2015/08/07(金) - 10:51
ツール・ド・ポローニュで本格的な総合争いが勃発。残り4.6kmで精鋭グループから抜け出したバルト・ デクレルク(ベルギー、ロット・ソウダル)が逃げ切り勝利を挙げ、山岳初日をリーダジャージ獲得と共にスタートさせた。
ポーランドで開催中の同国最大、かつ長い歴史を持つロードレースであるツール・ド・ポローニュ(UCIワールドツアー)も5日目にして今大会最長ステージを迎えた。後半に周回コースを2周半する223km中には8つものカテゴリー山岳が登場。超級山岳ステージが含まれないポローニュにおいて、総合を争う上で落とすことのできない重要な一日となった。
この日序盤から逃げたのは6名。その内ロット・ソウダルは3名(ヴェーガル・ブレーン、クリス・ボックマンス、ボリス・ファレー)を送り込み、また昨年日本のレースでも活躍したグレガ・ボーレ(スロベニア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)もこのグループに入った。
一方でメイングループは早めのタイミングから追走を開始し、その先頭に立つのはセルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア)擁するチームスカイ。逃げグループも後続に合わせてテンポにを早めたことでメンバーを減らし、ゴールまで60kmを残した段階で吸収されてしまった。
レースの均衡が崩れたことで有力勢による動きが活発となり、早いタイミングで総合首位のカミル・ジエリニスキ(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)は脱落。逃げと吸収を繰り返す中、ファビオ・アル(イタリア)を勝たせたいアスタナやBMCレーシングが主導権を握り、集団の人数は40人ほどにまとまった。そんな中、残り20km、登りでエナオモントーヤが単独アタックを敢行する。
勢い良く峠を駆け上がったエナオモントーヤだったが、パオロ・ティラロンゴ(イタリア、アスタナ)が牽引する集団を引き離すには至らない。続いてダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ガーミン)がダウンヒルアタックを仕掛けたものの、続く平坦で吸収。しかしこれらの攻撃によって先頭グループは11名にまで絞り込まれた。
残り10kmを切っても攻撃の手は緩まず、ミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)に合わせてアル、セバスティアン・レイヘンバッハ(スイス、IAMサイクリング)やクリストフ・リブロン(フランス、AG2Rラモンディアール)らが先行するも、互いに見合ったことで抜け出せない。するとこの動きが吸収された直後、残り4.6km地点からバルト・ デクレルク(ベルギー、ロット・ソウダル)が飛び出した。
単独で踏み込むデクレルクに対し、続く精鋭集団は追走のきっかけを失ってしまう。たまらずレイヘンバッハとディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)が抜け出したものの時既に遅し。スピードを維持して緩斜面を駆け上がったデクレルクはフィニッシュラインでガッツポーズ。昨日のステージを36秒差の総合42位で終えていたデクレルクが総合リーダーの座をも獲得した。
「今日は本当に長いステージ。54㎞の周回コースは登りが絶え間なくでてくるタフなレイアウトだった。最終周に入った時、チームメートが何人かと一緒に逃げに乗っていたから、ブリッジをかけようとしてみたんだ。19人の先頭グループに入った時、かなり調子が良いと感じたんだ。その後も多くの選手がブリッジをかけてきたから、最終的には40人ほどの集団になったね。最終的に、アスタナがハイペースを作ったから、最後の登りでかなり脚を使うことになった。でも、どうにか先頭集団にくらいついて下りに入ったころには11人まで絞られていたんだ。ラスト4km、ここで行くしかない!と思ってアタックを仕掛けた。そしてなんとかフィニッシュまで逃げ切り、ステージを獲ることができた。僕にとっては、久しぶりの勝利になる。本当に幸せな気分でいっぱいだよ」と振り返るデクレルク。
「この総合首位というポジションを守るために、最善を尽くすつもりだ。明日は多くの登りがある厳しいステージになるだろう。去年、同じコースを走っているからはっきりと言えるが、多くの選手が脱落することになるだろう。出来るだけこのリーダージャージを守るための走りに徹する。タイムトライアルも残っているから、簡単ではないことも分かっている。でも総合優勝のために、僕の全てを捧げたっていい」と展望を語った。
コメントはチーム公式サイトより。
ツール・ド・ポローニュ2015第5ステージ結果
個人総合成績
ポイント賞
マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
山岳賞
グレガ・ボーレ(スロベニア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
チーム総合成績
BMCレーシング
text:So.Isobe,Naoki.Yasuoka
photo:tourdepologne.pl
ポーランドで開催中の同国最大、かつ長い歴史を持つロードレースであるツール・ド・ポローニュ(UCIワールドツアー)も5日目にして今大会最長ステージを迎えた。後半に周回コースを2周半する223km中には8つものカテゴリー山岳が登場。超級山岳ステージが含まれないポローニュにおいて、総合を争う上で落とすことのできない重要な一日となった。
この日序盤から逃げたのは6名。その内ロット・ソウダルは3名(ヴェーガル・ブレーン、クリス・ボックマンス、ボリス・ファレー)を送り込み、また昨年日本のレースでも活躍したグレガ・ボーレ(スロベニア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)もこのグループに入った。
一方でメイングループは早めのタイミングから追走を開始し、その先頭に立つのはセルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア)擁するチームスカイ。逃げグループも後続に合わせてテンポにを早めたことでメンバーを減らし、ゴールまで60kmを残した段階で吸収されてしまった。
レースの均衡が崩れたことで有力勢による動きが活発となり、早いタイミングで総合首位のカミル・ジエリニスキ(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)は脱落。逃げと吸収を繰り返す中、ファビオ・アル(イタリア)を勝たせたいアスタナやBMCレーシングが主導権を握り、集団の人数は40人ほどにまとまった。そんな中、残り20km、登りでエナオモントーヤが単独アタックを敢行する。
勢い良く峠を駆け上がったエナオモントーヤだったが、パオロ・ティラロンゴ(イタリア、アスタナ)が牽引する集団を引き離すには至らない。続いてダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ガーミン)がダウンヒルアタックを仕掛けたものの、続く平坦で吸収。しかしこれらの攻撃によって先頭グループは11名にまで絞り込まれた。
