い陸路の移動が待っている。
9月4日(金)第13ステージ
カラタユー〜タラソナ 178km →コースマップ
アラゴン州のカラタユーからタラソナまで、2つの3級山岳と1つの1級山岳を越える178km。2013年と2014年に個人タイムトライアルの舞台となった地域をプロトンが走る。主催者はこの第13ステージを平坦ステージに位置づけており、よほど調子を落としているスプリンターを除いて大集団での勝負に残るだろう。翌日から山岳バトルが本格化するため、次のスプリンターのチャンスは最終日マドリードまで回ってこない。
一帯は一年を通して風が強い地域として知られており、平野や丘の上には風力発電が立ち並ぶ。終盤は遮るもののない幹線道路を走るため、強風が吹けば山岳ステージ以上にナーバスな展開になることも予想される。
9月5日(土)第14ステージ
ビトリア〜アルト・カンポ/フエンテ・デル・チボ 215km →コースマップ
バスク州のビトリアから西に向かい、カンタブリア山脈の奥深くにブエルタは分け入る。超級山岳(第14ステージ)、1級山岳(第15ステージ)、超級山岳(第15ステージ)という山頂フィニッシュが連日登場するカンタブリア3連戦で総合争いの行方がある程度見えてきそうだ。
レースが活性化するのは159km地点の1級山岳プエルト・デル・エスクードから。遠くに大西洋を望む登りは後半にかけて10%オーバーの勾配を連発する(最大勾配15%)。この急勾配の登りで縮小した集団が、40kmほどの平坦路を経て登坂距離18km/高低差1005mの超級山岳アルト・カンポにアタックする。延々と6%前後の勾配が続く登りを総合上位陣はハイスピードで突き進むだろう。緩斜面ではアシストの有無が勝負に大きく影響しそうだ。
9月6日(日)第15ステージ
コミーリャス〜ソトレス・カブラレス 175.8km →コースマップ
総合争いの舞台は引き続きカンタブリア山脈。大西洋を眺める海岸線に沿ってコミーリャスから西を目指す(実際に入るのは少し内陸の幹線道路)。カンタブリア州からアストゥリアス州に入ったところでUターンし、2級山岳アルト・デル・トルノを経て内陸部に向かう。
すぐ近くにあるブエルタ名物の超級山岳ラゴス・デ・コバドンガには立ち寄らず、ブエルタ初登場の1級山岳ソトレス・カブラレスでステージは締めくくられる。ソトレス・カブラレスは登坂距離12.7km/高低差1010m/平均勾配8%。しかし中盤に平坦区間を含むため、実質的な平均勾配は10%前後だ。残り3kmを切ってから最大13.3%の急勾配区間も登場し、選手たちに休む間を与えない11〜13%の勾配がフィニッシュラインまで続いている。カテゴリーは1級だが、前日の超級山岳アルト・カンポよりも破壊力は上だ。
9月7日(月)第16ステージ
ルアルカ〜エルミタ・デ・アルバ/キロス 185km →コースマップ
第16ステージに登場するカテゴリー山岳は7つ。獲得標高差はアンドラの第11ステージを上回る5010mに達する。大西洋に面したルアルカをスタートしてすぐ登りが始まり、立て続けに3級、2級、3級、2級、2級山岳をクリア。しかしそれらはあくまでも前菜に過ぎない。この日のメインディッシュはラスト30kmに詰まっている。
残り19km地点で頂点を迎える1級山岳アルト・デラ・コベルトリア(登坂距離10.5km/高低差855m/平均勾配8.1%)で人数を減らした集団を待つのが、今大会最難関とも言われる超級山岳アルト・エルミタ・デ・アルバ(登坂距離6.8km/高低差755m/平均勾配11.1%)だ。登り中腹にかけて最大勾配が21.67%まで跳ね上がる激坂で、カンタブリア山岳決戦はクライマックスを迎える。なお、このアルト・エルミタ・デ・アルバが今大会最後の山頂フィニッシュだ。
9月8日(火)休息日
9月9日(水)第17ステージ
ブルゴス〜ブルゴス 38.7km(個人TT) →コースマップ
カンタブリア山岳決戦を終えた選手たちは、カスティーリャ・イ・レオン州のブルゴスで最後の休息日を過ごす。翌日は今大会唯一の個人タイムトライアル。ブルゴスの街中と郊外を結んだ38.7kmのフラットコースが用意された。
