2015/08/11(火) - 09:44
8月10日、オランダとベルギーを舞台にしたエネコ・ツアー(UCIワールドツアー)が開幕。平坦コースで行われた第1ステージでエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)がスプリント勝利を射止めた。大会は8月16日まで1週間の日程で開催される。
スプリンターチームが競り合いながらフィニッシュに向かう photo:Tim de Waele
リラックスしてスタートを待つトム・ボーネン(ベルギー、エティックス・クイックステップ) photo:Tim de Waeleオランダとベルギーを舞台に7日間の日程で開催されるエネコ・ツアー。1948年から開催されていた「ツール・デ・ペイ・バ(ツアー・オブ・オランダ)」が大会の前身であり、2005年のUCIプロツアー発足に伴ってオランダの電力会社がスポンサーにつき、現在の名称に改められている。
逃げるジャスパー・アッセルマン(オランダ、ルームポット・オラニエ)ら photo:Tim de Waele2015年の第11回大会はオランダ北部のボルスヴァルトで開幕。北海に近い平野を走る前半3ステージはスプリンター向きで、大会4日目の14km個人タイムトライアルを挟んで内陸に舞台を移す。後半ステージは「北のクラシック」と「アルデンヌ・クラシック」のミックスだ。
スプリントで先頭に立つエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) photo:Tim de Waele第5ステージはオランダ南部リンブルフ州の丘陵地帯を駆け抜ける「アムステルゴールドレース」を思わせるアップダウンコースで、短い登りが23ヶ所も登場。第6ステージはより距離の長い登りが15ヶ所組み込まれたベルギー・ワロン地方の「リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ」に似たレイアウト。そしてベルギーのフランドル地方を駆け抜け、ミュールやボスベルグなど激坂を17ヶ所クリアする「ロンド・ファン・フラーンデレン」さながらの第7ステージで大会は締めくくられる。
リーダージャージに袖を通したエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) photo:Tim de Waele初日のボルスヴァルトを発着する183.5kmコースは真っ平ら。ネイサン・ハース(オーストラリア、キャノンデール・ガーミン)やローレンス・デフレース(ベルギー、アスタナ)を含む6名の逃げが一時的に7分半のアドバンテージを築いたものの、スプリンターチームが集団先頭で目を光らせる。心配された北海からの海風は強く吹かなかったためカオスな状況には陥らなかった。
平坦で直線的なコースでタイム差は淡々と縮まり続け、残り23km地点で登場する3連続スプリントポイントが通過後に逃げは吸収。スプリンターチームによるハイスピード位置取り合戦が繰り広げられ、ロット・ソウダルやチームスカイ、ティンコフ・サクソ、オリカ・グリーンエッジが主導権を争いながらエーススプリンターを先頭へと導いた。
組織的なリードアウトを得て残り200mで発進したのはアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)。しかしツール・ド・フランスでステージ4勝を飾ったジャーマンスプリンターの加速は伸びず、その後ろから低い体勢のヴィヴィアーニが加速する。スローダウンしたグライペルを抜いて先頭に立ったヴィヴィアーニがダニー・ファンポッペル(オランダ、トレックファクトリーレーシング)とジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)とハンドルを投げ込んでフィニッシュ。僅差のスプリントでヴィヴィアーニが勝利した。
「落車を避けるためにチームが一丸となってポジションをキープし、最後はアンディ・フェンのサポートを得てグライペルの番手を取ったんだ。グライペルのスプリントの掛かりが凄く良かったけど、自分のタイミングで加速を開始した。ジロ・デ・イタリアの後しばらくレースが空いたけど、こうしてシーズン後半を勝利でスタートすることができて嬉しいよ」と今シーズン4勝目を飾ったヴィヴィアーニは語る。ヴィヴィアーニはボーナスタイム10秒を獲得し、総合リーダージャージに袖を通した。
エネコ・ツアー2015第1ステージ結果
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) 4h06’18”
2位 ダニー・ファンポッペル(オランダ、トレックファクトリーレーシング)
3位 ジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)
4位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)
5位 ヨナス・ファンへネヒテン(ベルギー、IAMサイクリング)
6位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
7位 マグナス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・グリーンエッジ)
8位 モレノ・ホフランド(オランダ、ロットNLユンボ)
9位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)
10位 ディラン・フルーネヴェーフェン(オランダ、ルームポット・オラニエ)
個人総合成績
