2015/08/20(木) - 11:51
とにかく標高の高さが目立つコロラド州のUSAプロチャレンジ(UCI2.HC)。標高3687mの1級山岳インディペンデンスパスを越える第2ステージは、登りで縮小した33名の集団スプリントで好調のキール・レイネン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)が勝利を射止めた。
カッパーマウンテンからアスペンまで、コロラド州の高地を行く163kmで行われた第3ステージ。スタート後すぐに標高3377mの4級山岳フレモントパスを駆け上がり、残り32km地点で標高3687mの1級山岳インディペンデンスパスをクリアする。長いダウンヒルが控えるインディペンデンスパスは平均勾配こそ4%に満たないが、登坂距離は25.3kmに達する。
この日はヘスス・エルナンデス(スペイン、ティンコフ・サクソ)、ハニエル・アセベド(コロンビア、キャノンデール・ガーミン)、ローラン・ディディエ(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)、ジャック・ボブリッジ(オーストラリア、バジェットフォークリフツ)を含む強力な11名が逃げグループを形成。総合で1分22秒遅れのディオン・スミス(ニュージーランド、ヒンカピーレーシング)が逃げに乗ったため、BMCレーシングによってタイム差は3分〜4分に抑え込まれた。
やがて1級山岳インディペンデンスパスの登坂が始まるとボブリッジ、スミス、ディディエの3名が先行を開始。勾配が増したところでディディエが独走を開始し、BMCレーシングの牽引で10名強にまで縮小したメイン集団から1分リードで標高3687mの頂上をクリアした。
メイン集団から抜け出すことに成功したラクラン・モートン(オーストラリア、ジェリーベリー)は、長い下り区間でボブリッジとスミスを抜き、先頭のディディエをキャッチ。しかし渓谷を吹き抜ける向かい風は逃げに味方せず、下り区間で集団は一つに戻る。
諦めないモートンやボブリッジのカウンターアタックにはローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)がその都度反応し、30名強の集団を一つにまとめたままアスペンの街へ。残り1kmを切るとスプリントの主導権はBMCレーシングからユナイテッドヘルスケアに移った。
U23シクロクロス全米チャンピオンで、8月上旬のツアー・オブ・ユタでステージ優勝を飾った20歳のローガン・オーウェン(アメリカ、アクセオンサイクリング)がロングスプリントで抜け出したものの、キール・レイネン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)が落ち着いて反応。一呼吸おいてから加速したレイネンが先頭でフィニッシュした。
2015年ツール・ド・ランカウイで山岳賞を獲得し、ロードレース全米選手権で3位に入った29歳のレイネンが山岳ステージで小集団スプリント制覇。同じアスペンにフィニッシュする2014年大会の開幕スプリントでも勝利しているレイネンは「アスペンは特別な場所。またここで勝てて本当に嬉しい。アシストに徹してくれたチームに何としても勝利で報いたかった」とコメントする。連日の上位フィニッシュによりレイネンはポイント賞トップに立っている。
先頭集団でフィニッシュしたブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング)が総合首位を守り、デニスとの総合ワンツー体制は継続。リーダージャージを着て走ったブックウォルターは「自国のレースで総合リーダーとして走るのは初めての経験。みんな笑顔で接してくれるから良い気分だ」とコメントしている。
選手コメントはレース公式サイトより。
USAプロチャレンジ2015第3ステージ結果
1位 キール・レイネン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア) 3h56’52”
2位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)
3位 ルーベン・ゼプントケ(ドイツ、キャノンデール・ガーミン)
4位 ローガン・オーウェン(アメリカ、アクセオンサイクリング)
5位 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)
6位 ライアン・アンダーソン(カナダ、オプティム・ケリーベネフィット)
7位 ディオン・スミス(ニュージーランド、ヒンカピーレーシング)
8位 トムス・スクインス(ラトビア、ヒンカピーレーシング)
9位 ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング)
10位 マルコ・カーノラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
個人総合成績
1位 ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング) 12h13’02”
2位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) +06”
3位 ジョナサン・クラーク(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア) +10”
4位 ヒュー・カーシー(イギリス、カハルーラル)
5位 ロビー・スクワイア(アメリカ、ヒンカピーレーシング) +13”
6位 ラクラン・モートン(オーストラリア、ジェリーベリー) +25”
7位 ハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル) +27”
8位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ガーミン) +31”
9位 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング) +33”
10位 ジュリアン・ベルナール(フランス、トレックファクトリーレーシング) +38”
ポイント賞
キール・レイネン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
山岳賞