TTスペシャリストたちによるステージ優勝争いと並行して、マイヨロホを懸けた総合争いも加熱する。TTの得手不得手によって簡単に数分のタイム差はついてしまう。ピレネーとカンタブリアの山岳ステージでリードを稼いだクライマーたちにとっては我慢どころであり、総合上位陣の中でも明暗が分かれるだろう。いよいよ終着地マドリードが近づいてきた。
9月10日(木)第18ステージ
ロア〜リアサ 204km →コースマップ
ピュアスプリンターが勝負に絡めるほど低難度ではなく、かと言って総合争いに打ってつけの高難度でもない。つまり、まだステージ成績を残しておらず、すでに総合成績で大きく遅れているアタッカーたちに絶好の逃げ切りチャンスが回ってきた。スプリンターチームや総合系チームがステージ優勝に興味を示さない限り、レース序盤のアタック合戦を切り抜けた総合下位の選手たちが鼻息荒くリアサのフィニッシュを目指すはずだ。
勝負のカギを握るのは残り13km地点でピークを迎える1級山岳プエルト・デラ・ケセラの登りと下り。平均勾配5.2%の登りでセレクションがかかり、下り区間で勝負が決まる可能性も。ステージ優勝争いと総合争いが同時進行で繰り広げられるだろう。
9月11日(金)第19ステージ
メディナ・デル・カンポ〜アビラ 185.8km →コースマップ
スペイン中部カスティーリャ・イ・レオン州の広大な高原を駆ける第19ステージは、前日同様逃げ切りに大きなチャンス。しかしコース全体の難易度が低いため、スプリンターチームが状況をコントロールすることも考えられる。フィニッシュ地点アビラを通過後に2級山岳と3級山岳を越えるが、所謂”登れるスプリンター”であればこなせる難易度だ。
逃げ切りか、それとも集団スプリントか。残り2.5kmから始まる高低差80mの登りの路面は石畳。総合上位陣は力をセーブして乗り切りたいところだが、最終山岳決戦を前に思わぬ痛手を被る選手が出てくるかもしれない。
9月12日(土)第20ステージ
サンロレンソ・デ・エル・エスコリアル〜セルセディリャ 175.8km →コースマップ
マドリードを取り囲むように広がる山脈がマイヨロホ争いの最終決戦地。サンロレンソ・デ・エル・エスコリアルをスタート後に1級山岳プエルト・デ・ナバセラーダと1級山岳プエルト・デラ・モルクエラを通過してからぐるっとUターンし、1級山岳プエルト・デラ・モルクエラと1級山岳プエルト・デ・ナバセラーダ(プエルト・デ・コトス)を逆側から登り返す。
今大会最後の山岳バトルの場となるプエルト・デ・コトスの平均勾配は5.4%で、急勾配区間は登場しない。頂上通過後の11kmダウンヒルを経てフィニッシュ地点セルセディリャでマイヨロホに袖を通した選手が実質的な総合優勝者。翌日、ブエルタは首都マドリードでフィナーレを迎える。
9月13日(日)第21ステージ
アルカラ・デ・エナレス〜マドリード 98.8km →コースマップ
ツール・ド・フランスのパリ・シャンゼリゼと同様に、ブエルタも首都の目抜き通りでフィナーレを迎える。グランツール最終日恒例のパレード走行を経て、リーダーチームを先頭にマドリードに凱旋する。最後は5.8kmの周回コースを10周。2つの90度コーナーと3つの180度ターンを含むT字型の平坦サーキットコースで3週間の闘いが締めくくられる。
マドリードの観光地を巡る周回の最後は大集団でのスプリント。果たしてどれだけのスプリンターが残っているのか疑問だが、厳しい山岳ステージを乗り越えたスピード自慢たちが火花を散らす。
text:Kei Tsuji
9月2日(水)第11ステージ
アンドラ・ラ・ベリャ〜コルタルス・デンカム 138km →コースマップ
リズムを崩して失速する選手が出やすい休息日明けに、ブエルタのクイーンステージ(最難関ステージ)が登場。ピレネー山脈のアンドラ公国を縦横無尽に駆け巡る138kmコースには6つの難関山岳が詰め込まれており、そこには登りと下りしか存在しない。
1級山岳コリャーダ・デ・ベイクサリス、1級山岳コル・ドルディーニョ、1級山岳コル・デラ・リバッサ、超級山岳コリャーダ・デラ・ガリーニャ、2級山岳アルト・デ・コメーリャが断続的に登場。いずれも登坂距離が10km前後の本格山岳であり、最大の難所である超級山岳コリャーダ・デラ・ガリーニャは平均勾配8%、最大勾配13%という難易度。獲得標高差が4950mに達する難関コースの最後に、10%前後の勾配がコンスタントに続く1級山岳コルタルス・デンカムを駆け上がる。マイヨロホを懸けたサバイバルレースが繰り広げられるだろう。