残り10kmを切っても攻撃の手は緩まず、ミケル・ニエベ(スペイン、チームスカイ)に合わせてアル、セバスティアン・レイヘンバッハ(スイス、IAMサイクリング)やクリストフ・リブロン(フランス、AG2Rラモンディアール)らが先行するも、互いに見合ったことで抜け出せない。するとこの動きが吸収された直後、残り4.6km地点からバルト・ デクレルク(ベルギー、ロット・ソウダル)が飛び出した。
単独で踏み込むデクレルクに対し、続く精鋭集団は追走のきっかけを失ってしまう。たまらずレイヘンバッハとディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)が抜け出したものの時既に遅し。スピードを維持して緩斜面を駆け上がったデクレルクはフィニッシュラインでガッツポーズ。昨日のステージを36秒差の総合42位で終えていたデクレルクが総合リーダーの座をも獲得した。
「今日は本当に長いステージ。54㎞の周回コースは登りが絶え間なくでてくるタフなレイアウトだった。最終周に入った時、チームメートが何人かと一緒に逃げに乗っていたから、ブリッジをかけようとしてみたんだ。19人の先頭グループに入った時、かなり調子が良いと感じたんだ。その後も多くの選手がブリッジをかけてきたから、最終的には40人ほどの集団になったね。最終的に、アスタナがハイペースを作ったから、最後の登りでかなり脚を使うことになった。でも、どうにか先頭集団にくらいついて下りに入ったころには11人まで絞られていたんだ。ラスト4km、ここで行くしかない!と思ってアタックを仕掛けた。そしてなんとかフィニッシュまで逃げ切り、ステージを獲ることができた。僕にとっては、久しぶりの勝利になる。本当に幸せな気分でいっぱいだよ」と振り返るデクレルク。
「この総合首位というポジションを守るために、最善を尽くすつもりだ。明日は多くの登りがある厳しいステージになるだろう。去年、同じコースを走っているからはっきりと言えるが、多くの選手が脱落することになるだろう。出来るだけこのリーダージャージを守るための走りに徹する。タイムトライアルも残っているから、簡単ではないことも分かっている。でも総合優勝のために、僕の全てを捧げたっていい」と展望を語った。
コメントはチーム公式サイトより。
ツール・ド・ポローニュ2015第5ステージ結果
1位 バルト・ デクレルク(ベルギー、ロット・ソウダル)
2位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
3位 セバスティアン・レイヘンバッハ(スイス、IAMサイクリング)
4位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、チームスカイ)
5位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング)
6位 ダヴィデ・レベリン(イタリア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
7位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
8位 クリストフ・リブロン(フランス、AG2Rラモンディアール)
9位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
10位 イルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)
2位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
3位 セバスティアン・レイヘンバッハ(スイス、IAMサイクリング)
4位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、チームスカイ)
5位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング)
6位 ダヴィデ・レベリン(イタリア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
7位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
8位 クリストフ・リブロン(フランス、AG2Rラモンディアール)
9位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
10位 イルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)
5h48'49"
+03"
+07
+03"
+07
個人総合成績
1位 バルト・ デクレルク(ベルギー、ロット・ソウダル)
2位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
3位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ガーミン)
4位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング)
5位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
6位 セバスティアン・レイヘンバッハ(スイス、IAMサイクリング)
7位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
8位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、チームスカイ)
9位 クリストフ・リブロン(フランス、AG2Rラモンディアール)
10位 イルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)
2位 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)
3位 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ガーミン)
4位 ベン・ヘルマンス(ベルギー、BMCレーシング)
5位 ヨン・イサギーレ(スペイン、モビスター)
6位 セバスティアン・レイヘンバッハ(スイス、IAMサイクリング)
7位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ)
8位 セルジオルイス・エナオモントーヤ(コロンビア、チームスカイ)
9位 クリストフ・リブロン(フランス、AG2Rラモンディアール)
10位 イルヌール・ザッカリン(ロシア、カチューシャ)
20h55'42"
+04"
+06"
+09"
+15"
+16"
+17"
+04"
+06"
+09"
+15"
+16"
+17"
ポイント賞
マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
山岳賞
グレガ・ボーレ(スロベニア、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
チーム総合成績
BMCレーシング
text:So.Isobe,Naoki.Yasuoka
photo:tourdepologne.pl
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