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) 4h06’08”
2位 ダニー・ファンポッペル(オランダ、トレックファクトリーレーシング) +04”
3位 ジャスパー・アッセルマン(オランダ、ルームポット・オラニエ)
4位 ローレンス・デフレース(ベルギー、アスタナ) +05”
5位 ニコ・デンツ(ドイツ、AG2Rラモンディアール)
6位 ジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング) +06”
7位 ネイサン・ハース(オーストラリア、キャノンデール・ガーミン) +08”
8位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) +10”
9位 ヨナス・ファンへネヒテン(ベルギー、IAMサイクリング)
10位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
ポイント賞
エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)
チーム総合成績
ルームポット・オラニエ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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平坦で直線的なコースでタイム差は淡々と縮まり続け、残り23km地点で登場する3連続スプリントポイントが通過後に逃げは吸収。スプリンターチームによるハイスピード位置取り合戦が繰り広げられ、ロット・ソウダルやチームスカイ、ティンコフ・サクソ、オリカ・グリーンエッジが主導権を争いながらエーススプリンターを先頭へと導いた。
組織的なリードアウトを得て残り200mで発進したのはアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)。しかしツール・ド・フランスでステージ4勝を飾ったジャーマンスプリンターの加速は伸びず、その後ろから低い体勢のヴィヴィアーニが加速する。スローダウンしたグライペルを抜いて先頭に立ったヴィヴィアーニがダニー・ファンポッペル(オランダ、トレックファクトリーレーシング)とジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)とハンドルを投げ込んでフィニッシュ。僅差のスプリントでヴィヴィアーニが勝利した。
「落車を避けるためにチームが一丸となってポジションをキープし、最後はアンディ・フェンのサポートを得てグライペルの番手を取ったんだ。グライペルのスプリントの掛かりが凄く良かったけど、自分のタイミングで加速を開始した。ジロ・デ・イタリアの後しばらくレースが空いたけど、こうしてシーズン後半を勝利でスタートすることができて嬉しいよ」と今シーズン4勝目を飾ったヴィヴィアーニは語る。ヴィヴィアーニはボーナスタイム10秒を獲得し、総合リーダージャージに袖を通した。
エネコ・ツアー2015第1ステージ結果
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) 4h06’18”
2位 ダニー・ファンポッペル(オランダ、トレックファクトリーレーシング)
3位 ジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング)
4位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)
5位 ヨナス・ファンへネヒテン(ベルギー、IAMサイクリング)
6位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
7位 マグナス・コルトニールセン(デンマーク、オリカ・グリーンエッジ)
8位 モレノ・ホフランド(オランダ、ロットNLユンボ)
9位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)
10位 ディラン・フルーネヴェーフェン(オランダ、ルームポット・オラニエ)
個人総合成績
1位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ) 4h06’08”
2位 ダニー・ファンポッペル(オランダ、トレックファクトリーレーシング) +04”
3位 ジャスパー・アッセルマン(オランダ、ルームポット・オラニエ)
4位 ローレンス・デフレース(ベルギー、アスタナ) +05”
5位 ニコ・デンツ(ドイツ、AG2Rラモンディアール)
6位 ジャンピエール・ドラッカー(ルクセンブルク、BMCレーシング) +06”
7位 ネイサン・ハース(オーストラリア、キャノンデール・ガーミン) +08”
8位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) +10”
9位 ヨナス・ファンへネヒテン(ベルギー、IAMサイクリング)
10位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
ポイント賞
エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チームスカイ)
チーム総合成績
ルームポット・オラニエ
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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