9月3日(木)第12ステージ
エスカルデス〜エンゴルダニ・アンドラ/リェイダ 173km →コースマップ
クイーンステージをグルペットで乗り切ったスプリンターたちに再びチャンスが巡ってくる。ピレネー山脈を離れてカタルーニャ州のリェイダを目指す第12ステージの難易度は低い。前半に2級山岳コル・デ・ボイソルスを越えてしまうと残りは平坦基調だ。
リェイダ市内の緩斜面最終ストレートでは大集団によるスプリントが繰り広げられるはず。しかしレース後半の平野を吹き抜ける強風には要注意。前日に山岳バトルを繰り広げて疲弊している総合上位陣にとっては安全に終えたいステージ。なお、レース後には300km近い陸路の移動が待っている。
9月4日(金)第13ステージ
カラタユー〜タラソナ 178km →コースマップ
アラゴン州のカラタユーからタラソナまで、2つの3級山岳と1つの1級山岳を越える178km。2013年と2014年に個人タイムトライアルの舞台となった地域をプロトンが走る。主催者はこの第13ステージを平坦ステージに位置づけており、よほど調子を落としているスプリンターを除いて大集団での勝負に残るだろう。翌日から山岳バトルが本格化するため、次のスプリンターのチャンスは最終日マドリードまで回ってこない。
一帯は一年を通して風が強い地域として知られており、平野や丘の上には風力発電が立ち並ぶ。終盤は遮るもののない幹線道路を走るため、強風が吹けば山岳ステージ以上にナーバスな展開になることも予想される。
9月5日(土)第14ステージ
ビトリア〜アルト・カンポ/フエンテ・デル・チボ 215km →コースマップ
バスク州のビトリアから西に向かい、カンタブリア山脈の奥深くにブエルタは分け入る。超級山岳(第14ステージ)、1級山岳(第15ステージ)、超級山岳(第15ステージ)という山頂フィニッシュが連日登場するカンタブリア3連戦で総合争いの行方がある程度見えてきそうだ。
レースが活性化するのは159km地点の1級山岳プエルト・デル・エスクードから。遠くに大西洋を望む登りは後半にかけて10%オーバーの勾配を連発する(最大勾配15%)。この急勾配の登りで縮小した集団が、40kmほどの平坦路を経て登坂距離18km/高低差1005mの超級山岳アルト・カンポにアタックする。延々と6%前後の勾配が続く登りを総合上位陣はハイスピードで突き進むだろう。緩斜面ではアシストの有無が勝負に大きく影響しそうだ。
9月6日(日)第15ステージ
コミーリャス〜ソトレス・カブラレス 175.8km →コースマップ
総合争いの舞台は引き続きカンタブリア山脈。大西洋を眺める海岸線に沿ってコミーリャスから西を目指す(実際に入るのは少し内陸の幹線道路)。カンタブリア州からアストゥリアス州に入ったところでUターンし、2級山岳アルト・デル・トルノを経て内陸部に向かう。
すぐ近くにあるブエルタ名物の超級山岳ラゴス・デ・コバドンガには立ち寄らず、ブエルタ初登場の1級山岳ソトレス・カブラレスでステージは締めくくられる。ソトレス・カブラレスは登坂距離12.7km/高低差1010m/平均勾配8%。しかし中盤に平坦区間を含むため、実質的な平均勾配は10%前後だ。残り3kmを切ってから最大13.3%の急勾配区間も登場し、選手たちに休む間を与えない11〜13%の勾配がフィニッシュラインまで続いている。カテゴリーは1級だが、前日の超級山岳アルト・カンポよりも破壊力は上だ。
9月7日(月)第16ステージ
ルアルカ〜エルミタ・デ・アルバ/キロス 185km →コースマップ
第16ステージに登場するカテゴリー山岳は7つ。獲得標高差はアンドラの第11ステージを上回る5010mに達する。大西洋に面したルアルカをスタートしてすぐ登りが始まり、立て続けに3級、2級、3級、2級、2級山岳をクリア。しかしそれらはあくまでも前菜に過ぎない。この日のメインディッシュはラスト30kmに詰まっている。
残り19km地点で頂点を迎える1級山岳アルト・デラ・コベルトリア(登坂距離10.5km/高低差855m/平均勾配8.1%)で人数を減らした集団を待つのが、今大会最難関とも言われる超級山岳アルト・エルミタ・デ・アルバ(登坂距離6.8km/高低差755m/平均勾配11.1%)だ。登り中腹にかけて最大勾配が21.67%まで跳ね上がる激坂で、カンタブリア山岳決戦はクライマックスを迎える。なお、このアルト・エルミタ・デ・アルバが今大会最後の山頂フィニッシュだ。