ウィル・ルートリー(カナダ、オプティム・ケリーベネフィット)
ヤングライダー賞
ヒュー・カーシー(イギリス、カハルーラル)
チーム総合成績
BMCレーシング
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
カッパーマウンテンからアスペンまで、コロラド州の高地を行く163kmで行われた第3ステージ。スタート後すぐに標高3377mの4級山岳フレモントパスを駆け上がり、残り32km地点で標高3687mの1級山岳インディペンデンスパスをクリアする。長いダウンヒルが控えるインディペンデンスパスは平均勾配こそ4%に満たないが、登坂距離は25.3kmに達する。
この日はヘスス・エルナンデス(スペイン、ティンコフ・サクソ)、ハニエル・アセベド(コロンビア、キャノンデール・ガーミン)、ローラン・ディディエ(ルクセンブルク、トレックファクトリーレーシング)、ジャック・ボブリッジ(オーストラリア、バジェットフォークリフツ)を含む強力な11名が逃げグループを形成。総合で1分22秒遅れのディオン・スミス(ニュージーランド、ヒンカピーレーシング)が逃げに乗ったため、BMCレーシングによってタイム差は3分〜4分に抑え込まれた。
やがて1級山岳インディペンデンスパスの登坂が始まるとボブリッジ、スミス、ディディエの3名が先行を開始。勾配が増したところでディディエが独走を開始し、BMCレーシングの牽引で10名強にまで縮小したメイン集団から1分リードで標高3687mの頂上をクリアした。
メイン集団から抜け出すことに成功したラクラン・モートン(オーストラリア、ジェリーベリー)は、長い下り区間でボブリッジとスミスを抜き、先頭のディディエをキャッチ。しかし渓谷を吹き抜ける向かい風は逃げに味方せず、下り区間で集団は一つに戻る。
諦めないモートンやボブリッジのカウンターアタックにはローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)がその都度反応し、30名強の集団を一つにまとめたままアスペンの街へ。残り1kmを切るとスプリントの主導権はBMCレーシングからユナイテッドヘルスケアに移った。
U23シクロクロス全米チャンピオンで、8月上旬のツアー・オブ・ユタでステージ優勝を飾った20歳のローガン・オーウェン(アメリカ、アクセオンサイクリング)がロングスプリントで抜け出したものの、キール・レイネン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)が落ち着いて反応。一呼吸おいてから加速したレイネンが先頭でフィニッシュした。
2015年ツール・ド・ランカウイで山岳賞を獲得し、ロードレース全米選手権で3位に入った29歳のレイネンが山岳ステージで小集団スプリント制覇。同じアスペンにフィニッシュする2014年大会の開幕スプリントでも勝利しているレイネンは「アスペンは特別な場所。またここで勝てて本当に嬉しい。アシストに徹してくれたチームに何としても勝利で報いたかった」とコメントする。連日の上位フィニッシュによりレイネンはポイント賞トップに立っている。
先頭集団でフィニッシュしたブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング)が総合首位を守り、デニスとの総合ワンツー体制は継続。リーダージャージを着て走ったブックウォルターは「自国のレースで総合リーダーとして走るのは初めての経験。みんな笑顔で接してくれるから良い気分だ」とコメントしている。
選手コメントはレース公式サイトより。
USAプロチャレンジ2015第3ステージ結果
1位 キール・レイネン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア) 3h56’52”
2位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)
3位 ルーベン・ゼプントケ(ドイツ、キャノンデール・ガーミン)
4位 ローガン・オーウェン(アメリカ、アクセオンサイクリング)
5位 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング)
6位 ライアン・アンダーソン(カナダ、オプティム・ケリーベネフィット)
7位 ディオン・スミス(ニュージーランド、ヒンカピーレーシング)
8位 トムス・スクインス(ラトビア、ヒンカピーレーシング)
9位 ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング)
10位 マルコ・カーノラ(イタリア、ユナイテッドヘルスケア)
個人総合成績
1位 ブレント・ブックウォルター(アメリカ、BMCレーシング) 12h13’02”
2位 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) +06”
3位 ジョナサン・クラーク(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア) +10”
4位 ヒュー・カーシー(イギリス、カハルーラル)
5位 ロビー・スクワイア(アメリカ、ヒンカピーレーシング) +13”
6位 ラクラン・モートン(オーストラリア、ジェリーベリー) +25”
7位 ハイメ・ロソン(スペイン、カハルーラル) +27”
8位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ガーミン) +31”
9位 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、トレックファクトリーレーシング) +33”
10位 ジュリアン・ベルナール(フランス、トレックファクトリーレーシング) +38”
ポイント賞
キール・レイネン(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)
山岳賞
ウィル・ルートリー(カナダ、オプティム・ケリーベネフィット)
ヤングライダー賞
ヒュー・カーシー(イギリス、カハルーラル)
チーム総合成績
BMCレーシング
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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