9月8日(火)休息日
9月9日(水)第17ステージ
ブルゴス〜ブルゴス 38.7km(個人TT) →コースマップ
カンタブリア山岳決戦を終えた選手たちは、カスティーリャ・イ・レオン州のブルゴスで最後の休息日を過ごす。翌日は今大会唯一の個人タイムトライアル。ブルゴスの街中と郊外を結んだ38.7kmのフラットコースが用意された。
TTスペシャリストたちによるステージ優勝争いと並行して、マイヨロホを懸けた総合争いも加熱する。TTの得手不得手によって簡単に数分のタイム差はついてしまう。ピレネーとカンタブリアの山岳ステージでリードを稼いだクライマーたちにとっては我慢どころであり、総合上位陣の中でも明暗が分かれるだろう。いよいよ終着地マドリードが近づいてきた。
9月10日(木)第18ステージ
ロア〜リアサ 204km →コースマップ
ピュアスプリンターが勝負に絡めるほど低難度ではなく、かと言って総合争いに打ってつけの高難度でもない。つまり、まだステージ成績を残しておらず、すでに総合成績で大きく遅れているアタッカーたちに絶好の逃げ切りチャンスが回ってきた。スプリンターチームや総合系チームがステージ優勝に興味を示さない限り、レース序盤のアタック合戦を切り抜けた総合下位の選手たちが鼻息荒くリアサのフィニッシュを目指すはずだ。
勝負のカギを握るのは残り13km地点でピークを迎える1級山岳プエルト・デラ・ケセラの登りと下り。平均勾配5.2%の登りでセレクションがかかり、下り区間で勝負が決まる可能性も。ステージ優勝争いと総合争いが同時進行で繰り広げられるだろう。
9月11日(金)第19ステージ
メディナ・デル・カンポ〜アビラ 185.8km →コースマップ
スペイン中部カスティーリャ・イ・レオン州の広大な高原を駆ける第19ステージは、前日同様逃げ切りに大きなチャンス。しかしコース全体の難易度が低いため、スプリンターチームが状況をコントロールすることも考えられる。フィニッシュ地点アビラを通過後に2級山岳と3級山岳を越えるが、所謂”登れるスプリンター”であればこなせる難易度だ。
逃げ切りか、それとも集団スプリントか。残り2.5kmから始まる高低差80mの登りの路面は石畳。総合上位陣は力をセーブして乗り切りたいところだが、最終山岳決戦を前に思わぬ痛手を被る選手が出てくるかもしれない。
9月12日(土)第20ステージ
サンロレンソ・デ・エル・エスコリアル〜セルセディリャ 175.8km →コースマップ
マドリードを取り囲むように広がる山脈がマイヨロホ争いの最終決戦地。サンロレンソ・デ・エル・エスコリアルをスタート後に1級山岳プエルト・デ・ナバセラーダと1級山岳プエルト・デラ・モルクエラを通過してからぐるっとUターンし、1級山岳プエルト・デラ・モルクエラと1級山岳プエルト・デ・ナバセラーダ(プエルト・デ・コトス)を逆側から登り返す。
今大会最後の山岳バトルの場となるプエルト・デ・コトスの平均勾配は5.4%で、急勾配区間は登場しない。頂上通過後の11kmダウンヒルを経てフィニッシュ地点セルセディリャでマイヨロホに袖を通した選手が実質的な総合優勝者。翌日、ブエルタは首都マドリードでフィナーレを迎える。
9月13日(日)第21ステージ
アルカラ・デ・エナレス〜マドリード 98.8km →コースマップ
ツール・ド・フランスのパリ・シャンゼリゼと同様に、ブエルタも首都の目抜き通りでフィナーレを迎える。グランツール最終日恒例のパレード走行を経て、リーダーチームを先頭にマドリードに凱旋する。最後は5.8kmの周回コースを10周。2つの90度コーナーと3つの180度ターンを含むT字型の平坦サーキットコースで3週間の闘いが締めくくられる。
マドリードの観光地を巡る周回の最後は大集団でのスプリント。果たしてどれだけのスプリンターが残っているのか疑問だが、厳しい山岳ステージを乗り越えたスピード自慢たちが火花を散らす。
text:Kei Tsuji
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